人理を照らす、開闢の星   作:札切 龍哦

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ワープドライブ・スペースシップパーキングエリア

ロマン「ここでは次の宙域に向かうためのワープドライブが出来るみたいだね。シルバー宙域に向かう前に、色々準備をしておこうじゃないか」

イアソン「あぁそうだな!店員も係員もいなくなってオレ達に拾われたがっている物資を纏めて持って行くぞ!」

ダ・ヴィンチちゃん「遺棄されたものは、誰のものでもない・・・まぁ善判定かは微妙なところだけどね。旅人ならではの手段を取ろう!」

スペース公衆電話

ギル「そちらは大事ないか?特異点反応は検出されてはいまいな?」

騎士王『はい、問題はありません。皆、平穏な日々を過ごしていますよ』

「流石の統治よ。対処は一任するが、世に我等の勝利以外の絶対はない万が一もある。何かあったらすぐに連絡せよ」

『了解、頼りにしていますよ。・・・あぁそうだ、ギル。あのリリィに、時が来たなら渡してほしいものがあります』

「渡してほしいもの?・・・騎士王たるお前がか?」

『はい。未だ使えはしないでしょうが・・・彼女の旅路に、きっと役立つものですよ』

「──解った。機を見て渡しておくとしよう。ではな。定例報告、御苦労であった」

『そちらこそ。どうか善き旅路を』

──流石はギル・・・公衆電話のボックスに入ってもあふれでる王気が翳りません・・・!

フォウ(なんだかんだで、エアもギルも宇宙旅行にテンション上がっているんだなぁ・・・)

エルキドゥ「露店、皆しまってた・・・(しょんぼり)」

──げ、元気を出してくださいエル・・・フォウ、お願いできる?

フォウ(もちろんさ!ボクをもふるんだ、エル!)

エルキドゥ「わぁい!さすりさすり」

(うわぁ~)

ギル「・・・十円・・・存在すら見落としていたな・・・」

(傍に置いてある札束)


さらばブロンズ!駆け出しリリィの備え

「準備はいいですか、リリィ。これより向かうはシルバー宙域!激化する戦いに備え、いよいよあなたの強化、パワーアップを試みます!そう、あなただけのリリィにカスタマイズ!というやつですね!」

 

リリィ「はい、師匠!自分でもどんな風に変わるのか、とても楽しみです!」

 

ブロンズ宙域のリサイクルショップを巡り、物資を補給し座標を設定したため、次なる宙域、シルバー宙域に向かわんとする一行。そして忘れては成らないのがリリィ本人の強化だ。カリバーンという心許ない剣一本の状況を改善、強化する為の第一歩と言うことだ。

 

「武装面では所詮場末のリサイクルショップなため、大した武装は作れませんでしょうが心配ありません。シルバー、ゴールドとグレードが上がる度に作れる武装も変わってくる事でしょう!だからリリィ、あなたはなんとしても生き残り、生き残るのです!ギルガメスをたたっ斬るその日まで!」

 

特殊な再臨を除き、本来のサーヴァントは成長、進化はしないのが慣例ではあるが、サーヴァントユニヴァースはすべての存在がサーヴァントなのだ。故に成長したりバッチ一つでクラスが変わったりする。その為にリリィ本人の強化や成長も、なんらおかしい事ではない。いつもの日常であるということだ。。チャメシ・インシデントである。物資さえあれば、なんでも出来るのである。

 

「ブロンズ宙域における活躍にて、アルトリアフェイス専用霊基強化装置『アダム・カドモン』起動に必要なアルトリウムを確保できました。さぁリリィ、この中に入って宝具レベルを上げるのです!カリバーンの爪楊枝ビームがきっと強くなりますよ」

 

「おぉお・・・!騎士の道は一日にしてならずとも、カプセルにて腕前アップするのがユニヴァース道なのですね!これでますますお役に立てます!」

 

ドゥン・スタリオンⅡに搭載されていた、アルトリア顔のみ宝具レベルを上げられる装置『アダム・カドモン』。これに入ればリリィのカリバーンの出力を上げることができる。即ち宝具レベルアップ。カリバーンの威力が増し、リリィ自身も同等や一段階上のセイバーと戦う事が出来ることだろう。シルバー、ゴールドと巡り、最終的にギルガメスを討ち果たすレベルのギャラクシーセイバーとなる為のアルトリウムを集めるのだ。現に今、リリィの宝具レベルは上昇しカリバーンもまた輝きを増している。

 

「凄い・・・身体に力がみなぎるのを感じます・・・!ますます強くなって、もっと皆様のお役に立てる・・・とても嬉しいです!」

 

「そうでしょうそうでしょう。リリィとは可憐にして無限の称号。あなたの可能性を大いなるものに変えていくのはあなた自身なのです!今ではカプセルに入ってパワーアップするユニヴァーストレンドなのです!おや、話をしていれば武装セットもあちらが組み上げてくださった様ですね」

 

ランプが点灯し、技術班に注文していたリリィ専用の装備セット・ブロンズが組み上がった事をヒロインXへと告げる。ブロンズらしい実践的かつエコロジーな武装セットが転送されてきたのだ。ダ・ヴィンチちゃんたちも適正レベルという空気を読んだ様である。

 

まず、セイバーアンカー。ビームフックを飛ばし相手に突き刺す、地形に突き刺すなどしてセイバーの動きを三次元に昇華する。アンカーとフックな為に単純な機動ではあるが、サブウェポンとしての役割は果たしてくれるだろう。

 

続いてセイバーダガー。懐に忍び込ませるビームダガー。遠方の敵や不意をついた奇襲に使える多目的武装。ビームの出力を上げれば、簡易ソードとして使える筈だ。

 

セイバーシールド。必要に応じて粒子から固形に変化し、最小部位を護っていく簡易式防御武装。しかしシールドのタイミングは自分で見極めなければならないために、判断とセンスが問われていく。自身も強くならねば真価を発揮しないニクい仕様であるのだ。

 

セイバーライトアーマー。軽鎧風味のユニヴァース鎧。アルトリウムで編み込まれた防御武装。最低限の防御力を確保し、機動力を両立させた防御礼装。セイバーとの攻撃で防御を高めてくれる武装である。

 

「す、凄い・・・!これが私の武装なのですか?私だけの武装・・・!」

 

「まだまだ対人武装しかつけてあげられませんし、サブウェポン風味な所がありますが・・・更に進めていけば装備のグレードも上がっていきます。行く行くはセファールを討ち果たした聖剣の輝きを再現できるようになるかも!頑張りましょうねリリィ!」

 

「はいっ!私はなんとしても、このユニヴァースに平和を取り戻します!その為に、もっともっと強くなるんです!」

 

意気揚々と語るリリィに、ヒロインXは満足げにあるものを託す。それは無色にして無垢たる剣。色がない、エクスカリバーの形をした剣をリリィに託した。

 

「そんな貴女に、この剣を託します。これはあなたの歩みと属性、魂の輝きを認めいつの日か覚醒を待ちわびる『エクスカリバー・ブランク』。通販で取り寄せられる聖剣アーティファクトです。これを肌身離さず持ち歩きなさい。あなたの旅路において、きっとあなたの分身となる事でしょう・・・」

 

「つ、通販で取り寄せられるアーティファクト・・・そんなものを私が扱えるのでしょうか・・・」

 

「大丈夫ですよ。あなたが自分の道筋や、あなたの旅路、あなたの理想を失わなければきっと・・・その聖剣は素晴らしい輝きを見せてくれる筈です」

 

ブロンズ宙域において、強化は完了した。それにより、赴くはシルバー宙域。群雄割拠のセイバー達がしのぎを削るという激戦区。理想を貫くためには、まずは勝たなくてはならない。思いだけでも力だけでもダメなのだ。

 

「これであなたは更に強く、更に王道を進めるようになりました。喜ばしいことですが・・・気をつけてください。力を身に付けた者には、必ずその力の誘惑に晒されると言うことを。そう、ご存知ダークサイドです」

 

ダークサイド。何者にもなれるということは悪逆無道や外道にすらなれると言うことだ。リリィは今、強さと共にダークサイド・・・即ちオルタの落とし穴も待っていると言うことだ。

 

「気をつけなさい、リリィ。力を持ったものは往々にして力に頼りがちです。あなたの道筋や旅路には、皆がいることを常に意識するように・・・いいですね?」

 

「は、はい!」

 

まぁ、そうさせない為にヒロインXや皆がついている。ギルガメスを倒す際、あの無垢の剣がどのような輝きをもたらすか、魅せるかにより結末が変わってくる筈だ。そう、最後の鍵はリリィが握っているのだ。全ては、彼女の旅路に掛かっているのである。

 

「さぁいきますよリリィ。次はシルバー宙域・・・敵も多くはありますが施設のグレードもアップする宙域!来るギルガメスとの決戦のために!あなたがユニヴァースに打つピリオドに!楔になるのです!」

 

「はい!師匠!私、一生懸命頑張ります!」

 

セイバーリリィのコスモ武者修行。それはまだ、始まったばかり。宇宙大帝を討ち果たすため、遥かな宇宙をひた走る──

 




イアソン「いよーし!物資の詰め込みと座標の設定も終わった!シルバー宙域へワープするぞ!準備はいいなっ!」

マンドリカルド「ブロンズ宙域とは比べ物にならないくらいに広くなりますからね・・・敵もショップも楽しい事になるっすよ、きっと」

エルキドゥ「それは楽しみだね!ガンガンセイバーを倒しつつお店や露店に寄っていこうね!ね!」

ヒロインXX「少しリクエストをよろしいですか?確かシルバー宙域には、銀河警察本庁があった筈です。何か有益な情報を掴むためにも、立ち寄っていただけたら嬉しいのですが・・・」

ナイア「シルバー、ゴールド両方にある暗黒宙域に、お父さんの別荘があるといいます。余裕があったなら、寄ってみませんか?」

ギル「案ずるな!どうせ全ての施設に寄る心積もりよ!さぁ行け!我等の旅路は更なる領域に向かうのだからな!ふはははははははははは!!!」

マンドリカルド(大丈夫かな・・・段々力不足にならねーように気合いいれてかねーと)

エレシュキガル「マンドリカルド」

「あっ、はい?」

エレシュキガル「あの時、庇ってくれてありがとう。次も一緒に頑張りましょう!」

「あっ・・・はい!」

(天使だ・・・この女神様を、大学の頭のゆだったサークル連中みてーな奴等に食い物にされねーために頑張らねーと・・・)

ワープドライブ開始

次の行き先 セイバーシルバー宙域

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