あれは嘘だ。
もうちょっと(ハーメルンが閉鎖、筆者死亡、指が折れる、データ吹っ飛ぶ、サービス終了のどれかが起きるまで)だけ続くんじゃ!
新入部員の皆様!基本的にキャストオフしたら小説が終わると思っておこう!平成みたいな頻度で終わるからね!
それでは、これよりもよろしくお願いいたします!!
~
すずめ亭
ギル「さて、我等も楽園に帰るとするか。存分にぐだぐだは堪能した故な」
──日本はとてもいいところですよー!ウルクと同じくらいいいところですよー!みなさーん!日本をよろしくお願いいたしまーす!
フォウ(エアが理想郷に叫んでいる・・・!)
子供「行っちゃうの、おうさま?」
「お別れなの・・・?」
「案ずるな。貴様らが生き、世を紡ぐ限り永遠の別れはない。そう、我を誰と心得る?」
「「「「「きんぴかきらきらのおうさまー!」」」」」
「ふはははははははは!!ではな童ども!愉悦と無垢さ、忘れずに生きるがいい──!!」
『昨日はお楽しみだったわね・・・皆、転移の準備は整ったわ。いつでも帰還出来るわよ』
『ロゴス・リアクトも安定しているよ。今回も素敵な大勝利だったね!最後の方は・・・まぁうん!楽しい宴会だったね!』
ソロモンも思考を放棄するレベル&オルガマリーが思考を諦めてまとめに入るシミュレーション・ぐだぐだの終わり。いよいよ、カルデアの面子は楽園に帰還すると時がやって来たのだ。
「うぐぅ・・・またヒラコーワールドに監禁ですか・・・続きいつなんですか・・・」
「こっちが聞きてぇわ!・・・じゃあな、お前らよ。豊をよろしく頼むわ。今回の戦、大層な痛快ぶりだったぜ」
「何かあったら、とりあえずゲンジバンザイと言っておけば大丈夫です。はい、せーの」
「母上ゲンジバンザイ!!!」
「よろしい。それでは・・・」
『与一!?貴様与一か!?なんだ相変わらずの醜男ぶりだ、何故私に挨拶しない?貴様の活躍の立案者が誰か忘れたか?』
「ゲンジバンザイサヨウナラ!!」
『あっこら!・・・主殿、次の召喚で喚びましょう。色々と言いたい事も出来ましたし』
ゲンジ・パワハラの現場に直面してしまった一行をなんとも言えない空気が包んだが気にしないことにした一同。ゲンジにはよくあることだからだ、何せ相手は頼朝が本気で頭を抱えた狂った忠犬。道理を深く考えてはならないのだ。胃を痛めるのは頼朝さんだけでよろしいのである。
「ほんじゃな!あ、こっちには来るんじゃねーぞ。ぜんっっっぜん女ッ気ねぇからな!」
「はぁあぁあぁあぁー!?なんですかその言い草はぁ!?すみません!やっぱり後で再面接お願いいたしますゥー!!」
「おーう、達者でな!・・・さて、寝っか」
挨拶をするだけして、バタンと寝る豊久。いつか親父殿を楽園に招き、孝行するまで彼は楽園を離れるつもりはないのだという。薩摩は血腥さと同じくらい、義と忠義に溢れた漢であるのだ。心配はしていない。どうせまたきっと逢うだろうと本能で分かっているのかもしれない。
「重ね重ね、ありがとうございました。皆様のお陰で、我が主がこうして御健在のまま、戦場を去ることが叶いました。それが何よりも喜ばしい・・・」
「クク、うぬらとは味方であり幸いであったな。実に痛快な一時であった」
次に別れを告げるのは、戦国無双組。真なる敵を見据え、静かなれど的確に戦運びを行った覇王の信長主従も役目を終え、帰還する。
【わしが男だったなら、という理想のノッブが歩いとるようなわしだったのぅ!今度は敵同士で殺し合ってみようぞ!】
「クク。で、あるか。楽しみであるな、光秀」
「は、はい。・・・どうか、お手柔らかにお願いいたします・・・」
「苦労するな、私よ。気持ちは解る・・・何故なら同じ私だからな」
信長同士、光秀同士シンパシーを感じながら消えていく戦国無双組。これから彼等には、置いていった仲間達に弁解タイムが待っているのである。そういった意味では、戦いの次の戦い・・・覇道の邁進が待ち受けている。これからの旅路で再び交わる事があるならば、どうか向かい合う未来では無いと願うばかりの傑物であった。最後のライブでは・・・きっと一生分楽しんでくれたと思いたい。
「いやー、笑った笑った!戦った戦った!悔いもそう残っておらん!楽園カルデア、天晴れだったぞ!実に楽しかった!」
「おうよ!リッ殿、大殿!サンキューな!豊のヤツにも起きたら言っといてくれや!」
「お茶々!あまり迷惑をかけてはならんぞ!節度、節度だ!」
吉法師、そして森君もまた退去が始まる。彼らもまた前線で、或いは国防で八面六臂の活躍をしてくれた大切な仲間。召喚系統が違うため、此処で別れねばならない。──だが。
「権六、勝蔵!お前達はこのまま付いていけ!この一時、終わらせてしまうのは勿体無い!」
「えっ!?来れるの!?」
【んー、行けるんじゃないかの?ロマンのメリケンサックパワーで配布枠増やせば。シミュレーションじゃし?異世界組はともかく、汎人類史組ならどうとでもなるじゃろ。ならない?ロマえもん!】
『メリケンサックじゃなくって指輪ね、指輪!』
「あー、でもよ・・・現代っつーの?俺は合わねーと思うんだわ。気に入らねぇ事あるとすぐ槍振っちまうしよ。死んだら味方が喜ぶようなヤツだぜ?」
「わはははは!悪ガキも成長したものよ!他者への被害を省みれるようになったとは!お館様、ますますこのまま帰すのは惜しいですな!」
「うるせーぞおっさん!!」
【そうじゃろそうじゃろ?わし、リッカ先輩じゃなきゃ勝蔵を乗りこなせんと思うのじゃ!なんたって対話の龍じゃもん!こやつに言うこと聞かせるなら、それくらいの度量いるじゃろ!のうリッカ先輩!一言言ったれ言ったれ!】
悪乗りする柴田、ノッブに振られ、迷っている森君にリッカは相応しい言葉を知っていた。そう。国民的アニメ漫画な船長のアレ。
「うるせェ!!!行こうッッ!!!!」
「───うひゃははははははは!!しゃーねぇ!リッ殿様が其処まで言うなら行かねぇとな!俺、忠義ものだからよぉ!!」
ちょっと萎れていた森君、鶴の一声ならぬ龍の一喝で即断即決。鬼柴田と共に、楽園入りが決定した瞬間であった。彼は気性が荒いだけで道理はきちんと知っている。こうして頼られるのは悪い気がしないのだろう。こうして、バーサーカー二人が新たに楽園に殴り込みする事となった。──そして・・・
「お、お待たせしました・・・ちょっとお尻が凄いことになってるのでひょこひょこ歩きで失礼します・・・」
我等が厠の軍神もまた、運命の岐路へとやってくる。ウォシュレットで死にかけた愉快な軍神様は、やっぱり笑顔であった。
「終わってしまいましたね・・・。これで契約も満了。私は退去するのみとなりましたが・・・」
【あ、それ古い情報じゃ。あと一枠スカウトで楽園来れるんじゃよ。今がチャンスじゃ軍神!ウォシュレット標準完備な楽園に来れるんじゃよ!今ならメリケンサックキャンペーンでの!】
『指輪!指輪だからね!?』
「え?そうなんです?ルールガバガバじゃないですか?そんなんでいいんです?」
「ま!ルールはギルだしね!ギルに皆でお願いすればきっと大丈夫!どうする?虎さん。私は一緒に行きたいな!」
リッカの言葉に、軍神は笑った。その笑顔は、きっと誰も見たことの無い──
「あはははははははっ!そんな天衣無縫な組織、軍神がおらずしてなんとしましょう!えぇ、そういう事ならこの長尾景虎!どこまでもリッカちゃんと共に参ります!皆様、何卒これからもよろしくお願いいたします!八百万集う楽園に、毘沙門天も仲間に入れてもらうとしましょうか!」
【うはははは!!得るもの多く大変結構!──リッカ先輩、あともう一人挨拶する相手が残ってるんじゃないかの?】
「勿論!虎ちゃん、森君手伝って!あの不思議な風来坊さん、きちんと挨拶しに行かないと!」
「えぇ!人探しだって毘沙門天にお任せください!いざ!毘沙門天の加護ぞあり!!」
「いねぇなら道すがら聞いてきゃいいんだよ!知らねーって言ったヤツは殺しちまえ!うひゃははははははは!!」
【うーん、人探しに絶対頼っちゃダメなタイプの人選!ま、是非も無いよネ!よーし、探せ探せーぃ!!】
森君と共に、とびきりの笑顔を浮かべておりましたとさ。
そして──
夕陽の海岸
桐之助「・・・・・・」
イニス「結局、宴には参加しなかったんですね」
桐之助「別れが辛くてね。実際顔を合わせていたら、涙で前が見えなくなるくらい泣いていただろう。だから風来坊らしく、退去の時まで日本を廻る事にするよ。──契約を、無事に果たせて良かった」
イニス「はい。・・・これはあくまで、推測なのですが。私が何も思い出せないのは、きっと今のあなたと共に在る為だったんだと思います」
桐之助「君がカイネウスであったなら、今の君とは大分違うという事だろう?」
「はい、きっとそうです。今は・・・この場だけの私でいられることが嬉しいです」
桐之助「男として、今の君の現状を歓迎してはならないのだけど・・・私も、初めて契約してくれたのが君で良かったよ」
イニス「また、逢えますでしょうか?」
桐之助「逢えるとも。君が英雄で、私が人間であるかぎり。縁はきっと途絶えないさ。──あぁ、そうそう」
『手紙』
「一人一人に御別れの挨拶を書いた手紙さ。渡してくれるかい、君の手で」
「・・・。解りました。必ずや」
「ありがとう。──では、もう行くよ。正直、もう話しているのも辛いくらいに感無量なんだ」
イニス「・・・さようなら、マスター。必ず、また何処かで」
桐之助「さようなら、イニス。──どんな君であろうとも、私は君を忘れない。そして、また逢おう。素晴らしき、カルデアの仲間達よ」
イニスに手を振り、風来坊はそっと去る。彼女に託した手紙に、万感の想いは込めてある。
リッカ「おぉーい!!」
マシュ「桐之助さーん!イニスさーん!!」
イニス「・・・!」
『カルデア宛 サーヴァント保護願』
自身の、細やかな願いを印し。──再会を夢見て風来坊は夕陽に照らされ歩み続ける。
「・・・我ながら、とってもカッコいい・・・あいたっ!?」
夢を惜しみ、現実の再会を夢見て。──脚を取られ、スッ転んだ桐之助の草笛が風に乗り空へと舞った──
オール信長総進撃~完~
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