葵と天草   作:アクア

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この間のお話だけのつもりだったのですがもう一つ思いついたので書いてみました
書いてる人が天草推しなので基本天草が主役のお話です


寛ぎタイム

葵の部屋でチェスに興じるナポレオンとノストラダムス

ナポレオンが次の手が浮かばず頭を抱えていると

「あ、葵が帰ってきたみたい」

玄関が開いた音に気付くノストラダムス

「そのようだな、よし、これでどうだ」

「じゃあ、こうするダムス」

「むっ!?そう来るか………むむむ」

 

「二人ともただいま」

「おかえりダムス」

結局その対局はノストラダムスの勝利で終わったようで葵が部屋に入ってくるとナポレオンが項垂れていた

「ふぅ、葵、余は気分転換に風呂に入ってくる」

「あ!待ってナポ………行っちゃった」

「それにしても、帰ってきてからあがってくるまで結構時間があったね」

「あ、うん、それがナポを引き止めた理由なんだけど」

そう言ってタンスをあけた葵は中の洋服を物色し始めた

「はっ!見えた!このままではナポレオンに不幸が」

次の瞬間大きな音と共にナポレオンの悲鳴が

 

戻ってきたナポレオンは頬にはたかれた跡があった

「葵、何故天草が風呂に?」

「あ、あはは、今日モンスターと出くわした時に泥の中に落ちちゃって、今天草の服洗濯してるから、これ天草の着替え、私のパジャマだけど」

「それでくるの遅かったのね」

「まったく、減るものでもないのにあいつは………」

「天草は照れ屋さんだから………」

 

葵のパジャマを着て部屋へとやってきた天草

洗濯も終わっていたようでひとまず乾かすために元々天草が来ていた服は窓の所にハンガーでかけてあった

「ご迷惑をおかけして申し訳ございません」

「気にしないで、困ったときにはお互いさまでしょ」

葵の言葉に照れくさそうに頷いた天草

すると彼女だけではなくナポレオンやノストラダムスも意味ありげな視線でこちらを見ていることに気付いた

「あの………私の顔に何かついていますか?」

「ううん、そうじゃなくて、可愛いなぁって思って」

「か、かわっ」

葵の言葉に思わず赤くなる天草

「それにほら、今はお風呂上がりでお肌つやつやだし」

普段の天草は中性的な印象を持たせる

加えて口数もあまり多い方ではない

それでもしぐさなどに女の子らしさを感じさせることはある

 

その後ナポレオンとノストラダムスもパジャマに着替え女の子同士のパジャマパーティのようなものが始まった

「むむむ、誰だクラブの6を止めているのは」

「さて、誰でしょう………」

「「(天草か………)」」

ナポレオンと天草のやり取りを見たノストラダムスと葵は天草を訝しげに見た

 

「あー、悔しい!」

その後ほとんどの競技で天草が圧勝し葵は声をあげて転がった

ナポレオンにいたっては隅っこで項垂れている

「天草トランプ強いね」

「いえ、神経衰弱ではノストラダムスに完敗でした」

「イェイ!」

神経衰弱で勝利したノストラダムスはピースサインを作って勝利を喜ぶ

「他は天草が勝ってるじゃん、流石幕末の軍団長」

「世の辞書に………不可能の文字は………うぅっ」←フランスの革命家

「って、ナポ泣いてる?」

「泣いてなどいない!」

 

床に広げた布団に4人で眠る葵たち

「葵さん………起きてますか」

「うん………天草も眠れない?」

「いえ………ただ、眠ってしまうのがもったいないと」

「ふふっ」

「考えることはみんな一緒の様だな」

「何かお話しようか」

「あの………でしたら、再び出会う前の戦いのことをお聞かせいただければ」

「ああ、闘神との戦い?」

「私もそれ聞きたいダムス」

「そういえば詳しく話したことなかったね、天草はアカシャゲノムのこと覚えてる」

「ええ………」

「元々そこから始まったの………」

 

「そんなことがあったんだ………」

「次は天草の番だ、お前たちが再会した時の話を聞かせてもらう」

「あれ?………そっか、パンドラの箱が開く前だからナポも知らないんだっけ」

納得した葵は話し始めた、あの再会の日を

 

過去をめぐる事件から数日

モンストコロシアムで葵はリングをじっと見つめていた

「葵ちゃん何してるの?ストライクリングじっと見て」

皆実の問いかけに小さく笑った

「うん、ちょっとね、光ってくれないかなーって思って」

「葵新しいモンスター欲しいの?」

「うーん、ちょっと違うかな………昔から知ってる子なんだけど」

「あー、その気持ちわかるなぁ」

葵の言葉に賛同する皆実

訳が分からず首を傾げるレンだったが

「なるほど、天草四郎とガブリエルだな」

「ああ!二人が小さい頃使ってたモンスター………って、持ってないの?」

レンの問いかけに葵と皆実は苦笑する

「けどさ、春馬はカグツチ持ってるじゃん」

「あの時のモンストはベータ版だ、別に持っていなくても不自然じゃない、まして最近までその時のことを忘れていたんだからな」

「そうそう、でもそう考えると逆に昔からずっとカグツチ使ってる春馬の方が凄いよね」

「確かに、なんか変なこだわりでもあったのかな」

同時刻、なぜかくしゃみが止まらない春馬の姿があったとかなかったとか

「思い出したら天草に会いたくなっちゃって」

そう言って再び指輪を眺める葵

皆実も同様に指輪を見つめていると

「あ!光った!」

「私のも!」

 

「なんとまあ、狙いすましたかのようなタイミングだな」

「二人の会いたい気持ちが奇跡を呼んだんだよ、きっと」

 

モンスター召喚システムの前で真剣に睨み合う二人

「「じゃんけんポン!」」

チョキを出した葵に対して皆実はパー

その場に崩れ落ちる葵に対して皆実は跳ねて喜んだ

「ありえない」

「まだ狙い通りとは限らないじゃん」

そんな二人を見た男性陣はため息を零していた

だが皆実がモンスター召喚システムを起動すると翼の開く音とともにラッパの演奏が鳴り響く

「やったぁ!ガブちゃんだ!」

「うっそ」

「ありえない」

ガブリエルの手を取って喜ぶ皆実

その様子を見た葵は俄然気合の入った様子でモンスター召喚システムを起動する

そして水の中から現れた少女のシルエット

「葵さん………」

「あっ」

言葉を失って両手で口を覆う葵

「天草!」

モンスター召喚システムから出てきた天草に飛びつく葵

天草がそれを受け止めると彼女の背中を優しく撫でた

「また会えた………天草」

「はい、聖魔転生天草四郎時貞です」

「えっ?………ごめんもう一回」

「聖魔転生天草四郎時貞です」

 

「まあ、確かに天草のフルネームはわかりづらい」

「本当に、早口言葉みたいダムス」

「誰の名前が早口言葉ですか」

「あはは、まあ流石にもう覚えたけど」

「じゃあ葵、早口で3回」

「聖魔転生天草四郎時貞、聖魔転生天草四郎時貞、聖魔転生あまっ、った、舌噛んだ」

「ですから早口言葉ではありません」

 

朝になってカーテンの隙間から漏れた光で天草は目を覚ました

窓際にハンガーでかけてある自分の服に触れて乾いているかどうか確認する

それが乾いていることを確認した天草はまだ眠っている3人の方に目を向ける

そして眠っていることを確かめるとパジャマのボタンを外した

 

脱いだ服を丁寧にたたむと天草は部屋を出ようとするが

「待って天草」

呼び止めると同時に葵は起き上がった

「みんなの分まとめて洗濯するから」

「葵さん………」

「昨夜は楽しかったね」

「ええ、楽しい時間でした………もう、終わってしまいましたが」

そう告げる天草の目がどこか悲しげだった

「またやろうよ、機会があったらさ」

笑顔でそう告げる葵に天草の口元も自然と緩んだ

「ええ、必ず」

「みたか、世の辞書に不可能の文字はない」

寝ぼけたナポレオンの言葉に青いと天草は目を見合わせた

「よっぽど悔しかったのかな?」

「どうでしょう、モンスターとの戦いの夢を見ているのかもしれません」

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