人理を照らす、開闢の星   作:札切 龍哦

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一時間前

訓練場

縁壱「呼吸の仕方は慣れたかい、龍華」

リッカ「フッ、ってやったら瓢箪パァンってなったよ!」

ケイローン「全集中、呼吸に重きを置いた肉体強化・・・。日本人は着眼点に一切の無駄がありませんね」

縁壱「極めて強固な土台と、無双の武練が宿る龍華ならではだ。・・・龍華に、私の呼吸と型をこれから教えよう」

ヘラクレス「興味深い。ナインライブズに通ずる剣技か」

縁壱「あぁ。日の呼吸・・・その型は合計十三ある。円舞、幻日紅、火車、輝輝恩光、飛輪陽炎、斜陽転身、頭舞、陽火突、灼骨炎陽、烈日紅鏡、碧羅の天、炎舞・・・」

リッカ「・・・あれ?十二個?」

ヘラクレス「円舞、そして炎舞・・・」

ケイローン「──十三型目、それは全ての技を円環として叩き込む事そのもの、ということですか」

縁壱「あぁ。脳が五つ、心臓が七つ程ある鬼を倒す為に閃いた、最後の型・・・ヘラクレス殿の奥義に近しくある形となる」

リッカ「剣版のナインライブズってこと、かな・・・」

縁壱「技の冴え、呼吸の持続。型の連続・・・ここならじっくりと教える事が出来る。君の雷位の剣へ繋がる技として、是非体得してほしい。鬼を仕留めた以上、後は生きた証を残すのが私の役目だ」

うた「違和感があったら聞くんだよー縁壱。あんたは大分ずれてるからねー」

まい「ぅー」

縁壱「・・・解らなければ何でも聞いてほしい。何百も、何千も繰り返し教えよう」

リッカ「お願いいたします!グランドマスターとして、もっともっと強くなるぞ~!」


リクエスト企画・OK召喚邪神プロデュース!

【と、言うわけで。無事な節目の到来誠におめでとう。こちらとしても実に鼻高々で誇らしい想いだ。やはり祝辞は盛大に祝わなくてはな】

 

管制室にて、スカウト要員にして発明担当のニャルが第二カルデアより通信を送ってきた。彼は第二カルデアという別途基地、世界全体を監視し外宇宙からの侵略にいち早く対応する役割を今も尚真っ当している。

 

【そんなわけで、今みたいな日にしか使えないような代物をノリで開発した。ほんのパーティーグッズだと思い、笑えて楽しめる優れもの。そっちに持っていくから使ってみてくれ】

 

と、通信を送ってきたのがほんの五分前。そうして抱え込みやって来たニャルの手には、何やら怪しげな物体・・・星雲や星座を示しているような球体が用意されていた。これが、ニャルが言うに愉快な発明だと言う・・・

 

【前の記録を見るに、召喚機能が暴走してメチャクチャな召喚を撒き散らした事があっただろう。アレが実にオモシロ・・・いや、カオスにして痛ましい事件だったと個人的に考えてね】

 

「OK召喚の事?あれは本当に色んな人が呼ばれてビックリしたよね~」

 

OK召喚、即ちいつものNG召喚とは真逆。招いた異世界の存在を勾留させても別に構わないといったおおらかな召喚の形態である。要するにコラボ召喚だ。楽園における、大いなる縁の錯綜ならではの大事件。だがそれが転じてセイレム攻略の切っ掛けになったのだから楽園の利にはなった召喚ではあるとニャルは判断したようだ。

 

【これはそれを人為的に引き起こせる装置だ。いつもの召喚のノリで、異世界の存在を異常をきたすことなく召喚できる。契約を持ちかける場所を英霊の座ではなく様々な異世界へと変えることで、様々な世界の英雄連中を招く、或いは夢の顧客として・・・或いは有事の際の傭兵として契約を持ちかける事が出来るのさ】

 

「本当かい!?もしかして第二カルデアを作ったのって・・・!」

 

【そちらのNGはこちらのOK、ということさ。補充要員、或いは第二カルデアスタッフとして何人かを招いて人材確保したい。こちらの世界は外宇宙の侵略者へ対応するノウハウは薄いだろうからな。色んな世界からその驚異に対応する術を貰おう】

 

始まりは愉快的だが、筋は通してある。ロストベルトといった全く環境の異なる舞台では召喚も出来ない場合がある。その為の違法にして外法・・・要するに私兵を作ろうと言うのだ。魔術協会など及ぶまい。何故ならそれは魔術など関与しない、或いは魔法に脚を踏み入れる平行世界規模の人材募集なのだから。

 

「報告書に仔細は記されているな。確かに1000に連なった我が叙事詩における催しには相応しいが・・・随分と熱心ではないか、邪神」

 

【何が起こるか解りませんからね。驚天動地には驚天動地で対処すべきと考えている訳ですよ。カルデアの別動サーヴァント部隊として、或いは防衛部隊として頑張ってもらえればいい訳ですし。グランドバーサーカーのように、異世界の技術ノウハウを手にするのは改革に繋がる。幸い私には抑止力働きませんし】

 

「・・・うむ。その判断を認めよう。ならば試してみるがいい。貴様の第二カルデアを充実させる召喚、見届けてやろうではないか」

 

了解、とニャルは頷いた。映像の後ろではナイアとシオンがせっせと準備を行っている。あちらの契約の為、召喚のシステム自体はあちらの預かりとなっているのだ。

 

【召喚はこちらでやるけれど、召喚された者達に顔見せを行わせる事も考えて一度そちらに召喚座標を譲渡する。契約するもよし、個人的に仲良くなるもよし、気に入らなければ退去させるもよし。好きに判断してくれ】

 

「いよいよ暴走、魔法の領域まで手中に納めるときが来ちゃったかぁ。此処まで来ると、人類の最先端を走ってるって実感が湧くよね愛弟子!」

 

「私としては、それを行えてしまう邪神の技術水準が恐ろしいです・・・」

 

【いや、別に一からじゃあない。システム・フェイトのノウハウを開示してくれたアニムスフィア家の技術を存分に使わせてもらったし、平行世界規模の干渉はグランドバーサーカーから見てヒントを得、動機は楽園の騒動から学び得た。私がしたのは、それらを組み合わせて安定させる小細工だけさ】

 

ひらひらと手を振るニャル。こういった特別な場合でしかするつもりはなかった、とも。だが、彼は彼なりに楽園における貢献や自らの優位性を躊躇う事はしないようだ。外なる存在にこの世界の抑止は働かない。恐らく王ですら見透せず思い浮かばなかった手段と禁忌を、あっさりと彼は踏み越えた。邪神を仲間にするとは、こういう事なのだろう。

 

【じゃあ始めるとしようか。例によって誰が召喚されるかは全く解らん。胸を踊らせて期待していてくれ。スイッチオン、ポチッとな】

 

「今時スイッチをポチッとなで押す人初めて見た!」

 

邪神である。いつもの白き光の召喚・・・とはまるで異なる黒き円陣に真紅の光。禍々しさと外法丸出しな召喚模様が繰り広げられ、王を除く一同は固唾を飲み込む。

 

【邪神系列は私がくれてやった離別の呪いで弾かれているから大丈夫だろうが・・・もしイムナクールとか汚染が酷いの来たらナイアを送る。セーフティはあるから心配しないように】

 

「あるのかい!?邪神招く可能性!?」

 

【大袈裟だが、結局はパーティーの余興だからね。固いことはいいっこ無しだとも。そら、記念すべき一人目の御客様だぞ】

 

その禍々しい輝きが、やがて収束する。光の中から現れ、ゆっくりと姿を見せる第一号召喚者。──来訪は、金属音と共に。

 

「・・・刹那・F・セイエイ。解りあう事を示すために、宇宙を巡っている。ソレスタル・ビーイングのガンダム・マイスターだ」

 

「刹那さん!?あっ、フルメタル!?へぶっ!?」

 

輝く銀色の全身、髪に至るまで金属となった異様な姿の青年。リッカには当然覚えがある。金属生命体との来るべき対話を終え、異星体のコミュニケーションを重んじ外宇宙を旅している時期の、全く新しい存在となった時系列の状態だ。リッカの顔に、液体金属のようなものが飛来しくっついた。それこそ、刹那と対話を行い人類と相互理解の道を歩む『ELS』と呼ばれる存在である。

 

「異星の存在、外宇宙の者達とのノウハウを欲していると伺い、データ提供を行えると召喚に応じた。ELS達も、お前達の旅路から人間の魅力を学びたいと主張している」

 

「き、君は・・・人間、なのかい?その身体、余すことなく金属だよね・・・?」

 

「うぉおぉなんだねこの金属は!?追ってくる!?なんだか親しげにくっついてくるよ!?なにこれメタルパックダイエット的なアレ!?」

 

「俺たちは一つだ。人間や、そうでない区別など必要ない。解りあう為に、新たな存在となった・・・対話を、行う為に」

 

「ふががっ、ぷは!解りますせっさん・・・。あなたの活躍、知っています!」

 

「対話を諦めず戦うマスター、藤丸龍華。お前ならできる。対話の為に戦う事も、対話の為に解りあう事も。だからこそ・・・俺に、お前達の手伝いをさせてくれ」

 

「──はい!よろしくお願いいたします!!」

 

差し出された金属の右手を、躊躇いなくリッカは握手し返す。心と意志があるならば、見た目なんて関係無い。誤解なく解りあう事の核は、まず知ろうとする事、偏見を無くし解りあおうとすることなのだから。

 

【最良の結果だ。どうやらこの召喚・・・悪い結果にはならなそうだな】

 

やはり天意はこちらを後押ししている──。召喚の結果を目の当たりにした邪神は、一人確信するのだった。




召喚 ジータ(グランブルーファンタジー)

ジータ「やほ♪グランサイファー団長、ジータだよ!力になれるって聞いたし、おめでたなイベントがあるんでしょ?私で力になれること、あるかな?」

リッカ「あぁあぁあぁあ!!ジータちゃんあぁあぁあぁあぁあぁあ!!」

ジータ「り、リッカちゃん?どうしたの?」

オルガマリー「同じ女主人公として、あなたを心から尊敬しているの。『何を着ても可愛らしい素敵すぎるジータちゃん』『私の最終目標』『かわいい、かわいい、強い、かわいい』と大絶賛するくらいに」

ジータ「ほ、ホント?仲間からは『ジータ団長マジ団長』『ノルマ達成ボーダー下げて』とか言われるんだけど・・・」

リッカ「御会いしとうございますジータちゃん!その魅力的な着こなしのテクニック!是非御教授ください!!」

ジータ「リッカちゃん・・・うん!じゃあ、友達になってお互いを高めよっか!私もリッカちゃんの強さ、参考にしたいと思ってたし!」

リッカ「光栄です!!これからよろしくお願いいたします、ジータちゃん!」

ゴルドルフ「戦う様な歳には見えないが、大丈夫?私達少年兵めいた外道はしてないよね?」

マシュ「ざっくり言うとですね副所長、あの方は時計塔の頂点に立っていると言っていい実績と実力を持っています!」

ゴルドルフ「・・・デジマ?」

ニャル【今回の召喚は一味違う。向こうにも行けるぞ、行くかい?】

リッカ「行く~!!」

アウギュステ

リッカ「でさー!楽園ではねー!」

ジータ「いいなぁ~!空の旅だからホテル施設は滞在しなきゃだからねこっちは。でもでも~」

ローアイン「・・・ダンチョが連れてきたあの子、何モン?ただモンじゃねーっつーか、なんつーか」

エルセン「つーかマジ可愛くね?マジ上玉じゃん?」

トモイ「ドゥ感」

ローアイン「まぁそれは」

「「「置いといてー」」」

「リッちゃんお待たせェ、特性オムライスでーす!」

リッカ「やったー!!」

ビィ「ジータが言うには友達みたいだけどよぉ・・・」

ルリア「悪い人じゃないと思います。だって、ジータさんが笑顔ですから!」

ビィ「~、だな!」

「「ウェーイ!コンゴトモヨロシクー!」」

ジータと契約を結んだ!



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