人理を照らす、開闢の星   作:札切 龍哦

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100回記念、英雄王マテリアル
100回記念だね、解るとも


「――やぁ。僕は謎のランサー。どこにでもいるランサーだよ」

 

 

 

「まずは、祝辞を。君達の応援と愛読のお陰で、彼と友の物語は100を越えた」

 

 

「本当にありがとう。そしておめでとう。僕の友は本当に幸せ者だ。地獄の料理に、我先にと挑んで散っていく臣下がたくさんいるのだから」

 

 

「――君達が見ている友は、些かいつもの彼とは勝手が違う。僕と駆け抜けていた頃より更に浮かれ、はしゃいでいる。その違いに、驚く人も多いかもしれない」

 

 

「何が違うのか?・・・そうだね。何が違うのか、それは羅列してみればわかるというものだ。という訳で、100話に渡る物語を追いかけてくれた君達だけに、無銘なる魂を宿らせた友の委細を教えてあげるよ」

 

 

「――くれぐれも、彼には内緒だよ?」

 

 

 

英雄王・ギルガメッシュ(無銘)

 

クラス ゴージャス 真名 ギルガメッシュ

 

性別 男性 出典 シュメール文明 ギルガメシュ叙事詩 地域 バビロニア ウルク

 

属性 秩序・善 身長 182㎝ 体重68㎏

 

筋力 耐久 敏捷 魔力 幸運 宝具 EX

 

総て財にて変動、調整可能

 

クラススキル

 

単独行動 A+++

マスター不在でも行動できる能力。いつものやりたい放題に加え『主役』に添えられた彼に出来ないことは無い

ただし、原則として『マスターの苦難や楽を奪う』事はしない。礼装ドロップの確率を上げたりはしないし、素材を取ってきたりはしない。あくせく働け、マスター!

 

あくまで、『メイン・サーヴァント』クラスの活動を行えるのみである。現界の魔力がほぼゼロになっているのも特徴

 

単独顕現 E

 

己のみで世界に存在するスキル。本来ならビーストしか持ち得ぬスキルを、例外的に所持している

『当事者たれ』という命を受けている、無銘の魂のスキル。レイシフト先に、『生命』のように問題なく常時顕現可能

 

 

豪華絢爛なる財宝 EX

人類のあらゆる財宝を納め、その価値を表しそれを所持し、使い倒すスキル

人類が夢想するあらゆる事象を実現し、人類が造りだせしあらゆる願望を財として形にし行う。カルデアを全力改築したり無限動力を設置したりとやりたい放題、チートの極み

 

・・・ただし。これを魂が『自らの欲望を満たすため』だけに使役した場合、このスキルを使う権利は消失する

 

 

神性 B

最大の神霊適正を持つが、ギルガメッシュの神嫌いによりランクダウンしている。人と神の雑種だと?よくぞほざいた。屋上に来るがいい

 

 

保有スキル

 

カリスマ A+→A

 

大軍団を使役する才能。存在の格である魂が極めて希薄なため、呪いとまで言われるカリスマはランクダウンしている

それにより己を認めさせるにはあくせく動かなくてはいけないため、結果的に働く王様として他人の眼に映るのである。理由は無いけど好き、などとハーレム漫画のような都合のいい事は起こらないのである

 

 

黄金律 A

 

人生においてどれ程金銭がついて回るかの宿命。一生金には困らない。当然であろう。ゴージャスとはそういうものだ

 

コレクター EX

 

価値あるものを収集し、また管理する才能

 

 

無限に産み出される財の価値を定め、吟味し、その手に納めていく。その裁定に揺らぎ無し。人類の可能性を、余すことなくギルガメッシュは裁定し、守護していく

 

 

無垢なる畏敬 EX

 

魂たる無銘が持つスキル

 

ギルガメッシュにとって紛れもない異物である無銘だが、その魂のあまりの希薄さ、そして無垢であるがゆえに雑じり気のない畏敬、崇拝を肉体たる器と精神は感じ取っている

 

精神と在り方に特殊に作用しており、ギルガメッシュの精神を神話時代のニュートラルな在り方に固定し、更に無垢な子供に憧憬の目線で見上げられているかの如くに『あらゆるギルガメッシュの中で、最も上機嫌かつ寛容』といった精神状態を維持している

 

我に任せよフハハハー。何故なら我は自分でもわからぬくらい機嫌がよい!状態なハイテンションギルガメッシュ。知己が見たら驚愕で卒倒するだろう

 

――もしも、ギルガメッシュの器を貶める狼藉者が魂として侵入した場合、最大の無礼者として輪廻転生より切り離される程の処断を受けることになるだろう

 

無銘故に、無垢。ギルガメッシュにとって『異物ですらない』という有り様故に、無銘は英雄王の庇護を赦されているのだ

 

 

――器にとって無銘が不要になるか否かは、これからの魂の研鑽次第である

 

 

このスキルが有る限り、ギルガメッシュから油断と慢心は取り除かれる

 

宝具

 

全知なるや全能の星(シャ・ナクパ・イルム)

 

ランク EX→C 種別 対人宝具 最大補足 一人

 

 

万象を星の輝きの如く見通す、英雄王ギルガメッシュの精神性が宝具へと昇華したもの

 

一瞥しただけであらゆる真実を見渡す・・・のだが、中の意思と魂たる『無銘』が見通した真実の真価を計れないため、『意味のわからない単語や光景』または『ノイズまみれの情報』といった風に情報を取り零してしまう。まさに『見ようとしていないことは解らない』のである

 

但し、常に解放されている状態なため、この宝具を最大活用し、無銘はギルガメッシュの宝具を的確に吟味し、無限の財を選別して使用することが出来る

 

相手の弱点を的確に突いてくる財。結果的に、無銘の用心と必死さは相手にとって最悪の要因となる

 

王の財宝

 

ランク E~A++→A~A+++

 

様々な財を納め、その財を総て上回る神秘となった宝物庫。及びそれに繋がる王律鍵バヴ=イル

 

 

ギルガメッシュ自身ですら把握できない無限の財の投射攻撃。本来なら狙いもまともにつけず慢心故に放つ財もまちまちだが、魂たる無銘が財の選別、照準を細かく行うためその脅威と精度は比べ物にならないほど上がっている

 

基本的に最高級の財しか選抜しない無銘の遊びのなさが慢心と油断を無くした英雄王の性質と合わさり、戦闘を行う上での絶対強者たる地位を磐石たるものにしている

 

慢心せずして何が王か。無銘は王ならざる故に油断も慢心も心得てはいないのである。死に物狂いの凡人の用心こそ、最も恐ろしきものであるのだ

 

 

 

天地乖離す開闢の星

 

ランク EX 対界宝具 レンジ 1~99 最大補足 1000人

 

 

乖離剣・エアによる空間切断

 

風圧の断層により、擬似的な時空断層により敵対者総てを粉砕する

 

英雄王の最終必殺技。紛れもない至高の一撃

 

無銘の意志だけでは抜くことすら叶わず、魂、精神、肉体が完全に『抜くべき』と一致した際のみその真価を示すことが可能になる秘中の秘。

 

肉体、精神を無視して使用しようとした場合、無銘は即座に砕け散る程の反動を受ける

 

――あらゆる宝具に共通する事柄だが、無銘が英雄王ギルガメッシュを『私物化』した瞬間に、その思い上がりを消滅を以て償うことになるのだ

 

 

 

性格

 

無慈悲にて冷酷な暴君――なのだが、中の魂たる無銘が無垢、極めて穏当かつギルガメッシュの存在に誠実であり、かつ『何かを成し遂げる事』を前提として駆動しているため、非常に寛容かつ人当たりのいい英雄王としての振る舞いを見せている

 

魂が行動と方針を定め、肉体と精神が外界に向き合う器となっているのがこの英雄王のスタンスである

 

基本的に無銘が感じた事、定めた方針通りに振る舞うが、器自身が『興が乗った』と感じたり『看過できぬ』事象にあうと魂のコントロールを離れ暴走する。キャストオフとかキャストオフとかキャストオフとか。

 

肉体に自我はないのだが、ギルガメッシュの存在そのものが凄まじい我を持つため、魂の自制すら意に介さぬ程に絶対的なのである

 

――逆に、無銘が何らかの断固たる決意を以て事象に相対した場合、肉体と精神の制御を完全にモノにすることが出来る。麻婆とか麻婆とか麻婆とか

 

『存在の核である魂』としての裁定が、器の付属である『肉体』と『精神』を凌駕するのである

 

――無垢なりし無銘の魂は、ギルガメッシュに持てる限りの敬意を払っており、器と侮ることなく、一人の王として認識している

 

その認識が器たるギルガメッシュにとって心地よい物であるため、肉体と精神が十全な状態を維持している

 

器は時に、無銘の認識を越えた言動をとる場合がある。まるで、無銘の魂を翻弄するかのように

 

それが弄んでいるのか、導いているのか?自我なき肉体は語らず、また魂たる無銘にも真意は解らない

 

 

ただ――言えることはひとつ

 

 

器が魂を、異物として弾き出さない以上。無銘は彼にとって、少なくとも不快なものではないのだろう

 

魂は器を重んじ、敬い。器は魂を庇護し、弄ぶ

 

 

――その関係は、お互いがお互いを尊重する、共生関係とも言えるかもしれない

 

この関係がどう変わるかは、まだ誰にもわからない。魂にも、器ですらも――

 

 

 

 

「・・・こんなところかな?長々とごめんね。でも、やっぱりマテリアルは長くなっちゃうからね」

 

 

「これは100回を記念し、お祝いとしての僕からの贈り物だ。価値があるかどうかは、君達が決めてほしい。――どうやら、お別れの時間みたいだ」

 

 

「それじゃ、またね。これからも、僕の友をよろしく」

 

 

 

 

「あ、あれ?100回記念はイシュタル感謝祭って話だから来てみれば、なにもないじゃな――」

 

『牛のモツ』

 

 

「きゃあぁあああ何よこれぇえぇえ!?これっ、生臭ッ!!内臓!?なんで!?内臓!?」

 

 

 

「あははっ。僕からのもうひとつの贈り物は『メガミの哀れで無様で滑稽な醜態』だよ。楽しんでくれたかな?それじゃ、本当にさようならだ」

 

 

「エルキドゥ――――――!!!!!!!」

 

 

「全く。僕が匿名でいた意味がないじゃないか。・・・使用した内臓はこのあと、イシュタルが美味しくいただきました・・・なんてね。ふふふっ。それじゃ、バイバイ。ハーメルンの善き読者たち――」

 

 

 

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