サクラ大戦~散らなき鉄の花~   作:斎藤一馬

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長らくお待たせしました

なぞのヒロイン(敵側)の名前発表

今後このキャラがどう物語に波紋をおこすか乞うご期待

まあ・・・何も考えてないんですが


第15話 深淵から生まれた銀糸の姫②

「「・・・・・・・・」」

 

 

 

 

取り敢えず、爆心地から逃げ赤提灯の明かりのみの路地を二人は無言で歩く

 

無言の主の一人・・・・アイリスは、涙目になり下を向き、

 

同じく無言の暁の後ろをトボトボとついてきている。

 

当の暁は、今後のことを考えながら滲み出る怒りを抑えながら路地を歩く。

 

 

 

「(まさか・・・アイリスが付いてくるとか予想外なんだがさてどうするか・・・・

 

彼女を連れて犯人探しは・・・無理だしでもここで切り上げたら翌朝には、

 

さくらたちにココにいた事がバレるそうなったら調査どころではないし)」

 

 

 

 

十中八九、今現在帝劇は大騒ぎになっているのは、想像に固くない。

 

アイリスがいなくなり更に俺がいないとなれば、あのポンコツ《さくら》が黙ってはいまい、明日以降の調査に絶対付いてくる、

 

帝劇メンバー総出でそうなれば調査どころではなくなる・・・

 

マリア位なら全然問題ないが。ポンコツ《さくら》やこうゆう所に疎いすみれは、問題を起こすし大神は、ホイホイ誘惑されかねない、

 

紅蘭、カンナは微妙なラインだが・・・・特にあやめ姉さんにバレたら・・・・・

 

 

殺される俺が・・・・

 

 

なのでちゃんと調査ができるのは、今夜のみ・・・・・か

 

 

「ハァ~~~~~~~~(´-д-)-3~~~」

 

 

「!!」<ビク!!

 

 

「アイリス・・・・・・色々言いたいけどそれは、後で言うとしてこれ着て」

 

俺、怒ってますといったふうに語気をすこし強め自分の着てるジャケットを渡す

 

 

 

「え・・・・と・・・・」

 

「これ着て鉄華団の団章が入っているからチンピラがよって来なくなるから」

 

「あ・・・あのあかt「今回のことは帰ったらきっちりお話するからさぁ・・・・いくよ」

 

 

アイリスの言葉を遮り赤提灯の明かりのみの路地を進む。

 

 

 

 

「「・・・・・」」

 

 

 

終始無言の二人、その距離は付かず離れずな微妙な距離を保つ、何処かからか響く嬌声、

 

怒号、奇声が響く夜の路地暁は、特に気にせず歩くもアイリスは、

 

その一つ一つに恐怖の色を浮かべるも暁について行く。

 

大体五分程そんな感じで歩いていると微かに甘い匂いがしてくるその香りは徐々に強くなっていく、

 

その甘い匂いは、丸で脳を蕩けさせる感覚に陥るほどの甘い蜜の匂いしかしその中に妖力独特の臭も混じっている、

 

暁は、その匂いに訝しむがアイリスは少しトロンとした表情をしていた。

 

これ以上は、アイリスと一緒は危険だと思い仕方なく引き返そうと思ったとき一軒の大きな銘酒家が目に付く、普通の銘酒家と違い外観は洋装で

 

木製の扉、窓から紅とも紫とも捉えられる光そして店名が『刻影楼』先ほど『ナッツ』を割ってやったおっさんが言っていた店だ。

 

 

「さて・・・と」

 

 

暁は、どうするか考える、今日はこの店を発見できたとして切り上げるかとしかしその時ギィ~っという音とともに一人の女性がでてきた。

 

外見から見るに17~19歳位で闇色のナイトドレスを着飾り頭には、何故かキツネ耳そして白銀の長い髪、スタイルも顔付きもこの化物横丁にいるようなモノではない

 

そんな女性がこちらにこえをかけてくる。

 

 

「あら?こんな時間にかんな可愛らしい子達が一体どうしたの?」

 

「っ・・・・」

 

「あ・・・・え・・・・・っと」

 

戸惑うアイリスを他所に暁は、驚きの声を上げかける、それも無理はないなぜなら、今は亡き母『八神紫』の声とそっくりだったのだから、

 

とまどっている二人をみていた女性は、花が咲いたよな笑顔で優しく、

 

 

「何か訳ありのようね・・・・外は寒いわなかにいらっしゃい」

 

女性の優しい言葉に促せれ、二人は店の中に入る、店内は、外観と同じく洋装で二階建ての吹き抜け作りで一階は高級感のあるソファーと机が何組か備えられ

 

少し小さいがバーカウンターもある、二階部分は何室か扉がみえることからあれが部屋なのだと解る。

 

 

「さぁ・・・・こっちにどうぞ外、寒かったでしょ?ホットミルクとクッキーはいかが?」

 

突っ立てるわけにもいかず女性が薦めた、ソファーに座るその時もアイリスとは一定の距離を離す、

 

三人掛けのソファーの両端に座り真ん中が異様に空いている、そんな態度を見てか女性が・・・・・

 

 

「何?喧嘩でもしちゃったの?大方彼女が勝手に付いてきちゃったんでしょ?まぁ・・・・怒る気持ちもわかるわよ、

 

こんな綺麗な子がこんなところにいたら襲ってくださいいっているようなものだもんね」

 

 

「・・・・・・・・」

 

「(・ω・`)」

 

「デ~モ君だって悪いんだよ?こんなところに一人で来て彼女とても心配したんでしょうに・・・・ね?」

 

「二人共可愛んだから笑顔じゃなきゃもったいないわよ?フフフフ」

 

 

そんな女性の優しい言葉に毒されたのか少々罪悪感がでてくるたしかにアイリスに対して強く当たりすぎたかもしれない

 

まったく大人げないな俺も・・・・・

 

「アイリス・・・・・ごめん」

 

「暁・・・・・ううんアイリスも御免なさい」

 

「ウフフフフ」

 

そんなやり取りを微笑ましいとばかりにニコニコしながら見ている女性しかし・・・この女性の言葉の端々から感じる雰囲気が

 

母にどうしよもなく似ている、そればっかりが頭から離れない今のも子を諌める懐かしい母のように感じる。

 

 

「さぁ・・・冷めないうちにどうぞ・・・・」

 

「あ・・・いただきます」

 

女性の言葉にアイリスは、暖かいミルクの口にした。

 

「っ・・・しまっ!」

 

惚けていて一瞬判断が遅れる、アイリスはそのミルク特有の甘みと隠し味のキャラメルの苦味が心地よく表情がトロンとしているそしてアイリスは、心ここにあらずといった表情で

 

一枚の紅いクッキーをその小さい口で齧る、

 

 

クッキーの甘さ、ベリー系の甘酸っぱさ、仄かに香るバターの匂い、

 

どれも今まで食べてきたクッキーと違うこころに幸福感で一杯になるそして

 

緊張の糸がほぐれ眠気が・・・・・

 

 

アイリスはそこで眠りに堕ちる。

 

 

ソファーに体を預け深く眠るアイリスを他所に暁は彼女を抱え銃を彼女に向ける。

 

 

「やっぱり何かもってやがったか・・・・・アイリスおい!!起きろ!!おい!!!」

 

「心配いらないわぁ~ただ深くねむってもらっているだぁ~けぇ」

 

女性の雰囲気が変わる、先程までの優しい雰囲気からどこか男を駄目にするような猫撫声と蠱惑雰囲気

 

先ほど感じていた蜜のように甘い匂いと妖力の臭いが強くなる、それに連れて暁の手に汗が滲む、

 

普段敵に銃口をむけても何も感じない彼は、どうしても『彼女』に銃を向けるのが躊躇われる、

 

彼女は、明らかに母とは別人なのにだ・・・・。

 

 

「あら?震えてるの?可愛いぃ・・・」

 

「っ・・・・・」

 

恐怖とは別のナニカのせいで体が震える、その時細い一筋の銀色の光が拳銃みけて迫っていることに気がつき、じゅうを手放す

 

その瞬間、金属でできているはずの銃がまるで豆腐か、バターのように細切れになる。

 

 

「そんな物騒なモノ必要ないわ・・・・ねぇ暁・オーガスちゃん?」

 

「ちゃん付けはやめろ・・・あんた何者?」

 

「おっと・・・ごめんなさいぃ私は、白愛・・・・白の白愛っていうのヨロシクネワタシノノミーシャ(子熊)」

 

 

 

悪寒が走る、この白愛という女性は、目を紅く爛々と光らせ口は歪に歪み言葉が乱れる、

 

彼女の周りには幾重の光の筋が舞っているそれが糸・・・・金属のように硬い糸だと暁は確信する。

 

 

 

「そのお嬢さんは特に必要ないの・・・・殺しちゃってもいいけど私は、優しいからあなたがワタシノにナッテクレルナラ

 

カノジョハ無事に帰シテアゲル」

 

 

彼女は一歩、また一歩と近づいてくるその時

 

 

 

「フハハハハハハハハハハハ」

 

 

 

「「は?」」

 

 

ドゴオオオオオオオン

 

 

笑い声を上げながらモヒカン大男が天井ぶち抜いて降ってきた、

 

これには、暁も白愛も目が点である。

 

 

「我は!黒之巣会死天王『白銀の羅刹』!!!憎き帝国華撃団の小童めかくごするg!!!」

 

 

 

メキャ!!

 

 

空から降って着たヒャッハーこと、羅刹は、口上を言い終わる前に白愛の渾身の右ストレートを拭けホール置くへとぶっ飛ぶ

 

しかし体格が二倍近い相手をぶん殴るって・・・この女のどこにそんな力が・・・

 

 

「貴様・・・なぜここにいる?叉丹の差し金か?いいところを邪魔しおって・・・・」

 

「ま・・前がみえねぇ・・・・・・・」

 

 

 

これは・・・・・

 

「チャ~~ンス!!」<スモークグレネードのピン抜き

 

「あ!ちょ!!!しまった!」

 

白愛が羅刹にきを取られている好きにスモークグレネードを起爆、煙幕に乗じて撤退!!

 

アイリスを背負い猛ダッシュで駆け出し扉を蹴破り夜の浅草十二階下を掛ける、

 

その場には、パクパクの口をあけ呆然としている白愛と撤退した俺を見た羅刹は、

 

「我を見て恐れをなして逃げたと」高笑いするも、ドス黒い怨念を撒き散らす白愛に気がつくも一歩遅く

 

彼女の銀糸が羅刹の首筋・・・・脊髄と頚椎に刺さり体内に多量の妖力を流し筆舌するほどの、激痛が羅刹を襲う

 

そればかりか体のコントロールを奪い、刻影楼をむちゃくちゃにしたこの戯け者に修繕させる。

 

その都度、強烈な激痛が走り、この日の浅草十二階下には野太い奇声が響くのだった。

 

 

 

 

 

~早朝六時過ぎ帝劇近辺~

 

 

 

スゥスゥと可愛い寝息をたてているアイリスを背負いゆっくりと帝劇に向かいながら歩く暁は、

 

昨夜起こったコトを思い返す、母と似た雰囲気と同じ声の女怪『白の白愛』

 

黒之巣会との繋がりと・・・・しかし暁が一番問題視しているのは、引き金を引けなかったこと

 

母とは別人なのに母と錯覚しあの女を撃てなかった・・・・

 

いままで何回も引いてきた軽い引き金が、あの時はとてつもなく重かった・・・

 

そこでフト・・・昔のことを思い出す父がいて母がいてそして愛しの妹がいるとても幸せな日々を

 

今ある、仲間たちとの騒がしく馬鹿馬鹿しい毎日も嫌いじゃないが・・・やはり肉親が恋しくなる

 

誰ひとり居ない肉親・・・・すでに踏ん切りをつけていたと思ったが

 

やはり心のどこかにこびりついている思い、

 

 

「(´-д-)-3」

 

 

よそう・・・今考えても仕方がない・・・今考えるべきは

 

 

 

 

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ

 

 

 

俺らを心配して鬼と化している帝劇メンバーへの言い訳を考える事なのだから・・・・

 




このあとアイリス共々滅茶苦茶説教された。

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