IS×NW~世界を渡りし者~《更新停止》   作:戒炎

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旺牙)本当にサブタイのネタが無いんだな。

作者)前書きに書くこともなくなってきたしな。

   HAHAHAHAHAHAHAHA

旺牙)笑うな。


原罪無き者への祝福

 前回のあらすじ

 

 織斑千冬さんに瓜二つな女の子が編入してきた

 

 以上

 

    ☆    ☆    ☆

 

 

 うむ、何が起きているのかまるでわからん。織斑先生、いや千冬さんが二人。

 ほわー、どういうことだ(語彙力崩壊)。

 

「ちょ、はぁ!?はぁあ!?はぁーーーっ!?どういうことだよっ!?」

 

 一夏が騒ぎ立てる。まあ、そうなるな。いきなり自分の姉とおなじ顔が現れたんだから、誰よりも驚くものだろう。彼を責める権利は誰にも無い。

 

「喧しい。」

 

 いたわ。騒ぐ一夏に思い切り出席簿を振り下ろす姉、織斑先生。いつも通り容赦がない。てかメシャって音がしたけど、一夏大丈夫?

 

「うるさいぞ一組。他の教室にも響いたぞ。」

 

 お、渦中の人安東先生ご登場だ。

 

「マドカ、お前は自己紹介も静かにできんのか。」

 

「すまない兄さん。だが、私のせいではないだろう。」

 

 ハイ、皆さん深呼吸してー。

 

「「「に、にに、兄さんっ!?」」」

 

 再び教室、もとい一年の教室全てに響く大音声。

 

「五月蠅い。」

 

「へぶしっ!」

 

 何故か俺だけ安東先生のチョーク投げを受けた。痛い。

 いや、でもこれを驚くなと言う方が無理だ。

 だって織斑先生の顔して『安東』だぞ?

 どうしろって、なあ?騒ぐなと言われたら今度はフリーズするよ。

 

「まあ名字の通り俺の妹だ。男二人、手ぇ出すなよ。」

 

 そんな命を投げ捨てる勇気は無い。戦いで死んだ方がマシと思う事されそうだ。

 

「じゃあ俺は戻るので、あとはよろしくお願いします。」

 

「は、はい!」

 

「半分はお前のせいだろうが。」

 

 そんな会話が先生たちの間で交わされ、一人退場。

 残された一組の生徒たちはもう固まったまま動かない。

 が、次の一撃はまた重かった。

 

「安東はイギリスの代表候補生だ。専用機も所持している。虐めるとまた奴がやってくるぞ。」

 

「な、なんですってっ!?」

 

 セシリアがフリーズから復帰し、大声を上げる。

 その直後、「ピッ!?」と鳴いて机に突っ伏す。織斑先生のチョーク投げだ。

 はっはっはっ、代表候補生。もう驚けないや。

 セシリアちょっと泣いてる?

 とりあえず安東マドカは空いている席に着き、何事もなかったようにHRが終わる。

 

    ◇    ◇    ◇

 

「どういうことですのっ!?」

 

 あっという間に昼休み。セシリアがイギリスに電話してる。相手は候補生管理官だろうか。

 今の今まで『マドカ』にコンタクトが取れず、モヤモヤした感じだけが残っているのだが、会話が出来ていないのだからしょうがない。

 

「はあ、一体どういうことでしょう。」

 

「大丈夫?セシリア。」

 

 シャルロットが頭から煙を出しているセシリアに飲み物を渡している。

 彼女が聞いたことをまとめると、『マドカ』はイギリスの専用機『サイレント・ゼフィルス』の操縦者であるらしい。

 サイレント・ゼフィルスはセシリアのブルー・ティアーズ同様『BT兵器』を装備している。

 うーん、BT兵器か。昨日も見たような気がする・・・。

 

「ちょっといいかお前ら。」

 

 食事中に安東先生が声をかけてきた。食事しに来たわけではなく、俺たちを探していた、という雰囲気だ。

 

「マドカのことが気になるなら、放課後に屋上に集まってくれ。できればここにいる全員でな。」

 

 全員って、俺たち以外に沙紀と萌も?そう聞くと先生は頷く。

 屋上に集まる許可は既に取ってあるらしい。

 なら今は考えることをやめて午後の授業、及び生徒会の仕事に臨むとしよう。

 いつものメンバーも不承不承ながら受け入れたようだ。ガヤガヤとしながら食事をしながらとりとめのない会話をする。

 あれ、午後一でISの実習があったはずじゃあ・・・。

 

 

   ◇    ◇    ◇

 

「さて、午後はISの実施訓練を行う。」

 

 織斑先生の一言で、一組二組の生徒が背筋を正す。

 鈴よ、「これってあたしが一組に来た意味は?」とか呟いてるが、その答えは黒幕と思われるあのスーツの男性が握っているかもよ。多分大した意味は無い。

 

「まず安東、お前の力量を見せてみろ。相手は・・・。」

 

「先生!わたくしにお願いします!」

 

 血気盛んに挙手するセシリア。元気だなあ。

 気持ちは解る。自分のライバルが母国からなにも聞かされていなかったのだろうから、悔しいわな。

 しかも相手もBT兵器持ち。最近忘れていたが、セシリアはプライドの高い人間だった。あ、一夏の周りの女の子はほとんどプライド高かったか。

 

「よし。オルコット、安東、ISを展開しろ。」

 

 両者が前に出る。

 青竜の方角~、セシリア・オルコット。若干鼻息が荒い。

 白虎の方角~、安東マドカ。こちらは冷静そのもの。

 互いに無言でISを纏う。が、片方の熱気が凄い。

 試合開始の合図とともに、二機のISが宙に舞う。

 そして同時にBT兵器を展開する。

 セシリアはいつもの通り、四基のブルー・ティアーズ。

 えーと、マドカさんのIS『サイレント・ゼフィルス』もBT兵器持ち。データを見ると『エネルギー・アンブレラ』は。おいおい、六基も搭載されているのか。

 だが、驚くのはそれだけではなかった。

 

「嘘っ!?BT兵器を動かしながら自身も動いてる!?」

 

「凄い・・・。」

 

 鈴とシャルロットの言葉通り、BTを展開中は動けないセシリアと、展開中も高速で移動するマドカ。セシリアは未熟ではない。BTの適性は『A』の彼女より、マドカの適性が高いのだろう。

 周囲は驚いているが、冷静に状況を見ているのが織斑先生と安東先生の二人。若干驚いているのが俺とラウラ。

 

『その程度か?』

 

『くっ!?』

 

 こっそり展開していたセンサーから上空の声が聞こえてくる。セシリアは劣勢。頭に血が上っているのもあるが、単純に力量差があるようだ。

 マドカがナイフを取り出し、BTと近接戦に持ち込もうとした時。

 

『マドカ。アンブレラのみで終わらせろ。ただし、遊ぶな。』

 

『了解だ、兄さん。』

 

 安東兄妹(?)の会話が割り込まれる。いや、先生。それも舐めプ・・・。

 その言葉を受け、サイレント・ゼフィルスが動きを止める。

 正面からの撃ち合い、になるかと思われた。その時。

 

「レーザーが曲がった!?」

 

 誰の言葉だっただろうか。今たしかに、『エネルギー・アンブレラ』から放たれたレーザーが曲線を描いてブルー・ティアーズに襲い掛かった。

 

『キャアァァッ!』

 

 偏光射撃。ようするに光線を曲げる技術。俺の『魔空龍円刃』とはまた違うがな。

 セシリアが習得に苦しんでいるのをよく見た。

 そのままレーザーが遠近上下左右と、文字通りオールレンジで攻撃する。

 

「そこまでっ!二人とも降りて来い。授業に移る。」

 

 織斑先生が声を発し、模擬戦は終わる。

 いや、あれは一方的な蹂躙だったのでは?

 でも、その、あれだ。ブルー・ティアーズって試験運用的な機体だから。性能差だから。

 何て言うと本人からどやされそうだから、フォローは後にしておこう。

 

「い、いや、ほらセシリア。ブルー・ティアーズはBT兵器の試作機だから・・・。」

 

 早速地雷踏みに行った野郎のことは後回しにしよう。

 おそらくあの技量。安東先生の地獄、もとい訓練によるものと見た。

 あの人の訓練は体も精神も疲労の限界までいくが、その分、実になる。そのしごきに耐えられれば、レベルアップは確実だ。

 そう考えると、安東マドカに親近感と同情を覚える。

 

「それでは各自班に別れて訓練開始!」

 

 鬼教官の声は良く響くな。

 

 

    ◇    ◇    ◇

   

    ~~放課後~~

 

    ◇    ◇    ◇

 

「うぅ・・・、納得いきませんわ。」

 

「まあまあ、元気出してセシリア。」

 

 随分堪えてるなセシリアの奴。うむ、あんなに一方的な展開になったんだからさもありなん。

 今俺たちは学園の屋上に向かっている。飯の前に軽く説明する、との先生の弁。

 どこまで説明してくれるのか。多分マドカのことだけだろう。情報を小出しにする悪癖があるから。

 

「来たか。遅くに悪いな。」

 

 屋上のフェンスに背を預け、俺たちを待っていた安東兄妹。顔は似ていないのに仕草が似ている。

 

「さて、どこまで説明してくれるんだ?」

 

「そう慌てるな。せっかちな男は嫌われるぞ。」

 

 うるさいやい。

 

「そうだな。腹も減っていることだし、今日はマドカについて話そうか。いいか?」

 

 マドカに目配せをし確認をとる。彼女は頷き、先生はどこから話せばいいか、と思案。

 

「まあざっくり言うが、マドカは普通の人間じゃない。ある計画で生み出された、言わば人造人間だ。」

 

 おおっといきなりヘビーブロウ。大振りのパンチが飛んできた。

 空気が固まったじゃないか。

 

「数年前、これまたとある研究所で俺が保護し、そのまま引き取った。そんなところか。」

 

「いや、そんなところって・・・。」

 

「ざっくりしすぎている・・・。」

 

 ちょっと説明が足りない。

 

「その、なんでその子は千冬姉にそっくりなんですか?」

 

 一夏が一歩踏み出して尋ねる。とある計画って一体。

 

「詳しくは言えん。とりあえず、『最強の人間』を目指した結果だ。後はいつか知ることになるだろう。望む望まざるに関わらずな。」

 

「最強の人間・・・。」

 

「一夏・・・。」

 

 最強の人間、か。

 

「もうひとつ、説明しておこう。この世界の裏側、『真実』をな。」

 

「先生、それは!?」

 

「いい加減教えておくべきだろ。完全に巻き込まれているんだからな。」

 

 ウィザードと侵魔のこと、伝える気か。

 

―――教師説明中―――

 

「魔法使い、ですか?」

 

「そう言われましても。」

 

「いまいちピンとこないな。」

 

「最初はそんなもんだ。信じられなくても無理はない。だが、君たちはすでに真実に触れている。」

 

 覇王軍との戦いとかな。と結ぶ。

 実際に化け物と戦闘をしているのだから、今の説明を受け入れざるを得ないのか、本能が理解を拒否しているのか。

 

「マドカも覚醒済みだ。すでに戦闘経験も何度もある。ちなみに。」

 

 先生はラウラを指差す。

 

「ボーデヴィッヒ。君も覚醒しつつある。」

 

「なっ!?私が!?」

 

 全員の視線がラウラに集まる。

 なぜわかる、っと聞きたいが、昨日の出来事がある。まさかとは思っていたがな。

 別に遺伝子強化試験体、というのは関係なく、ラウラ・ボーデヴィッヒだから、そしてマドカだから覚醒したという事らしい。ウィザードの素質は人それぞれ、いわば『運命』らしい。その言葉を嫌悪している安東先生がそう呼ぶのは、一応事実だからだろう。

 世界を護るために生まれるウィザード。否応無しに戦いに身を投じる存在。

 

「さらに言わせてもらうが、今日呼んだ全員がウィザードの素質がある。」

 

 全員が目を見開いて驚く。

 いやいや、全員かよ!何人かはまさか、とは思っていたが。

 

「私たちが、ウィザード?」

 

「悪いが、いつ目覚めるかはわからん。だがそう遠くではないだろう。そして、来るべき時のために修行もしてもらう。すぐではないが、準備ができ次第な。」

 

 みんながウィザード、か。『あの夢』が実現してしまうのか。

 

「また詳しいことはまた今度だ。今日は飯食って早く寝ろ。」

 

「いやいやいや、みんな置いてけぼりですよ!?」

 

 呆然としているみんなをそのままに、マドカを連れて屋上を出ようとする先生を呼び止めようとするが、さっさとその場を後にする二人。

 この空気、どうしろと。

 もう食事にしようと、仕方なくこのモヤモヤした頭のまま食堂に向かう。

 今日はもう食って寝よう。

 それぞれが夕食を持って空いている席を探していると、

 

「む。遅いぞお前たち。」

 

 思わずズッコケそうになる。さっきまでシリアスに先生の隣にいたマドカがハンバーグを頬張っていた。

 ギャグか?これはギャグなのかこの空気。

 ラウラがマドカに近づく。

 

「貴様は、なぜ世界を憎まなかった。力に溺れなかった。」

 

「ラウラ・・・。」

 

 自らの出生、境遇に重なったのか、ラウラがそう言った。

 

「・・・お前は祝福されたか?自分を認めてくれたか?」

 

「・・・。」

 

「私は、兄さんに祝福された。存在を認めて、いや、愛してくれた。それに応えたいだけだ。」

 

「そうか。相席、失礼するぞ。」

 

「もう食べ終わる。」

 

 何だか俺たち今日は放置されている気がする。

 しかし腹が減ったから今は飯を食おう。

 その後、ほぼ無言で食事を摂っているのは異様な光景だったろう。

 だが、ラウラとマドカの間には、妙に解かり合えた、という空気が流れていた。

 

 

 

 

 

 

    ◆    ◆    ◆

 

 数年前・・・

 

『なぜだ!なぜこんなデータしか出ない!』

 

 煩い・・・

 

『失敗ね。神に愛されなかったのね。』

 

 止めろ・・・

 

『世界に祝福されなかったんだな。』

 

 私は・・・生まれてきた、だけなのに・・・

 

 

 

 

「この部屋で最後か。少し遅かったか。」

 

 俺がこの研究所に乗り込んだ時にはほとんどもぬけの殻だった。残されたのは、意味のないデータのカスだけだ。あとは、廃棄された『失敗作』のみ。

 胸糞悪い。『以前の俺』も言えたことじゃないが、こういうのを『処分』するのは気分が悪い。

 

「・・・。」

 

 む、あの顔、最後の検体か。

 ・・・やっぱりあいつと同じ顔だと妙な感じだ。

 

「・・・。」

 

「そう睨むなよ。・・・お前、名前は?」

 

「・・・検体ナンバー」

 

「違う、そういうのじゃなくて名前だ。って、あいつらが検体に名前を付けるわけないか。」

 

 息荒く、握ったナイフを俺に向ける少女。

 うーむ。

 

「お前、生きたいか?それとも」

 

 死にたいか?

 殺気を込めて睨み返すと少女は一瞬怯えた顔を見せるが、すぐに俺に殺意を向け直す。

 あー、なんかやりづらい。

 俺はISを解除する。

 

「生きたなら、俺と来るか?」

 

「なに・・・?」

 

「言葉通りだ。俺と来るか、ここで無駄死にするかを選べって言っているんだ。」

 

 らしくないことを言っているのは理解している。だが、この子をここで失ってはいけないと、何かが訴えかけてくる。

 痩せこけた良心を満足させたい、ってのもあるかな。

 殺気を引き、手を伸ばす。

 ただ無言で、相手を受け入れるように。

 

「この手を取れば、誰が何と言おうと俺が護る。自分を護る術も教える。俺は」

 

 お前の命を祝福する。

 

「・・・私を、認めてくれるのか。失敗作の私を。」

 

「人間に失敗作なんてねえよ。問題はどう生まれるかより、どう生きるかだ。」

 

 文字通り悪魔の誘惑のようだが、俺は本心で語り掛ける。

 彼女はナイフを落とし、ゆっくりと、俺の手を取る。その、簡単に砕けてしまいそうな手を握り返す。

 

「それじゃあ、行こうか。えーっと、そうだな、生きるには名前が必要だな。」

 

「私に、名前は無い。」

 

「ならそうだな。んー、戸籍はどうにでもなるとして、名前かぁ。俺、ネーミングセンスあんまりないからなぁ。この歳で娘は無いし。」

 

 うーん、うーん・・・。えーと。たしか検体ナンバーがアレだから。

 

 

 

 

 

「マドカ。安東マドカ。今日からお前は、俺の妹だ。」

 




作者)この世界はあくまで『テラ』。『ファー・ジ・アース』の平行世界です。
   白騎士?黒騎士?知りませんよそんなの。(顎をしゃくれさせながら)

旺牙)今世紀最大にうざい顔だ。
   と言うか女の子たちの扱いの差が・・・。

作者)私の愛は歪んでいてねぇ・・・(ドヤ顔)。

旺牙)超うぜえ再び。てか全然説明になってないぞ今回。

作者)・・・もう数話お待ちを。
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