「「「「「「ヒャッハー!!犯せ犯せー!!」」」」」
「男は殺せ!女は食らえ!今の世の中はオレらの天下だ!神はくたばったしなぁ!!」
「「「「「「××××××!!(聴くに堪えない卑猥な単語の羅列)」」」」」」
ケイローン『(養豚場の豚を見る目)』
イアソン「わぁ、ケイローン先生のお仲間だぁ~」
ケイローン『───』
「・・・はい、真面目にやります。ロマンらは下げたな?よし、ゲスに付き合わせるつもりもないからな!」
ケンタウロス「おっ!あのアーマー女イイぜ!ケツがいい!」
ケンタウロス「あの格好、シスターか!?厚着からはみ出る白い肌にボディライン・・・ひんむき甲斐があるぜぇ!」
XX「喋る馬刺しとは珍しいですね。その上顎に槍を刺して下顎から引き裂いてやりますよ」
ナイア「解りますか。お父さんの料理で計算されたカロリー管理による、贅肉無しの肉体です(フフン)」
XX「私の純真な友達を下卑た目で見た分も含め!九分殺しです!!」
ニャルの声【ほう──初めて気が合ったな】
ケンタウロス「こっちは・・・なんだ、貧相な身体のガキじゃねぇか。あっちの女どもにしたかったぜ」
「腐るなよ、神殿の中にはアルテミスの端末もあるだろうぜ。ソイツらで楽しもうや。へへ──ぎゃあぁあっ!?」
エレシュキガル「!?」
マンドリカルド「・・・あー、すんません。この二人、俺がサーヴァントになって初めてできた女友達なんで。バカにされて腹立って木刀投げちゃいました」
ラクシュミー「マンドリカルド・・・」
マンドリカルド「この人らは、俺やあんたらよりずっと立派な人らだ。・・・下衆な目で見ないでくんないっすかね」
「て、てめぇ・・・!!ブッ殺すぇ!!」
オリオン「よし!じゃあ此処は頼むな!」
イアソン「は!?」
オリオン「まずは巣をつつくのが常識だからな!ちょっと行ってくるわ!」
イアソン「おぃい!?オレを誰が護るんだよぉおぉ!?」
「お前ら!男は殺せ!女は浚ってお楽しみだ!天罰をくれる神はもういねぇ!好きに暴れてやるぜぇ!!」
「「「「「うぉおぉおぉぉおーーーー!!!」」」」」
!」」」」」
唸りを上げて迫り来る、人馬ケンタウロスの海賊崩れ達。アルテミス・クリロノミアを狙い降り立った輩の狙いは、消え去った神々の遺したクリロノミアだ。莫大な祝福をもたらすクリロノミアを神殿からかき集め、自らの力としてギリシャの地で無法と狼藉を働く野蛮な者達。アルテミス神殿にやってきた理由は勿論参拝ではない。アルテミスの遺したアルテミス・クリロノミアだ。既にいくつかの神殿を襲った後なのか、その強さは只の野盗と侮れぬ力を誇りアルゴノーツに襲い掛かってくる。
「この気配・・・このケンタウロス、神の力を宿しています。力もやや強く、素早い・・・!」
「ナイア!油断しないように!セイバーなる者は全員殺さねばならないのです!」
「いい女だなぁ・・・!こりゃあ宴が楽しみだぜ!ヒィヒィ言わせてやるぜぇオイ!」
「チッ、馬力が人体の限界を越えている。馬の脚力と人の器用さとは厄介な・・・!」
「落ち着いて互いの背中を護るのだわ!リカルド、円陣を!」
「了解っす・・・!」
「俺達にはくたばった神どものクリロノミアが打ち込まれてるんだぜぇ!てめーらみてぇな雑魚に負けるかよぉ!」
ナイアとXXは互角以上に戦えているが、止めに中々至らない。ラクシュミー側は円陣を組み、互いをカバーする事により戦線を維持する。力任せの斧や蹄、弓矢の一撃は侮れない。ただの膂力では説明できない俊敏さ、その正体を見抜く者がいる。
「──あのすばしっこさ、ヘルメスのクリロノミアだな。野蛮な癖に取捨選択はよーくしてるじゃねぇかよ、うざったい野郎どもだ!」
遠くで隠れ戦場を見渡す船長、イアソンがケンタウロス達の使用するクリロノミアを見抜いた。ヘルメス・・・伝令にして筋肉の神。その羽根とサンダルにて空を自在に跳躍する神の祝福を奪い、我がものとしているのだ。
『元々粗暴で野蛮、花嫁を浚うことも厭わぬ種族です。墓荒らしや神殿破壊など躊躇いはしなかったのでしょう。実に嘆かわしく、心苦しいのですが・・・』
「気に病むのは後にしろ、ケイローン!くっそ、オレが一番腹立つのは無駄に強い雑魚だ!誰もてめぇらの活躍なんぞ見たくな、うぉっ!」
流れ弾の弓矢や攻撃から身を隠すイアソン。ロマン、ヘスティア、ダ・ヴィンチちゃんらは強制的に宇宙船に転移させているため此処にはいない。船を動かす人材、守護神は決して失ってはいけないからだ。船長と同じか、それ以上にだ。
(腐っても神のナノマシンをぶちこんだ奴等だ、多少の苦戦はするだろうな当然だ!こっちも素面じゃちっとめんどくせぇ、同じ土俵に立つにはクリロノミアがいるわけだが・・・)
ヘスティア・クリロノミアは戦闘能力は増強しない。適応環境を増やし生命維持を増やすものだ。便利であるが戦闘には最も不向きな祝福だ。だがイアソンは文句を言わない。ヘスティア神とはそういうものだからだ。
『悲観は早いですよ、イアソン。あなたたちは本当に強く、頼もしい輝きを放っている。御覧なさい』
どうしたもんか、こうなりゃ宝具ぶっぱか・・・?殲滅思考を考えるイアソンを、しかしケイローンが糺す。目の前に広がる光景は、決して嘆かわしい劣勢などでは無かった。
「・・・あいつら・・・!」
其処には、自身のパートナーとの見事な連携にて、神の力を振るう輩の迎撃を行うチームの姿があったのだ。まさに、獅子奮迅の活躍だ。
「ぎゃあぁあっ!?」
「あ、脚が!オレの脚がぁ!?」
「くっ、なんだコイツら!つぇえぞ・・・!」
ナイア、XXはケンタウロスを押し返し、圧倒すらしていた。背中合わせでロンゴミニアド、レーザーキャノン『アルテミス』を放ち対応する銀河コンビの息は阿吽の呼吸、野蛮で下卑た思考で迫るケンタウロスを寄せ付けない。
「腰をちょっと痛めたので、接近戦は厳しいのです。XX、背中はお任せします」
「任せなさい!片っ端から蹴散らしますよ!そう!今夜は馬刺しキャンディーです!!」
蒼銀の槍の波動、桃色のレーザーが放たれ辺りを巻き込み、ケンタウロス達を寄せ付けない。連携の概念がない輩は、コンビネーションで4倍の力を発揮する二人に、気圧されてすらいた。
「嘗めるなよ、防衛戦は御手の物だ!」
「エレさん、槍の材料の棒切れよろしくっす!」
「棒切れでいいのね!?解ったわ!」
ラクシュミー達は巧みに隙を突き、マンドリカルドに冥界の棒切れを渡していく。ラクシュミーが体勢を崩させて、マンドリカルドが手にした棒切れを一瞬『デュランダルと同等の威力』に変化させ、近付いてきた輩から切り捨てていく。彼はデュランダル以外の武器を持たぬ誓いを立てている。それは逆に、手にしたもの全ての武器でデュランダルの威力を再現する事が出来る宝具へと昇華したのだ。一刀毎に砕ける棒切れを、エレシュキガルが補充し間隙なく戦線を維持し撃退する。マンドリカルドは決して、根が暗いだけのサーヴァントではないのだ。
『クリロノミアはあくまで身体能力の強化。思考や戦術を飛躍させる事はありません。皆様が積み上げてきた経験や力は、十二分に代替になりうる。──更に、リッカ殿の存在が効を奏しましたね』
更に、頭上を見ると其処には弓矢が浮かび援護射撃を行っている。アルテミスの弓矢が、楽園のメンバーを守護しているのだ。アルテミスは、楽園の者達を味方と認識しているのである。
『研鑽と蓄積知らぬ輩に、真の努力が負ける道理はありません。皆様はその事を、よく理解しておいでだ』
「・・・神の祝福なんてズルには負けてやらねぇってことか。頼もしい奴等だぜ、全くよぉ!」
「クソッ、なんだコイツら・・・!クリロノミアを使ってやがったのか!?何故俺達が押し負ける!?」
次第に状況は一変し、ジリジリとケンタウロス達が押されていく。力を身につけてはいても所詮は酒と暴力、快楽に溺れたケンタウロスの面汚し達。研鑽と勝利と共にある楽園の財達からしてみれば『凡百の敵と何も変わらない』。気絶させられた再起不能の輩達が積み上がっていく。ここぞとばかりに、イアソンは叫ぶ。
「神におんぶに抱っこの癖に粋がってるんじゃぁ無いって話だぜ!おめーらサーヴァントユニバースはどうか知らねぇけどなぁ!オレらはとっくに!!」
「ッ───!?」
「神様なんぞからは!独り立ち済みなんだよぉーッ!!原初の女神のヤバさに比べりゃぁ、詐欺師ヘルメスのおこぼれで粋がるてめーらなんぞ屁でもねぇぜ、バァーーーカ!!!」
(自分は戦わないので)渾身の弁舌で優位に立つキャプテン・イアソン。そして、やがて決着はつく。尊重、敬いの心無き神の力など、歩みを続ける人の極致たる英雄が乗り越えられない道理は無い。
【ナイア、そいつらを回収しろ。細胞レベルにまで分解してクリロノミアを抽出する。意識はそのままにな】
「!珍しいですね。そんな猟奇的な手段、楽園に来てから取ったでしょうか?」
【特例だ。絆無く下卑た目で我が娘を見る者はこの銀河に存在を赦さん。苦悶と絶望の果てに永劫の苦痛をプレゼントしてやる】
「はぁ、はぁ・・・なんとか、なったっすか・・・?」
「ひ、ひっ・・・」
20人程いたケンタウロスは首領格を残しぶちのめされ、ナイアの棺桶に放り込まれていく。最早生命体としての生は終わりを告げただろうが、同情の余地は無い。
「御苦労!さぁ、後はコイツの始末だけだな!」
仲間達の肩を叩き労い、首領格に歩み寄るイアソン。勝者の特権を、敗者に振るう時がやってきた。アルテミスの神殿を汚さんとした輩への制裁を込めて──
ケンタウロス「く、クソッ!調子に乗るんじゃねぇ!オレらには『魔獣』がいるんだぜ!」
イアソン「魔獣だぁ?」
ケンタウロス「暴走した母胎『エキドナ』が産み出す魔獣よ!制御を失ってはいるが、力は折り紙付きだぜ!ちっとあぶねぇが・・・てめぇらに差し向けてやる!」
『エキドナ・・・!魔獣生成母胎機構、それが暴走して点在していると言うのですか!』
ケンタウロス「教える義理はねぇな!やれ!ラミア!キメラ!オルトロス!!」
追い詰められたケンタウロスは、監禁していた制御不能の魔獣を呼び寄せる。空中に宇宙船が浮かび、投下される──筈だったが。
オリオン「あぁ、そいつらならさっき俺が皆殺しにしたぞ。ちゃんと首輪付けとけよなぁ」
「───はっ?」
「ほい、証拠」
どこからかやって来たオリオンの言葉に、衝撃を受け呆気に取られるケンタウロス。其処に、うず高く積まれるは・・・先に告げていた魔獣の首。
「ついでに中からブッ壊すの面倒くさいから、飛ぶの待ってたんだよな。1、2の、3と!」
そしてすかさず、弓矢を極限まで引き絞り、浮かび上がった宇宙船に向けて叩き放つ。天を引き裂き衝撃波を巻き起こす程の一矢、まさに人の身を超越した弓矢が宇宙船に直撃し──
イアソン「うっそだろお前!?」
ケンタウロス「あ、あぁ・・・」
粉々に消し飛ぶ宇宙船。当然隕石対策もしてあるであろうユニバーススペースシップを、ただの一度で吹き飛ばしたのだ。まさに、星を落とす狩人の名に相応しき絶技である。
オリオン「残念だったな。どっかの神は知らないが、此処には月を愛するオレと、御人好しのいい人だらけな仲間達がいたんだよ。・・・さーて」
ケンタウロス「ひ、ひぃいぃいぃい!!「
「不敬の天罰!オレは優しいからな──拳骨一発で赦してやるよッ!!!」
本気の本気で、オリオンは一発だけ拳骨を脳天に叩き落とす。たった、それだけの一撃で。
「ぁが──」
首領格のケンタウロスは、頭が身体にめり込み絶命した──。
イアソン(ぞぉーっ・・・)
オリオン「・・・どうやら、借りが出来ちまったな。いい加減、傷心タイムも終わりな訳だ・・・」
オリオンは空に浮く弓矢を見上げ、そっと息を吐き・・・
「・・・助けてもらった礼だ。ついてきてくれ。あんたらに託す。アルテミスの祝福・・・アルテミス・クリロノミアをな」
──愛する女を、託す決意を固めるのだった。
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