IS×ウルトラマン 無限の中の光の希望   作:汰灘 勇一

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第九話「一夏の一面」

箒SiDE

 

 私たち、IS学園メンバーは、ガッツマシンのメンテナンスのためにTPC極東本部に来ている。

 

「みんなはこの後、どうする?」

 

「そうだな……俺はおやっさんとホリイ隊員のところに行くよ」

 

 おやっさん。元はガイズの整備長で、今はネオガッツマシンの整備担当責任者になっている。ISの整備もぴかいちで、時々であるが、IS学園の整備科で特別講師をしている。

 

「あたしはこの中を散歩するわ。来て間もないから色々知っておきたいし」

 

「なら、私も」

 

「そうか。私はレナさんに借りた本を返しに行こう」

 

「じゃあ、僕は二人を案内をするよ」

 

 私たちはそれぞれ別行動をしようとしたが、私たちに近づく人影が。

 

「おーい、ミライ」

 

「ミライく~ん」

 

「ミライ!」

 

「リュウさん、マリナさん、ジョージさん、テッペイさん、コノミさん!」

 

 ミライに近づくリュウ副隊長とどこかで見たことある四人。

 

「一夏さん、ミライとリュウ副隊長と仲良くしてる人達は誰ですか?」

 

「あの人達は“元”クルーガイズのメンバーだよ」

 

「へえ、この人達が」

 

 マリナさん達を見て納得したような鈴とセシリア。

 

「初めまして、アマガイ・コノミです。今は保育士の仕事をしています」

 

「元ガイズメンバーのイカルガ・ジョージだ。今はサッカー選手に復帰している」

 

「カザマ・マリナよ。今はバイクのライダーで世界大会を目指しているの」

 

「クゼ・テッペイです。ガイズにいた頃は怪獣博士と呼ばれていましたが、今は医者です」

 

 ……すごい職業の人が多いな。

 

「みんな、仕事が休みできたんだとよ」

 

「リュウ、それだけじゃないわよ」

 

「そうですよ。これを渡しに来たんですよ」

 

 すると、コノミさんは私、一夏、鈴、セシリアに小型のモバイルパッドと怪獣のカプセルを渡す。これは?

 

「これはGUYSメモリーディスプレイ。怪獣を調べたり、マケット怪獣を召喚できるんです」

 

「マケット怪獣?」

 

「過去の怪獣のデータを使って、一分間だけ戦わせることが出来るメテオールです」

 

 セシリアの疑問に答えるテッペイさん。メテオール!? ま、まずい!

 

 私と鈴は慌てて一夏を見る。

 

 一夏は顔を青くして、GUYSメモリーディスプレイを握りつぶそうとしてるのをこらえた。

 

「すいません、俺はいりません。PDIもありますし」

 

 そう言って、一夏はGUYSメモリーディスプレイをカプセルを返却する。

 

「で、でも……」

 

「一夏君、ネオGUTSハイパーの整備おわったで」

 

「ホリイ隊員! 分かりました! 今行きます! じゃあ!」

 

 一夏はホリイ隊員に呼ばれて慌てて立ち去る。

 

 私と鈴以外はポカーンとしている。

 

 

 私たちは食堂へ移動して話をすることにした。

 

「一夏って変わった奴だよな」

 

「そうか? 普通の高校生っぽいけど」

 

「そうなんだけどよ。あいつ、ダイゴ隊長には隊長って呼ぶ。これは分かる。だけどよ、俺とカナタはさんづけなのに、ホリイってやつには隊員ってつけて敬礼するんだぜ」

 

「そうなんですか?」

 

 確かにそうだな。一夏は元ガッツと元スーパーガッツの隊員には階級をつけて呼ぶか隊員とつけて呼ぶ。

 

「それにガンフェニックスとかにも乗りたがらないし。ミライ、何か知ってるか?」

 

「いえ、箒さん達は知りませんか?」

 

 ミライは私に話を降る。みんなの視線が私に集中する。はあ、仕方ない……

 

「実は、一夏は……大のガイズ嫌いなんですよ」

 

「「「はい……?」」」

 

「あの、箒さん、それってどういうことなんですか?」

 

 私の言ってることがよく分からないのか、セシリアが聞いてきた。

 

「言葉通りだ。一夏はガイズの存在を嫌っていた。恨んでいたと言っても言い」

 

「でも、この前、フェニックスネストに来てましたよね?」

 

「あれは、一応、地球を守っていた防衛組織として最低限の敬意を払っておくべきだって考えたんでしょうね」

 

「ええと、何で一夏君は僕たちガイズのことが嫌いだったのかな?」

 

 テッペイさんが私にそう聞いてくる。はあ、何で私が話さないといけないのだろうな。まあ、一夏の妻としてのつとめなら仕方ない。

 

「……数年前、ガイズが結成されたことによってTPCは地球防衛から外されましたよね?」

 

「ああ、そうだな」

 

「一夏はそれを知ったとき、すごい絶望してましたよ。憧れのガッツにはいるために猛勉強していたのに、スーパーガッツが潰されて夢がたたれて。一時期死ぬんじゃないかってほど落ち込んでいました」

 

「そ、そうなんだ」

 

「しかも、ガイズが採用された理由がメテオールがあれば、ウルトラマンの力を借りずとも怪獣を倒せるってことでした。だけど、ガイズが結成された当初はメテオールが危険だから使用しないということになって、それを知った一夏は……」

 

『ふざけるな!! メテオール無しだと!? メテオールがあるから俺達に任せろって言っておきながら搭載しないってどうなんだよ! だったらガッツに任せろよ!』

 

「と、更に荒れました……」

 

 あのころの一夏はフェニックスネストに灯油まいて放火しそうな勢いだったからな。

 

「そ、そういえば、ゴルザとメルバが現れたとき、何で性能のいい、ガンウィンガーに乗らないのか聞いたんですけど……」

 

『何でってガンウィンガーなんかより、ガッツウィングの方が性能がいいですし、かっこいいじゃないですか? それにガンウィンガーなんかに乗るなら弾とエネルギーを使い切って怪獣に突っ込みますよ』

 

「って笑顔で言ってました……」

 

「マジかよ、どうかしてるぜ……」

 

 コノミさんは顔を青くして、ジョージさんは呆れている。

 

「それで一夏はガッツの装備で戦うことに執着しているんですよ。メテオールなんかなくても怪獣と戦える。ガイズなんていらなかったと証明するために」

 

「そうだったんだ……」

 

「俺らが地球を守っていたことでつぶれた一人の夢か……」

 

「ジョージさん達のことは大人として、先輩として尊敬はしていると思うのですが、ガイズの件がありますから……」

 

 一夏は心のどこかで認めているんだが、素直になれないと言うか……

 

「まあ、一夏が暴走したら俺らが止めればいいだろ?」

 

「そうですね」

 

「しかたないわね……」

 

「今日は一夏さんの新しい一面を知りましたわ」

 

 みんなは、一夏のそんな一面を知っても関係なさそうだ。

 

 一夏、そろそろお前も前に進んだらどうだ?




今回はネタが無……一夏のある信念を書きました。

次回は鈴対一夏のクラス代表戦です。
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