レイナーレ一派による騒動が終わり数日後…昼の駒王学園の一室、そこには3人の男が会話をしていた。
坊主「見ろ!これが最新巻だ!」
眼鏡「んん!素晴らしいものですな!」
茶髪「…いや、お前らいつも言ってるが少しは自重しろよ…訴えられたら絶対に勝てないんだぞ。」
教室の机の上にエロ本を取り出し、二人で中身を確認する姿に茶髪の青年が呆れながら突っ込む。
眼鏡「そう硬い事を言う出ないぞ兵藤氏、お主も好きであろう?」
茶髪「いや確かに好きだが公共の場でそういう事をするなって言ってんだよ!?」
坊主「何故だ!どうしてそう言う事を言うんだ一誠!」
一誠「犯罪だからに決まってるだろうが!?なんで何度言ってもやめねぇんだよ!?」
眼鏡&坊主「そこに浪漫があるからだ!」
眼鏡女子「あはは、いやぁ兵藤くんは相変わらず大変そうねぇ。」
ふざけた会話をしていると茶髪の眼鏡を掛けた女子が会話に加わる。
一誠「桐生か、こいつらが連行されないように注意してるのにほんとなぁ…。」
桐生「じゃあ私が通報してあげようかしら?」
眼鏡&坊主「すんませんでした!それだけは勘弁してください!」
そう忠告すると即座に二人は桐生と呼ばれた女子に土下座をする。
一誠「お前らなぁ…そういえば松田、なんか話したい事があるって言ってたんだけどどうしたんだ?」
そう呼ばれた坊主は顔を上げ、携帯を取り出す。
松田「ああそうだった、最近この町に美女が引っ越してきたんだが知ってるか?」
桐生「あぁ、あの二人ね?時々スーパーで遭遇するわ、でも携帯って…まさか盗撮?やっぱり元浜と一緒に通報した方が」
元浜「待て待て待て桐生氏!俺はしてないし1枚だけぐらいなら良いではないか!?」
一誠「いやアウトだろ…で、それを俺に見せようとしてたのか。どうするんだ?桐生。」
桐生「ん~、まあわいせつ行為目的じゃないし別に良いんじゃない?」
松田「いやぁ、危なかったぜ。それでこの二人なんだが凄い美女なんだよ、一誠も見てみろよ。」
そう言って携帯を操作し、一誠へと手渡す。
一誠「まあ桐生がそう言うなら…さて、どれど、れ…え?」
その写真を見た瞬間、一誠は驚きの表情になって固まる。
桐生「いやぁ、やっぱり美人ねえこの二人、どこの学校に通ってるのかしら?」
元浜「幼女にしか興味ないそれがしも惚れ惚れするような美女ですなぁ、駒王の二大お姉さまレベルであろう?」
一誠「お、おい松田、この人はどこに住んでるんだ!?」
話している最中、突如一誠が松田の肩を掴んで揺すり始め、いきなりのことに松田は驚きの声を上げる。
松田「い、一誠!?ど、どうしたんだよ。」
桐生「もしかして兵藤くんの知り合いなの?」
一誠「い、いやまだ分からないんだけどこの綺麗な黒髪のポニーテールは知ってる気がするんだよ!」
その言葉に3人は驚き、目を見開いて一誠を見る。
3人「「まじで!?」」
一誠「た、多分…でも確かあいつは10年前に…。」
桐生「あー、そういえばそんな話時々してたわねぇ。私知ってるわよ二人の住居。」
一誠「本当か!?放課後連れて行ってくれないか!」
桐生「おお…凄い食いつきね、教えるのは良いけど今度ケーキ奢ってよね。」
一誠「ああ!任せてくれ!」
元浜「な、なあ俺氏もついていって良いよな?」
松田「気になっちまうからさ、良いよな?」
桐生「別に良いけれど…あなた達がお近づきになって恋人になりたいってなら『絶対』に無理だけれどそれでも良いなら。」
変態「「やってみなければ分からないだろう!」」
桐生「…そう、まあいっか、良い薬になるわよね、兵藤くん。」
一誠「は、はは…ああ、そうだな。」
苦笑いしながらそう会話しているとチャイムが鳴り、午後の授業が始まる…。
そして同時刻、グリゴリ拠点玲士宅。
玲士とメフメラはそこで昼食をとっていた。
玲士「最近は義父さんからの指示も無くて暇ですね~。」
メフメラ「そうね…アーシアさんはグリゴリでも元気にしてるかな?」
玲士「フリードくんにトスカさんもいますから大丈夫でしょう。」
メフメラ「あの二人に幹部のみんなもいるものね。そういえばなのだけれど、最近この町の管理者の使い魔を見ない気がするの…何かあったのかしら。」
???「ギョハハハ!今日のお昼はオムライスですか、中々美味しそうですなぁ!あ、管理者の悪魔ならば今はレーティングゲームに備えてどっかの山の中へ合宿中ですぞぉ!」
玲士&メフメラ「ッ!?」
突如として聞こえた声の方へ二人は振り向き、そこには見覚えのある人物が連れを伴い立っていた。
玲士「おや、あなたは確かあの時の悪魔の方、お久しぶりですね。」
悪魔「あらぁ、案外びっくりしてなさそうですな、うむ、久しぶりですぞ玲士青年にメフメラの嬢ちゃん。」
メフメラ「え、えっと悪魔さん達はどこから…?」
悪魔「ん?ああ、この家の地下のさらに地下に通路を作ってそこから来たのですぞ、つい昨日隣に引っ越してきたんですぞ。それと自己紹介がまだでしたな!ぼくちゃんの名はリゼヴィム・リヴァン・ルシファー!リリンと呼ばれてたりするぞい!」
玲士「リゼヴィムさんですね?それで隣の方は…。」
そう言いながら隣の悪魔に視線を移すが睨んだまま何もしゃべらない。
リリン「うむ、こやつはユークリッド・ルキフグス、ユーくんとでも呼ぶと良い。ほれほれ、自己紹介せんか。」
ユークリッド「…はい、ユークリッドだ、人間風情と仲良くする気などない。」
リリン「まぁ、こんな奴だ、クールっぽく見えて超弩級のシスコンだから僕ちゃんと姉以外の奴に対してはこんな態度だからそこまで気にしなくても良いぞ。」
玲士「そ、そうですか…そういえば今回はどの様で?」
リリン「ん?ああ、引っ越しの挨拶みたいなものだ、それ以外はお前さんら二人に伝える事があったのでな、それを伝えに来たのだよ。」
メフメラ「伝えたい事、ですか?」
リリン「うむ、お前さん達のお陰でゲームや漫画、アニメと生き甲斐が見つかったからな!その礼に1つだけ願いを叶えてやろう!なんでも言ってみんさぁい!…まぁ、いきなり言われても分からんと思うからじっくり考えるが良い。」
玲士「え、えっと…分かりました、考えておきますね。」
リリン「うむ!あ、チキンライス貰ってってもええか?腹減ってしまってなぁ。」
メフメラ「え、ええと良いよね?玲士さん。」
玲士「ええ、構いませんよ。少し冷めてますので温めますか?」
リリン「お、良いの?じゃあ頼むわ!」
その答えを聞き、玲士はキッチンへと向かってチキンライスを再加熱する。
メフメラ「そういえばリゼヴィムさん達はお金は…。」
リリン「ん?ああ問題ない問題ない、ユークリッドくんが稼いできてくれたお金がたんまりとあるからな!もちろん、ちゃんと稼いできた白い金だぜぇ?」
メフメラ「そ、それなら問題ないのだけれど…。」
リリン「ふふん!面倒ごとは起こせばサブカルチャーをする時間が減ってしまうからな!洗脳する時間すらめんどくさい!」
メフメラ「え、ええ…。」
そんな言葉にメフメラはドン引きする。
玲士「温まりましたよ~皿に乗せておきましたので後で返してくださいね?」
リリン「うむ、いただいた後はユークリッドくんに返還させるとしよう、では今日は戻らせてもらうぞ、さらばだ二人共!」
そう言い、ユークリッドを連れて地下への階段に向かって歩き去って行く。
玲士「いやはや、気に入ってくれたみたいで料理を作る身としてはありがたいですね。」
メフメラ「…そういえば、勝手に地下3階掘られているのよね…?大丈夫なのかしら。」
玲士「後で義父さんには報告しておきましょう、危害を加える気は無いみたいなので大丈夫と。」
メフメラ「う、うん、分かったわ玲士さん。」
玲士「では、残りのオムライスを食べましょうか。」
その言葉にメフメラは頷き、二人は席に座って昼食を再開する。
時が経って夕方、兵藤ら学園組の4人はある家へと向かっていた。
松田「桐生、こっちなのか?」
桐生「ええ、こっちに新しく出来た家があるのだけれどそっちに引っ越してきたみたいなのよ、買い物帰りに入るのを見てね。」
元浜「ほほう…いやぁ、会うのが楽しみですなぁ!」
桐生「…まあ、門前払いされるという可能性もあるけれどねぇ…って、どうしたの兵藤くん?さっきからだんまりしちゃってるみたいだけど。」
一誠「え、あ、ああ…な、なあ桐生、もしかしてその家ってこの先の曲がり角にある空き地か…?」
桐生「ええ、そうよ?3か月ぐらい前から工事しててつい先日完成してたわね。この曲がり角を曲がれば…ほら見えてきた。」
松田「おー、なんというか普通の家だな、もっとこう豪邸に住んでるかと思ったぜ。」
元浜「ぬふふふ、美女二人とご対面ですなぁ!」
そう言いながら元浜がドアの前まで走って行き、ドアの横のインターホンを鳴らす。
一誠「お、おい元浜!?」
桐生「…あんな顔してたら変質者として通報されかねないのに全く…。」
松田「と、とりあえず俺たちも行こうぜ!」
そう言い、松田は二人を連れ、元浜の後を追い、ドアの前に集まる。
ドアの前に集まると同時にドアが開き、綺麗な銀髪と共にメフメラが顔を覗かせる。
メフメラ「え、えっと…ど、どなたですか…?」
元浜「す、すごい美人…そ、それがしは元は―――」
松田「や、やべぇ…!お、俺は松―――」
桐生「はーい、邪魔よ二人共。」
変態`s「「ぶべらっ!?」」
その姿に見惚れ、即座に元浜顔を近づけて自己紹介しようとした瞬間、間に桐生が割込み二人を突き飛ばす。
桐生「いきなり来訪しちゃってごめんね?私は桐生っていうの、よろしくね。」
メフメラ「は、はい…えっと、私はメフメラ…と言うわ。…ここには何の用でしょうか…?」
桐生「ん~、ちょっと私の友達がね、あなたと一緒にいたポニーテールの子に見覚えがあるらしいから会いたいのだけれど、今は大丈夫かしら?」
メフメラ「え、えっと…。」
そう言われるがメフメラは怯えながら拒絶の意思を見せる。
一誠「…あ、あの!少しで良いんです!もしかしたら知り合いかもしれないんです…!お願いします!」
頭を深々と下げた懇願にメフメラは困惑するが。
メフメラ「で、でも…知らない方を家にあげるのは…。」
そう言い返し、メフメラが謝って追い返そうとした時、玲士が後ろより声を掛ける。
玲士「メフメラさん、もう大丈夫ですよ。」
一誠「っ!」
声を掛けながら肩に手を置き、ドアより玲士が外へと歩み出る。
桐生「あなたが…え、えっと初めまして。」
玲士「ええ、初めまして。」
挨拶をしながら一誠へと目を移し、沈黙する。
一誠「あ、え、えっと…た、多分久しぶりで、良いのかな…?違ったらごめん…。」
その言葉を聞き、少しの間沈黙した後に微笑み。
玲士「…ふふ、ええ、久しぶりですね。『イッセー』。」
一誠「あっ…!」
懐かしいその呼び方に、死んでいたと思い、再開を諦めていた者と再会できたことに一誠は目より涙を流し始める。
一誠「本当に…本当に、玲士なのか…ずっと、本当にずっと心配してたんだぞ…!」
玲士「…長い間心配をかけてしまったみたいですね…本当にごめんね、イッセー。」
一誠「うん、うん…う、ああああ…。」
肩に手を置き、体を預け、一誠は泣き崩れる。
それに対し玲士は一誠の頭に手を置き、ゆっくりと宥め続ける。
…数分後、泣き止んだ一誠は恥ずかしそうに頭を掻きながら玲士から離れる。
一誠「あ、あはは…ごめん玲士…。」
玲士「ふふ、良いのですよ。」
桐生「はー…まさか本当に本人だったとはねぇ。」
玲士「ええ、初めまして、桐生さんでよろしかったですね?」
桐生「あら、聞いていたのね?」
玲士「ええ、後ろで聞かせてもらっていましたので。」
一誠「ど、どうしてすぐに出てきてくれなかったんだよ。」
玲士「実は数日後にイッセーの家にサプライズで訪問しようと思っていましたので。」
メフメラ「そ、それでもし玲士さんの知り合いとして探しに来た以外だったら追い返して欲しいと言われて…その、ごめんなさいね。」
桐生「なるほどねぇ…。」
玲士「家に寄っていきますか?」
一誠「…あ、いや、今日は良いや。玲士が生きていたんだって分かったし。」
その言葉に桐生があっけにとられ、一誠へと視線を向ける。
桐生「あら、良いの?積もる話も沢山あるんでしょう?」
一誠「あ、あはは…なんか生きていたって分かって満足しちまって…。また今度遊びに来て良いか?玲士。」
玲士「構いませんよ、今度はお菓子を作ってお待ちしていますね、私の方の用事が終わればメフメラさんを連れて訪問させてもらいますね。」
一誠「おう!待ってるぜ。」
桐生「先に行くならそこの二人も連れてってねー?私はちょっとメフメラちゃんとお話ししたい事があるから残るわ、良いわよね?玲士さん。」
玲士「ええ、私は構いませんが…ふむ、では私は今日の夕飯の準備をしておきますね。それでは、桐生さん、イッセー。」
一誠「ああ!またな!」
そう言い、玲士は家の中へ、一誠は気絶した変態二人を引きずって帰路へと着き、その場にはメフメラと桐生が残る。
メフメラ「…え、えっと?私に何か、用…?」
桐生「ふふふ…聞きたいことがあるのだけれど良いかしら?」
メフメラ「な、なんでしょうか…?」
その言葉を聞くと共に近づいて耳に口を近づけ。
桐生「メフメラちゃんって、玲士さんの事が男として好きなんでしょ?」
そう小声で耳打ちすると同時にメフメラの顔が一瞬で赤く染まる。
メフメラ「え、あ、あの…その…。」
いきなりの指摘に動揺し、話せずにその場で指をもじもじし始める。
桐生「ふふっ、やっぱりね。スーパーとかで見かけた時に即座に分かったのよ。それでどんなところが好きなの?」
メフメラ「え、えっと…。」
桐生「あ、安心して、一誠くんは気づいてるみたいだけど他の奴や玲士さんには言わないわ。」
そう言うとメフメラは安心した表情になり、小声で話し始める。
メフメラ「じ、実は昔、外見でいじめられて、殺されそうになった時に玲士さんが助けてくれて…この外見でも私は私って言ってくれたんです…。」
桐生「あ、あら?案外ハードな人生なのね…。」
メフメラ「う、うん…でも、その時は本当に周りがみんな敵のような状態で…自殺しようと考えてたの…その時に彼が現れて…。」
桐生「あ~…なるほど、確かにそれは惚れるわ、それに今話してみたけどとても優しそうだったもの。」
メフメラ「うん…とても優しくて…私を私と見てくれて…。」
桐生「ふふ…本当に好きなのね?告白はまだしないのかしら?」
メフメラ「そ、それはその…拒絶されるのが怖くて…。」
桐生「あ~…そうよね。でも問題ないと思うわ、多分だけれど彼、気づいてないみたいだけれどあなたへ好意を持ってるように見えたわ、きっとOKしてくれるはずよ。」
メフメラ「そ、そうかしら…?」
桐生「ええ、ちょっとお節介だとは思うけれど他人の恋愛って応援したくなるのよね。メフメラちゃんって奥手でしょ?基本玲士さんの意見を優先する感じで。」
メフメラ「う、うん。」
桐生「なら、一度自分からお出かけに誘ってみると良いわ、多分勇気が出るはずよ。」
メフメラ「ど、どこでも良いの?」
桐生「良いのよどこでも、公園でも良いし…でも公園ではよく見かけてるからそうねぇ…デパートとかはどう?買い物しながら見て回って、それで告白するというのはどうかしら?」
メフメラ「が、頑張ってみます…!」
桐生「ふふふ、応援してるわ、メフメラちゃん。」
メフメラ「は、はい!ありがとう、桐生さん。」
桐生「それじゃ、私も帰るわ。これ私の番号だから玲士さんに相談できない困ったことがあったら電話してね。」
そう言い、紙を手渡して帰路へと着く。
メフメラ「デパート…何を買いに行きましょう…?」
桐生の後姿を見送りながら買い物の予定を楽しみに考え始める…。
…場所はグリゴリ施設の中でも人気のない施設、そこでフリードがコカビエルと連絡を取っていた。
フリード「…で、俺っちは奴さんからの聖剣奪取に協力しろという事なんすか?」
コカビエル『ああ、出来るか?』
フリード「まあ、問題ないっすわ…奪取する前と後は好きに動いて良いんすよね?はー、めんどくっさぁ。」
コカビエル『構わん、頼んだぞ?フリード。』
その言葉と共に通信が切れる。
フリード「…まじふざけんじゃねぇぞ…?クソが…。」
悪態をつきながらフリードは施設の奥へと進んでいく…。
んっふっふ~♪ん?あ、これでこの話は終わりよ~?
メフメラちゃん人見知りだけれど良い子だったわねぇ。
しかし玲士さんって空白の10年の間何やってたのかしら…?
日本語ペラペラだけどメフメラちゃんを見る限り外国で何かしてたのだろうけれど…。
もしかして裏の稼業!?…なーんて無いわよねぇ。
では次回、『聖剣の戦士』
さぁて、デートの日は尾行して見守らなきゃね!