2016年の12/25さびしーく投稿したものかなって思います。
クリスマスに飛行島でパーティ、でもやっぱ何も起こらないなんてあり得なかった…。

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白猫 -Christmas panics!-

ここは飛行島、そして時期はクリスマス。

 

いつもなら主人公で赤髪のRASN(稽古用に告白相手にされたりお手軽癒しグッズにされたりしている。)や白の巫女のアイリスやら喋る白い猫のキャトラがいる筈であるが彼らの姿は飛行島にはなかった。

 

だがそんな彼らのいない飛行島のある大きな一室にて数名が何かをしていた。

 

 

 

 

 

「カモメさん!飾りつけはこのような感じでよろしいでしょうか?」

 

「はい!では次はツリーの飾りつけする準備をしましょうエクセリアさん!」

 

「うっしっし…くす玉の中にあーんなものやこんなものを…」

 

「そういうのいいでからー?!早く紙吹雪をちぎっちゃいましょうよ?」

 

「……クマロン…ちぎり……」

 

「リーゼロッテ?!何を考えているのだ?!」

 

「…なんにも………。」

 

部屋には六人の女性がいて部屋の天井に幕を垂らしたり、部屋の隅などにはキャトラなどの様々な象った氷の像が置かれてたり開いてるくす玉に紙吹雪やらリボンを詰め込んでいたりしていた。

 

「みんなーツリー持ってきたよー!」

 

すると扉から出てきたのはユッカであり彼女の後ろには樅の木があったのであった。

 

「ありがとうございます!それじゃ中央に立ててくれますか?」

 

「了解だよ!」

 

そう言うとユッカは言われた通りに木を部屋の真ん中に差し込んだのであった。

 

「それにしても立派なツリーですね…」

 

「というより部屋の中でこんなものがそびえ立ってるのも中々異観ね…」

 

レンファとソフィはそびえ立つツリーを見上げてそう呟いた。

 

「それじゃ私とエクセリアさんで上の方の飾り付けしますので下はお願いします!」

 

「分かりました!」

 

「やっちゃいましょう!」

 

「ええ、うちらに任せなさいっ!」

 

「では!」

 

そう言いカモメは上と書かれた紙が貼り付いている飾りつけを入れた篭を手にガルボートに股がり、ラピュセルに乗るエクセリアと共にツリーの上側の飾りつけを始めた。

 

「では私はこちらから始めますのでそちらはお願いします!」

 

「はい!ラピュセル、フィーユ頑張ろうね!」

 

「グルル!」

 

「クルル!」

 

そうして二人と二匹は飾りつけを開始した。

 

「それじゃ私は真ん中辺りを飾り付けますね!」

 

ユッカは手に真ん中用と書かれた紙が貼り付いている篭を手にしてハンマーに乗るとハンマーから何かが噴射して飛び上がったのであった。

 

「…えっとそれじゃうちらもやりますか?」

 

「はいっ!」

 

レンファはその光景に唖然としつつもソフィと共に飾りつけを始めた。

 

「クルル!クルゥ!」

 

「ちゃんと飾り付け出来たのね、偉いわよフィーユ。あとラピュセルもありがとね?」

 

「グルル…!」

 

上層で飾り付けしているエクセリアは懸命に首や短い手を使って飾り付けを手伝うフィーユとラピュセルを褒めながらも飾り付けをしていた。

 

「あっ、そういえばカモメさん!RASNさん達に出す予定のお手紙は出来ましたか?」

 

するとエクセリアは反対側のカモメに声をかけたのであった。

 

「手紙はもうロロさんに預けていますから大丈夫ですよ!それに渡すタイミングも終わったらって言っておきました!」

 

「そうでしたか!では公演が終わったら楽しみですね。」

 

ちなみに今RASNらは劇団ほわいときゃっつのクリスマス公演が近いことで帰らずに稽古や設営やら色々をしていたからであり、他の冒険家らもそれを観に行ったり自身の出身の島などでクリスマスを過ごしており飛行島には彼女らぐらいしかいないのであった。

 

「はいっ!でもなんか手紙を渡した時に凄く喜んでましたけど…どうしてでしょうか?」

 

「どうしてでしょうね…?」

 

二人はそれを疑念に思いながらも飾り付けを続けた。

 

一方下の方も飾り付けをしていた二人も話しながらも飾り付けを続けていた。

 

「浄蓮の舞ですか…是非見てみたいですね!」

 

「別にいいけど…今踊っちゃったら飾り付けが大変になるし、その時になったら見せてあげるわ!」

 

「はい!楽しみですね!」

 

楽しく談笑しているとくす玉を完成させて吊し上げられたリーゼロッテらがやって来た。

 

「くす玉…終わった…」

 

「ありがとうございます、では一緒にツリーの飾りつけをいたしましょう!」

 

「オッケー、そんじゃここら辺を面白くスリル溢れる…」

 

「いやだからそういうのいいですからー?!」

 

「賑やかになったわね、そういえばポンちゃんはまだかしら?プレゼントの引き換えに行かせてから結構経つけど…」

 

「…もしかしてスリリングな事に…」

 

「そうでしたら大変ですね…」

 

「きっと大丈夫よ。」

 

「ふむそれなら…ってリーゼロッテ!我輩も飾り付けるではないー?!」

 

そう言いながらもツリーの飾りは完成に近づき残りは天辺に飾りを置くだけであり、上や中層にいた三人も下に降りてツリーの前に立っていたのであった。

 

「大体出来上がりですね!皆さんありがとうございます!」

 

「あとはポン様の持ってくるプレゼントとエシリア様の天辺の飾り付けですね!」

 

「もうそろそろ来てもいい頃よね…?」

 

レンファがそう言って振り返るとちょうど扉が開きポンが顔を出したのであった。

 

「皆さんお待たせしてすみません!少し時間を取ってしまって…!」

 

「噂をすれば来たわね、大丈夫だった?」

 

「はい、少し混みあっていまして…」

 

「そうでしたか、でもクリスマスですし仕方ないですね。」

 

「…そういえばプレゼントはどこでしょうか?」

 

「あっ、今プクちゃんを少し休ませていて外にあるんです!今持ってきますね!きゅっきゅー!」

 

ポンはそう言うと来た道を駆け足で戻っていったのであった。

 

「あっ、行っちゃいましたね…」

 

「あとはエシリアだけね、まだかしら…?」

 

「エシリアのこと呼んだー?」

 

するとエシリアが何処からともなく現れたのであった。

 

「あ、帰ってきてたんですかお帰りなさい。」

 

「ところで…飾り付けになるアレは取ってきましたか?」

 

「取ってきてるよー、はい!」

 

エシリアはそう言うとカモメにうっすらと星たぬきが刻まれた星形のルーンをカモメに手渡したのであった。

 

「何でしょうかそれは?」

 

「これは特製のスタールーンでして…様々な星たぬき達が群れをなしてる島で稀に見つかるルーンなんです。」

 

「へぇー、それで一体どんなたぬきがいたの?」

 

「えっーとね…なんか髪が生えたりメガネとか仮面被ってるたぬきがたーくさんいたよ。」

 

「…確かに色々なたぬきね…ところでそれを天辺に置くの?」

 

レンファがカモメに聞こうと思ったがカモメは既にクリスマスツリーの天辺にガルボードを寄せていた。

 

「そうですが…よいしょっと…よしっ!これでツリーは完成ですね!」

 

そしてカモメは天辺にスタールーンを置いたのであった。

 

「壮観ですね…」

 

「はい、皆で頑張って飾り付けましたからね。」

 

「…それじゃここでデビット君のチャックを…」

 

「いや!やめてくださいって!そういうのいいでからってかやめてくださいってばー!」

 

「…分かってるわよ…冗談だって…」

 

「でもまだだよー!えいっ!」

 

皆が出来上がったツリーに見とれる中、ユッカはツリーに延びているコードと青白いルーンが刺さっているコードを繋ぎ合わせてスイッチを切り替えた。するとツリーに飾り付けられている飾り付けが光を発したのであった。

 

「……!綺…麗……!」

 

「おおそうか…って!まだ我輩飾り付けられて…って?!我輩も光ってるー!?」

 

ツリーに張り付けられているクマロンは自身の言う通りにピカピカと光っていたのであった。

 

「…でも飾り付けただけで何か特別な事はしてないのにどうして光るんでしょうか?」

 

「確か前に本で見たことがあります、ソウルを流し込むと葉に触れてるものを光らせられる性質を持ってる樅の木だと思います。」

 

「おー本当だ、デビットもピカピカしてるね?」

 

するとロザリーはデビットを樅の木に触れさせていた、そしてデビットはソフィの言う通りにピカピカと光っていたのであった。

 

「本当ですねー小生の口の中も…ってそういうのいいでからー?!」

 

「はいはいっと…」

 

ロザリーは残念そうな顔をしながらもデビットを抱えたのであった、そしてついでにクマロンも取ったのであった。

 

「ほっ…助かったぞ…」

 

「まぁデビットの旧友だしね、はいリーゼ。」

 

「うん…ありが……とう。」

 

「…リーゼロッテ…。」

 

手渡されたクマロンはリーゼロッテに視線を浴びせていたが、リーゼロッテは気にしないようにしていた。

 

「あれ?でもあそこ光ってないわね?」

 

するとレンファはそう言って天辺の方を指差したのであった。

 

「あっ、本当ですね…どうしたんでしょうか?」

 

「ちょっと見ていきますね、もしかして挿し込みが甘かったかもしれませんから。」

 

カモメはそう言ってガルボードにまた乗っかって天辺まで飛んでいった。

 

「あれれ?ちゃんと設置されてる…どうしてでしょうか?」

 

そしてルーンを取り外して回したりして見ていたがさっぱりと分からない顔をした、そしてとりあえず降りて八人はルーンを取り囲んで見ていたのであった。

 

「うーん…傷もないですし欠けてもいないですから…どうしてでしょうか?」

 

「……不良…品?」

 

「うーん、だったら私に考えがあるけど…ちょっと離れてもらっていいかな?」

 

皆はユッカの言う通りにルーンから数歩離れ。

 

「よいしょぉぉぉ!!」

 

ユッカは自慢のハンマーを少しだけ振りかぶってルーンに叩きつけたのであった。

 

「どうでしょうか?」

 

「…でも大丈夫でしょうか?粉々になってたりは…」

 

「壊さないような力加減でやったから大丈夫!…多分。」

 

ユッカはそう言って恐る恐るハンマーを持ち上げた、するとハンマーの下のルーンは傷一つ無い状態で鎮座していた。

 

「どうかな?」

 

「えっと壊れてはないですね…どうでしょうか…?」

 

カモメはルーンを手に取ってひっくり返したりして見ていた、そして皆へと向けようとしたらルーンが突如光輝きその場にいた皆を飲み込んだのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「すみませんー!お待たせして…ってあれ?皆さーん?」

 

大きな樅の木が置かれてる部屋へと星たぬきのプクちゃんもやって来たのであった、だがプレゼントを引き連れて来たが中にいたカモメ達は見当たらなかったのであった。

 

「ツリーの飾り付けは出来てるけど…って何か足りないよね?」

 

「プッキュ?…プッキュー?」

 

プクちゃんは首(?)を傾げると何かに気付き天井に垂らしてあった垂れ幕が一部落ちていたツリーの近くへと近づいていった。

 

「あっ!プクちゃん?!」

 

「プッキュキュー!プップッキュキュー!」

 

「どうしたの?ってそれってルーン?」

 

プクちゃんの鼻先には星形のルーンが乗っかっておりくるくると回しており、ポンは不思議に思いながらも鼻先のルーンを手に取ったのであった。

 

「プッキュー!」

 

「ごめんね、でもまた何か変なのを食べちゃって大変なことになるのは…あっー!このルーン…星たぬきのルーン?!こんなところに何で!?」

 

ポンがその星たぬきのルーンに目を輝かせいると落ちていた垂れ幕に膨らみが出来てガサゴソと蠢いているみたいであったのだった。

 

「ふきゅっ?!まさか…えっと…誰かさんです…か…」

 

ポンは八人の顔を頭のなかに思い浮かべながらそろりと垂れ幕を上げた、そしてその後ポンは眼を見開きその眼には赤と紫が入り交じった毛並みを持ち腹にはチャックみたいな模様がある星たぬきが映っていたのであった。

 

「きゅ?!ききゅきるきゅんきゃま!?きゅきゅい?!」

 

その星たぬきはバタバタと跳ねたりしていたポンに何かを訴えかけているように見えていた、だがポンはそんなのお構い無しにその星たぬきを抱き抱えたのであった。

 

「きゅっ?!きゅんきゃま…?」

 

「ああ…こんな星たぬき始めてみる可愛い…すりすりしたい…!」

 

「きゅ!?きゅーきゅーききゅきゅーきゅきゅききゅー?!」

 

ポンはその星たぬきの腹に頬っぺたを擦り付けて満悦な顔をしており、星たぬきは何かを叫んでジタバタと暴れていたがポンの頬から逃れられなかった。

 

「えへへ…気持ちいい…すりすりすりす…あれ?」

 

しばらくポンは無心に星たぬきに頬擦りしていた。だが途中頬擦りの感覚が変わった事を感じるとその星たぬきの方に向き直った、するとそこにあったのは先程まで頬擦っていた星たぬきはいなくよく似ていた小柄な星たぬきのぬいぐるみがポンの腕に収まっていた。

 

「あれれ?星たぬきは…何処に行っちゃったんだろ…?」

 

ポンはぬいぐるみを取りあえず近くのテーブルに乗せてテーブルクロスや先程の垂れ幕を捲って星たぬきを探していた。

 

「ん~…もしかしたらさっきより奥にかな?どれどれー…あっ!」

 

中々見つからずポンは落ちてる垂れ幕を更に捲っていた、するとポンの目の前にはネクタイにベルを付けて眼が真っ黒な栗色の星たぬきがいたのであった。

 

「きゅ?!きゅんきゃ!?きょきょきききゅきゅ?!」

 

「わぁ…さっきの星たぬきじゃないけど…これも可愛い…!すりすりしたい…(スリスリ)」

 

ポンは何故か驚いている星たぬきに手を伸ばし胸元に寄せると耳を撫でながら頬で頬を頬擦りしたのであった。

 

「きゅわー?!きゅきゅきゃきゅる!きゅーきゃきっきゅー?!」

 

「えへへへへ……すりすりすりすりすりすりすりすりすりすり………あれれ?また何処かに行っちゃった…?」

 

ポンはまた無心に頬擦りをしてしまっていたが、またポンが気付くと腕中にいた星たぬきはいなくなり似ているぬいぐるみが収まっていたのであった。

 

「んー…どうしてかな…?また何処かに行っちゃったのかな?おーい…もっとすりすりさせてー!」

 

そしてポンは眼の色を変えて小走りで星たぬきを探し始めたのであった。

 

一方ポンがテーブルへと置いていったぬいぐるみはよく見るとジリジリと動いており何か囁くような音がしていた。

 

「きゅ…ききゅゃ…きっきゅっきゅ…きゆ?」

 

「きゅぅ…ききゅきゅんきゅろきゅ?きゅれきゅきっきゅー…?」

 

 

 

 

(…翻訳モードonします…、それと少し巻き戻し! )

 

 

「んー…どうしてかな…?また何処かに行っちゃったのかな?おーい…もっとすりすりさせてー!」

 

そしてポンは眼の色を変えて小走りで星たぬきを探し始めたのであった。

 

一方ポンがテーブルへと置いていったぬいぐるみはよく見るとジリジリと動いており何か囁くような音がしていた。

 

「ぐぅ…もしや…デビット…か?」

 

「ぬぅ…クマロン殿?これはいったい…?」

 

「我輩にもさっぱりだが、さっきまで我輩は星たぬきで動いていて…そしてまたぬいぐるみになって動けない…。」

 

「小生も少し前まで星たぬきだったような…だがどうしてこんなことに…。」

 

「…分からん…だがなる前にあの小娘の頬擦りを受けたな…」

 

「それならば小生も…もしや頬擦りされてこうなったのでは…」

 

「多分そうであるが…それより前に何故星たぬきになってしまったのだ…」

 

 

 

 

 

 

 

 

ポンが星たぬきを探す中とあるテーブルの下ではサイズが異なる十匹の星たぬきが集まっていたのであった。

 

「…クルル…」

 

「グルゥ…」

 

その内大小二匹の白い星たぬきは寄り添っていた。

そしてその二匹の後ろから包み込むように手を伸ばした手があり、その姿はエクセリアの様な星たぬきであった。

 

「大丈夫よ…大丈夫よラピュセル、フィーユ…」

 

「それにしてもこんな事って一体なんなのかしらね…」

 

そう言ったのは蓮の髪飾りを付けてるレンファ星たぬきであり、その後ろにピンク色の長い髪でくるくると楽しく転がっているエシリア星たぬきがいた。

 

「わははーいー!楽ーしいー!ゴロゴローン!」

 

「…取りあえずどうしましょうか…この姿だと動きにくいですし…それにクマロン様やデビット様はぬいぐるみになられて…」

 

そう心配してるのは綺麗な金髪のソフィ星たぬきであった。

 

「クマロンは…元々……ぬい…ぐるみ…」

 

「でもあーなっちゃうのは…怖いわー…」

 

ぼそぼそとそうもじつきながら言ったのは黒髪でリボンをしたリーゼロッテ星たぬきで、その側には右眼をバラが描かれた眼帯をして大きめなリボンをして手持ち無沙汰そうにしている金髪ロールなロザリー星たぬきであった。

 

「うーん…もしかして私が叩いちゃったからかな…?そうだったらごめんね…。」

 

「そんなことはないであります!それより今をどうするか考えてみましょう!」

 

落ち込んでいるのは赤い帽子で長い薄茶色のユッカ星たぬきであり、それを励ましてるのはオレンジ色の髪のカモメ星たぬきであった。

 

「ともかくどうしましょう…もう少ししたら船長達が帰ってきちゃいます…」

 

「…というよりRASN達に見つかってどうにかしてもらった方が早くないかしら?」

 

「それもそうですね…でも問題は…」

 

エクセリア星たぬきはヒラッとテーブルクロスを捲り、外で未だ星たぬきを探しているポンが歩いていたのを見たのであった。

 

「そうですね…ポン様に見つかって頬を擦られるとぬいぐるみに…」

 

「でも何でこんな姿に?やっぱあのルーンのせい?」

 

「恐らくはそうでしょう…でもぬいぐるみになってしまうのは何ででありましょうか?」

 

そう言って他のたぬき達はエクセリア星たぬきの頭の上にまるでツ○○ムの様に乗り、尻尾を振りながら一緒にポンを見ていた。

 

「うーん…あー…やっぱりかー…」

 

そう呟くのはロザリー星たぬきであり、視線は星たぬきぬいぐるみと化したデビットらが乗るテーブルを見ていたのであった。

 

「どうされたのですか、ロザリー様?」

 

「…ぬいぐるみになってるデビットの方を見ていたけど…お腹のチャック空いてる…。」

 

「空いてるって…本当ね、それがどうしたのかしら?」

 

「おしくらまんじゅうしてるのー?エシリアも混ぜて混ぜてー!」

 

転がっていたエシリア星たぬきは積み上がっている星たぬきを見て思わず飛び込んで行ったのであった、そして飛び込まれた星たぬきの壁は瓦解し皆はテーブルの外へと飛び出してしまったのであった。

 

「痛たた…急に来るからビックリしちゃったよ…」

 

「皆さん怪我はありませんか…?」

 

「大丈夫よ…それよりポンちゃんは…あれ?」

 

レンファ星たぬきはそう言うと辺りの景色を見る位置がどんどんと高くなっていた、そして不思議がり後ろを振り向くとそこには喜びにうち震えるポンがレンファ星たぬきを捕まえていたのであった。

 

「きゅっ?!きっきゅきゅわー!?(なっ?!しまったわー!?)」

 

「あー…星たぬきがたくさん、何か見たことあるのがいるけど…すりすりー!」

 

ポンは頭によぎったそれを過ごすと手の中の星たぬきにすりすりし始めたのであった、そしてレンファ星たぬきはクマロンらと同様によく似たぬいぐるみにへと姿を変えられてしまったのであった。

 

「きゅ…きっきゅいきゅっきゅ…!(これは…まずいですね…!)」

 

「きゅい…ききゅきゅぁきゅいきゅっ…!(はい…ここは逃げましょう…!)」

 

そうカモメ星たぬきとエクセリア星たぬきが話し合うと九匹の星たぬきは逃げ始めたのであった。

 

「きゅーい!きにきっーきゅー!(わーい!鬼ごっこー!)」

 

「あっ!待ってよー!」

 

逃げ始めた星たぬきに気付いたポンはぬいぐるみをデビットらが乗っているテーブルの上に乗せて星たぬきを追いかけ始めたのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

星たぬき達が散らばって逃げて暫くして…

 

「きっきゅきゅーい!ききゅるききゅるー!(わっははーい!逃げろ逃げろー!)」

 

「待ってー待ってよー!」

 

未だポンは星たぬきを追っかけており、今はエシリア星たぬきを追っかけていたのであった。

 

だがエシリア星たぬきは他の星たぬきのピョコピョコ歩きではなく、ゴロレオンばりの転がりで逃げていた。

そしてポンはそれに中々追い付けていないであった。

 

「ぷっきゅー!きゅるきゅるきゅるー…きゅぃ?!(わっはいー!ゴロゴロゴロー…あいて?!)」

 

しかし途中エドっぴーの氷像に当たってしまい転がりの勢いが失われたのであった。

 

「チャーンス!キッキュッー!」

 

そしてそれを見逃さぬようにポンは眼を光らすとエシリア星たぬきへと大怪盗ばりの飛び込みをしたのであった。

 

「きゅーん…ぷっきゅきゅるきゅるきっきゅー…?(うーん…眼がくるくるするー…?)」

 

エシリア星たぬきは立ち上がって逃げようとしたが眼を回して上手く歩けずにポンに捕縛されてしまったのであった。

 

「うーん…すりすりーすりすりー!」

 

そしてポンは他の星たぬきと同じ様に頬擦りを行い、テーブル上に置かれていた九個のぬいぐるみらと同様によく似たぬいぐるみにへと姿を変えられてしまったのであった。

 

「これで十個…あと二匹はどこかなー?」

 

ポンは頬擦りを終えるとぬいぐるみをテーブルの上に乗せてまた探索を再開したのであった。

 

そして探されてる残り二匹の星たぬはツリーの影に隠れていたのであった。

 

「エシリア様まで…どうしましょう…」

 

隠れていたのはカモメとソフィの星たぬきであった。

 

「…はい、これでは私達も…」

 

「…大丈夫です!きっと…どうにかなります!」

 

ソフィ星たぬきが震えるカモメ星たぬきの手を握っていたが、ソフィの手も微かに震えていたのであった。

 

「…でもどうしましょう…私達では出口のドアの取っ手に手が届きませんし…」

 

「そうですね…ですがあそこ以外には脱出可能の場所はありませんから…あら?」

 

二匹が出口のドアを見て悶々としていたが、ソフィの眼にプクプクとゆるやかに低空飛行しているプクちゃんが映っていたのであった。

 

「そうです!プクちゃんに協力を申し込んでみましょう!」

 

「…ですが、どうしましょうか…私達はキャトラ航海士みたいに星たぬきの言葉は…って今私たち星たぬきでしたね…。」

 

「えぇ!行きましょう!」

 

二匹は回りにポンの姿がないかを確認しつつピョコンピョコンとプクちゃんの元へと跳ねていったのであった。

 

「プッキュ?」

 

そして二匹がプクちゃんの元に着きプクちゃんは驚いていた、だが二匹の星たぬきはプクちゃんの前でたじろいでいたのであった。

 

「ええっと…星たぬき語ってどう発音すればいいのでしょうか…?」

 

「わ…分かりません…どうしましょうか?」

 

「…嬢ちゃん達どうしたんでい?」

 

すると何かと渋い声が二匹の耳を通り、その二匹は驚いていた。

 

「なっ…?!えっとその声は…プクちゃん様ですか…?」

 

「あぁ…プクちゃんだぜ?あんたらは…?」

 

「えっと実は…かくかくしかじかで…」

 

「成る程プキュプキュキッキューってか…うちの乗り手が世話を焼かせてるな…」

 

「いえいえ…」

 

「それよりアンタらはこっから出てぇんだろ?手…いや背を貸すぜ?」

 

「「ありがとうございます!」」

 

そうしてカモメ星たぬきがポンの視線を気にしつつプクちゃんの背に乗っかったのであった。

 

「…そういやこのパーティはいってぇなんだ?誕生日パーティか?」

 

「いえ違います、船長達の本公演のお祝い会なんですよ。」

 

「へぇー…俺が運んできたプレゼントは出演者達へのか、まごころ感じたぜ?」

 

プクちゃんはそう言ってツリー下のプレゼントを見たのであった。

 

「えへへ…プレゼント選んだのは実は私なんですよ、中の物とか包装を結構選ぶのに時間がかかって…」

 

「ほほぅ…そういやあのちっちゃいの一つが物凄いまごころを感じたが誰に送るでい?」

 

そう言うとプクちゃんはプレゼントの中にある赤と黒の包装をされた大きめな箱ではなく、その側にある同色の小さめの箱を見たのであった。

 

「えっ…?!えっ…えっとー…あれは…」

 

「…?」

 

カモメ星たぬきは頬を赤くしながら頬を掻いており、下にいたソフィ星たぬきは目を少し丸めてカモメを見ていた。

 

「…まぁいい。ほれ、着いたぞ嬢ちゃん達。」

 

「あっ!つっ着きましたね!全速前進ー!」

 

カモメ星たぬきは自分達がドアノブと同じ位置になると少し焦ったようにプクちゃんの背から飛び出し、ドアノブに体を引っかけてドアを少し開けたのであった。

 

「さっ…さぁ!早く行きましょう!ソフィさん!」

 

「えっ…はい、そうですね…あっ!プクちゃん様ー!ありがとうございましたー!」

 

ドアノブから飛び降りたカモメ星たぬきはソフィ星たぬきの手を取ってドアから出たのであった。

 

「おう!気い付けて行けやー!」

 

プクちゃんがそう言うとドアをそっと閉じたのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一方その頃、飛行島へと降り立つドラゴンの姿があった。

 

「さぁー着いたでぇ、ほらちゃんと雪払っきーな風邪ひくで?」

 

「はーい、それにしてもお喋りなドラゴンね…?」

 

「…すまんな…」

 

アイスドラゴンのエイスに乗って来たのはティナと北方氷槍騎士団団長のヴィクトールであり、ティナはエイスに体に付いていた雪を払われていた。

 

「…!」

 

「よいしょっと!」

 

「キャンキャン!」

 

「ピッ…!」

 

続いて降り立ったのはシャグランであり背にはRASNにヒナとコヨミが乗っており、コヨミはサンタクロースの格好をして背負ってる袋にはタローと沢山のお菓子が入っていった。

 

「ほんじゃウチとシャグランはここで待っとるさかい、気い付けて行きやー?」

 

「…!」

 

RASNらはエイスにそう言われると二頭を残して飛行島の中へと歩を進めた。

 

「それにしても誰もいないですね…本当に大変な事が起きてるのかしら?」

 

「…!」

 

歩を進める中ティナはRASNへと問いかけ、RASNは懐から紙を取り出すとそれをティナへと渡したのであった。

 

「…うーん…大変って本当に書いてあるけど…大変も誰もいないですよね?」

 

「…!(コクッ)」

 

「…ともかくこっちだ…早く行こう…。」

 

ヴィクトールは先程からすたすたと歩きながらそう言ってRASNらを先導して進んでいた。

 

「そういえばヴィクトールさん…どうして先を進めるんですか?行き先が分かるんですか?」

 

「…………、……あぁ…姫様からそこで合流と…先程の郵便屋から通達を承っている…」

 

そう言うとヴィクトールは書簡をティナへと見せたのであった。

 

ちなみに少し前まで劇団ほわいときゃっつの公演完了パーティがやっており出演者やそうじゃない者もドンチャン騒ぎしていた、そして今現在は二次会やら三次会やらをもしていたのであった。

 

「ふーん…まっ、いっか。それより早く行きましょう?もう一人寝ちゃってるし。」

 

「すー…ピヨ…」

 

ぐっすりと寝てしまっているのはヒナでありRASNの背中におぶわれていたのであった。

 

「そうだな……、行こうか…。」 

 

「あっ!あっちから何か来てるよ?!」

 

四人が駆け出そうとしていがコヨミが何かに気付いたのであった。

 

「…?」

 

「何だろ…?あれって…星たぬき?」

 

ティナが指差す方向には星たぬきが二匹とたとたと歩いていたのであった。

 

「…?!」

 

「…あぁ…こっちに来ているな……。」

 

すると星たぬきらは四人を見つけると駆け寄ってきたのであった。

 

「あれ?!この星たぬき髪が生えてるよ!ティナねーね!」

 

「そうね…でもこんな星たぬき見たことないわね…。」

 

「…!?」

 

「……?」

 

髪が生えている星たぬきはRASNとヴィクトールの元にそれぞれやって来ており跳ねたり服の裾や鎧の端を引っ張ったりしていた。

 

「何…?何かを伝えようとしてるのかしら?」

 

「…!!」

 

「きっきゅう?!きゅー…きゅるきゅい…」

 

だがRASNは目の前にやって来たオレンジ色の髪をしている星たぬきを抱えて、抱えられている星たぬきは顔を赤らめていたのであった。

 

「クゥーン?キャンキァン!?」

 

「きっきゅ?きゅろーきっきゅ?!きっきゅきゅ…」

 

するとコヨミの背に入っていたタローが飛び降りて金髪の方の星たぬきと話始めたのであった、そして話が終わるとコヨミの方に歩いていたのであった。

 

「クゥーン?キャンキャン!キャウンキャウ!」

 

「えっ?!そうなの!?」

 

「どうしたのコヨミ?」

 

「えっとね…この星たぬきはカモメねーねにソフィねーねだって!」

 

「……これがソフィ様……だと…?」

 

ヴィクトールは少し驚くと身を屈めて金髪の星たぬきを凝視していた。

 

「……確かに面影が………見えるな……。」

 

「…、…!」

 

さっきまで星たぬきを抱えてたRASNは身を縮みきっているカモメ星たぬきをそっと下に下ろしたのであった。

 

「でもさ…どうしてその二人が星たぬきになってるわけ?」

 

「あっ、ちょっと待ってね…タロー?」 

 

「キャンキャン!」

 

そしてタローを通してソフィとカモメの話を聞き出しており、ついでに歩を進めていた為ソフィとカモメの星たぬきが出た部屋の前にやって来たのであった。

 

「へぇー…そうなるとそのルーンをどうにかすれば良いってことね。」

 

「…!」

 

「……ここか……?」

 

「それじゃ…開けるね!」

 

コヨミがドアを開くと目の前にはツリーが鎮座する膝元にプレゼントの箱が沢山置かれており、その周辺にはテーブルが設置されてその上には十個の星たぬぬぐるみがおかれていた。

 

そしてその近辺ではポンが何かを探して身を屈めていたりしたのであった。

 

「あっ?!RASNさんにティナさん達?!もう戻ってきたんですか!?」

 

「…わぁー…凄いねタロー!」

 

「キャンキャン!」

 

部屋に入ったRASNらは部屋の内装やらで驚いていた。

 

「……あっ!!星たぬきー?!」

 

一方ポンはRASNらの後ろにいた星たぬきを見て驚いていて、飛び掛かろうとしていた。

 

「……フッ…!」

 

だがあと少しと言うところで飛んできたポンの服を摘まんで制止したのであった。

 

「あーん!離してくださいよー!」

 

止められたポンはジタバタと抵抗をしていたがヴィクトールは涼しい顔でポンをクレーンゲームの景品の如く摘まみ上げていた、そして暴れているとポンからポロっとルーンが落ちたのであった。

 

「ん?何だろ…あっ、星たぬきが書かれているみたい。」

 

「…早くRASNに……。」

 

「そうでしたね、はい。」

 

「…!」

 

ティナからルーンをRASNへと渡し、RASNはそのルーンに力とソウルを込めた。すると光が部屋一体を包んでいったのであった。

 

「キュキッキュー?!」

 

「きっきゅー?!」

 

そして光が収まるとコヨミの近くにいた星たぬきはソフィとカモメとなり、テーブルに置かれてたぬいぐるみはレンファやエクセリアやクマロンへとなって皆床に伏せて気を失っていた。

 

「……おい……大丈夫か…?」

 

「うーん…」

 

同時にヴィクトールが掴んでいたポンも気を失っていた。

 

 

そして暫くしてから皆が目を覚ましたのであった。

 

「大丈夫?リーゼねーね?」

 

「…う…ん……大…丈夫…。」

 

「それにしても…大変な目にあったわね…もう星たぬきは暫く勘弁ね…」

 

「うっしっしっ…でも結構面白かったわね…?」

 

「いや…もうそういうのいいですから…」

 

「それより助かりました…ほらラピュセル、フィーユ?」

 

「グルル…!」

 

「クルル!」

 

目を覚ましたメンバーはお礼を言ったり心配しあったりしみじみとしていたりしていた。

 

「あー!にいちゃん!そのルーン!?」

 

「…!?」

 

だがエシリアだけは星たぬきのルーンを手にしているRASNに突っ掛かってきたのであった。

 

「それね、エシリアが取ってきたルーンなの!だからにいちゃんちょうだいちょうだいー!」

 

「…!」 

 

RASNはエシリアに気圧されつつ星たぬきのルーンをエシリアへと渡したのであった。

 

「わーい!ありがとうにいちゃんー!すきすきー!」

 

「あー!コヨミもするー!」

 

「んん…ピヨ?ヒナも…!」

 

「…!?」

 

そうしてRASNはエシリアに前からコヨミに右足をヒナに背中を抱き付かれていたのであった。

 

「……。」

 

そして少し遠くからカモメはそれを見ていた。

 

「ヴィクトール…RASN様達をよくぞ送り届けていただきました、大義でしたよ。」

 

「ハッ……!ありがたき御言葉です……。」

 

「やっぱグルだったんだー…」

 

「……済まないな…。」

 

「それは別にいいけどここはどうするの?少し滅茶苦茶にされてるみたいだけど?」

 

「それなら皆様が帰られる前に直しましょう!本当はRASN様達もお祝いしたいのですが…すみません…。」

 

「…!」

 

「大丈夫だよ!それにみんなでやったら楽しいからね!」

 

「ふぁ…うん…一緒にやろう?」

 

「はい!ありがとうございます!」

 

そうして五人および外で待ってた二匹も加わってパーティの準備を取り行った。

 

人員が増えたことやほぼ滅茶苦茶にされた箇所の補修がほぼでありすぐに終わったのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして暫くして何次会から帰って来たのは先程の五人以外の飛行島のメンバーが帰って来て飛行島もドンチャン騒ぎになったのであった。

 

「して…アグリオスよ、余の飯はまだか?」

 

「いや!兄ぃさっきの五次会でササミチーズ巻き揚げ沢山食ったっしょ!?ってか!食いもんはここに沢山あるし!?」

 

「は~い、お団子も如何かなー?」

 

「うっ…我慢我慢…でも…無礼講よね…?」

 

「ケッハー!オオィ!酒が足らねェぞォ?」

 

「えと…あの…船長?」

 

「…?」

 

「その…少し良いですか?」

 

そんな最中カモメは会場でRASNを探していたのであった、そして見つけて一旦会場から出て廊下へと出たのであった。

 

「…?」

 

「ええっと…その…」

 

廊下に出たカモメは顔を少し赤くさせて足もおぼつかなくで視線もRASNから目をそらしていたのであった。

 

「…?」

 

「えっ、あっ…だっ大丈夫ですよ…あの時よりかは…大丈夫…です…」

 

RASNは軽く肩をポンと叩くとカモメは少し赤みが引いてから、すぐに顔を紅潮させたのであった。

 

「あの時は正直心臓がはち切れそうで…あはっ…あははは…!」

 

「…?!」

 

「あっ…すみません、えっと…本題でしたね…えと…これを…!」

 

カモメは湯気が上がりそうな程に赤くした顔が見えなくなる様な低姿勢でRASNへと赤と黒の包装の小さめの箱を渡したのであった。

 

「…?」

 

「あ…開けてみていいですよ?その…気に入ってくれると嬉しいですが…?」

 

そう言われるとRASNは包装を丁寧に外して中を見たのであった、そこには青白い耳当てがあり当たる箇所には錨と鴎の模様があった。

 

「えっと…実はそれ自作でして…どうでしょうか?」

 

「…、…!」

 

RASNは中の耳当てを手に取って早速耳へと当ててみたのであった。

 

「…!」

 

「そうですか!良かったであります…!サイズとか合わなかったりしたら不安で…」

 

「…?」

 

「えっ…お返しですか?いっ…いいですよ、そんな大層な物じゃなかったですし…」

 

「…!」

 

「なっ…何でもですか?…………ええっと…だったら……」

 

カモメはそう言うとRASNの胸へと顔を埋め手を背にへと回したのであった。

 

「…?!」

 

「…何でもなんですから…良いですよね?」

 

「…。」

 

RASNは驚きはしたがカモメにそう言われ、ただ黙っているしかなかった。

 

そして暫くしてからカモメは顔を見上げたのであった。

 

「…なんと言うか…あの時と殆ど同じなのに…ドキドキが違うであります…」

 

「…。」

 

「…船長…。」

 

カモメが熱っぽい視線を見せると徐々に距離を狭めていったのであった、そしてその距離はもう鼻と鼻が触れあいそうになる距離となっていた。

 

「……。」

 

「…。」

 

そんな距離となりカモメが目を閉じていた、だがその時扉がドンと開かれて中からスイカが出てきたのであった。

 

「あっ!RASNさん!こんなところにいたんですか?!」

 

「わぁぁぁ?!」

 

「…?!」

 

突如現れたスイカにカモメは驚き思わずRASNを突飛ばし、RASNは壁にめり込んでしまったのであった。

 

「あれ?どうしてカモメさんも?」

 

「えっ…えーとそれは…」

 

「あっ!それよりRASNさんは?」

 

「えっ…?あー!船長ー?!」

 

カモメは壁にめり込んだRASNを見て叫びながらもRASNを引きずり出した。

 

「だっ…大丈夫ですか?!船長!?」

 

「………!」

 

「良かった…怪我は無いみたいですね…。」

 

「はい!…あっ、そうでした!今中でビンゴ大会やっているんですよ!カモメさんも一緒に早く行きましょう!」

 

「わわっ?!」

 

「…?!」

 

スイカはそう言うとRASNとカモメの腕を引っ張るとパーティ会場へと引きずり込んだのであった。


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