サクラ大戦~散らなき鉄の花~   作:斎藤一馬

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今回は大神、花組視点での内容です。

時間的には、暁がデートに出発した時点からのスタートに

なっています


第38話 ~散らなき鉄の花~③

「えーと・・・闇より出し魔物、現世に来りて悪を為す・・・・・」

 

 

暁とあやめが街に出たと同時刻、大神はサロンの椅子にすわり古い古文書を

 

頭から湯気が出そうに悩みながら読んでいる、机には筆記用具にメモ、何かの事典も

 

あり、メモにはなにやら書き込んであった。

 

「これは…大和かな?・・暗黒の大地・・・『大和』・・封印により・・・えーと

 

ダメだ・・・難しいなぁ・・・・」

 

古文書から顔を上げ茶を一口つけうなだれていると・・・

 

「大神はん、さっきからなにうんうん悩みながらなにしてるんや?」

 

紅蘭が見かねて大神に声を掛けてきた、どうやらいつの間にか周りには

 

アイリスとすみれ、マリア以外の面々が集まっていた。

 

「うん、少し降魔について調べようと思って・・・・」

 

「ふ~ん、なんの御本なんですか?」

 

さくらが繁々と大神の手元の古文書に目を向けながら訪ねると、大神はあぁと

 

いって皆に古文書を見せる。

 

「『放神記書伝』の写本だよ。米田司令にお借りしてきたんだよ」

 

「へぇ~~ちょっと見せてくれよ」

 

カンナが手を伸ばしたときに大神がそれを慌てて止める。

 

「おいおい・・・大切な本なんだ、大切に扱ってくれよ!

 

貴重な本なんだから!?」

 

大神がカンナを窘めたところでマリアがこちらに歩み寄ってきて、

 

「あっ隊長ここでしたか。司令が・・・・」

 

どうやら大神を探していたようだが言葉を続けずに大神の持つ『放神記書伝』

 

に目をやると「あら?その本・・・・・」と呟く、どうやらマリアもこの本の事を

 

知っているようだった。

 

「マリア、この本の事しってんのかい?」

 

「えぇ、私が花組の隊長になったときに司令が貸してくださったんです」

 

「へぇ~マリアにも?」

 

「えぇ、何でも花組の隊長として知っておくべき事が記してあるという事でしたので

 

もっとも私は、あやめさんに指導を受けたので読めたのですけれど・・・」

 

「そうか・・・まぁ自分で頑張ってみるよ丁度暁から必要になりそうな事典とか色々借りれたから

 

これ以上は甘えられないかな・・・」

 

疲れた表情をしつつも事典にてを置きながら笑顔で答える。

 

「流石、俺らの隊長だぜ!」

 

「でも大神さん無理はしないでくださいね、最近あやめさんも体調が優れないよですし」

 

「せやな・・・大神はんまで体調不良とかしゃれにならんで」

 

「解った気を付けるよ・・・おや?そろそろ公演に時間じゃないかい?」

 

大神が時計を目にやると確かに公演時間が迫っていた。

 

「あ!本当だ・・・」

 

「そういえば今回の公演はなんだっけ?」

 

この質問に紅蘭が嬉しそうに「大恐竜島やウチとアイリスが主演なんやで」

 

紅蘭の説明にさくらが「そういえば『つばさ』以来の久々の主演でしたね」と続ける。

 

どうやら内容としては、南海冒険活劇のようで笑いあり、アクションありと正に

 

紅蘭主演にピッタリな演目の様で分類としては笑劇『コント』であり今回はマリアの出番はなく

 

裏方だという・・・・

 

(マリアのコントも見てみたい気もする)

 

などと大神は、こころで呟くのあった。

 

「あ、隊長!・・・忘れていました米田司令が御呼びです」

 

「え?解った司令は何処に?」

 

「作戦司令室でお待ちです」

 

「わかったすぐに向かうよ」

 

「では失礼します」

 

こうして花組の面々と別れ大神は地下に足を向ける

 

 

 

【作戦司令室】

 

 

大神は中に入ると神妙な面持ちの米田一人が座って大神を待っていた。

 

「どうしたんですか?作戦指令室にあつまって・・・」

 

「すぐにわかる・・・・」

 

重々しい雰囲気をだしながら指令室のモニターに電源を入れる

 

そこには降魔が映し出されていた。

 

「こ・・・・これは・・・・」

 

「こいつらが今、我々が戦っている敵・・・降魔だ、

 

こいつらが、出てきた以上お前に話しておかないといけない事がある

 

大神、これを見ろ・・・」

 

机に大きな蒔絵を広げる。

 

「これは・・・・こんな昔の絵に降魔が!」

 

かなりの年代物の蒔絵にはくっきりと降魔と解る絵が描き記されていた。

 

「これが現在確認できている最古の資料だ・・・降魔との闘いは、今に始まったことじゃねぇ

 

今から400年前から人類と奴らは、この地で戦いを繰り広げてきた、

 

この時は我々人類が勝利し辛くも奴らを地下深く封印することができた・・・しかし

 

奴らは身を潜めつつ地上に侵攻する機会を密かに伺い続けてきた」

 

米田の言葉に息をのみつつ大神は話を聴く。

 

「現にやつらは過去何度か結界の綻びを付いて小規模な攻撃を仕掛けてきたしかし

 

その都度人類が迎撃し、再び地下に追い返してきた」

 

「そんな昔から・・・」

 

「陸軍対降魔部隊も文字道理そうゆう目的で作られたものだ・・・・・

 

ずっと昔の話さ・・・帝都を魔物から護るなど誰も本気にしていなかった

 

時代だったよ、俺と真宮寺一馬・・・さくらの父と秘密裏に仲間を増やしていった、

 

魔の気配を常に感じながらな・・・・」

 

ここで大神は疑問におもったことを聴く・・・その時代には霊子甲冑のないのに戦えたのかと

 

「無論、今の様に対等に魔物と戦えたわけじゃない、

 

我々には己の体と剣しかなかったからな・・・・・

 

降魔戦争の終わった時には、我々は、真宮寺一馬、山崎真之介、八神宗蓮の三人を失ってしまった

 

一馬と宗蓮は死に、山崎は行方をくらました・・・・・

 

一馬と宗蓮は降魔戦争を終わらすため、二人は己の命と引き換えに降魔を封じたんだ・・・・」

 

一馬は、類まれた霊力・・・・【破邪の力】、宗蓮は、遥か昔日本で猛威を振るった

 

荒神【オロチの血】を受け継いでいたからな・・・」

 

「破邪の力・・・・それいオロチ?」

 

「前にも話したが太古の昔から存在する『魔を狩る者』の力、その力を受け継ぐ血統も

 

数えるほどしかいない・・・・真宮寺もその一つ、それにオロチを継ぐのは

 

もはや八神家のみ・・・つまり現在は暁しかいない、暁には妹がいたが現在は行方不明・・・・」

 

「しかしそうするとさくら君にもその力が・・・」

 

「うむ・・・しかしその力を引き出す方法は、秘伝とされている、一馬はさくらが

 

おとなになってからその方法を教えるだった・・・一馬がいない今、降魔に対抗する

 

手段は暁の『オロチの血』しかないがお前も知っていると思うが

 

それに頼るのは危険が大きすぎる」

 

確かに暁は、過去二回オロチの血の力を使い、そして天海戦、もっと言えばその前、

 

紅のミロク戦で左眼に後遺症を残した・・・

 

「だが・・・我々には対降魔の切り札がある」

 

「切り札?」

 

「そうだ・・・切り札、いや最終手段といってもいいなそれが・・・これだ!」

 

そういいモニターを操作するとそこには、『剣』と『珠』と『鏡』が映し出されていた

 

「これは?」

 

「これは・・・『魔神器』と言われているものだ」

 

「まじんき・・・」

 

「見ての通りこいつは『剣』『珠』『鏡』からなる古の祭器だ、

 

これを善なるものが持てば、魔を抑えることができる・・・その効力は絶大だ」

 

「!!」

 

「しかしコイツは余程のことがない限り使用はできねぇ!・・・

 

いや使っちゃいけねぇんだ!!」

 

米田は語気を強め・・・『絶対に使わない』と暗に言っているようだった。

 

「米田・・・・司令?」

 

「いや・・・なんでもねぇ、『魔神器』は言わば増幅器だ悪しきものが使えば

 

魔の力が増大するんだ・・・・黒之巣会の六破星降魔陣により降魔の封印が解かれた今、

 

降魔が地上に現れるのを、かろうじて防いでいるのがこの『魔神器』という訳だ。

 

『魔神器』は我々にとっての最後の砦だ」

 

「最後の・・・砦」

 

「そうだ、しかし大神こいつは最大の脅威ともなる万が一こいつが敵に渡ったら・・・・

 

奴らの力が増大しいっきに地上は降魔で溢れかえる、文字道理『魔』と『神』の力を秘めた

 

究極の祭器って訳だ・・・」

 

「しかし何故そのようなものがここに?」

 

「銀座本部は帝都の霊力が多く集まる地脈のツボだ・・・霊気とは自然と

 

そこに生きる生物の力、言わば人々の『想いの力』だ、そこで花組たちが

 

歌い踊る・・・・古の祭器を守りつつな」

 

「・・・・・・」

 

「多分あの男・・・・葵叉丹の狙いはこの魔神器だ」

 

「・・・・・・」

 

「この魔神器は聖魔城の封印を解く、鍵だ・・・そいつは今我々の手の内にある

 

「聖魔城?」

 

大神は米田のその言葉に疑問をうかべ訊き返す

 

「数百年前に殺戮のために作り上げられた城だ、そんなもん地上にあげちゃいけねぇ

 

いいか此の事は軍部でも最高機密だ。誰にもしゃべるんじゃねーぞ

 

この保管庫を開けれるのは俺とあやめ君だけだ!だから奴らはここに攻め込んでくる

 

・・・・・覚悟しておけよ」

 

「はい・・・」

 

この短い時間で沢山の重要な事が判明し、その重圧に耐えながら大神は、

 

覚悟のきまった眼をしながら答えた。

 

「もうわかっていると思うが帝撃の真の目的は、野心あるものからこの『魔神器』を

 

護ることだ、お前にはあやめ君と一緒に『魔神器』周辺の警備の強化をしてもらう」

 

「了解しました!」

 

「今、あやめ君を急遽呼び戻している・・・合流次第頼む」

 

その時、風組のかすみ緊急の連絡が入る

 

『司令大変です!!』

 

『どうした何があった!?』

 

『副指令と連絡が付きません!!緊急の通信をいれても応答がありません』

 

『一緒にいた暁とはどうだ?』

 

『こちらもダメです!!それに帝都全域に妖力反応多数!』

 

「くそぅ・・・二人の捜索は月組の任せる大神は、このまま魔神器の警備を!」

 

「了解!!」

 

「大神くれぐれもこの事は他言無用だ・・・当然花組にもだ!」

 

「・・・・・さくら君は父親の死の真相はしっているのですか?」

 

「いや・・・教えていない・・・お前は言えるのか?一馬は魔物と戦って死んだと

 

今、戦っているのがその魔物だと・・・18歳の少女が背負うには、余りにも重すぎる

 

そのことを知ったら・・・・」

 

「さくら君は・・・・」

 

「大神間違ってもさくらにはこの話はするなよ・・・いいな!」

 

「はい・・・」

 

大神は神妙な面持ちで指令室を後にする。

 

 

 

その頃花組は、演目の真っ最中で現在、紅蘭とアイリスが宝を探す

 

一番の見せ場を演じている所であった。

 

そこで紅蘭がアイリスに道中に罠があることをおして回避指示をだす

 

しかしその指示は、指示したところは歩くなという意味合いで

 

アイリスはその指示道理に歩を進め最後に頭上から落ちてきた金盥が脳天に直撃した。

 

 

 

楽屋

 

 

 

「イッターイ!!紅蘭やり過ぎ!!」

 

「アハハ・・・すまんすまん」

 

「しかし・・・・コントも楽しそうに見えたけど結構大変なのね」

 

舞台裏から見ていたマリアは、アイリスと紅蘭のようすを見ながらつぶやく

 

「一様、隊長に薬でも貰ってきたらどうだ?」

 

痛がるアイリスにみかねてカンナがそう提案すると、さくらが暗い顔をしながら

 

「それが・・・大神さんがいなくて」

 

「いない?どないしたんや?」

 

「あれ?さっきお兄ちゃん地下に降りて行ったよ?」

 

「地下のほうえ?」

 

「それにかすみさんも姿がみえませんでしたわね・・・・」

 

「何かあるんやろうか?」

 

「・・・・・あやしいですわね!」

 

「大神さん・・・・」

 

 

 

 

地下施設

 

 

 

あやめさん、暁が行方知れずの中、捜索は鉄華団や月組なる部署に任せ、大神は見取り図を

 

広げながら防衛器具やトラップを仕掛けていた。

 

「ここにトラップを仕掛ければ司令室にはたどり着けないな・・・・」

 

大神はオタコンから借りた工具とトラップツールをしまし見取り図にマーキングしていく

 

その近くにはかすみが合流しており大神の手伝いをしていた。

 

「いったいどんなトラップを?」

 

「催涙性の高圧蒸気を噴出するものだよ倉庫から蒸気管からもの催涙ユニットにつなげて

 

噴出するんだ」

 

「なるほど・・・・」

 

「上へ通じている副蒸気管をつかうのがミソなんだ、見てみたら

 

丁度いい配管があったので・・・・」

 

「流石海軍士官学校主席ですねとても手馴れていて!」

 

「アハハ・・・・士官学校時代陸軍と合同演習の時、暁にしこたまお見舞いされて

 

嫌になるほど経験していますから・・・・」

 

 

蘇る陸・海軍士官学校、地獄の合同演習が・・・・あの小さな悪魔に何度自分や同期の加山が

 

かかりその都度教官にどやされたことか・・・いまでも思い出すと寒気が・・・

 

「あら・・・大神さん?頬に油汚れが・・・・」

 

かすみが頬の汚れを噴こうとするがここで大神が遠慮するが、「遠慮しないでください」

 

といいながら頬を拭いてくれた。

 

「これからの時代、殿方も身だしなみは気を付けなきゃだめですよ?」

 

かすみが微笑ながらそう言いながら大神の頬をふく・・・・

 

(やばい・・・いい匂い・・・/////)

 

 

 

 

そんなイチャついている後方の物陰には、花組の面々が様子をうかがっていた

 

「・・・・何をやっているのかしら?」

 

「・・・・・・・・!!」

 

「あの少尉の顔・・・・恋にトロトロって感じですわ!」

 

「ありゃ・・・イっちゃってる顔だね」

 

「アカン!大神はんには、高嶺の花や!」

 

「お兄ちゃんデレデレしてかっこ悪ーい」

 

((((お前が言うなキチロリ))))

 

「大神さん・・・・・・」

 

さくらは大神とかすみが仲睦まじい姿を見て心がとても痛む感覚を味わう・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

????

 

 

 

「叉丹様例の小僧を確保しました・・・・・」

 

「そうかよくやった蝶・・・」

 

「勿体なきお言葉!!」

 

「ところで『アレ』の姿が見えないが?」

 

「あの女なら一度帝劇に戻るとのことです。」

 

「そうか・・・・・いよいよだ!いよいよ魔神器がこの手に!!

 

それに今宵は、紅き月が輝く日・・・・最強の降魔が復活し

 

我らに最も頼もしき破壊の力もたらす!!!

 

鹿よそれまでお前は時を稼げ・・・・」

 

「仰せのままに!」

 

「くれぐれも猪の仇討などと余計な考えはおこすなよ?」

 

「はっ!!(叉丹様にこの俺こそが最強だと認めさせたい・・・)」

 

「ところでオロチの小僧はいまどこに?」

 

「あの女が手傷を負わせたので死なれては困る為、治療槽に」

 

「ふむ・・・あやつめ加減を間違えたか・・・まぁいいオロチの血は貴重だ

 

丁重に扱え・・・・例の力の制御は?」

 

「『協力者』の助力により『ヒューイ』なる科学者とコンタクトが取れました

 

もうじき安定して使用できるかと・・・」

 

「そうか・・・・今宵はとても楽しいことになるな・・・・」

 




物語はいよいよラストに走ってきました!!

皆懐かしい名前が出たね!!!

皆!Vをやろう久々にそしてあの有名な裁判ムービーを見よう

ボートをもてい!!

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