遊戯王OCGでお砂糖まみれのローファンタジーラブコメを   作:SOD

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ようやくデュエルパートに入りました。

中々書くの大変でしたが、楽しく書いてます。
その内また挿絵入れたい

場のカードの置き場は左から①②③④⑤となります。
タグでもあるように、メインキャラクターの使用デッキは作者nattomikanの所有している物がそのままなので、やろうと思えばデッキ作ってごっこ遊びとか出来ます。
寧ろ自分でやってますw





青葉風音File1 風唄--白銀の流星群(前編)

時は、鳴海翔護の遺体が安置所から消失したところへ遡る。

 

病院から離れていく一台の車。

そこに乗車するメンバーの中には、鳴海翔護が『居た』。

 

『鳴海……貴様、いったいなにをするつもりだ?』

長い間沈黙を守った車内で、翔護の隣に座る銀髪碧眼の男--青葉風音(あおばシオン)が口火を切った。

『ククク…………分からないのか読真王?俺を守護者へと変える大儀式。召喚魔術さ。ま、未完成だから、死ぬかもしれねえがな』

 

顔面蒼白、虫の息、心臓はほぼ止まり、自身の力ではただ座っているだけでも困難な状況でありながら、鳴海翔護は不敵に笑う。

 

『召喚魔術だと?』

『そうだ。俺は、先日のデュエルで魔力(ヘカ)を使いすぎた。(バー)はもう長く持たない。直に俺の躯は崩れ去るだろう。』

そう語る鳴海翔護の顔はすでに渇いた砂のようにボロボロと崩壊し始めている。

 

『青葉…俺はまだ、死ぬわけにはいかない。三幻神。三邪神。ナンバーズ。そして、今回の【侵略者】。またいずれ、やつらはやってくるだろう。倒さなきゃならない『悪』が。

たとえ、未完成の術式に縋ろうとも。』

 

『……自分の体を実験に使うッスか。まあ、他に方法試す時間も無いっすからね。

このまま死ぬよりはマシ……だといいね。』

 

鳴海翔護を挟んだ別隣では、明るい翠色のショートヘア、男の情欲を煽る服装をした少女が、翔護のカラダを支えながら話す。

その声色は、少なからず友の身を案じていた。

 

『…………やむを得ぬ、のか。』

 

『そう心配するな。俺は、生きるためにこの術式を生み出したんだ。

 

仮にも俺は悪魔族の反純血(デモンズ・ハーフ)。生き汚さならゴキブリにも勝る。勝算はある。掴み取ってみせる』

 

『しかし鳴海の兄貴。その、彼女さんのことは…?』

 

車のナビシートに座る金髪、巨躯、恐ろしい貌をした男か語る。

 

『愛美か。彼女ではねえよ………だが、それだけが心配だ……。

手塚の見立てじゃ、俺の召喚が可能な魔力(ヘカ)が術式に溜まるのと、召喚条件が満たされるまでに一年近くは掛かるらしい。

 

愛美は……突然いなくなった俺を、探すのだろうか?』

 

『当然の未来だろう。彼女はかつて迷い込んだ【闇の森】でさえ、泣きながら、足に邪神の攻撃を受けてまで、お前を探したんだ。』

 

『…………そう、だな。なら、青葉。頼みがある。愛美を、俺の代わりに護ってくれないか』

 

『いいだろう。だが、俺は過保護に護るようなやり方は出来そうに無い。必要なら北風になるが?』

 

『--お前を、信じる。』

 

『フッ。そうか。』

 

『話は、纏まったか。着いたぞダチ公ども。』

 

長い道のりを超え、車が辿り着いた場所は焼けた森。

車を運転していた赤髪、紅眼の爪のレリーフが彫られたネックレスをした男が全員に声を掛けた。

 

 

ここに揃うは、鳴海翔護、青葉風音が所属する愚連隊--【有罪┼夜行】の幹部連だ。

 

 

『…………じゃあ、最終確認だ。鳴海。

オメエは今から、チリになって死ぬ。

そして、魔導書(こいつ)に魂と肉体の情報を保存しお前は惑星中を彷徨う』

 

『そして、いずれ現れるであろう悪の存在を術式が感知した時、その場で最もデュエルエナジーが充実する範囲内に魔導書が送られて、何らかのトリガーを入れることで、術式【召喚魔術】が行われる。

 

それがこの魔術。』

 

『ほいでもって、ボクはこの森にこれから配備される予定の研究者に潜り込んで、この森の神のカードから漏れ出る魔力(ヘカ)のデータ収集。『召喚魔術』の解明出来なかった部分の分析と修正……あの、ボク魔術専門外ッスよ…?マジでこれボクにやらせるんですか?』

 

『俺は召喚魔術の召喚媒体になる『魔導書』の作成と、響 愛美……いや、今は虎華家に養子に入ったんだったな。彼女の監視と守護。』

 

『最期に私は占いで先を視て、各員に伝達。だね。』

 

『ああ。じゃあ、みんな宜しく頼んだ。

 

ちょっと死んでくるわ。』

 

翔護の、未来を諦めない決意と微笑みに覚悟を決めた仲間達は、それぞれのジュエル・ディスクから、エースモンスターを召喚した。

 

『鳴海……待っているぞ。貴様の彼女を護りながら。召喚、スターダスト・ドラゴン!』

 

『鳴海くん。この中では最も長く、浅い付き合いの私だが、キミのいない世界は退屈しそうだ。召喚。アルカナフォースEX THE LIGHT RULER!』

 

『翔護くん。いつかまた、みんなで会いたいッス。だから、またね。

 

……召喚、スターブ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴン。』

 

『鳴海の兄貴。お待ちしております。

召喚。古代歯車の巨人!』

 

『召喚。真紅眼の黒竜』

 

 

『皆の魔力(ヘカ)を鳴海くんに!』

 

『『魔力増強(マナ・ブースト)!!』』

 

 

『--またいつか会おう。ヒーロー見参……ってな』

 

 

 

シオン「…………………鳴海、待っていろ。そして、虎華。……いや、響。」

シオン(先ほどから聴こえる。悲鳴、絶叫、恐怖。そして、それをせせら笑う者の声を。

 

手塚の占いと、ヴァルゼルドの報告内容。

この後起こりうる状況なら、今デュエルエナジーを溜めることで鳴海は…………)

 

愛美「私のターン。

手札から剛鬼スープレックスを召喚。」

 

剛鬼スープレックス ATK1800

 

心愛「愛美先輩は剛鬼デッキですか?虎華家のデッキって獣や獣戦士が多いって聞きましたけど」

 

亜弓「まなみんは路上とかケンカでデュエル鍛えたタイプだから。プロレス技とか好きなんだよね~」

 

愛美「スープレックスの召喚時効果発動。

手札から剛鬼ライジングスコーピオを特殊召喚。」

 

剛鬼ライジングスコーピオ ATK2300

 

愛美「正眼の構えを取れ、粗暴と親愛のサーキット。召喚条件-戦士族モンスター二体。

サーキットコンバイン。

リンク召喚。聖騎士の追想イゾルデ」

 

聖騎士の追想イゾルデ ATK1600

 

愛美「フィールドから墓地へ送られた二体の剛鬼の共通効果とイゾルデの効果を発動。

剛鬼モンスターは自身と同名以外のモンスターをデッキから、そしてリンク召喚に成功したイゾルデは戦士族モンスター1体をデッキからそれぞれ手札に加える。」

 

遊夢「つまり、三枚のカードを手札に加えることが出来るんだ。凄い。」

 

愛美「私が加えるのは…『剛鬼ツイストコブラ』と『アマゾネス王女』と『剛鬼ヘッドバット』の三枚。

 

カードを一枚伏せて、ターンエンド。」

 

 

虎華愛美LP8000 手札5

場 聖騎士の追想イゾルデ ATK1600

伏せ×1

 

 

シオン「…………。」

 

愛美がエンドを宣言しても、シオンは目を瞑ったまま動かない。

 

愛美「……ん?おい、シオン?どうした、お前のターンだぞ?」

 

シオン「……ああ……行くぞ。」

 

愛美「え?あ、うん……。」

 

シオン「俺のターン。ドロー。

手札から『マジシャンズ・ローブ』をコストに、魔法カード『ペンデュラム・コール』を発動。

デッキから魔術師名称持ちPモンスターを2種類手札に加える。

俺が加えるのは、『調弦の魔術師』と『慧眼の魔術師』だ。」

 

愛美「シオンのやつ、いきなりペンデュラムモンスターを揃えやがった」

 

シオン「俺は【スケール1】『白翼の魔術師』と【スケール5】『慧眼の魔術師』でペンデュラムゲートを構築する。」

 

天上には羽根と風をイメージさせる魔方陣が描かれ、左右にはⅠとⅤと書かれた青い光の柱が建つ。

ゴーンと鳴る大きな鐘の音を思わせる響きに誘われながら、モンスターは召喚に応じる。

 

 

「鳴り響くは愛の鐘の音。天翔る悪魔は理想の大海へ。愛して護る恋人(ふたり )人生(うた)は、荒波也。ペンデュラム召喚。

 

レベル4『調弦の魔術師』と『虹彩の魔術師』」

 

 

調弦の魔術師

ペンデュラム・チューナー・効果モンスター

星4/闇属性/魔法使い族/攻 0/守 0

【Pスケール8】

①このカードがPゾーンに存在する限り、

自分フィールドのモンスターの攻撃力・守備力は、自分のエクストラデッキの表側表示の「魔術師」Pモンスターの種類×100アップする。

【モンスター効果】

【制約】このカードはエクストラデッキからの特殊召喚はできず、このカードを融合・S・X召喚の素材とする場合、他の素材は全て「魔術師」Pモンスターでなければならない。

「調弦の魔術師」のモンスター効果は1ターンに1度しか使用できない。

①このカードが手札からのP召喚に成功した時に発動できる。

デッキから「調弦の魔術師」以外の「魔術師」Pモンスター1体を守備表示で特殊召喚する。

この効果で特殊召喚したモンスターの効果は無効化され、フィールドから離れた場合に除

外される。

 

 

シオン「『調弦の魔術師』のモンスター効果でレベル7『法眼の魔術師』を守備表示で特殊召喚」

 

調弦の魔術師 DFF0

虹彩の魔術師 DFF1000

法眼の魔術師 DFF2500

 

シオン「現出せよ疾走のサーキット。

召喚条件。チューナーを含むモンスター二体

調弦と虹彩。サーキットコンバイン。

リンク召喚。水晶機巧ハリファイバー 」

 

 

水晶機巧ハリファイバー

リンク・効果モンスター

リンク2/水属性/機械族/攻1500

【リンクマーカー:左下/右下】

チューナー1体以上を含むモンスター2体

このカード名の①②の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。

①このカードがリンク召喚に成功した場合に発動できる。

手札・デッキからレベル3以下のチューナー1体を守備表示で特殊召喚する。

この効果で特殊召喚したモンスターは、このターン効果を発動できない。

②相手のメインフェイズ及びバトルフェイズにフィールドのこのカードを除外して発動できる。

EXデッキからSモンスターのチューナー1体をS召喚扱いで特殊召喚する。

 

水晶機巧ハリファイバー ATK1500

 

愛美「ハリファイバーか……あれ良いよな。私チューナーいないから使えないが。」

 

亜弓「ウチっちも……でもシオタンはシンクロなんて使ってたっけ?」

 

遊夢「あれ?お兄ちゃん学校ではシンクロしないんですか?」

 

心愛「兄さんはシンクロ召喚適性はEXランクですよ?

ボクたちも兄さんが高等部に入ってからはデュエルしてなかったから、デッキ見るの久しぶりですけど。」

 

亜弓「EX……って、新しいカード創造出来るって言う世界最高峰ランクのことだったよね~? シオタン恐ろしい子」

 

遊夢「もしかして、久しぶりにアクセルシンクロするのかな?」

 

シオン「ハリファイバーの効果発動。

俺がデッキから召喚するのは、レベル1チューナー『ジェット・シンクロン』。

これをレベル7法眼の魔術師にチューニング。

 

天を仰げば星が舞う、大地を翔は龍の羽ばたき。其は世を満たす風唄為れば。

 

シンクロ召喚--レベル8『スターダスト・ドラゴン』」

 

スターダスト・ドラゴン ATK2500

 

召喚されたドラゴンはキラキラと輝く星屑と共に空に飛び上がった。

 

 

亜弓「おお~!!凄いシオタン!

ペンデュラム、リンク、シンクロ。一ターンで連携させた。しかも無駄が無い!」

 

 

シオン「『ジェット・シンクロン』の効果で、デッキから『ジャンク・シンクロン』を手札に加える。

バトルだ。スターダストで、イゾルデに攻撃。『星屑龍の爆裂疾風波(スターバースト・トルネード)!』」

 

スターダスト・ドラゴン ATK2500 聖騎士の追想 イゾルデ ATK1600

 

愛美「ぐっ……」

 

愛美 LP7100

 

シオン「次だ、ハリファイバー」

 

愛美「フッ、私だってやられっぱなしじゃ、ないぜ。攻撃宣言時、伏せカード発動。『アマゾネスの急襲』手札のアマゾネスモンスター1体を特殊召喚。

 

イゾルデで加えたアマゾネス王女を守備表示。」

 

 

効果モンスター

星3/地属性/戦士族/攻1200/守 900

このカード名の②の効果は1ターンに1度しか使用できない。

①このカードのカード名は、フィールド・墓地に存在する限り「アマゾネス女王」として扱う。

②このカードが召喚・特殊召喚に成功した場合に発動できる。

デッキから「アマゾネス」魔法・罠カード1枚を手札に加える。

③このカードの攻撃宣言時にこのカード以外の自分の手札・フィールドのカード1枚を墓地へ送って発動できる。

デッキから「アマゾネス王女」以外の「アマゾネス」モンスター1体を守備表示で特殊召喚する。

 

アマゾネス王女 DFF900

 

愛美「アマゾネス王女の効果で、アマゾネスの叫声を手札に加える」

 

シオン「ハリファイバーの攻撃を中断。

メインフェイズにカードを一枚セット。

ターン終了。」

 

 

遊夢「あれ?何でお兄ちゃん攻撃止めちゃうの?ハリファイバーの方が攻撃力高いのに」

亜弓「ああ~それはアマゾネスの急襲っていうカードがやっかいな効果持ちだからだよ~」

遊夢「アマゾネスの急襲ってどんなカードなんですか?」

亜弓「うん~アマゾネスの急襲はね」

 

心愛「アマゾネスモンスターが戦闘したダメージ計算後に戦闘したモンスターをゲームから除外する効果でしたね。」

 

亜弓「あ~~ウチっちが言おうとしたのにーぶ~」

 

遊夢「それって一ターンに一度の効果なの?」

 

心愛「……永続効果だよ。ターン制限の無い。」

 

遊夢「……それは凄いね」

 

戦闘する度に除外される。その恐ろしい効果に、身震いした。

 

亜弓「というかシオタンは『アマゾネスの急襲』の効果知ってたんだね~ディスクで確認した様子も無かったし」

 

遊夢「いいえ。お兄ちゃんは人の心--」

心愛「お姉ちゃん!!?」

遊夢「よむぐっ-!?」

 

亜弓「えっと…どうしたのココロン?」

 

心愛「お気になさらず!お兄ちゃんターンエンドですね!次は虎華先輩のタ-ンです!!」

 

亜弓「お兄ちゃん…」

 

心愛「おに--兄さん!!です」

 

亜弓「ココロン。別にお兄ちゃんでもいいと思うよ~?」

 

心愛「も、もうほっといてください~!!」

 

遊夢「もごもご…。」

 

虎華愛美 LP7100

手札5枚(剛鬼再戦・アマゾネスの叫声・剛鬼ヘッドバット)

メインモンスターゾーン①②アマゾネス王女DFF900③④⑤

魔法・罠①②③アマゾネスの急襲(永続罠)④⑤

 

青葉シオン LP8000

 

手札2枚(内一枚 ジャンク・シンクロン)

 

メインモンスターゾーン

① ② ③スターダスト・ドラゴン ATK2500  ④ ⑤

 

EXモンスターゾーン 左

水晶機巧ハリファイバーATK1500 link↙↘

 

魔法・罠ゾーン

①白翼の魔術師スケール【Ⅰ】②伏せカード ③ ④ ⑤慧眼の魔術師スケール【Ⅴ】

(ペンデュラム・コール適用中)

 

 

愛美「これでようやくターン一巡。こっからは攻めに行くぜ。

私のターン。ドロー。

スタンバイフェイズ。速攻魔法『アマゾネスの叫声』を発動。二体目のアマゾネスの王女をサーチ。

メインフェイズ。『剛鬼再戦』を発動。

墓地の剛鬼モンスター2種類を守備表示で特殊召喚。

アローヘッド構築。リンク召喚。

剛鬼ジェット・オーガ。」

 

剛鬼ジェット・オーガ ATK2000

 

心愛「これでまた虎華先輩は二枚の剛鬼カードをサーチ出来る。

リンク召喚で場を作りながら手札の補充をする。スタイルは兄さんと似てますね」

 

亜弓「これで召喚権使わないんだからずるいよね~」

 

愛美「剛鬼ツイストコブラと剛鬼死闘を手札に。そしてツイストコブラをコストにヘッドバットを守備表示で特殊召喚して、ジェット・オーガの攻撃力を800ポイントカードアップ。」

 

剛鬼ジェット・オーガ ATK2800⬅⬇

 

愛美「もっと行くぜ!アマゾネス王女を召喚。召喚時効果発動。」

 

シオン「………。」

 

亜弓「まなみん絶好調だ~」

 

心愛「凄い連続召喚するデッキですね…。」

 

遊夢(おにいちゃんがぜんぜん動かないなぁ……)

 

 

シオン(…………鳴海。お前…………まったく彼女に追いつけていないんじゃ無いか?

場を展開しながら手札を減らさず、防御用カードの準備もしている。さらに)

 

愛美「シオン。お前から貰ったこのモンスター使わせて貰うぜ!

チェーン2でアマゾネスペット仔虎の効果発動。自身を特殊召喚だ。」

 

EX右 剛鬼ジェット・オーガLink⬅⬇

①アマゾネス王女②剛鬼ヘッドバット③アマゾネスペット仔虎④アマゾネス王女⑤

 

愛美「アマゾネス王女の効果処理。『アマゾネスの剣士』あとはあの切り札を召喚すれば……うわぶっ?」

 

愛美が次のモンスターをEXデッキから選択しようと画面に手を触れる寸前に、強い風が吹いた。

 

亜弓「うぇっ!?なんか急に強い風吹いてきた!」

心愛「この風あたたかい……もしかして。兄さん!」

愛美「ぐぅ、吹き飛ばされそう!」

 

風の振動は大気を鳴らし、唄を唱う。

 

シオン「そうか…………面白い。虎華はそんなモンスターまでいるか」

 

愛美「あ、青葉。お前この風の中なに平然としてんだ!?」

 

シオン「ああ、すまない。この召喚をしようとすると、風が吹くんだ。

常に風が竜の召喚を告げる。」

 

愛美「ぐっ……風強すぎて目開けられない…っ。」

 

シオン「アマゾネス仔虎の召喚時、水晶機巧ハリファイバーの効果発動。EXデッキからチューナーシンクロモンスターをシンクロ召喚したものとして特殊召喚する。

レベル2フォーミュラ・シンクロン。

シンクロ召喚成功時、カードを引く。」

 

引いたカードを確認もせずに手札に加えると、静かに閉じていた瞼を開いた。

すると、シオンの青い瞳は右目だけ僅かに色素が抜けたようにきらめく。

 

心愛「見てお姉ちゃん。兄さんの瞳が…!」

 

遊夢「うん!お兄ちゃん。久しぶりに本気だ!」

 

亜弓「ちょ!?なんかシオタンが光ってみえる~!!」

 

 

シオン「虎華。これが、シンクロ召喚を極めたデュエリストの境地。生死を揺蕩い、死に神を嘲笑う者の力。明鏡止水の加速世界(クリアマインド)。」

 

強烈な風と、身体から漏れ出す魔力(ヘカ)の青い輝きを身に纏い、デッキホルスターから白無地のカードを抜き天に掲げる。

 

愛美「白紙のカード?」

 

シオン「真のシンクロモンスターは、善悪を超えた先の意志と力を示さなければ、力の解放は出来ない、封印されたモンスターだ。

今からそれを見せてやる。

臆さず倒せたら褒美をやろう。」

 

愛美「誰がビビるか。来い!」

 

シオン「ああ。

フォーミュラ・シンクロンの効果発動。

場のモンスターでシンクロ召喚する。

レベル8スターダスト・ドラゴンにレベル2フォーミュラ・シンクロンをチューニング。

 

『大地に降りる流星は、新たな冥府と命を喚び覚ます。祝福と誕生の風は滅びと共に。さあ自らの足で歩もうぞ』

天元超律(アクセルシンクロ)召喚--レベル10『スターダスト・ウォーリア』」

 

スターダスト・ウォーリア ATK3000

 

愛美「攻撃力3000?手間暇掛けた割に、アタッカーの最低ラインしか攻撃力がないのか。

ってことは本命はモンスター効果のはず。」

 

ディスクの標準機能ですぐに効果の確認をする愛美。

 

スターダスト・ウォーリア

シンクロ・効果モンスター

星10 風属性 戦士族 攻3000 守2500

Sモンスターのチューナー+チューナー以外のSモンスター1体以上

①相手がモンスターを特殊召喚する際に、このカードをリリースして発動できる。それを無効にし、そのモンスターを破壊する。

②このカードの①の効果を適用したターンのエンドフェイズに発動できる。その効果を発動するためにリリースしたこのカードを墓地から特殊召喚する。

③戦闘または相手の効果で表側表示のこのカードがフィールドから離れた場合に発動できる。エクストラデッキからレベル8以下の「ウォリアー」Sモンスター1体をS召喚扱いで特殊召喚する。

 

愛美「モンスターの特殊召喚の無効化!?嘘だろ。これじゃ、切り札も喚べない……っ」

 

亜弓「シオタンは相変わらず酷いタイミングでカード使うよね…」

 

愛美「くっそ…どうするかな。手札は四枚…」

 

愛美(あんまりEXデッキ使わないから、リンクモンスターを多く採用してみたんだが……この状況じゃ、リンク4モンスターを召喚することも出来やしない。

アマゾネスの剣士。剛鬼死闘。そしてこの二枚。)

 

愛美「もう仕方ないな。バトルフェイズだ。」

 

メインフェイズ➡バトルフェイズ

 

亜弓「まなみん。アマゾネスの急襲を使うつもりかな?あのカードの効果でスターダスト・ウォーリアを除外すれば。」

 

心愛「無理でしょうね。あの人は罠にかけることはあっても掛けられることはありませんから……」

 

遊夢「愛美せんぱいはどこまでお兄ちゃんと戦えるかなぁ…?」

 

愛美「まずは『アマゾネスの急襲』の効果でアマゾネスモンスターを特殊召喚だ!」

 

愛美(これでアマゾネスの剣士を召喚すれば、戦闘ダメージを跳ね返してスターダスト・ウォーリアを倒せる。)

 

シオン「チェーン2リバースオープン。

永続罠カード『時空のペンデュラム・グラフ』を発動。」

 

 

 

永続罠

『時空のペンデュラムグラフ』の②の効果は1ターンに1度しか使用できない。

①このカードが魔法&罠ゾーンに存在する限り、自分フィールドの魔法使い族モンスターを相手は罠カードの効果の対象にできない。

②自分のモンスターゾーン・Pゾーンの『魔術師』Pモンスターカード1枚と相手フィールドのカード1枚を対象として発動できる。

そのカードを破壊する。

この効果でカードを2枚破壊できなかった場合、フィールドのカード1枚を選んで墓地へ送る事ができる。

 

シオン「自陣の『魔術師』カードは『慧眼の魔術師』を選択。

そして虎華の対象は『剛鬼ジェット・オーガ』この二枚を破壊する。

だが、俺の場の『魔術師』は『ペンデュラム・コ-ル』の制約により破壊出来ない。 これにより、『時空のペンデュラム・グラフ』で『アマゾネスの急襲』を墓地へ送る。」

 

愛美「ぐぅ……!?」

 

シオン「これにより、チェーン1のアマゾネスの急襲の特殊召喚効果は無効だ。」

 

遊夢「うう~……な、なにが起こったのかわからないよ……」

 

心愛「永続罠は、効果処理時に場に存在しない場合は効果が無効になっちゃうんだよ。お姉ちゃん。」

 

亜弓「…………うわぁ。シオタン。引くほど強いなんて思わなかったよ~ってかちょっとひどい。」

 

 

青葉シオン LP8000

 

手札3枚(内一枚 ジャンク・シンクロン)

 

メインモンスターゾーン

① ② ③ ④ ⑤

 

EXモンスターゾーン 左スターダスト・ウォーリア ATK3000

 

魔法・罠ゾーン

①白翼の魔術師スケール【Ⅰ】②時空のペンデュラム・グラフ ③ ④ ⑤慧眼の魔術師スケール【Ⅴ】

 

 

 

虎華愛美LP7100

手札 4枚(剛鬼死闘 アマゾネスの剣士。他二枚)

①アマゾネス王女②剛鬼ヘッドバット③アマゾネスペット仔虎④アマゾネス王女⑤

 

 

ところは変わり、白いテントが血に濡れた光景が目立つ研究所。

全て壊された()()のカメラの映像を観る少女がいる。

 

???「一切の慈悲無く、総てを屠る暴風を鼻唄を歌って無感動に嗾ける。

-ーそれが、風唄。青葉 風音。」

 

映像から目を離すことなく電子情報のキーボードを操作すると、必要なデータを取り出し、残るデータを全て破棄した。

 

「さってと♪それじゃあ…………ボクも風音くんの()()()()を観に行くッスかね~フンフンフン~♪」

 

 

 

 







ご意見・感想。お待ちしています。

デッキ内容が知りたいと言う方が居りましたらデュエルが終わった回の後書きにでも載せようかな。


ご意見・感想。お待ちしています。
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