IS×NW~世界を渡りし者~《更新停止》   作:戒炎

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お久しぶりです!!
この二次創作を読んでくださる方々が一人でもいる限り、何があっても私はかえってくるぞーーー!

なお、今回のサブタイに意味は全くありません。ネタががが。


人生、色々、津々浦々

「ねえねえ。旺牙君と簪ってお弁当作らないの?」

「突然何だよ。」

 学食、昼食時、俺がラーメンをズルズルすすっていると、萌がそんなことを聞いてきた。

 どうやら俺たちがいつも学食で食事していることを疑問に思ったらしい。

 俺たちの部屋には調理用具が豊富(ほとんど俺が持ち込んだ)なので気になったらしい。

 逆に聞いてみると『あー、私は料理下手だから』と帰ってきた。

「私は別に作れないわけじゃないけど、旺牙が作り始めると凄い凝った物作り始めちゃうから。」

「自粛しておるのでございます。ハイ。」

 みんなが苦笑している。だがこの苦笑すら愛おしい。

 日常!THE日常!ビバ日常!女の子に囲まれているとはいえ、なんて平穏な時間なのだろう。入学から続く女難の相は全て一夏が受け持ってくれる。更に今の学園はシャルルの転校によって揺れている。二人ともすまん。俺の平穏の為の贄となってくれ。

「なら今度みんなでお弁当持ちよってみないかな?学食もいいけど、みんなの味が知りたいな。」

「げ?!沙紀~、私が料理下手って言ったばかりじゃん。」

「いい機会だから萌も料理覚えないと。」

「いいもん。将来は旺牙君に貰ってもらうから。」

「「萌っ?!」」

「ブッフォッ!?」

 いきなり何言いだすんだこの娘さんは!

「私、自分で言うのもなんだけど身長の割にはスタイル良いし、可愛いし、性格良いし手先も器用!料理以外なら優良物件よん?」

「ハハハ、ワロス。」

「酷っ?!」

 萌の妄言を一蹴していると、『スタイル・・・、スタイル・・・。』と小さい声でブツブツ呟く簪と沙紀の姿が。あの、ちょっと怖いんですけど。

「にしても、今日は学食に人多くね?」

「ああそれは、デュノア君だっけ?彼と一緒の食事を断られたからね。」

 意識が戻ってきた簪がそう言った。

 いや、でも、残念がっているのはほとんどいないぞ。むしろ恍惚の笑みを浮かべている人も、って。悟り開きかけてるのもいる!

「なんでも『僕のようなもののために咲き誇る花の一時を奪うことはできません。こうして甘い芳香に包まれているだけで、もうすでに酔ってしまいそうなのですから。』って言って断ったらしいよ。」

 ・・・すげぇ。すげぇよシャルル。お前は何処の少女漫画から出てきた王子様なんだい?普通の男には真似できねぇよ。

 けどなぜだろう。お前がそういう態度を取れば取るほど、何か違和感を感じる俺がいる。

 せっかくの友人を疑いたくないというのに・・・。

「ところで、お前たちから見てどうよ。シャルルは。」

 何となく聞いてみた。三者三様の答えが返ってくる。

「私はクラスが違うからよくわからないけど、もっとヒーローみたいな人が良いなぁ。」

「私も、うん。逞しい人の方が・・・。」

「スポーツ漫画の読みすぎかな。王子様や貴公子よりスポーツマンが良いね!」

 ちなみに簪、沙紀、萌の順である。

 そんなもんか。女子の好みってのも分からんものだ。

「一先ず飯食っちまおうぜ。午後の授業に間に合わなくなる。」

『はーーい』

 

 

 

 周囲の反応

(え?今ので気付かないの?)

 志垣旺牙の朴念仁認定がなされた。

 

 

 

「お、お前たちは弁当組だったのか。」

 教室に戻る際、一夏組に出くわした。

「・・・。」

「な、なんだよ。」

 沈黙の一夏。セ〇ールが出てきそうなタイトルだ。

「やっぱ男同士っていいな。」

 俺こいつの親友辞めようかな?

 

 

 

 

 

「と、いうわけで。俺は変わらず簪の部屋に世話になってます。」

「誰に言ってるの旺牙。」

「いや、言わなきゃいけない気がして。」

 誰にとは言わないが。

「で、食後のお茶は緑茶?紅茶?」

「えっと・・・。」

「それともドアの向こうで聞き耳立ててる人のために抹茶でも点てるか。」

「え?」

 入り口をゆっくり開ける。

 思いっきり開いてもよかったが後で何を言われるか分からなかったから。

「で、何をしてるんですか楯無先輩?」

「あっははは・・・。こんばんわ~。」

「お姉ちゃん!?」

 また騒がしい夜になりそうだ・・・。

 

「で?いきなり何です、こんな時間に。」

「いや~、旺牙君のことは信用してるつもりよ?でもほら、若い男女が二人きりっていうのも・・・ねぇ?」

 ねぇ?じゃないよ。だからって覗き見聞き耳はいかんでしょう。

 ほら、簪だって怒って・・・るというよりなんか恥ずかしがってません?俺はあの朴念神にして唐変木のようにラッキースケベなイベントは起きてないよ。

 ・・・ホントだよ!?

「お姉ちゃん、本当にどうしたの?」

 顔に赤みを残しつつ、ジト目で楯無先輩を見る。

 あの、何故そのような目で姉を見る?

「それなら心配いりませんよ。お宅の妹さんには全く手を出していませんから。」

 そして今度は(´・ω・`)な顔。いや、どんな顔よそれ・・・。

「そ。それならよかった。ところで簪ちゃん、旺牙君、ちょっと借りるわね。」

 先輩は俺の腕を掴むと部屋の外へと連れ出した。

「ちょ、先輩?」

「まあ、いいからいいから。」

 ・・・・・・。

「何だったの、今の・・・。」

 

「で?何ですか、一体。」

「最近簪ちゃんとはどう?」

 自分で聞けよ。

「冗談よ冗談。怒っちゃやーよ♪」

 なんか古い切り返しだな。

「貴方のクラスのシャルル・デュノア君。あの子のこと、どう思う?」

 突然切り出してきたよ。まったく食えない人だ。

 どう思う、ねえ。

「育ちのいいイケメン貴公子、ってのは、先輩の望む答えじゃないですよね。」

「まあね。私の情報網にもデュノア家に男児がいたなんて届いてないわよ。」

 やはり、か。

「俺もちょいと悩んでるんですよ。同級生を疑いたくはないんですけど、不自然な所が多すぎて・・・。デュノア家の隠し子か、はたまた・・・。」

「この時期に三人目の男性操縦者っていうのも不自然な話だしね。旺牙君、しばらくあの子のこと、見ててもらっていい?」

「言われなくても。・・・一夏に危害がおよぶようなら、俺は全力で阻止しますから。」

「仲が良いわね、貴方と一夏君。」

「ま、ずっと一緒にいる幼馴染みですからね。」

「BL的な?」

 その綺麗な顔を蹴り飛ばしますよ?

「ごめんなさいって、冗談よ。さて、私は帰るわね。くれぐれも簪ちゃんに手を出しちゃだめよ?」

「本気で怒りますよ!?」

 フフフと笑いながら廊下を歩いていく。

 しかし先輩、シャルルのことを一度も『彼』って呼んでないな。

 もしかして、ほとんど知ってるんじゃないか?

 

 

 

 

 

「ええとね、一夏がオルコットさんや凰さん、更識さんに勝てないのは、単純に射撃武器の特性を把握していないからだよ。」

「そ、そうなのか?一応わかっているつもりだったんだが・・・。」

 シャルルが転校してきてから早五日、今日は土曜日だ。IS学園では午前は理論学習、午後は自由時間である。とはいえ、土曜日はアリーナが全開放なのでほとんどの生徒が実習に使う。

 というわけで、俺含め一夏たちも訓練の最中だ。

 今はシャルルが一夏にレクチャーを受けている。

「うーん、知識として知っているだけって感じかな。さっき僕と戦ったときもほとんど間合いを詰められなかったよね?」

「うっ・・・、確かに。『瞬時加速』も読まれてたしな・・・。」

「一夏のISは近接格闘オンリーだから、より深く射撃武器の特性を把握しないと対戦じゃ勝てないよ。特に一夏の瞬時加速って直線的だから反応できなくても起動予測で攻撃できちゃうからね。」

「直線的か・・・うーん。」

「あ、でも瞬時加速中は無理に軌道を変えたりしない方がいいよ。空気抵抗とか圧力の関係で機体に負荷がかかると、最悪の場合骨折したりするからね。」

「あれ?でも旺牙は瞬時加速中に軌道を変えられるぞ?」

「あははは・・・、旺牙は・・・。」

「悪かったな、化け物みたいな体で。」

「いやいやいや、旺牙が悪いわけじゃなくてね?」

 どーせ凶獣も俺自身も馬鹿みたいに並外れてますよ。気にしてねーよ。ふん。

 しかしシャルルの教え方は上手い。

 しっかりゆっくりと話し、一夏が理解できるよう言葉を選んで説明している。

 なにせ今までのコーチ役が、

『こう、ずばーっとやってから、がきんっ!どかんっ!という感じだ。』

『なんとなくわかるでしょ?感覚よ感覚。・・・はあ?なんでわかんないのよバカ!』

『防御の時は右半身を斜め上前方へ五度傾けて、回避の時は後方へ二十度反転ですわ。』

『ごめん。私も人に教えるのは得意じゃなくて・・・。』

『俺の場合同じ近接型でもまるで違う戦い方だしなあ。』

 とこの様である。酷い。特にはじめの三人が。

 擬音に感覚、細かすぎ。ISに未だ慣れきってない一夏には厳しいだろう。ていうか俺にも理解出来ん。

「ふん。私のアドバイスをちゃんと聞かないからだ。」

「あんなにわかりやすく教えてやったのに、なによ。」

「わたくしの理路整然とした説明の何が不満だというのかしら。」

 不機嫌丸出しだけど、間違いなく君たちが悪い。

 まあ俺と簪も上手く説明できないから同罪かもな。

 さっきも言ったが、土曜の午後はアリーナが全開放されているので、ここ第三アリーナでも多くの生徒が所狭しと訓練に勤しんでいる。

 まあ、この学園にたった三人の男子が揃っているのだ。それ目当ての女子が殆どだろう。そこらで流れ弾が当たったり、ぶつかったりしている。俺も何人か蹴り飛ばした。酷いってらっしゃい?何とでも言うがいい。

「ねえ旺牙。旺牙の凶獣には後付武装はあるの?」

「拡張領域は十分空いてる。ただ俺が武器を持つとむしろ戦いづらいってだけだ。」

 剣も槍も重火器も俺には合わなかった。馴染まないだけで、修練を積めばある程度使えるようになるのだろうが、そんな時間があるなら徒手空拳の時間に向ける。長所を伸ばすことが『あの人』の教えだったから。

 それに遠中距離武器は《伏竜》がある。威力を抑えれば弾丸並みのスピードが出るからな。

 

 一夏とシャルル先生の重火器講座はまだ続く。

 そして三人の恋する乙女たちの怒り、嫉妬も高まる。溢れる。いやいや溢れちゃいけないよ。

「そういえば、シャルルのISってリヴァイヴなんだよな?」

「うん、そうだよ。あ、腕が離れてきているから、ちゃんと一回ごとに脇を締めて。」

「お、おう。・・・こうか?」

「オーケーだよ。あと、なるべく銃身を移動させて視線の延長線上に置いた方が良いね。首を傾けて撃つと、とっさに反応できないよ。」

 しかし本当に解かりやすいな、シャルルの教え方。

 やっぱり一回くらい俺も教えてもらおうか。

「むっ。」

 隣で簪さんがむっとしましたよ。何故でしょう。

 そうこうしていると、二人の会話はシャルルのISについてに戻った。

 あれがシャルルの専用機『ラファール・リヴァイヴ・カスタムⅡ』。従来のラファール・リヴァイヴとは形からして違う。全体的にスッキリした感じだ。話に聞くと、基本装備をいくつか外して、拡張領域を倍にしてあるらしい。

 大抵の専用機でも五つ、多くて八つだとするなら、シャルルは十以上の武装を使いこなしているということだ。

 それはとんでもないことだ。歩く武器庫がその場に応じて適切な武器をぶっ放してくる。何より操縦者の脳にも大きな負担が掛かるはず。

 シャルル・デュノア。もしかしたら、『あの技能』を体得しているのか・・・?

「ねえ、ちょっとアレ・・・。」

「ウソっ、ドイツの第三世代型だ。」

「まだ本国でのトライアル段階だって聞いてたけど・・・。」

 急にアリーナ内がざわつきはじめる。ざわつく気配のようなものを感じ注目の的に視線を移した。

「・・・・・・。」

 そこにいたのはドイツからの転校生にして代表候補生、ラウラ・ボーデヴィッヒ。

 闘気、というより殺気のようなものを纏い、ISを展開してそこに立っていた。

 なんだか物凄く嫌な予感がしてきたのう・・・。

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