えんまちゃん「皆様の頑張りをサポートする為、かるであより派遣されまちた!腹ごなしは此処でしていってくだちゃい!」
オルガマリー『サーヴァント派遣がロゴス・リアクトのバグにならないかの試験だったけれど、まぁロマニがいるからどうにでもなるわね』
じゃんぬ(割烹着)「この時代では貴重なんだったかしら?スイーツ。でもざんねーん!リッカのためなら時代考証ガン無視よ!はいリッカ、聖晶石パフェお待ちどうさま!」
リッカ「わぁい!あーんしてじゃんぬー」
「し、仕方ないわね。いえ仕方なく無いわ望むところよ!じゃあ、あーん・・・」
マシュ「先輩!私は先輩にあーんしてもらいたいといつも思っています!!」
カドック「なんというか、一番変わったの君だよなマシュ・・・」
アナスタシア「あなたもよ、カドック。アンタ、なんて卑屈な他人称を使わないじゃない」
カドック「まぁ、ね。些細なところで印象は変わるしな」
ぐっちゃん「蘭!注文よ注文!仮面外さないの?」
「勘弁してください、仕事処じゃなくなります・・・」
マスターアルトリア「もぐもぐ。楽園の味がいつでも堪能できるのは最高ですね、もぐもぐ・・・」
桐之助「君が、リッカ君の言っていたAクラスマスターかい?私は・・・」
マスター「桐之助さんですね。リッカちゃんから話は聞いています。食べますか?」
桐之助「あぁ、いただくよ。私は・・・」
マスターアルトリア「知っていますか?」
「?」
「街角に最近、南蛮の珍味が堪能できる店があり、そこが今──」
「・・・なんだって・・・!?」
「さぁさぁ、いらっしゃい!南蛮名物キュケオーンは如何かしら?様々な味付けのキュケオーン!美味しい美味しいキュケオーン!あなたも私もキュケオーン!是非一口キュケオーンを如何かしら!よろしく御願いしまーす!」
城下町の一角。此処に南蛮渡来の珍品を振る舞ってくれる怪しいお店がある事を聞いた桐之助ご一行。もしかしたら越後カルデア食卓の彩りに使えるかもしれない、なんて目論見も兼ねて視察にやって来た桐之助&マスターアルトリア。そこで目に飛び込んで来たのは・・・
『ししょ・・・何をやっているんですかメディアさん・・・』
「私だって聞きたいわよ!?・・・あら。あなたたちは越後カルデアご一行様ね?随分と奇遇じゃないかしら」
キュケオーンを一生懸命お勧めし、涙ぐましく声を張るメディアの姿であった。思わず声を上げてしまったオルガマリーの声に気付き、笑顔で駆け寄ってくる。素敵なカモ・・・顧客を捕まえたその笑顔は、獲物を前にした肉食獣のそれに似ていた。
「それがね、師匠の頼みで越後にキュケオーンを広めるためにお店を出したのよ。日本の恵みに真っ向から立ち向かうぞ!大魔女だぞ!なんて息巻いて作り上げたこの御店。最初は繁盛したんだけれど・・・」
「今はそんなに客足が見られませんね。しかし飽きられると言うほどキュケオーンは単純な料理でも無い筈。一体閑古鳥の原因とは?」
桐之助の言葉に、憂いを帯びたままに答える。閑古鳥が鳴く原因・・・。それは、競合相手の急速な台頭であるという。
「それがね、近くにある甘味処複合定食屋・すずめ亭っていう美味しい定食屋が出来てから」
「甘味複合」
「定食屋」
「売り上げがめっきり落ち込んでて・・・」
「すずめ亭・・・」
「美味しいですね、このキュケオーン。何杯でもいけますね」
モグモグと食べるマスターアルトリア。彼女は別に食の形態に拘らない。下の下限は雑なマッシュでも行ける様にしたてあげられた為、口に入るならなんでも美味しいのである。味を聞いてもっとも参考にならないタイプの人種でもある。それよりも・・・
(あれ?これメディアさんが苦労してるのうちのせい?)
(越後楽園すずめ亭の弊害がこんな形でやって来るとは予想外だった。やはり競合は哀しみを伴う進歩なんだね・・・)
「味にはまぁまぁ自信はあるけれど、哀しいかなキュケオーンはバリエーションが貧弱。今日は生姜焼が食べたいとかのお客様のニーズに応えられない・・・生姜焼味のキュケオーンしかお出しできない・・・それはただの生姜焼風味のキュケオーン・・・このままでは私、路頭に迷ってしまうかも・・・」
切実に溜め息を吐き現状を憂うメディア。どうやら想像以上に事は深刻な様である。主にタイミングのブッキングのせいで。
(ど、どうしましょう?私達にも責任の一端はある・・・かもしれないのですが・・・)
(でもキュケオーン美味しいよ。手軽に食べられて栄養価抜群だから森君達も好きになってくれるかも?)
(ふむ・・・ではこうしよう。この手の契約はマリスビリーから教わっていてね。任せてくれたまえ)
桐之助の心強い提案に、此処は是非とも任せてみようと頷くリッカにマシュ。風来坊はまず労りから入った。
「御婦人、痛ましい経営の波に負けずよくぞ此処まで持ちこたえられました。見ればこのキュケオーン、実にキュケオーンなキュケオーンですね」
「?あなた・・・確か越後の風来坊かしら?中々目が肥えてるじゃない。キュケオーンは薬にもなるわ。死に至るような病、或いは魔の障気にも耐性がつく筈よ。きっとあなたたちが戦う相手への助けになるわ」
「それは素晴らしい!それではあなたのキュケオーンを私達のキュケオーンにする事により、あなたの財政難を一気に掃くとしましょうか。どうでしょう、並びにすずめ亭と業務提携する事によってキュケオーンを一段階キュケオーンにする事も可能ではないでしょうか?」
ライバル店の危機を救い、おまけに流れる様に自身の勢力として抱き込む采配を見せる桐之助。こうする事により、図らずとも自身らのミステイクをカバーするファインプレーをも見せるwin-winな提案に、メディアは直ぐに快諾する。
「それは何よりだわ!これで今月の在庫は処理できそう!おまけに定食屋と提携出来るなら大人気メニューになる師匠の夢もワンチャンあるかもしれないわ!正直全然期待していなかったけど!諦めなければなんとかなるものね!」
提出された契約書にサインし、提携を行う誓約を取り締まる桐之助。問題解決はスマートに行う。風来坊とは、颯爽と民草の困り事を解決する為にあるのだ。戦をするが泰平の道という訳では無いのである。
「すずめ亭でも食べられるようになるのですか。嬉しいです、やはり食は全てを救いますね。お代わりを御願いします」
「確かに契約は締結されました。それではこれよりキュケオーンを越後に運び込みましょう。これからも良き付き合いをよろしくお願いいたしますよ、店長」
こうして、無血により穏便に解決を図ることが可能となった今回の一件。血どころか汗も流さないスマート極まる解決法に、リッカがほへぇと息を吐く。
「ほへぇ~。こうやって現地で政治とか、契約を結ぶ戦いもあるんだねぇ~。私には出来ないかも、こういうの」
「はい。キリシュ・・・桐之助さんが一緒にいれば。いいえ、Aチームの皆様がいてくださればますます私達の旅路は磐石になるはずです」
『キリシュタリアがいつか、私達に合流する日が楽しみね。彼は私達に出来ないことを沢山行える、心強い味方になる筈よ』
「やぁ、話がまとまったよ。越後の厨房に立ち、魔法のキュケオーンを作ってくれるようだ。いやぁ、これでバサラ信長軍にも・・・うん?どうかしたかな?二人とも」
「んーん、なんでもない!これからもどんどんよろしくね!桐之助さん!」
「家老マシュ、これより先も桐之助さんの獅子奮迅の活躍に期待しております!」
「ふふ、そうかい?可愛らしい少女二人にそう言われて、やる気の出ない男はいないさ。よーし!ますます頑張って登用するぞー!」
「「おーっ!!」」
こうして、新たにキュケオーンとメディア店長が織り成すキュケオーン厨房が越後カルデア家に発足することとなる。バサラ信長の陣地における異界の法則にも、きっと対抗できるだろう。美味しい陣中食ができて、食いしん坊達もニッコリである。
「店長。先ほど本店から追加のキュケオーンが届きました」
「受け取り拒否しなさい!本当に加減を知らないのね、おばさまは!」
ますます食の事情が充実するカルデア家。この一歩もまた、魔王を下す大切な一助になると信じて・・・
「キュケオーン、美味しいですね。これは好きな味です。お代わりを所望します」
「君、今日は食べてばっかりだね。キュケオーン、好きかい?」
「はい、大好きです。ガレスにもお土産で持っていきたいと思います」
「ふむ・・・。リッカ君、マシュ加代さん。ちょっとお腹が減ってこないかい?」
「「空きましたー!」」
余りに熱心に食べるマスターアルトリアにつられ、帰る前に食べていく一同でしたとさ。
楽園越後カルデア家
ノッブ【キュケオーン?あぁカルデアでメディアが作っとるやつか。え!?これ陣中食に!?うはははは!腹に溜まるんじゃろかこれ!】
森「いや割りとうめぇぞ大殿!サクッと食えて力入るわ!こいつぁますますブチ殺せるぜぇ!なぁ豊!」
豊「うまかうまか、痛快な味じゃ!何杯でもいけるたぁ豪勢じゃのぉ!」
土方「沢庵ぶちこむともっとうめぇんじゃねぇか?」
沖田「食べ合わせとか微塵も考えていかない男らしすぎる副長が此処にいるんですがそれは・・・」
茶々「味薄い・・・薄くない?茶々もっと豪勢な料理が好みかも!」
柴田「ならんぞ茶々。武士は食わねど高楊枝!ははは、良き言葉だのぅ!」
茶々「茶々は武士じゃ無いんですけどー!?」
ノブノブ「南蛮の粥、鬼も笑いし良き兵糧。是非もない旨さならしょうがねぇよなあ?オッパイーヌ醤油取れ醤油」
オッパイーヌ「高血圧で死にますよ?」
ノブノブ「我慢する方が死にやすくなるんだばぁたれ!」
陣中食、カルデアにて大好評!メディア店長が仲間になった!
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