IS×ウルトラマン 無限の中の光の希望   作:汰灘 勇一

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時間がかかったけど何とか書けました!

今回の話しの中の戦闘シーンでウルトラマンレオが登場した後からのBGMでウルトラマンレオのOPを脳内再生していただけたら幸いです


第十五話「ゼロが破れたとき、日本は沈む。獅子の瞳、見参!」

 シャルとラウラ・ボーデヴィッヒが転校してきた次の日、俺たちネオガッツのメンバーはTPC極東本部基地、ダイブバンカーに来ていた。

 

「しばらくの間、僕たちと共に戦うラウラ・ボーデヴィッヒさんだよ。ドイツ支部からの出向だからみんな仲良くしてね」

 

「「・・・・・・・・・・・・」」

 

『こ、怖っ!』

 

 ダイゴ隊長が新メンバーであるラウラ・ボーデヴィッヒを紹介している中、俺とラウラ・ボーデヴィッヒは静かににらみ合っている。

 

 他のメンバーは何故か怖がっている。

 

『二人が出してる殺気めちゃくちゃ怖いな!』

 

『どうする?』

 

『放っておくのが良いんじゃない?』

 

『リュウさんどうにかしてください』

 

『お、俺?』

 

『一応、副隊長なんですから』

 

『い、一応!? これでも元ガイズの隊長・・・・・・』

 

『今は副隊長です。そして、良いところがいつもないですよね』

 

『そ、それを言うな! 気にしてるんだからな!』

 

『それは置いといて』

 

『置いておくな!』

 

『ダイゴ隊長すごいですね。あの二人の近くにいるのに表情一つ変えてない』

 

『さすが、元ガッツの隊員ですね』

 

『なあ、俺の立場はどうなんだ。なあ』

 

『取りあえずここは見守りましょう』

 

 ミライ達はこそこそと話している。

 

「取りあえず、二人とも、個人の感情で喧嘩しないように」

 

「分かりましたダイゴ隊長」

 

「了解です」

 

 俺とラウラ・ボーデヴィッヒは素直に言うことを聞く。

 

 別に俺はラウラ・ボーデヴィッヒとずっと喧嘩したい訳じゃないし。仲良くできたら良いなと少しは思っている

 

「では、ボーデヴィッヒさんに基地のことを覚えてもら・・・・・・」

 

『ダイゴ隊長、伊豆諸島南端の黒潮島付近でドキュメントMACに記録されているブラックギラス、レッドギラスが出現しました。直ちにネオガッツを出動させてください』

 

「分かりました。みんな、直ちに出動だ」

 

『了解!』

 

 俺たちはブラックギラスとレッドギラスが出現したと聞いて、出撃するために格納庫に向かう。

 

 そこで俺はそこにはないはずの機体を見て驚いた。

 

 それは黒いガッツウィング一号・・・・・・

 

「なっ、何でここにガッツシャドウが!」

 

「うん? どうしたのあのガッツウィングを見て驚いているけど」

 

「あれってただ色が黒いだけでしょ」

 

 ガッツシャドウを見て驚いているのは俺と何も言っていないけど、箒だけだった。

 

「おいおい、リュウさん達元ガイズメンバーとセシリアはともかく、セイジと鈴も知らないのか? あれはガッツシャドウ。ゴンドウ元参謀が開発した機体でステルス機能、迷彩機能を備えていて隠密行動に適している。まあ、色々あって総て破壊されて開発所が破壊されたりして一機も残ってないはずなんだけど」

 

「そんなの聞いたことないけど」

 

「まあ、機密情報らしいしな」

 

「何であんたは機密情報っぽい機体の情報を知ってるのよ」

 

 俺の説明にセイジは首をかしげ、鈴はあきれている。

 

「畜生。だれだ。ガッツシャドウに乗るのは・・・・・・あとガッツシャドウがあればコレクションは完成するのに・・・・・・」

 

「待ちなさい、一夏、コレクションって何?」

 

 まったく、ガッツ好きな俺でさえ実物を見るのが初めてだというのに・・・・・・というか、どこでコレ作ったんだ?

 

 ガッツシャドウがどこに配備されたという情報はこなかったんだが。

 

 すると、ガッツシャドウに乗り込もうとする人物が・・・・・・その人物は・・・・・・ラウラ・ボーデヴィッヒだった。

 

『お前かよ!』

 

 俺らは思わず突っ込んだ。

 

 いつの間にかあったガッツシャドウ。しかもこのタイミングでラウラ・ボーデヴィッヒがやってきたことを考えるとしたらそれ以外考えられなかったけどよ!

 

「このガッツシャドウは今度、ドイツ支部に配備されることになった物だ。いずれ、この島国にも配備されるだろう」

 

 ラウラ・ボーデヴィッヒは一応、説明してから乗り込む。

 

「くっ、う、羨ましい・・・・・・こうなったら今度乗り回して・・・・・・」

 

「一夏、そんなこと言ってないで行くわよ」

 

 羨ましくてガッツシャドウを見てるところで鈴に引っ張られて俺はガッツウィング一号に乗り込む。

 

 

 

 

 

 

 

 ガッツウィング一号には俺と箒、ガンウィンガーにはリュウさん、ガンローダーにカナタさん、ガンブースターにミライ。ガッツウィング二号に鈴とセシリア、セイジが乗っている。ラウラは一人でガッツシャドウに乗っている。

 

 黒潮島付近は二体の怪獣が発生させた嵐で天候が不安定になっている。

 

 ・・・・・・この島はかつてゼロの師匠が初めて戦った場所。そして、守れなかった島。怪獣も、マグマ星人がいないがブラックギラスとレッドギラスとその時と同じ怪獣だ。

 

「みんな、攻撃開始だ!」

 

『了解!』

 

 俺たちは一斉にビーム、ミサイルで攻撃をする。

 

 だが、ブラックギラスとレッドギラスは当たっても気にしていない。全然効いていない。

 

「このままじゃ埒もあかない。ダイゴ隊長、メテオールの許可を!」

 

『メテオール解禁!』

 

「「「パーミッショントゥーシフト、マニューバ!」」」

 

 リュウさん達はメテオールを使った。ガンウィンガー、ガンローダー、ガンブースターはマニューバモードになり金色に光って、高速移動が始まるはずだった。

 

「一応とかもう言わせない!」

 

『エラー』

 

 ガンウィンガー、ガンローダー、ガンブースターはマニューバモードを解除して通常モードになった。

 

「な、何!?」

 

「もしかして故障?」

 

 どうやら故障してたらしく、メテオールが使えなかったらしい。

 

 メテオールが使えなかっただけではなかった。ガンウィンガーのブースターが突然爆発した。

 

「くっ! ブースターもかよ!」

 

 ガンウィンガーはどんどん墜落していく。

 

 俺はウルトラゼロアイを取り出し、装着する。

 

「デュアッ!」

 

 俺はウルトラマンゼロに変身して、ガンウィンガーをキャッチする。

 

「っ、助かったぜウルトラマンゼロ」

 

 リュウさんは礼を言い、予備のブースターを使う。

 

 さて、俺とミライで倒すか・・・・・・。

 

『一夏、ミライ。ここは俺にやらせてくれ』

 

 すると、ゼロが俺とミライにテレパシーを送る。

 

『でも、ゼロ。ここは僕も戦った方が・・・・・・』

 

『確かにそれなら確実に倒せるけど、あいつは俺が倒す。ここはレオの大切な場所だ。そんな場所を汚すのは許せねえ。だから、一夏、ミライ。あいつは俺にやらせてくれ』

 

 ・・・・・・ゼロはレオが守れなかったこの島を自分の力で守りたいのか。

 

『分かった。だけど、危険だと感じたら僕も加勢するから』

 

『お前の好きなようにしろゼロ』

 

『おう! ありがとうな二人とも』

 

 俺は主導権をゼロに譲り、ミライは待機する。

 

『俺のビッグバンは・・・・・・止められないぜ!』

 

 ゼロは突っ込んで、ブラックギラスを殴り飛ばす。

 

『キシャアアアッ!』

 

 ブラックギラスが殴られたことを怒ったレッドギラスが殴りかかるが、ゼロはそれを避けてレッドギラスを蹴り飛ばす。

 

 起き上がったブラックギラスはゼロを後ろから襲うが、気がついているゼロの肘鉄を食らい、蹌踉ける。

 

『無駄無駄無駄無駄無駄無駄!』

 

 ゼロは何度もブラックギラスを殴る。ブラックギラスを助けようとするレッドギラスも頭を掴んで投げ飛ばす。

 

『どうした、お前らの力はそんなもんか?』

 

『ギシャアアッ!』

 

 ゼロは二体を軽く挑発する。ブラックギラスとレッドギラスは怒って、抱き合って回転していく。

 

 二体はギラススピンを放とうとしているんだ。かつてウルトラセブンのアイスラッガーを跳ね返したほどの威力を持っている。

 

『へっ、そんな技、俺には効かないぜ! ウオオオオッ!』

 

 ゼロは鼻の下を指でこすり、高く飛び、足を炎で燃え上がらせ空中できりもみ回転してウルトラゼロきりもみキックを放つ。

 

 このキックはかつてウルトラマンレオがギラス兄弟を倒すために習得した技で、いつかのためにレオが教えていたらしい。

 

『喰らええええっ!』

 

 ゼロのきりもみキックはギラススピンを放っているギラス兄弟に向かっていき、ギラス兄弟の首を吹き飛ばすはずだった・・・・・・。

 

 突然、ゼロ・・・・・・俺の背中に何かが当たり、焼けるような痛みが走る。

 

『グアアアッ!』

 

 ゼロは痛みのせいで海に落ちて、ギラススピンを受けてしまい、さらに体に言葉で言い表せない痛みが・・・・・・。

 

『ぐっ・・・・・・』

 

『っ、一夏! 大丈夫か!?』

 

『だ、大丈夫だ。こんなの大した事はない』

 

『そんな風に見えないが・・・・・・今の攻撃は・・・・・・』

 

『見えない敵が狙撃してきたな』

 

『ちょっと探してみますか!』

 

 ゼロは神経を研ぎ澄ませ、見えない敵を探しながら二体の攻撃を避ける。すると、ある方向から熱反応が・・・・・・。

 

『なあ、一夏・・・・・・』

 

『ああ、俺も同じ事を考えている』

 

『だよな。メビウス』

 

 ゼロはメビウスに話しかける。

 

『なんだいゼロ』

 

『奴が俺をもう一度攻撃してきたら、捕まえてくれ』

 

『分かった』

 

 それだけ伝えるとゼロは、戦いに集中する。レッドギラスの角から放たれる光線を避ける。ブラックギラスの振り下ろす拳を避ける。

 

 二体に向けてゼロスラッガーを投げようとするゼロ。だが、そんなゼロに向かってビームが発射され、肩に

ダメージを受ける。

 

『グアアアアアッ!』

 

 ゼロと俺は肩を押さえる。

 

「キャプチャーネット、発射!」

 

 ミライはビームが発射された場所に向けてエネルギーで出来た網を発射して、捕縛する。

 

「くっ!」

 

 ビームを放ち、攻撃してきたのはラウラ・ボーデヴィッヒだった。

 

 最初はブラックギラスとレッドギラスを操っている宇宙人が攻撃しているのかと思った。だけど、他の可能性を考えてみた。ISを使う人間の中にはウルトラマンを敵としてみている人間がたまにいるからだ。

 

 この場にいる俺たちの中ではステルス機能を持つ機体はガッツシャドウだけだからな。

 

「君を拘束するよ。ウルトラマンに攻撃して、怪獣を倒す邪魔をしたんだから」

 

 ミライは静かに怒り込めてラウラ・ボーデヴィッヒに言い放つ。

 

 あとは・・・・・・二体を倒さないとな。

 

『キシャアアアッ!』

 

 ブラックギラスに殴られ、レッドギラスに投げ飛ばされる。そして、二体の光線技を連続で受ける。

 

『ぐっ・・・・・・』

 

 さらにレッドギラスに逃げられないようにがっしりと掴まれて身動きできず、ブラックギラスに何度も殴られる。

 

『うおりゃああああああっ!』

 

 ゼロはブラックギラスを蹴り飛ばして、さらに勢いでレッドギラスの拘束を振り切りる。

 

 そのままレッドギラスを殴り飛ばすゼロ。だが、ブラックギラスに足を掴まれ転倒する。

 

 ブラックギラスはゼロの足を掴み、足を折ろうとする。

 

「っ! やめろおおおおっ!」

 

 ゼロの足を折ろうとするブラックギラスに向けて攻撃するリュウさん。みんなも続くが、ブラックギラスは痛がらず、動じない。

 

「くっ、ゼロ、今助けるから!」

 

 このままではゼロの足が折られてしまう。ミライは思わず、メビウスに変身しようとしたその時!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 黒潮島が見えるある島。その島でゼロとブラックギラスとレッドギラスとの戦いを見ている一人の虚無僧がいた。

 

 虚無僧はゼロの戦いを見てやれやれと首を振り、傘を投げ空手のようなポーズを取り、左腕を突き出し、叫ぶ。

 

「レオー!」

 

 腕にある獅子の瞳、レオリングが輝き、虚無僧が・・・・・・おおとりゲンは赤き獅子の巨人、ウルトラマンレオへ変身した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ゼロの足を折ろうとしたブラックギラスは、何者かに蹴り飛ばされた。ブラックギラスを蹴り飛ばしたのは・・・・・・。

 

『情けないぞゼロ。こんな奴らに苦戦するな』

 

 ゼロの師匠で拳法の達人、ウルトラマンレオだった。

 

『げっ!? レオ師匠!?』

 

『レオ兄さん、お久しぶりです。何で地球に?』

 

 助けて貰ったゼロは驚き、ミライは不思議に思ったことを聞く。

 

『ゼロ、メビウス。説明をするのはこいつらを倒してからだ。ゼロ、行けるな?』

 

『ああ、もちろんだ!』

 

『行くぞ!』

 

『おう!』

 

 二人はファイティングポーズを取り、二体に向かっていく。レオはブラックギラスの相手をゼロはレッドギラスの相手をする。

 

 二体は角から光線を放つ。レオとゼロはバク転してかわしていく。

 

『デヤアアアアアアッ!』

 

 レオは跳び蹴りを放ち、ブラックギラスを又蹴り飛ばす。

 

『ウオリャアアアッ!』

 

 ゼロは近づき殴り飛ばす。

 

 そして、ゼロとレオは二体の角をそれぞれ掴み、手刀で折る。

 

『『キ、キシャアアアアアッ!』』

 

 二体は頭を押さえながらわめく。そんな二体にレオとゼロは同時に蹴りを入れて吹っ飛ばす。

 

『『キシャアアッ』』

 

 二体は合体してまたギアススピンを放とうとする。

 

『ゼロ、決めるぞ!』

 

『ああっ!』

 

 レオとゼロは飛び上がり、きりもみ回転をする。

 

『デヤアアアアアアアアアッ!』

 

『ウオリャアアアッ!』

 

 二人が同時に放ったきりもみキックはブラックギラスとレッドギラスの首をはね飛ばした。

 

 ブラックギラスとレッドギラスの体は海へ沈んでいき、嵐は次第にやんでいった。

 

『『デュアッ!』』

 

 二人は空へと飛んでいった。

 

 ゼロは俺の姿に戻り、近くの島に着陸する。

 

「ぐっ・・・・・・」

 

 ゼロが戦っていたときのダメージがまだ残っていて少し、足下がぐらつく。

 

「一夏!」

 

 すると、ガッツウィング一号を着陸させた箒が駆け寄ってきた。

 

「大丈夫か?」

 

「ああ、こんなかすり傷、どうってことない」

 

『・・・・・・悪い、一夏。俺のせいでお前にも怪我させちまって』

 

 箒は俺のことを心配してゼロは申し訳なさそうにする。

 

「気にすんなよゼロ。普段は俺がお前の体で戦ってるんだ。俺だってお前の体を傷つけてるんだからお互い様だろ」

 

『そうだけどよ・・・・・・』

 

 ゼロは少し渋る。

 

「ふっ、お前は良いパートナーと出会ったなゼロ」

 

 すると、どこからか一人の虚無僧が現れた。ゼロのことを知ってる。もしかして、この人が・・・・・・。

 

「あなたは、もしかして・・・・・・」

 

「ウルトラマンレオ、この姿ではおおとりゲンと名乗っている。よろしくな、織斑一夏君」

 

「は、はい」

 

 ウルトラマンレオ、いや、おおとりゲンさんは右手を出してくる。俺も手を出し握手する。

 

 すごく暖かくてゴツゴツしている・・・・・・この手が地球を守った男の拳。孤独になりながらもこの人は戦い続けたんだな。

 

『なあ、レオ師匠。何で地球に来たんだ』

 

 ゼロは取りあえず、気になってることを聞く。

 

「すまんゼロ。説明はメビウスと、それにこの星の防衛隊のみなさんにも聞いて貰わないといけないのだ。そう言うわけだ。一夏君、案内を頼む」

 

「あっ、はい」」

 

 ゲンさんに頼まれて俺はダイブバンカーにつれて行く。

 

 ・・・・・・ガッツウィング一号、二人乗りなんだけど、どうしよう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ただいま帰還しました」

 

 俺は結局、ゲンさんにミライが乗るガンブースターに乗ることになった。ラウラ・ボーデヴィッヒはカナタさんがつれて行った。

 

 ダイブバンカーに戻ると、俺と箒、ミライ以外のメンバーはすでに司令室に戻っていた。ラウラ・ボーデヴィッヒだけ、拘束された状態だが。

 

「一夏君、ミライ君、篠ノ之さん。ご苦労様」

 

 ダイゴ隊長は俺たちにコーヒーを煎れてくれた。みんなにも煎れているようで、一応、ラウラ・ボーデヴィッヒの分もある。拘束されているから飲めないが。

 

「ありがとうございます。ダイゴ隊長、みんなに会いたい申してる人がいるんですけど、いいですか? ちなみに入館許可はもうイルマ総監から貰っています」

 

「仕事速いね。良いよ。一体誰なんだい?」

 

「はい、この方です」

 

 俺は一応、ダイゴ隊長に許可を求めてからゲンさんを室内に呼ぶ。

 

「おおとりゲンさん、もとMAC隊員でウルトラマンレオです」

 

「「「っ!?」」」

 

 俺がゲンさんを紹介する。俺は最初、元MACの隊員と言うことを伝えるだけにしようとしたが、ウルトラマンレオと言うことを伝えてもかまわないとゲンさんは言ってくれた。

 

 ゲンさんの正体を聞いて驚いたのはカナタさん、セイジ、セシリア、鈴、ラウラ・ボーデヴィッヒ。ダイゴ隊長とリュウさんは驚いていない。

 

「あなたが、噂の・・・・・・ネオガッツの隊長、マドカ・ダイゴです。よろしくお願いします」

 

「よろしく。あなたが・・・・・・そうですか」

 

 ダイゴ隊長は笑顔でゲンさんと握手をする。ゲンさんは何かを感じたらしい。同じウルトラマンとして・・・・・・。

 

「久しぶりだなウルトラマンレオ」

 

「君はあの時の隊員か」

 

 リュウさんはゲンさんのことを呼び捨ててる。リュウさんいくら何でも・・・・・・いや、俺もミライのことを呼び捨てにしてるから言えないけど。

 

「良いのか正体をばらしちまって」

 

「ああ、メビウスやゼロが信じている君たちを私も信じよう」

 

「・・・・・・一名、やらかしてしまいましたけどね」

 

 俺たちのことを信頼してくれてるゲンさんに、不快なことを見せてしまったな。

 

 人間がウルトラマンを攻撃するっていうところを。

 

「さてと、おおとりさんの話を聞く前にボーデヴィッヒさん、何でウルトラマンゼロを攻撃したのか教えてくれるかな?」

 

 ダイゴ隊長は笑顔でラウラ・ボーデヴィッヒに聞く。笑顔なのだが、その笑顔はとても怖かった。

 

「何故と言われる意味が分かりません。ウルトラマンも所詮はこの星を狙う侵略者どもと同じ宇宙人。いずれ、この星を侵略するだろう」

 

 ラウラ・ボーデヴィッヒは淡々と言う。

 

 そうか・・・・・・ふざけんじゃねえ。

 

「て、テメエ・・・・・・」

 

「テメエ、ふざけんじゃねえ!」

 

 リュウさんがブチ切れる前に、俺がブチ切れる。

 

「ウルトラマンがこの星を狙う侵略者達と同じ? ふざけんじゃねえよ、お前にウルトラマンの何が分かるんだよ! ウルトラマンはな、命を賭けてこの星を守ってくれてるんだぞ! 自分とは関係がなかったこの星を! 自然をむやみに破壊したり、己の欲望で平気で生き物を傷つけたり、無駄な戦いを繰り返す愚かな俺たち人間のことを! お前みたいに宇宙人だからって差別するような奴がウルトラマンについて語るんじゃねえ! それに、宇宙人にだって良い奴はいる!」

 

 俺はラウラ・ボーデヴィッヒみたいにウルトラマンを悪く言う奴が大嫌いだ。傷つきながら、この星を守るために戦うウルトラマンに俺は憧れていた。

 

 ウルトラマンになって分かった。ウルトラマンはこんなにつらい思いをしていたんだ。怪獣、宇宙人だって色々な理由があって暴れてるんだ。そんな怪獣達を殺すのがどんなにつらかったか。

 

「ふん、所詮貴様らはあんな怪物などに寄り添う負け犬共だな」

 

「あああん!? もういっぺん言ってみろ!!」

 

 まだほざくラウラ・ボーデヴィッヒにさらに俺はキレる。

 

「お、落ち着け一夏!」

 

「何で、リュウさんみたいにキレるんだよ!」

 

「一度冷静になれ!」

 

「一夏さんらしくありません!」

 

 キレる俺を落ち着かせようとみんなが押さえる。

 

「離せ! オレハアイツヲムッコロス!」

 

「だから落ち着きなさいよ!」

 

 俺の怒りは収まらない!

 

 ラウラ・ボーデヴィッヒを殺らないかぎり収まる気がしない!

 

「落ち着こうか一夏君」

 

「イエスボス」

 

 ダイゴ隊長が怖いくらいの笑顔で言うから落ち着く。

 

「落ち着くの早!」

 

 鈴が突っ込むが、ダイゴ隊長の命令だからな・・・・・・

 

「さてと、取りあえずしばらくの間、ラウラさんには反省室に入って貰おうか」

 

 すると、TPC職員が現れてラウラ・ボーデヴィッヒをつれて行く

 

 ラウラ・ボーデヴィッヒと入れ替わるようにある人が部屋に入ってきた。

 

「よう、お前ら」

 

 その人は俺たちのマシンの整備をしてくれるアライソ整備長だった

 

「おやっさん、どうしたんだ?」

 

「ああ、今回の戦いでメテオールが発動しなかったと聞いてな」

 

「そうだな。何で発動しなかったんだ? おやっさんの整備は完璧だし、何かあったら教えてくれるだろ?」

 

「・・・・・・すまない。最近はTPC本部のあるプロジェクトに参加していて整備のが出来なかった。若い奴らを信頼して、任せてたんだが・・・・・・すまない」

 

 おやっさんはリュウさん達に頭を下げる。・・・・・・おやっさんが頭を下げるなんて・・・・・・。

 

「気に寸なよおやっさん。おやっさんだって他に仕事があったんだから仕方ねえだろ」

 

「すまねえ。ところで見かけないやつがいるんだが、そいつは誰だ?」

 

 おやっさんはゲンさんのことを指さす。

 

「初めまして、私は元MACの隊員、おおとりゲンです」

 

「っ・・・・・・あんたがあの・・・・・・」

 

 ゲンさんが元MACの隊員と聞き、おやっさんは涙を流す。

 

「すまねえ・・・・・・俺があんたたちの機体を見ていればあんたの仲間を助けられたかもしれねえのに・・・・・・」

 

 そういえば、おやっさんはMACの機体整備には関わっていなかったんだよな。

 

「いえ、仲間達が死んだのはあなたのせいではありません。あなたはこれまで多くの隊員を救ってきたではありませんか。仲間を救えなかったのは・・・・・・その時の私が未熟だったからです」

 

 ゲンさんも仲間を救えなかったこと、今でも後悔しているんだ。

 

 ・・・・・・ゲンさんの気持ちは分かる。俺も怪獣から箒達を守れず、失ったらずっと引きずってしまいそうだ。

 

「アライソさん、過去を悔やんでも仕方ありません。今はこれからのことを考えましょう。みんなに俺がここに来た理由を説明しよう」

 

 ゲンさんは優しそうな雰囲気から、一人の戦士の雰囲気に変える。一人称も私から俺になっている。

 

「俺が宇宙をパトロールしているとき、地球に向かうある宇宙船を発見した。その宇宙船の持ち主の名は宇宙工作員ケダル」

 

「宇宙工作員?」

 

「ドキュメントDASHに記録があります。二度、地球を侵略しに来ています。それぞれの個体はケサム、ケルスと喚ばれています」

 

「彼らの目的は、文明を発展させた末に争いを繰り返し、星を傷つけてきた知的生命体の排除です。まあ、俺たち地球人みたいな奴らを絶滅させるのが目的ですね」

 

 かつてDASHがウルトラマンマックスとともに倒した侵略宇宙人か・・・・・・今回も目的は同じかな。

 

「俺は宇宙でそいつ達と戦闘になり、何基かは撃ち落としたが、倒し損ねた機体があったため俺はゾフィー兄さん、隊長に頼んで表向きでは休暇と言うことでこの地球にやってきた。・・・・・・兄さんにはいい加減休暇を取れと言われていたため良い機会だったかもしれん」

 

 この星に来た理由を簡単に説明してくれるゲンさん。そういえば、ゼロが言っていたけど、ウルトラ兄弟や大使メンバーはなかなか休暇を取らないため、ゾフィー隊長が口うるさく休暇を取れと言っているらしいと。

 

「ということは、ゲンさんの目的は宇宙工作員の野望を俺たちと共に阻止することですか?」

 

「ああ、俺の不始末を手伝わせて済まない」

 

「いえ、俺たちはウルトラマン達に何度も助けていただいています。だから、俺たちもウルトラマンの力になりたいと思っています。みんな、ゲンさんと一緒に宇宙工作員の野望を止めようぜ!」

 

「ったく、一夏、お前が仕切るなよ・・・・・・まあ、反対しないけどな」

 

 テンションを上げて言う俺の頭をリュウさんがワシャワシャと撫でる。

 

 みんなは苦笑いしてみている。

 

「おおとりゲンさん、我々ネオガッツはあなたに協力します」

 

「よろしく願いします」

 

 ダイゴ隊長とゲンさんはもう一度、握手をする。

 

「一夏君、ミライ君、篠ノ之さん、ゲンさんを宿泊部屋に案内して」

 

『了解です』

 

 ダイゴ隊長は俺に部屋の鍵を渡す。・・・・・・何で俺に渡すんだろ。

 

「・・・・・・あの部屋は防音設備が完璧だからそこなら話せるだろ」

 

「・・・・・・成る程、ありがとうございます」

 

 小声で隊長が教えてくれた。心遣いありがとうございます。

 

「そうそう、リュウ、しばらくの間ガイズマシンは乗れないからな」

 

「えっ? 何でだおやっさん!」

 

 おやっさんがガンフェニックスたちが使えないことを伝えると、リュウさんはめちゃくちゃ驚いていた。

 

「バカ野郎。さっき故障したから修理したい、色々検査するんだ。終わるまでは他の機体を使いな」

 

「マジかよ・・・・・・やべえ、最近ガイズマシン意外に乗ってねえや」

 

「しっかりしてくださいよリュウさん。普通、どの機体に乗っても問題ないようにするはずですよ」

 

 俺は焦るリュウさんに少しあきれる。

 

「いや、一夏、お前も人のこと言えない・・・・・・」

 

「リュウ、一夏は総ての戦闘機のシミュレーションテストをしているぞ。ガイズのマシンを含めて」

 

「えっ? マジで?」

 

 リュウさんが俺がシミュレーションテストでガイズの機体に乗っていることに驚いている。

 

「ええ、何が起きるか分からないので念のため」

 

「マジかよ。本当にやばいな」

 

 リュウさんは頭を抱えるが、コレはリュウさんの問題なので、そっとしておこう。

 

 俺たちは司令室から出て行き、宿泊部屋に向かう

 

 

 

 

 

 

 俺とミライ、箒はゲンさんを宿泊部屋に案内して、テーブルに備えられている椅子に座る。

 

『・・・・・・一夏、ありがとうな』

 

 突然ゼロは俺に礼を言ってきた。俺、何か礼を言われるようなことをしたっけ?

 

『さっき、あの女が俺たちのことを侵略者って言ったとき、俺たちの代わりに怒ってくれてありがとうな。お前が怒ってなかったら俺がブチ切れてた』

 

「うん、僕も流石にあれは・・・・・・」

 

「俺も、あんな事を考える地球人がいたことに驚いたが、君のように本気で怒ってくれる人がいて嬉しかった」

 

 ゼロやミライ、ゲンさんは嬉しそうにする。何か、少し照れるな。

 

「俺はその・・・・・・当たり前のことを言っただけです。ウルトラ兄弟やダイゴさんとアスカさん、マックスは命を賭けてこの星を守ったのに侵略者だなんて言うのは許せませんから」

 

 照れたせいで顔を少し赤くしながら俺は答える。

 

「そんなことより、ゲンさん、先ほどは助けていただき、ありがとうございました」

 

 俺はゲンさんにお礼を言う。先ほどは何もお礼を言ってなかった。だから、ちゃんとお礼を言わないと。

 

「いや、礼を言われるほどのことはしてないさ。いくらゼロでもあれでは苦戦するだろう」

 

「しかし、もしあの時、ミライやゲンさんがいなければ俺とゼロは死んでいたかもしれません」

 

「それはあの少女の妨害があったからだろ?」

 

「だけど、あれは俺がもう少し強かったら・・・・・・」

 

 迷彩機能のせいでゼロが気がつかなかったのもあるけど、俺が気づいていたら・・・・・・

 

「それはいくらウルトラマンと一体化していると言っても人間だ。気づかなくても当然だろ」

 

「・・・・・・でも、強くなりたいです。ゼロが強いのに、一緒に戦う俺が弱かったらゼロの足を引っ張るだけです」

 

 いくらウルトラマンの力が強くても、俺が弱いとゼロの足を引っ張るだけだ。だから、俺は少しでも強くなりたい。

 

「あの、ゲンさん、いきなりですいませんが頼みたいことがあるんですけど、良いですか?」

 

「なんだい、一夏君」

 

「俺を、鍛えてください!」

 

 俺はゲンさんに頭を下げる。

 

「一夏君?」

 

「ゲンさんの話しはゼロから聞いています。ゼロを一から鍛えたのはゲンさんと弟さんのアストラさんだと言うことを。ゼロと同じ、鍛え方をすれば俺も少しでも強くなれる気がするんです!」

 

「ゼロと同じ鍛え方か。君はゼロであってゼロではない。だからゼロのように強くなれる訳ではない。そもそも、君は人間だ。耐えられるはずがない」

 

「それに君は今のままでも十分強いよ一夏」

 

 ゲンさんとミライは俺を落ち着かせようとする。

 

「・・・・・・ダメなんです。今のままじゃ、仲間を守れない。これから、強い怪獣はまだまだ現れます。ゼロだけに負担はかけられませんし、箒達をこれ以上危険な目に遭わせたくないんです」

 

「・・・・・・仲間を守りたいか。分かった出来るだけのことは教えよう」

 

「レオ兄さん?」

 

「メビウス、俺は仲間を守れなかった。だから、俺のような思いをする奴を増やしたくない」

 

 ミライは気が変わったゲンさんに少し驚いていた。

 

「・・・・・・分かりました。レオ兄さんが決めたことです。僕は口出ししません」

 

「ありがとう。一夏君、しばらくの間、君を鍛えよう。だが、鍛えられるのは俺がこの星にいる間、無理はしないこと。これ以上は無理だと俺が判断したらやめること。コレを守ることが条件だ」

 

「は、はい! お願いします!」

 

 俺は鍛えてくれるゲンさんに頭を下げた。これで、俺は少しでも強くなれるかな。

 

「・・・・・・一夏」

 

「うん? どうした箒・・・・・・」

 

 箒に呼ばれて振り返ると、箒は俺の手を握った。ど、どうしたんだ?

 

「そんなに私は頼りないか? 確かに、一夏のような戦う力はない。だけど、お前の手助けやお前の居場所を守るくらいはできる。だからもっと私を頼ってくれ」

 

「箒・・・・・・」

 

『そうだぜ、一夏! 俺もお前と一心同体なんだ。もっと俺を頼れバカ野郎!』

 

 箒に諭され、ゼロにも怒られてしまう。

 

「・・・・・・すまない箒、ゼロ。ありがとう、愛してるぜ箒」

 

 俺は箒を抱きしめる。箒は嬉しそうに頬を染める。

 

「ミライ、先ほどから疑問に思っていたのだが、彼女は一夏君の恋人か?」

 

「はい、彼女は一夏の恋人で一目で一夏の正体を見破りました」

 

「すごいな・・・・・・ゼロは良い相棒と仲間と出会った」

 

 ゲンさんは遠い目でどこかを見ている。何を見ているのかはゲンさんにしか分からない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 TPCの反省室。ここは問題を起こした隊員、職員に反省して貰うための部屋である。

 

「どうだカナタ。ボーデヴィッヒの様子は」

 

「今のところ、おとなしくしています。しかし、彼女がゼロを攻撃したなんて」

 

「ああ、何があったかは知らないが、ウルトラマンを憎むのは間違ってるぜ」

 

「あのじゃじゃ馬娘が考えを変えますかね」

 

 カナタがドアの前で見張り、リュウが話している。

 

 彼らは知らない。これからこの部屋で何が起きるのか。

 

 

 

 

「・・・・・・何故、私がこの扱いを受けないといけないのだ私は当然のことを言っただけだ。あいつが・・・・・・織斑一夏が・・・・・・あいつのせいで教官も・・・・・・憎い・・・・・・あいつが憎い」

 

 ラウラ・ボーデヴィッヒは恨み言をつぶやく。その思いは黒いオーラのようになり、にじみ出ていく。

 

『あいつが憎いか』

 

「っ! 誰だ!」

 

 どこからか声が聞こえ、ラウラ・ボーデヴィッヒは叫ぶ。

 

 すると、ラウラ・ボーデヴィッヒからにじみ出たオーラは人の形へと姿を変えていく。オーラはラウラ・ボーデヴィッヒそっくりになった。

 

「わ、私だと?」

 

『私はお前だ、お前の心の闇だ。お前が力を望むなら、力をやろう』

 

「ち、力・・・・・・欲しい! 力をくれ! あいつを倒せるなら何もいらない!」

 

『いいだろう。受け取れ!』

 

 オーラはラウラ・ボーデヴィッヒの中に入っていく。入っていくとき、オーラは笑っていた。

 

『バカだな貴様。こんな話に乗るなんてこっちには都合が良いが・・・・・・』

 

 オーラはラウラ・ボーデヴィッヒの形から別の形・・・・・・頭部が長い宇宙人、宇宙工作員ケダルと姿を変える。

 

 ケダルはにやりと笑う。これから、何が起こるのだろうか・・・・・・。




時間がかかってしまい申し訳ありません

本当はウルトラマンXのマックス回の後に更新したかったのですが・・・・・・しかし、あの回はすごかったです。まさかスラン星人が・・・・・・それにマックスも格好良かったです! 最強最速の名は伊達じゃないです! もし、マックスがベリアルの時に本気を出したらやばかったでしょうね

さて、次回予告です

おおとりゲンに鍛えて貰っている。一夏、そんな一夏はシャルルの秘密を知る。

シャルルの過去を聞いた一夏は怒る!


次回、「明かされるシャルルの秘密、怒る一夏!」ご期待ください
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