旺牙)セプク案件だ。ハイクを詠め。
作者)死にかけたことなら何度かあるんだけどな・・・。
旺牙)お前っていったい・・・。
あと、うちの鈴さんは心が広いのか結構すぐラウラとは和解しました。
でも一夏に対しては恋心の独占欲故原作になります。
あの戦いから数日、俺の怪我も完治(あの傷は残してある)し、いつもの穏やかな日々が帰ってきた。
あの事件は箝口令が敷かれ、VTシステム及び侵魔についてはタブーとなった。つまり、『このこと話したら停学、最悪退学よ♪』という意味だ。
いたずらな噂やパニックを抑えるためとはいえ、大人の闇が見える。
まあ、組織を維持するには大事なことだというのは、前世から学んでいるが、思春期、青春真っ盛りの女子たちがこれを守れるだろうか。あ、この学園には鬼教官がいた。あの人が怖くて条例を破ることはできないだろう。
つまるところ、学園に乗り込んできた無法者を退治してめでたしめでたし、ということで落ち着かせよう。
しかし今、俺は真剣勝負を行っている。
精神を研ぎ澄ませ、未来を予想し、時には自分の身を削る勝負だ。
機を見て、チャンスが来たら即相手の喉元に食らいつく!
「一夏、それロン。」
「げっ、マジかよ。」
そう、麻雀である。
一夏の部屋で、俺、一夏、鈴、そしてまさかのラウラの四人で麻雀をしている。
流石に雀卓は持っていないので(持っていても学園寮に持ち込む阿呆はいないだろう)カード式の麻雀である。荷物を整理していたら箱の奥底に眠っていたので、こうしてメンバーを集めて遊んでいる。
ちなみに何故ラウラが麻雀を嗜んでいるのかは不明である。どうせ部隊の誰かの影響だろう。
「一夏、ロンよ。」
「また俺かよ・・・。」
言っておくが、麻雀は本家中国ではいたって健全な遊戯である。家族で遊ぶとも聞く。
金持ちや893屋さんが金をかけて、さらにその場面を題材とした漫画等が流行ったから、日本では違法なギャンブルのイメージがついているにすぎない。
「すまんな嫁よ、ロン。」
「ラウラまで・・・。」
麻雀は指先を動かし、頭を使うことからボケ防止に良いと、雀卓を置いている老人ホームも増えてきているという。世の中何が役に立つかわからないな。
おっと、これ以上はこの話が何を題材にしているか分からなくなりそうなのでやめておこう(おお、メタいメタい)。
「「「一夏、ロン!!」」」
「お前らイカサマしてないよな!?」
失礼な。お前が弱いだけだ。
「はい、これで一夏がトビね。」
「あー、くそー。」
「しかしラウラに抜かれるとはな。俺も自信あったのに。」
順位は一夏がドベ、俺が三位、まさかのラウラが二位、圧巻の優勝が鈴。こいつ普段は感情剥き出しのくせにこういう勝負は得意なんだよな。
「隊にいた時副官に教わった。何でも日本では『ニンキョウ』で大事になるらしいと。」
「どんな副官よ・・・。」
本当にその副官とやらとは一度話をしておかないとな・・・。」
「ところでお前ら、すっかり仲良くなってるけど、遺恨とか無いのか?」
一夏が鈴とラウラを見て言う。
確かに、鈴とセシリアはラウラに恨みが有ってもおかしくない。それが今ではゲームをする仲だ。
「ああ、そのことか。」
「それなら、セシリアとも相談して解決済みよ。いつまでもギスギスしててもしょうがないし、あれはドイツが「おっとそこまでだ鈴。」おっとと。ま、とりあえず、一夏や旺牙が普通に接してるんだから、あたしらがいつまでも根に持っててもね。」
「うむ。皆とは話をつけてある。」
「まあ、ちょっとしたごたごたはあったわよ。でも『まあ許せ』って言われたら力も抜けるわよ。」
ラウラェ・・・。だがそういうことなら何の心配はいらないな。こいつが受け入れているなら問題なかろう。
まあ、他に気になることがあると言えばある。
「ところで一夏さんや。」
「なんだね旺牙さんや。」
「なんで俺は未だに簪と同室なのに、お前は一人部屋なんだ?」
「いや、俺に聞かれても。」
別に簪に不満があるわけではない。あの子は良い子だ。
だが、シャルロットがラウラとすぐに同室になり、一夏はそのまま。なんだか納得いかない。
こいつだけ男のアヴァロン、一人部屋を手にしているのが不満なのだ。どういう基準で選択されたのか解からん。
「そう言われてもなぁ・・・。」
「ちょっと旺牙。あんな良い子が不満だっての?だとしたら引っ掻くわよ。」
うん、妖怪猫娘かな?
「イヤそうじゃないんだけどさ。なんか俺と一夏で待遇に差があるというか。」
「気のせいだろ。」
「その一言で済ませられる余裕が憎い。」
そういえば最近見ないけど、楯無先輩は簪と仲良くやっているのだろうか。
まさか簪のガードマン扱いにしてるんじゃ。
いや、俺も一応重要人物なわけで。
相互護衛?んな面倒なことするかな。
「む、そろそろ消灯時間だ。部屋に戻らなければ教官に怒られる。」
「おっと、もうそんな時間か。じゃあ今日はお開きとするか。」
片付けてーの、カードを一夏に渡しーの、っと。
・・・言いませんよ?
お休みと言って各自部屋に戻る。
「お帰りなさい。今日は遅かったね。」
「ああ、盛り上がっちまってな。簪も来ればよかったのに。」
「うーん、私、ルール知らないから・・・。」
「ルールなら教えるのに、っと?」
PiPiPi!
おっと携帯が。ふむ、メールが。
『簪ちゃんに変なこと教えないでね♪by楯無』
あれ?俺先輩にアドレス教えたっけ?
それよりも今の会話聞いてたの?え?どこから?
本気で怖いんですけど?
「誰から?」
「・・・うん、友達から。今元気かって。」
「そう。」
「うん。」
怖いからそういうことにしておこう。
「ところで、そろそろ臨海学校だな。」
「そうだね。」
「それがな、前の水着がもう入らなくなったんだ。」
「うん。ん?」
「新しいの欲しいし、他にも買い物があるんだ。」
「え?それってまさか。」
「次の休み、買い物付き合ってくれないか?」
(あれ?これは夢?あの噂は無効で。でも男子と女子が二人で出かけるってそういう。でも、・・・え?)
おや?簪がフリーズした。
目の前で手を振っても反応しない。
「おーい。簪さーん?」
「は!えっと、何だっけ!?」
「いや、次の休みに一緒に買い物行かないかって・・・。」
「い、行く!何としてでも行く!風邪ひいても行く!」
体調崩したら休んでくれ。
本当は俺が全部済ませるべきなんだが、ちょっと人が欲しかった。
いや、断じて簪を荷物持ちに仕立て上げるわけじゃない!少しだけ女子の目線が欲しいものがあるだけだ。
まあこれで問題は解決っと。
「じゃあ電気消すぞ。」
「う、うん!」
(買い物リスト作っとかなきゃな。)
(こ、これってやっぱりアレだよね!)
こうして、夜は更けていく。
「聞いたよ旺牙く~ん。」
「・・・・・・。」
なんだ萌がチェシャ猫みたいにニヤニヤして話しかけてきた。
反対に沙紀は少しムスッとしてる。
いったい何があった。
「簪と出かけるんでしょ?しかも二人で。」
「誰から聞いた・・・?」
「本人がさっきホクホク顔で話してた。」
情報源本人かよ。
俺はトレーニングが長引いて一緒に学食に行かなかったからな。その時話したんだろう。
「別に。休日に友達と出かけるくらい普通だろ?」
「友達、ねぇ・・・。」
どうした沙紀ちゃんよ。さっきから態度が刺々しいぞ?
「まあまあ、そういう事にしてあげよう。で。」
「で?」
「女の子と出かけるんだから、それなりの装いは用意してあるんだろうね?」
「・・・いつもの服じゃいかんのか?」
「甘い!甘すぎる!上等な料理に蜂蜜をぶっかけるかの如し。」
それは甘いというより不味いのでは?
うーん、そうなると。
「外出用のが一着あったかなぁ。」
「よーし。なら私たちがチェックして進ぜよう。沙紀もいいっしょ?」
「・・・別に。」
「まーだ拗ねてんのかこの子は。」
なんか俺を置いてけぼりにして話が進んでいる。
萌はいつも以上にハッスルしてるし、ホント何があった・・・。
あっ!と言う間に放課後。
「え?え?なに?」
「まあまあ簪殿。たまには私とタイマンで話そうぜい。」
いきなり簪が拉致された。
ていうか最近萌の性格が若干ぶれてきた気がする。
いや、あれが真の彼女なのだろう。いわゆる『心を開いた相手に見せる顔』みたいな。
それにしては強引度が大分増してるな。
と、言うことで。
部屋には俺と沙紀が残された。
ん?沙紀の顔が若干赤いが、風邪か?
「どうした、沙紀。調子でも悪いのか?」
「え!あ!だ、大丈夫!むしろ絶好調だから!」
そ、そうですか。ならよかった。
「えっと、旺牙君は次の休みに簪さんと『レゾナンス』に買い物に行くってことでいいのかな?」
「ああ。凄い今更な確認だな。」
(私も用事が無ければ・・・。)
「何か言ったか?」
「なんにも!」
情緒不安定じゃねえか・・・。
「ん、んん。えっと、じゃあ当日着ていく服を確認しようか。」
「え?私服ならあるぞ。」
「なんだか嫌な予感がするから確認するね。」
若干失礼な話ですね。
うーん、当日着ていく予定の服は・・・。
「あったぞ。」
「じゃあ着てみてくれる?」
「そこまでチェックするのかよ。」
「うん。だって旺牙君だから。」
大分失礼な話ですね。お前相手でも怒る時は怒るよ?
しかし着替えるのか・・・。
「じゃあちょっと着替えてくるわ。」
「え?何でシャワールームに行くの?」
何でってそりゃ・・・、あれだ。
この傷を見せる勇気がない。
ラウラに見せた時は勢いだったけど、流石に沙紀相手には・・・。
傷を見せて今後距離を置かれるのを想像すると、怖い。
・・・俺は強くなったつもりだったが、もしかしたら弱くなったのかもな。
「男子にも着替えを見られたくない時だってあるのだよ。」
「そういうものかな?」
はは、まるでシャルロットがシャルルだったときみたいだ。
あれは性別を隠すためだったがな。
今回はコレで誤魔化そう。
―――少年着替中―――
「着替えたぞー。」
「アウト――――――!!」
何故だ?完璧だろう。
半袖で、腹に一対の鳳凰が刺繍され。
背中に見事な黄金の昇り龍の刺繍、が施された黒の、ジャージ。
「女の子と出かけるのにジャージはアウト!ついでにその刺繍もアウト!旺牙君が着ると不良以上にその筋の人にしか見えないよ!金の龍は特にダメ!」
ちょっと酷い、酷くない?
一応俺の勝負服なんだけどなあ。
「勝負の意味が違うよ!ストリートファイトだよ!」
そこまで言うか・・・。
「他に服は無いの?」
「この季節なら白のTシャツと青のジーンズが・・・。」
「最初からそれにして!」
今日の沙紀さん怖いとです。
―――省略
「着替えたぞ。」
「・・・うん。そういうのでいいんだよ。背中が気になるけど。」
背中?炎のリングが描かれてるだけで表は無地だぞ。
「これで大丈夫かな。簪さんとのデート(ボソッ)。」
よーし。沙紀のお墨付きも貰ったことだし、当日のデートは・・・。
ん?何て言った?
デート。デートって言ったよな。
・・・・・・え?
今回ちょっと文章の書き方を変えてみました。
といっても台詞に行間を開けるだけですが。
読みにくい!と思ったら遠慮なく言ってください。