人理を照らす、開闢の星・序章〜awakening,precious,star〜   作:札切 龍哦

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ギル「交換の要求は呑んでやろう。貴様の保有した童子、残らず我等が預かる」

???「変わりに超高純度の炉心・・・確かに受け取りましたぞ。ほほほ、あなた様らも、いつかまくずの極楽へと──」

「──フン。研鑽と進歩を止めた庭を極楽と呼ぶか。伊達に神を見てはおらぬな」

──すぐに子供たちの治療と手当てを手配します!

???『まずは動力源の交換。お見事です。しかしそれではかなり難易度が上がってしまいますが・・・』

「問題はあるまい。見ておけ、何故奴等を我が財と呼ぶのかをな」

『成る程。・・・もう一つ疑問が』

「なんだ、悪魔よ」

『ウルクの王のあなたが、何故日本を?』

「それこそ愚問だ。──約一万三千の金が眠る土地であるのだ、ここはな」

『・・・???』


顕現!本物信長!!

【さぁて!わしを差し置いて本物なんぞを名乗る本物信長の手並み、拝見させてもらうとしようかの!髑髏の相手としては不足なし、どっからでもかかってくるがよい!!】

 

尾張の地、合戦場にて鶴翼の陣を展開し本物信長軍を待ち構える楽園カルデア軍。圧倒的兵力を背に面白そうだからと陣を前に出しノッブが愉快げに笑い物見遊山を決め込む姿勢。物見からすれば、本物信長はもうすぐやって来るとの事。戦いの場は近い。

 

「よし、そんじゃあせいぜい本物信長の面を拝ませてもらおうじゃねぇの。本物だろうが魔王だろうが死なない筈も殺せねぇ筈も無い。不死身などない、滅せぬもののあるべきや、だ。しかし与一よ」

 

「はい?」

 

「このまま尾張乗っ取って新たな信長としてもっかい旗揚げするってどうよ。謀反されてばっかりだった俺、時には謀反する側へ。これも有り得ぬ歴史の『いふ』だと──」

 

「総大将。謀反の企てに候。速やかに斬首し候え」

 

オィイ!?速攻で離反されチクられたノブノブが与一に向けて絶叫するも是非もなし。童子切安綱を所持せしリッカは紛れもなく平安仕込みのゲンジバンザイ。後ろからの殲滅だの賊軍女子供皆殺しだの涼しい顔で言ってくるヨシツゥネとは似ても似つかぬ清廉な主と陣営を裏切る算段など美少年与一は持ち合わせていなかった。

 

「残念です、ドリフターズ信長さん。我がカルデア家は対立、離反は容認しますが謀反と反逆は最も重い罪。深夜ごはん罪、先輩男性扱い罪を上回ります。誠に可哀想ですが、打ち首獄門は免れないかも」

 

「巨悪と頭痛の種がもろとも滅びますねヤッター!首は洗って晒しておきますね!」

 

「いやいやいやいや真顔でそんな事言わないでくれる?ジョークだからノブノブジョーク!うわははは、わし一生懸命頑張るぞー!ズラリと首を並べて誠心誠意頑張っちゃう!」

 

「自分がやられて嫌な事をやりけしたや終わりが無かと学ばんかったか、じゃっでわいん末路はああなんじゃ」

 

【まぁええよ?離れたければ離れても。ただしリッカ先輩曇らせ罪はマジに赦さんから目の前で信忠喚んで八つ裂きにするくらいは覚悟せいよ?】

 

「──笑えねぇな。冗談でもやりたくなくなるってもんだ」

 

「それにノブノブが賊軍なんて似合わないよ。官軍覇者として構えてて!よっ!最強上様カッコイー!」

 

「そう?そう!?決めた俺永久仕官!よく考えたら華やかなこの軍裏切る理由もねーよなー!」

 

ノッブが凄み、リッカが囃す手段にて途端に愉快に笑うノブノブ。魔王のギャグセンスは遠い所にある。常人ならば胃に穴が空くものであろう。

 

「ま、そんな冗談はともかくとして。尾張は元々信長の本拠地。今回は手並みを拝見致しましょうか。御安心を。ダメなら軍神がいるので。私ですけど!」

 

「おぅ見とけ。イマドキの高校生に金箔髑髏プレゼントしちゃる。そろそろ来るんだろうがよ、しかし百歩譲って俺がいるのに本物だぁ?キンカン並にふざけてるのも気に食わ──」

 

「──貴様らか。越後だかカルデアだかの偽信長を名乗る不埒ものは。儂の名を畏れ多くも騙りおって・・・」

 

いつのまにか眼前へと移動していた本物信長【らしき】影。オルミーヌ、リッカ、マシュが目を擦る。其処にいるのは・・・【影】あるいは【シルエット】だったのだ。そうとしか形容できないほどに立ち絵の解像度が低い。低すぎるのだ。

 

「なめんじゃねぇぞ悪質なファンボーイ禿。信長は俺一人。こっちはわしがかんがえたさいかわのわしだからいいとして、手前なんぞ知らねぇよ死ねよ」

 

真っ向から睨み返すノブノブの横に、グランドノッブとリッカが共に並び立つ。絶世の美女、魔王神信長とうんち信長。二人の風雲児が本物信長を睨み返す。

 

【貴様の理想でも無いんじゃが。リッカ先輩処す?こいつらまとめてへし切っちゃう?】

 

【本物信長さん!教えてください、あなたは何を以て自身を本物と名乗るんです!?威厳ですか?風格ですか!?】

 

「ほう、儂に真を問うか。──良かろう。儂こそが真の信長。その意味を思い知らせてくれるわ!」

 

瞬間、シルエットから漏れ出す光。輝きの本物信長。辺りの全てを飲み込み、そのシルエットが明るく照らされる。

 

「こ、こいつは・・・!?」

 

胡座をかき、右手に扇子を握り、左腰に刀を差す着物の男。

 

【う、嘘じゃぁ!?】

 

顔は暗くも、うっすらと見える髭。肩には家紋の羽織。

 

「驚いたか。そして理解し声も出ぬか」

 

其処にいたのは、どんな描写よりもどんな表現も無粋。『教科書開いたら乗ってるあれ』とすれば万人すべてが魂と本能で思い知る誰がどう見ても信長な信長。勿論女性ではない。そう、彼こそは──

 

「そうともよ。儂こそが、正真正銘にして正当なる──」

 

【本物だーーーっっっっっ!!?教科書で見たーーっ!!?】

 

リッカの言葉と認識が全てであった。教科書に・・・教科書に乗ってるあの人・・・!あの人が偽物なら本物なんて何処にもいない・・・!空中で胡座かいてるスカサハクオリティな本物信長の威光に、森君の大爆笑が響き渡る。

 

「うはははははははは!!!なんだよあの解像度の低い大殿はよぉ!?」

 

「オルミーヌ見ました!教科書に載ってたまさしく本物!あの方こそは本物の、本物の信長!じゃあこの漂流物のオッサンは一体!?」

 

「まさか・・・グランドノッブはリッちゃんとカルデアが目指したオンリー信長であるとして、こちらの信長さんは私達を騙していたと!?」

 

「どうなんじゃ、信。答えによってはおいはわいを斬らんなならん」

 

「いやいやいやいや落ち着けお前ら!あいつより俺の方が・・・気持ちナイスミドル・・・いや清潔感は確かにこっち完敗だけどな・・・」

 

(語尾に力が無くなっていく・・・義経様の無茶ぶりを諦める頼朝様みたいな・・・)

 

【あれじゃろあれじゃろ?俗に言う異聞帯、いやノブン帯とかサーヴァントユニヴァースの可能性とかのバリエーションノッブとかじゃろ?わしにしては解像度低すぎィ!あー低低案件なんじゃが!ガチャ回りそうに無いんじゃがw】

 

 

「いや貴様ら、驚きすぎではないか?大体この信長が女のわけがなかろう

 

【全ww否ww定wwバビロニア二期エンディング聴く度にダメージ受ける筆者ばりに効いたわ今のw】

 

「言われてみれば!何故私は信長が女などと受け入れていたのか!毘沙門天は正気に戻った!」

 

【そうか・・・信長とは・・・ノッブとは・・・ノブノブとは・・・】

 

【いかぁんリッカ先輩虚無り始めとる!リッカ先輩が戦えんならわしも然り!退け退けーぃ!わしらが敗北を認めるに相応しき愉快すぎる結末じゃー!!しんがりは頼むぞ鬼島津!】

 

「わははははは!うはははははははは!こげん愉快な理由で命を捨てがまるとは思いもせんかった!よかじゃろう任せ、天命ん鐘、鳴っべし鳴っべし!捨てがまるは今ぞ!!森ぃ!俺に続けぇ!」

 

「おおよ!!うはははははははは!笑いすぎて腹いてぇからちょっと暴れてから帰るわぁ!!」

 

「うはははははははは!(甲高い声)所詮は我の偽物!わしを見ただけでこのありさなんで殿(軍の撤退を助けるケツ持ち)がこっち突っ込んで来るのぉ!?」

 

腹が痛すぎて撤退という前代未聞の無血撤退。敵に向かって撤退することに定評のある島津と付き添いの森君にドン引きした本物信長軍の撤退により、ほぼ無血の顔合わせと相成った。

 

果たして、本物信長を突破する手段は楽園にあるのか──後半に続く!!




絢爛城

ノッブ【うはははははははは!愉快愉快!痛快にスケールで負けたのぉ!】

ノブノブ「びっくらこいたわー。ずりーわー。あんなん本物だわー」

豊久「ただいま!!」

森「ケッ、わりぃなリッ殿!奴等逃げ腰で全然首とれなかったわ!」

リッカ「当たり前のように帰ってきてくれるの本当に好き!ありがとう、お帰り二人とも!」

与一「見た目はともかく、指揮に隙無し。・・・しまった、射抜いておけば・・・っ」

ノッブ【やっぱか。わしうつけイメージが先行してるけど、本来は手堅い戦運びが売りなのよね】

ノブノブ「そうそう。勝てないヤツは適当に手紙と文書で煙に巻くのよ」

虎「それで、私に見え見えのおべっか並べた手紙を寄越していたと・・・」

ノブノブ「ありがとなぁ!トイレでいきんでくたばってくれてなぁ!!」

虎「じゃああなたは天守閣で死にます?」

リッカ「ステイステイ!うむむ、あの信長さんをどう攻めるべきか・・・」

信勝「あの信長!!」

光秀「我等にお任せを!!」

リッカ「あ、あなたたちは・・・!?」
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