サクラ大戦~散らなき鉄の花~   作:斎藤一馬

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さぁ!イノシシ狩りです


第35話 新たな年、新たな敵④

『グアハハハハハハ!焼焼けぃぃぃ!焼き尽くせぇぇぇ!!

 

この世のすべてを灰にしてしまえぇ!!』

 

銀座の街に降魔の群れが街を破壊している様を、猪のような風貌の妖魔が見ながら

 

叫びをあげる。

 

しかし

 

その暴挙を許さぬものがこの帝都には居る

 

 

 

 

『そこまでだ!!』

 

 

帝国華撃団!参上!!!

 

 

 

白、桜、紫、黒、紅、金、緑そして・・・群青の巨人達が姿を現す。

 

以前とは比べられない程の雰囲気と気力を漲らせながら眼前の悪を討つ為に

 

「来たな・・・叉丹様に歯向かう命知らずの愚か者どもめ・・・

 

貴様らの力・・・見せてもらおうか!!!」

 

 

「みんな、特訓の成果を見せる時だ!!」

 

『了解!!』

 

「大神、神武での戦闘はまだみんな慣れていないんだ無理はするなよ」

 

「解っている・・・・暁も気を付けるんだぞ!」

 

「了解・・・」

 

「全機ツーマンセルで散開敵降魔を撃破するぞ」

 

『了解!!』

 

各機散開し広範囲に展開している敵の迎撃を開始する

 

紅蘭、アイリスペア。

 

カンナ、マリアペア。

 

さくら、すみれペア。

 

そして・・・・・

 

 

「ハアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!」

 

「大神突っ込め!!援護射撃を開始する!!!」

 

アサルトライフルの援護射撃の間を奇麗に抜けながら降魔の一体を袈裟懸けに切り捨てる大神

 

その背後迫る降魔に深々と突き刺さるソードメイス『鉄華無名二式』

 

貫かれた降魔は蒼い炎に包まれ灰すらも残らなかった。

 

 

 暁の父の形見の大太刀『鉄華無名』、さくらの使う霊剣『荒鷹』と同じく霊剣であり

 

刀鍛冶も同じであり・・・つまり兄弟刀であり、その破損した刀身を修復し改良したのが以前

 

雷電で使用していたがさらに改良し(魔改造)したのがソードメイス『鉄華無名二式』である

 

「すまない暁!」

 

「大丈夫だ大神!次行くぞぉ」

 

 

 

他ペアもアイリスが敵をかく乱しその隙を紅蘭が砲撃し撃破し、要所要所でアイリスの

 

『破壊の力』でてきを文字道理ミンチにてヘイトを稼ぐ(その光景に紅蘭ドン引き)

 

カンナ、マリアも古参同士息の合ったコンビネーションで敵に囲まれても

 

その銃弾でその拳で敵を屠っていく(まるでカプコンゲーみないなスタイリッシュに)

 

さくら、すみれペアは、すみれが縦横無尽に舞い、さくら水流が流れるようにその太刀を振う

 

まるで舞台に立つ様に敵を優雅にそして鋭く斬り伏せる。

 

 

三週間前であったら降魔の戦力に成す術なく敗北していただろうが、今は、特訓による能力向上

 

そしてその能力を遺憾に発揮できる武器、そして新たな敵にもう負けないという思いが揃い

 

ここに新生帝国華撃団の誕生である。

 

 

 

 

「これでラスト!!!」

 

「大神さん!この区域の降魔の反応は奴だけです!」

 

「よし!残りは、貴様だけだ降魔!!」

 

「グフフフフフ・・・・我が名は『猪』!喰らうがいい!!地獄に燃える悪の炎を!!」

 

猪がそう吠えると足元に魔法陣が展開され中から大型の魔装機兵が出現する。

 

『我が魔装機兵『火輪不動』に勝てるものか!貴様ら全員灰にしてくれるわ!!!」

 

火輪不動が両手を広げそこから火炎弾を発射し攻撃してくる。

 

「ちぃ!あのヤロー見かけ道理火力が高い!」

 

火炎弾を回避した暁は命中し陥没した地面を見てぼやきながら火輪不動に向けて銃撃するしかし

 

その分厚い装甲に阻まれ大したダメージが入らない。

 

「グアハハハハハハ!!そんな豆鉄砲効くわけなかろうが!!死ねぃ」

 

「っく!サトシ君下がっって・・・てやああああああああ!!!」

 

暁に突進てきた猪の射線から暁は、退き代わりにさくらが相手の突進を利用した一撃を見舞うも

 

刀がはじき返されてしまう。

 

「か・・・固い!」

 

「ブハハハハ無駄無駄無駄!!」

 

「それなら・・・・皆!霊力を高めて一斉攻撃だ!そうすれば

 

幾らあの装甲でもタダで済まないはずだ!!」

 

「よっしゃぁ!!なら先ずはアタイからだ!!はぁああ!!

 

霧島流最終奥義!四方攻相君!!

 

「ぬぅ!!」

 

カンナの鋭い拳が火輪不動を捉えその巨体が浮く

 

「今だ!!千億の夜を越え今輝く・・パルークヴィチノイ!!

 

フェイスから支給された折り畳み式のスナイパーキャノン氷の霊力弾が発射され

 

機体が浮いている猪は逃げる術が無く凍結する。

 

「ダニィ!!!!」

 

「そらそらどんどん行くでぇ、四神降臨!勝利の科学!!出でよ、聖獣ロボ!!!

 

リリィの入れ知恵なのか変態共の技術の結晶なのかは知らんが・・・・

 

四体のロボを『空間転移』させてきて猪をタコ殴りにしている。

 

「紅蘭出鱈目すぎぃ・・・」

 

「しかし今が好機!神崎風塵流、鳳凰の舞!!

 

機体後部から霊力がまるで鳳凰の翼のようになりそれにあわせ薙刀の舞捌きに合わせ

 

猪の炎とは比べられないの爆炎を上げ猪を焼く。

 

「そこぉ!!破邪剣征、百花繚乱!!!

 

桜の花びら模した霊力刃が一斉に猪目掛けて降り注がれ、火輪不動を切り刻む、

 

今までの攻撃により装甲には大小様々な亀裂がはいり先ほどまでの堅牢さはなかった。

 

「バ…馬鹿な!!!こんな・・・・こんな筈は!!!」

 

「ねぇ・・・アナタ・・・・みんなの虐めたんだよね・・・・そんな人は

 

『壊して』いいよね・・・・イリス・クランベリートラップ

 

火輪不動の全方位にクランベリーのような紅い霊力球が浮遊していた。

 

「ふん!こんなコケ脅しにこの猪様が、ビビるとでも・・・死ねぃ!!」

 

猪がアイリスにみけて拳を振った瞬間その拳が紅い霊力球に触れた瞬間・・・・

 

パン!と何かがはじけた音がしそして・・・殴りかかった腕が砕けていた。

 

「な!!」

 

「これであなたは・・・・ウゴケナイ

 

 

悲報、アイリスが完全に別キャラ(フランちゃん)になりました・・・・・・。

 

「・・・・兎に角好機!!八神流裏参百拾六式『豺華(さいか)』

 

蒼い炎を纏ったソードメイス『鉄華無名二式』を地面に深々と突き立てた瞬間

 

身動きの取れない猪の足元から高角度で吹き上がる高威力の火柱が発生し容赦なく焼く

 

 

グアアアア!あ…あつい、熱い!!!!!!!

 

火だるまになる火輪不動から悲鳴が上がる。

 

「いまだ大神!!オオトリは任せた!!」

 

「解った!・・・・行くぞ!!狼虎滅却・・・無双天威!!!

 

霊力が雷のように帯電した刀から鋭い斬撃で火輪不動を十字に切り裂く・・・・・・

 

 

「ば、・・馬鹿な!たかが人間如きに・・・・

 

叉丹様お許しを~~「ぐぎゃああああああぁぁぁぁ!!!

 

猪は最後にそう叫び機体は爆発四散しその業火で灰すらも残らなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

「や・・・・った、みんな、これが特訓の成果だ・・・」

 

「大丈夫か大神?」

 

「あぁ・・・しかし神武の性能が凄まじくて」

 

「私も・・・もう動けません・・・」

 

「体に予想以上に負担がかかっていますね」

 

「ハァハァハァ・・・こりゃもうちょっと調整せなアカンかな?」

 

「み、みな、さん・・・だらし・・がないです・・・わよ?」

 

「おめぇもが一番ボロボロじゃねーか・・・無理に喋んなよすみれ」

 

「そうゆうカンナもボロボロだね?」

 

「・・・・なんでアイリスさんは・・・平気なんですかね?」<暁ドン引き

 

「え~そんなことないよーツカレタナーウゴケナイナー」<チラチラ

 

こっち皆キチロリ・・・

 

「と・・・兎に角最後に何時ものをしようか・・・・紅蘭お願いしていいかな?」

 

「OKや、ほないくで~~勝利のポーズ!!!」

 

『決め!!!』

 

こうして元旦から始まった新たなる戦いから、特訓を経て新たな脅威に立ち向かえる力を得た。

 

 しかしこれは新たな戦争の始まりに過ぎないのであった。

 

 

 

(蒼叉丹・・・待ってろよ・・・・妹の・・・マキの事を必ず吐かせてから殺してやる)

 

 

暁の心の奥底でゆらゆらと蒼叉丹への怒りと殺意が燃える…蒼く…静かに

 

 

 




やっと元旦から特訓回と新機体編完了!!

次回はあの事象姉の人がなんやかんやします

本編であまり出番なかったから・・・・すこし話をオリジナルに

なるかも

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