楽しかった…
ケモノこそ至高であり最強では?と思い久しぶりに文章書きました。
(でもFateも大好きです)
細かい粗設定のところは「たーのしー」精神で乗り切っていただけると。
駄文となりますがお時間ある方どうぞ。
その日、冬木の街にて小さな葬儀が行われていた。
理想を追い、その理想を逃し、最後に希望を託して死んだ衛宮切嗣の葬儀である。
訪れる人もほぼなく、隣家の藤村家に助力してもらいながらの葬儀であった。
広い衛宮の屋敷に住まうはまだ幼い衛宮士郎ただ一人。
義父である衛宮切嗣の願いを受け継ぎ、正義の味方となって生きるにはまだ幼い少年である。姉であり保護する者の代わりと言っても過言ではない藤村家長女の藤村大河が頻繁に通おうとも、やはりその屋敷は広い。
不憫に思った藤村家の家長であり、冬木の侠客である藤村雷画は衛宮士郎に3体の剥製を送る。よく言われる寂しさの穴埋めにペットを飼い始めるというのはあるのだが、やはりそこは独り身であるまだ小さな少年。生きた生身の犬猫ではやはり負担も大きかろうと、この剥製を見て勇気づけられればと藤村雷画は考えた。
その剥製だが藤村組でよくある借金の方に流れてきた事件物の一つ。飽食の時代、バブルの熱狂に当てられた小さな資産家が虚栄心のために買い付け、やがて落ちぶれ流れ流れて藤村組に来た物である。
刀剣、掛け軸、茶碗のように好事家が多いというわけでもない。当時の時勢であればそれこそ相応の値がつく一品だが、需要と供給の均衡が崩れた今となっては買い叩かれ損。持て余し気味で藤村家の貸倉庫に眠っていた物である。
“3体”の評判は悪かった。孫の藤村大河からは
“怖い”
“夜に見て腰を抜かした”
“もう見たくない”
夜中に一度目にしてしまい失禁してしまったのである。
藤村雷画の配下の者からも
“流石にこれは”
“まだ幼い”
“すぐに戻ってくるだろう”
その筋の彼らから見ても迫力と言うものを素直に感じる事ができる3体。かといって彼らも持て余していたのである。しかし幼き衛宮士郎少年は違った。
初めて3体と対面した時、久しぶりに見せる年相応の興奮した眼で
“大きい”
“強い”
“かっこいい”
子供ながらに語彙は少ないが大いに喜んだ。それを見た藤村雷画は大いに笑う。
“この子は将来でかくなるぞ”
その後、3体は衛宮家の座敷、奥の間に置かれることになる。相変わらず藤村大河からは評判が悪く、決して近寄ろうとはしないが。少年は3体の手入れを欠かさず行い、時としては語りかけ、生活の一部となっていた。しかし、しかしである。その後知り合った薄幸の美少女である間桐桜がこの屋敷に出入りするようになる。残念ながら3体の評判は間桐桜からも悪かった。
“怖い”
“夜に見て腰を抜かした”
“不気味”
こちらも夜中に一度目にしてしまい、はからずとも失禁してしまったのである。この時こそと藤村大河は間桐桜の味方となり、少年を半ば恫喝気味に説得するのであった。女二人であったか三人であったか、寄ればなんとやらである。ついに衛宮士郎は頷いてしまい、その3体は土蔵行きとなってしまった。
彼は土蔵で義父から教わった魔術の修練を行っているのだが、その後はまずは心を落ち着かせるために3体の埃を払い、よく眺め、時としては語りかけた後に心を落ち着かせて修練に励むのであった。
土蔵の中の明りには、いつからかある小さな瓶に入った砂を使っていた。
なんのことかと思うかもしれないが、不思議とこの小瓶は光るのだ。いや、中に入っている砂が光っているのだろう。夜中見るその砂は、何故か淡く七色に光り輝き幻想的であった。いつからその瓶はあるのかは不明であり、今となっては義父に尋ねる事もできない。どこぞの魔術師から簒奪してきた物か、はたまた秘密結社から簒奪してきた物か、由来も中身も不明である。魔術と言うものを実践している衛宮士郎からすれば不思議なのではあるのだが、まぁそのような物なのだろうと納得していた。
この薄暗い土蔵の中の一時が、彼の生の一部となっていた。
それから時は流れてある夜、衛宮士郎は学園で赤い外套を着た男と、青い戦装束を着た男の戦いを目撃してしまう。
土蔵に来るのは彼の習性か、何故生きてるのか?これからどうするのか?と考えはめぐるが今はそれどころではない。今まさに青い男が彼の命を奪おうと眼前にいて語りかけているのだ。
この、今まさに衛宮士郎の命を奪おうとする男。
まだ神と人とが共存するはるか昔、名誉を重んじ数々の神話を作りし者。
最後まで倒れることなき不退転の戦人。
半神半人、今なお信仰の対象とまでされる紛うことなき大英雄。
呼ばれし二つ名は“クランの猛犬”
クー・フーリンである。
衛宮士郎程度の人間でも解るのだ。
眼前の男は只者ではないと。
そして切羽詰まった状況で彼は思う。
ここで俺の命は潰えるのか?ここまでなのか?
いや、違う。
この状況を打破するには。今何をするのか。
彼が願ったのか、考えたのか、思ったのか、その心情は誰からか?
前へ出よと。
彼が生へと繋ぐように、武器を探そうと手を伸ばした先にはあの淡く仄めく小さな小瓶が。
その小瓶はどうということもなく中に入った砂を撒き散らして落ちて小さく割れる。
かくして“彼女”らは誕生する。
美しく淡くきらめいた砂が3体に降り注ぐ。
光が放たれ、光が収束していき、形を、魂を象っていくのだ。
何事ぞ、と二人の男は見守る。眼前の大英雄でも久しく見ない神々しい奇跡と呼ばれる事象。やがて3体の乙女が姿をあらわす。まだその眼は虚ろで視点を定めない。大英雄クー・フーリンは手を出せない。いや、出したくないのだ。半神である彼は好奇心を止めらない。戦いを求めるその身は待ってしまった。見てしまっていた。
と思ったその瞬間、1体は衛宮士郎を掴み2体は塊となり、雷鳴のごとく吶喊する。獣の習性である。追いつめられたとされる時こそ前へ出なければならないのだ。大英雄は急ぎ身を翻し避け、土蔵の扉を破きながら庭へと躍り出た3体と1人。そしてその口を開き人の言葉を紡ぐ。
“これは!なんと面白い!”
口を開いた1体は云う。
それはおおよそ生物が生き抜くには過酷な環境、北の大地が産み落とし獣。
シカ科最大種であり四足の体長でありながら最大の雄は3mを超える北方最大種の一角。
古のヴァイキングの末裔たちが定め、称えし雄大なる獣。
スウェーデン王国並びにノルウェー王国国獣。讃えられしその二つ名は“森の王”。
哺乳綱偶蹄目シカ科ヘラジカ属ヘラジカ。
“何が何だかぜんぜんわからん!”
口を開いたもう1体は云う。
それは生物の坩堝とされる密林のジャングル、南の大地が産み落とし獣。
対平原、対水辺、対高所、全てに適正を持つ最強の全対応種であり食物連鎖頂点の一角。
その体躯でありながら5mを超えるアナコンダでさえ仕留めるという。
その地に住まう者、太古の昔から畏れをもって呼びしその二つ名は“雨の神”。
食肉目ネコ科ヒョウ属ジャガー。
“夢を見ていたよ。君と楽しくおしゃべりする夢をね”
衛宮士郎を抱え、口を開いたもう1体は云う。
それは語らずとも存在をもって証明となる、この地球という星が満を持して産み落とした最強。
はるか東の地では、旧約聖書“創世記”に存在を確認できる。
はるか西の地では、古代インドに顕現せし文殊菩薩の乗騎とされる。
怪物、神、王、守護者、繁栄、勝利、そして勇気。その全ての象徴。
神話が先か、存在が先か、全ての民が呼び崇めしその二つ名は“百獣の王”。
食肉目ネコ科ヒョウ属ライオン。
3体は太古の昔は神や妖怪や獣と呼ばれていた。魔道を極めんとする者達からは幻想種と呼ばれている。そして、表舞台から姿を消し、科学のような奇跡を追い求める者達からは
“Key Momentous Normality Friends”
けものフレンズと呼ぶ次のこの星の担い手。
大英雄クー・フーリンにとって3体は足りる存在なのか?半神半人は彼らより強いのか?
ただ一つ、明確に解っていることがある。
その3体は個ではなく、種そのものが強いのだ。
英語は適当です。
誰かかっこいい文字をお願い致します…
科学サイドでミライさんを出したい。
多分ゾウさんとカバさんがここに加わると士郎くんが料理作ってる間に聖杯戦争は終了。
10/28 少し手直ししました。。