人理を照らす、開闢の星   作:札切 龍哦

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前回迄のあらすじ

沖田「これで全ての領地がノッブのものに!やりましたねノッブ!」

リッカ「これで戦国大魔王ノッブが誕生だよ!ささ、安土城の天守閣が待ってるよ!」

光秀「祝え!!!」

\ノーブナガ!/\ノーブナガ!/\ノーブナガ!/

「沖田、そしてリッカ先輩・・・!礼を言う!そなたらがいてくれたからわし、ここまで来れた!では行くぞ!わしの天下布、武・・・」

織田NOBUNAGA「・・・・・・」

「だ、誰じゃ貴様!?わしの座で何をしとる!?」

「わしか?わしは・・・織田NOBUNAGAじゃ」

「な、何を!わしこそが真の織田信ぶぁあぁあぁ!?」

リッカ「ノッブー!!?」

光秀「お疲れ様でした・・・我が魔王・・・」

織田NOBUNAGA「織田信長、並びに汎人類史のマスターよ。──貴様らのぐだぐだって、醜くないか?

ノッブ「な、何を!貴様のような男が織田信長であるものか!」

「そして、織田信長は男性じゃないか?

リッカ「そんなわけ!!・・・ある・・・!」

「リッカ先輩!?ま、待て!わしが織田信長じゃああぁあ!?」

『投獄』



牢屋

織田信長「わしは・・・織田信長では無かった・・・?わしは未来の民が産み出した、偶像に過ぎなかったのか・・・?」

?『是非もなし!』

「!?その声は!?誰じゃ貴様!」

本物信長「・・・・・・」

「貴様は・・・」

「織田、信長。巷に溢れる派生の信長のオリジナル。要するに教科書に乗った織田信長じゃ。わしも監禁されておる。ずっと此処にいる」

「そなたが・・・」

「何をしている。貴様の覇道はここで終わりか。小娘」

「しかし、わしは・・・織田信長は女性では無かったらしい・・・」

「是非もなし!」

「!」

「時代は変わる。時代のうねりの中では、男が女になったりする。織田信長が男か女かは我々が決めるのではない。其処にいる民が決めるのだ」

「それでいいんか織田信長・・・肖像権の概念・・・」

「ならば顔を上げよ!!織田信長は世界に望まれている!今最も世界に望まれている織田信長は・・・!貴様であろう!!

「・・・!!」



「時代や民の願いなど関係無い!わしが織田信長であるのは、わしが世界を手にする為じゃ!!」



織田NOBUNAGA【貴様ら愚民の発想のせいで、織田信長の存在は滅茶苦茶よ!!せっかく我が不変の魔王像としてまとめてやらんとしたと言うに!!】

究極魔王信長【勝手に纏めるでないわ!!わしも、男信長も、全世界で増える織田信長も!瞬間瞬間を必死に歌舞いとるんじゃ!それを滅茶苦茶などと切り捨てるな!!!


リッカ「あぁっ!ノッブに全ての信長の可能性が!」

沖田総司「あれはまさしく・・・!!」


【【【【【織田信長(ふりーそざい)キーーーーーック!!!!】】】】】

織田NOBUNAGA【ば、馬鹿な・・・!】










【ぬぐわぁあああぁあぁぁあぁあぁあぁあぁあぁあ!!!!】


リッカ「やったぁー!!ノッブの勝利だぁー!!」

沖田「あなたこそ・・・古今無双、最高、最善の織田信長です・・・!!」

特異点 禍肚 ~空想昇華~


大進撃!オールぐだぐだ信長大集合!~ノーヴァー・クォーツァ~ 本能寺炎上 天魔調伏
皆待ってた!?久方ぶりの雑ぐだぐだ導入!!


「いやー!まぁそんな感じで織田信長大勝利!希望の未来にレディーゴー!した訳なんじゃが!うははははは!魔王が神の存亡を助けるとかまさにうつけ!楽園ならではの歌舞伎っぷりじゃの!ノッブ大満足!これはメインサーヴァントに名乗りを上げる大殊勲じゃ!やりましたの!リッカせんぱいっ!(CV釘宮理恵)」

 

「なんですか今の描写!?あんな描写何処にあったんですか!?醜いぐだぐだは終わりって話じゃないんですかヤダー!!後勝手にメインサーヴァントだなんて畏れ多いですよ!あなたがデフォルトとかプレイヤーの戦術がうつけ寄りになっちゃうじゃないですか!」

 

「相変わらずうるせぇ奴等だ・・・」

 

春の兆し、ぐだぐだの兆し。喋らせるだけで文字数が1・5倍くらいに増える正直とんでもなくコスト重たい風味なぐだぐだファミリーズ。ゴージャス御大尽に建ててもらった安土城天守閣にて、何時ものようにぐだぐだメンバーズ・・・並びにちょっと違う様なメンバーが思い思いに過ごす。

 

「高天ヶ原じゃったかの?日本も脇道外れれば世界を変えうる可能性をもたらすとは天晴れ天晴れ!じゃああれじゃな!わしが世界征服した世界線とかもアリ寄りのアリなんじゃな!うーん、脇には大事な盟友守護龍としてリッカ先輩置いときたいのぅ!」

 

「新撰組が国際警察になって大勝利な未来もあるってことですか!マスターとグランドオーダーしちゃうんですかヤッター!」

 

「沢庵が一日三食の世界か。・・・悪くねぇな」

 

「いかん塩分過多で日本国民が死ぬぅ!!──お!いつもみたいにぐだぐだトークしていたならばリッカ先輩のシミュレーションが終わる時間じゃな!迎えに行って茶をしばくとするかのぅ!リッカ先輩、茶を美味そうに飲む顔が愛いのじゃ!じゃあ後は頼むぞ沖田!」

 

「あ、ちょっと!?・・・本当、ノッブはリッカさんがお気に入りですねぇ。暇さえあればゲームやってますし。戦国無双とか戦国無双とか」

 

此処で、ノッブはリッカを迎えに一旦退出する。・・・──ともすれば、ぐだぐだのメインサーヴァント選抜戦の分岐は『ここ』だったのかもしれない。

 

「姉上のリッちゃん贔屓は秀吉さん以来のハマりっぷりですよ~。優秀で人懐こくて報連相キチンとできるとか姉上の大好きな人材ですし!」

 

「・・・まぁ、猿より龍が傍らに在る方が信長公の魅力が際立つと言うもの。美女と美少女でバランスもいい」

 

「叔母上ー?あれ?叔母上いないの?もー、折角茶々が面白そうな箱をシオンちゃんから借りてきたのにー!」

 

入れ替わりに入ってくるは茶々。おぼろはすいーつじゃんぬでかすてぃら作りの修行、沖田オルタは駄賃を貰い楽園食べ歩きの旅へと参られた。楽園ショッピングモールの店舗は世界全ての風習を再現した区画な為本気で制覇するなら1ヶ月は最低でも要する為果てしない。それで、暇を持て余した茶々がシオンにゲーム機をねだったところ、貰ったのがこの青い箱なのである。

 

「なんですかね?この箱。青くて四角・・・こんなゲーム機リリースされていた覚えは無かったような・・・」

 

「なんていうの?いろんなかのうせいをしゅみれーとしてじっそくするたいけんなんとかかんとか・・・茶々難しい事よくわかんないし!とりあえず開けてみればすっごいことが起こるかも!」

 

「へぇー、ではこの不肖信勝が一番槍を、ふぬっ、ふにっ、ぅうん!あ、開かない!」

 

「貴様それでも信長公の弟君か!私に任せよ、の、のぶっ、のぶぉおぉおぉおのれサルゥウゥゥウァア!!」

 

「全然開かないじゃないですか・・・。仕方ありません!こうなればななめ35の角度から・・・!せいっ!」

 

「たくあんは入ってんのか?」

 

叩く、力む、力を込める。抜刀、投げ捨て、ぶちかまし、うっちゃり。様々な手段を考慮して披露される蛮族的解錠。頼まれても真似したくない日本人がバーサーカー適性MAXな理由が此処に在る。しばらくうんともすんとも言わぬ後、本格的に全員がなんだこれ・・・と途方にくれた、瞬間。

 

「あ!光出しました!光出しましたよ!これは起動したのでは!」

 

「やったぁ!茶々大勝利だし!・・・ん?でもこれなんか違くない?バッドエンド系列の光り方じゃない?なんかイデが発動する系の」

 

「最強最悪の打ちきりエンドじゃないですかヤダー!?」

 

蒼く輝き、瞬く間に天守閣を満たしていく目映く輝かしい光。其処に在る者達をまとめて飲み込み、ものすっごい勢いでキラキラと煌めいていく。往年のマリー・アントワネットばりに輝きを増す。毎ターン無敵はやめてください死んでしまいます。

 

「あわわわわ姉上!姉上またこれはぐだぐだイベント併発の予感ですよ!姉上!逃げてください姉上ー!」

 

「何を言うか愚かなカッツめ!ぐだぐだイベントの顔と言えば信長公!信長公と言えばぐだぐだ!おぉお来たれ信長公、此度こそこの光秀、雑じり気の無い忠臣として貴女に仕えますれば!!」

 

「またそうやって自分の中の推しを崇拝する!理想の押し付けをいつになったら止めるんですかこのキンカンは!」

 

「なんだと貴様敵は安土城天守閣に在るか!!」

 

「で、どうなんだ?たくあんはあったのか?」

 

「この副長前進とたくあんしか頭に無いんです!?いけません!いけませんよ!楽園は不祥事や塩試合には厳しい場所、なんとかして不始末を未然に防がなければ甦るあのトイレ掃除の毎日あわわわわゴフゥッ!?」

 

沖田、吐血。プレッシャーに弱い。投げ捨てろ、ぐだぐだ中止、いや開幕だと押し問答している内に光は全てを飲み込む。無論、周囲にいる連中を巻き込んで。高らかに──

 

「ま、マスター!リッカさん!先に謝っておきますまたうちのメンバー達がごめいわきゃあぁあぁあぁーーー!!?」

 

「沖田ちゃん!そぼろ!お夕方迄には帰ってくるの茶々とのお約束よね!」

 

「姉上ー!姉上のカッコいい活躍期待してますからねー!!」

 

「信長公!!どうぞその辣腕を存分にお振るいください!!この明智光秀、今度こそ何処までもお供しますれば──!!」

 

「で、たくあんはあったのか?心配で夜しか眠れねぇじゃねぇか──」

 

思い思いの遺言(?)を残し、皆の姿が光の中に完結する物語。事が終わって光が収まってみれば、其処には蒼く光る箱がことりと置かれるのみ。

 

「うはははははぁ!ただいま戻ったぞ愉快なうつけ家臣ども!リッカ先輩も招いたことだしモンハンアイスボーンかスマブラでも・・・んん?」

 

「お邪魔しまー・・・あれっ?誰もいないよ?皆どったの?」

 

リッカと信長が安土天守閣に戻る頃には、其処は落城一歩手前がごとき閑散の安土城。周りに見当たるものは一つもなし。あやつら何処にいったんじゃろね?ねー?と二人で首を傾げてみれば、其処に急を要する実家の様な安心感のコールが一つ。

 

『イベントの余韻にすまない!なんだかぐだぐだメンバーの所在が楽園から消えたんだが何か知っているかい!?』

 

「・・・・・・あー(察し)。もしかしなくてもこれじゃな」

 

「これはアレだね!久しぶりのアレ!」

 

「そう!リッカ先輩も一緒にコールじゃ!せーの!」

 

「「ぐだぐだイベントの予感!イェーイ!!」」

 

もう完全に荒事とか緊急事態とか慣れ親みに慣れ親しんだリッカとノッブの軽快なハイタッチと、マスター招集警報ランクGDGD(ぐだぐだ)が発令されたのは全くの同時。神々の存亡を掛けた戦いを乗り越えたリッカは、これから神を越えた領域──

 

そう、神々の悪ふざけたるぐだぐだイベントに挑む──!!




管制室

オルガマリー「結論から言うわね。ぐだぐだイベントの開幕よ」

リッカ「知ってた!!」

ノッブ「まーわしの台詞増えた時点でな!知ってた!」

ロマン「今のカルデアなら、リッカ君だけに攻略を任せる事は無いとたかを括っていたのが不味かった!カドック君達は今緊急カプセルに入り、ぐだぐだ環境に対応するため睡眠学習を行っている。具体的にはぐだぐだイベントの復習体験をね!脳内に24時間ぐだぐだイベントシミュレーションを流してる!」

リッカ「なにその拷問!?あ、あの。何が起きてるの・・・?」

シオン「それがですね、確認してみたところ私が渡した可能性観測シミュレーションがエラーを起こし、戦国時代を下にした仮想ロストベルト特異点を作ってしまったのです」

織田信長「まーた戦国か、人理壊れるのぅ!で、何が分岐になったのじゃ?」

ギルガメッシュ「聞いて驚くがいい!織田信長が本能寺より復活し、各所にて真の織田信長を決める群雄割拠の戦国乱世が展開されているという酔狂ぶりよ!ふはは、相も変わらず日本は魔境よな!ウルクですらちょっと引くほどだ!」

シバにゃん「其処にカルデアの財産のサーヴァントが巻き込まれましてぇー・・・リッカさんとノッブさんは連帯責任で解決に乗り出して貰えないかとぉ・・・」

リッカ「解った!仲間の不始末は私の不始末!特異点、解決しに行ってきます!」

ノッブ「リッカ先輩・・・!ではわしもやろう!わしのパチモノとか許せんしね!ではいよいよ・・・!」

ギルガメッシュ「然り!悦べ!貴様をメインサーヴァントに抜擢する!カルデア代表、真の織田信長として乱世を統一せよ!!」

織田信長「キターー!!いよいよこの日がやって来たのぅリッカ先輩!!いよいよわしがメインサーヴァントとなり、特異点を共に駆け抜け──ん?なんじゃこの種火と素材」

「メインサーヴァントと言ったであろう?此より貴様をカルデアに相応しき霊基へと引き上げる。特異点を支配するに足る成長、見事成し遂げてみせよ!!」

織田信長「まさかのドラゴンボール方式!?わし、本物の魔王になっちゃう日が来たのかの──!?」

リッカ「今、戦国にぐだぐだの嵐が来る!!」



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