一夏Side
セシリアと戦ってから一週間経った。あれから相変わらずセシリアの態度は変わらない。……むしろ悪くなってる?
「箒、今日はどうする?」
「そうだな……TPCの極東本部に行かないか?」
「そうだな。じゃあ、着替えて……」
俺と箒はIS学園の制服からネオガッツの戦闘服に着替えて出かけようとしたその時、通信が入った。
「こちら、一夏。どうしましたか?」
『大変です! IS学園近くの無人島でグドン、ツインテールが出現しました!』
出てみると、怪獣出現の連絡だった。グドンとツインテールか。
『こちらからもアイハラ副隊長含めて何名か出動させますが、場所が近い三人にも出動していただきたいのですが』
「分かりました! すぐ行きます!」
俺は通信を切り、倉庫に向かって走ろうとした。その時、今度は白式のほうに連絡が入る。
「ええと、山田先生、どうしたんですか?」
『お、オルコットさんがISを展開して無断発進しました!』
「はい?」
『どうやら、先ほどのお前の通信を聞いていたようだな』
「あっ、織斑先生」
途中で俺の姉の千冬姉が割り込んできた。っていうことは本当にあいつは怪獣と戦おうとしているのか!?
『織斑、篠ノ之とヒビノであのバカ者を連れ戻してこい』
「「了解!!」」
『ジーアイジー!』
俺達は返事を返し走り出した。
「箒! 俺は乗ったら変身してオルコットを助けに行く! ISで怪獣と戦うなんて無茶だ!」
「分かった!」
俺と箒はガッツウィング一号に乗り、ミライはガンウィンガーに乗った。
「ゼロオオオオッ!」
ガッツウィングに乗ると同時に俺はゼロに変身して無人島へと一足先に向かった。
セシリアSide
「くっ……」
私は片膝を着いていた。怪獣出現の話を聞いていた私はすぐに出撃した。ウルトラマンなどの力を借りずとも戦えることを証明しないと!
そんな一心で戦おうとしました。だけど、私は手も足も出なかった。私が来たときには二体の怪獣は戦っていて一体は両手にムチ。一体は顔が二つある怪獣。
怪獣のムチでビットが破壊され、ミサイルも弾切れ。残る兵器はライフルだけ。しかも、シールドエネルギーも残り少ない。もう、打つ手はない。
私は死を覚悟したその時、
『デュアアアッ!』
青と赤の戦士、ウルトラマンゼロがムチを持つ怪獣を蹴り飛ばした。
「なっ、う、ウルトラマン?」
『おい、さっさと離れろ!』
「は、はい……」
私は悔しかったが、言われたとおりに後ろに下がった。私に出来ることはない。
『デュアッ!』
『キシャオオオン!』
ゼロはムチの怪獣との殴り合いをしている。やっぱり、人間だけでは怪獣を倒せないのでしょうか?
私は何も出来ずに見ている、顔が二つある怪獣が触覚のようなものでゼロの首を絞めだした。
『グアッ!』
『キシャオオオン!』
ムチの怪獣は好機だとゼロを何度もムチで叩く。
頭の二つある怪獣はゼロの足に噛みつき、ゼロは二体の怪獣の集中砲火を受ける。このままだとゼロが……私に何か出来ることは……。
そういえば、まだ私には武器が……倒せなくても、注意を逸らすことぐらいなら!
私は二つの頭の怪獣に向けてライフルを放つ。
『キシャン!』
ライフルの弾が当たり、怯んだ怪獣。その隙を衝いてゼロはムチの怪獣を蹴り飛ばして、もう一体の怪獣を背負い投げた。そして、ゼロはプーメランで二つ頭の怪獣を切り裂く。
『キシャアアアッ!』
すると、ムチの怪獣は私にムチを振り下ろす。今度こそ私の命……。
『デュアッ!』
「っ!」
私を庇い、ゼロが攻撃を受けた。な、何で私を……。
『っ、ストロングコロナゼロ!』
すると、彼は体の色を赤に変えた。
『ウルトラハリケーン!』
するとゼロは竜巻のようにムチの怪獣を投げ飛ばした。
『ガルネイドバスター!』
ゼロは投げ飛ばされた怪獣に灼熱のエネルギーを放った。怪獣は粉々に吹っ飛ばした。そして、私のISに蒼いエネルギーをかけた。
『デュアッ!』
そして彼は空に飛んだ。お、終わったのですね……。
私は安心して、ISを解除して倒れ込みそうになった。
倒れ込む寸前、誰かが私を……。
「っ、ここは?」
気が付くと私はベットに寝かされていた。
「よう、目が覚めたか」
「っ! 織斑さん」
「まだ寝ていろよ。お前は無茶したんだよ。一人で戦う何てよ」
織斑一夏さんは近くのイスに座る。
「なあ、一つ聞いていいか?」
「……なんですか?」
「何でそんなに怪獣を毛嫌いするんだよ。何か、理由があるんだろ?」
何でそんなこと聞くんだろう。
「良いですわ話して差し上げますわ」
私は子供の頃の話をした。両親が列車に乗り、旅行に行った。その時、私は学校に行っていて行かなかった。お母様は私におみやげを買って戻ってくると言ってくれた、だけど、両親は帰ってこなかった。両親の乗っていた電車は出現した怪獣に壊され、命を落とした。
「その怪獣は軍が出動する前に姿を消しましたわ。ウルトラマンが現れなかったせいで両親は死にました。日本ではウルトラマンが現れますが、海外ではウルトラマンは来ません」
「そっか、そんなことがあったのか」
「あなたには分かりませんよね。怪獣によって家族を殺されたもの気持ちが」
「確かに、俺には怪獣によって大切な人を無くした人の気持ちが分からない。だけど、怪獣に対する恐怖は知っている」
怪獣に対する恐怖?
「俺は小さい頃、怪獣に襲われたんだ」
「っ!」
「その時はその当時の地球防衛隊のガッツに助けて貰って助かったんだけどな。だから、俺は今の道を選んだんだ」
「そうなのですか」
なら、彼は何で怪獣を助けようとするんでしょうか?
「なあ、ピグモンって怪獣を知ってるか?」
「はい?」
「科学特捜隊。初代ウルトラマンの時代の怪獣。と言っても身長は俺達人間と変わらない。小さくて臆病な怪獣だ。だけど、他の怪獣に襲われそうになった人間を助けたんだ。それで、友好珍獣と呼ばれていたんだ。だけど、最後は他の怪獣に襲われて死んでしまったんだ」
「そんな……」
そんな怪獣がいたなんて……。私、知らなかった。
「他にも、地球のために命をかけた怪獣、宇宙人がいたんだ。俺は思ったんだ。怪獣の中には好きで暴れているやつだけじゃない。何か理由があって暴れている怪獣もいる。ウルトラマンゼロはそんな怪獣の心を考えて戦っているんだ。だから、俺も怪獣の意志を尊重したいと思う」
「織斑さん……」
「悪い、怪獣への恐怖心は俺も分かってる。だから、すぐとは言わない。少しずつ、少しずつ怪獣の事を知って欲しい」
……叶わない。この人には叶わない。最初から勝てなかったのですね。
「じゃあ、俺は戻るよ」
「あ、あの織斑さん」
「何だオルコット」
私が呼び止めると、織斑さんは振り返った。
「私でもネオガッツに入れるでしょうか? 私もネオガッツに入って怪獣のことをもっと知りたいです」
「入れるさ、オルコットなら」
「そ、そうですか」
私は顔を赤くして更に聞く。
「あの、一夏さんと呼んでもよろしいでしょうか?」
「ああ、いいぜ俺もセシリアって呼ぶから」
「は、はい!」
そんなやり取りをして、一夏さんは保健室を後にしました。
私、い、一夏さんのことを……。
顔を赤くしていたところ、織斑先生がやってきて私は反省室に連れて行かれました。……二週間もいました。死ぬかと思いましたわ。その間、ネオガッツの入隊試験の勉強をしました。
一夏Side
『お前、フラグ立てすぎだろ』
セシリアと別れて部屋に戻ろうとしたとき、ゼロが話しかけてきた。
「別にフラグなんて立ててないぞ」
『いや、絶対立ってる』
「そうかな?」
『彼女が出来ても鈍感か。これじゃあ、セシリアが不憫だな』
何のことだよ。そう思いながら、ドアを開け、部屋に入る。
「一夏にゃん、大好きにゃん」
部屋にはいると、箒がネコミミをつけて招き猫のようなポーズをしていた。
ブシャアアアアアッ!
「がふっ!?」
「い、いいいいいいいい一夏!?」
俺は鼻血を吹き出して倒れた。
『大丈夫か一夏?』
「大丈夫だ……ああ、ピグモンが川の向こうで手を振ってる。そっちに行けば良いんだな」
『行くな! わたるな! そこは三途の川だ!』
俺は三途の川を渡りかけたが、箒の人工呼吸と膝枕で一命を取り留めた。
更新遅れてすいません
今回はセシリアの過去について書きました。ちなみに、出てきた怪獣はグドン、ツインテールです。
セシリアにフラグを立ててしまった一夏。愛する妻はどう反応するでしょうか。
次回はツインテール登場?(怪獣じゃありませんよ)
ちなみにネコミミ箒はアイエスの次回予告を見て思いつきました