人理を照らす、開闢の星   作:札切 龍哦

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エア『──ちびノブー!ぜんたーい、集合!』


プレシャスちびノブ『『『『『ノブー!』』』』』

──いつもありがとう、ちびノブの皆。今日はお願いがあるんだけれど・・・この銀河警察の手助けをしてほしいの。人手が足りなくて困っていて、皆の力を借りたいんだけれど・・・お願い、いいかな?

『『『『『ノーブーーッ!!』』』』』

──ありがとう、皆!じゃあ順番においで?頑張れるよう、おまじないのよしよしをさせてね?

『『『『『ノーブーーッ!!!』』』』』

エルキドゥ「シドゥリ、警備ロボの再教育しよっか。人に仇なす道具なんて欠陥品からの全スクラップだよ。道具は人に尽くして初めて意味を持つからね。自我なんて労働力には不要なのさ」

シドゥリ『新たな種族でないなら、それはエラーですものね。解りました』

マーリン「やっぱり浴場は混浴にすべきだよギル!宿舎も共用で!癒しは大切さ!」

ギル「まぁ待て、間取りを見てやる。──なんだこの休憩設備の杜撰さは!これが宇宙の秩序を護る組織だと?片腹痛いわ!大改革も必要な様だな・・・」

エレシュキガル(なんだか、外が大変なことに・・・)

ゴージャスチームは、銀河警察の設備改革も視野に入れていた──


探索出目でクリティカルしか出さない人達

「よろしいですか、エレシュキガル署長。ワタシ達はギルガメス様のおやらかしを諌め宇宙の平和を護るために別の宇宙からやって来たゴージャスカルデアの使者なのです。ワタシはエア。御機嫌なる英雄王、ギルガメッシュを心から敬愛し、尊重を胸に仰ぐ・・・えっと、リッカちゃん風に言うなら・・・限界オタクです!(キッパリ)」

 

(なんかエア、ギルの事になるとギャグ成分入ったりしない?僕の気のせい?)

 

(自分から至宝とか財とか名乗らない奥ゆかしさと清楚さに・・・いつだってボクはメロメロさ!)

 

御機嫌王の全力の悪ふざけにより二度目のおねんねと相成ったエレシュキガル。起きた後に三度目のおねんねは流石に話が進まないので、状況説明をエアに任せて王はマーリンと設備物色に励んでいる。初期カルデアを思い出す貧相な福利厚生っぷりに辟易を隠せない体で、だ。

 

《なんだこの風呂桶や水桶、納屋の方がマシな間取りは。なんだ?カルデアといい、世界を救う組織は清貧でないとならないという決まりとしきたりでもあるのか?》

 

「全くだね御機嫌王。食堂も休憩室も男女別と来た!なんでそんなに男やもめを作りたいのか苦しむとも。マクドナルドも女性も、持ち帰りが基本だろう?」

 

「な、成る程ね。・・・ギルガメスの平行類似存在がそんなに愉快痛快な王様になっていたのは驚天動地なんだろうけど・・・」

 

(それはエア!エアっていう至宝を手にしたからなんだよエレさん!ボクの親友にして永遠のお姫様!お見知りおきを!)

 

《ふはははは!貴様には解るまい!何気無しに拾い、懐に入れた水晶が純度100%の白金に変わって行く様を見る我の胸の高鳴りをな!そしてそれは今!等身大のプラチナとなって我の傍にあるのだ!!ふははははははははは!!》

 

「はーい二人は話が進まないから下がってようね~」

 

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・~(照)」

 

「・・・え、エアさん?大丈夫かしら?」

 

「ちょ、ちょっと待っていてください。こういう時は──ほいっ!」

 

エア、照れにて前後不覚の際のパターン対処を行う。無垢なだけでなく、ギャグ耐性だって出来てるのである。エアは逞しくなった。誉め殺しにだって負けない。取り出したるはラマッス仮面。

 

「エアは王と親友に誉められてダメになってしまったラマッス。此処から彼女のヒーロー、ラマッス仮面が説明を交代致します。よろしいでしょうか?」

 

「は、はい。(浮世離れした天然なのね・・・)でも、あなた達の言っている事は信じるわ。ギルガメスは嵐の様なものだし、あなたみたいな素敵なお姫様や、親友のエルキドゥ、シドゥリが傍にいるギルガメスなら、宇宙くらい救っちゃうか」

 

「解ってくださいますか!王は思うままに振る舞い、自身が善しとするルールを遵守する王、これが混沌善のアライメントであり賢王は民と世を護り秩序を敷く事から秩序善とアライメントが変化し御機嫌王はまさに御機嫌・王なるアライメントといっても過言ではなく(フンスフンス)」

 

(本当、姫様は王の事になると早口になるね。ヒーローに憧れる幼児のような純真さはああいうものだろう)

 

「ふふっ・・・14連勤から見始める幻覚や夢の方が荒唐無稽だもの。それに比べたら全然現実的だわ。──解りました。署長として、カルデアの支部並びにその王たる御機嫌王勢力を味方と認識致します。銀河警察・・・といっても、今は私しかいないけれど・・・」

 

「心配しないでいいよ。見た限りハデス、ヒュプノス、ヘスティア神が協力を申し出ているよ。君の負担はグッと減る筈さ。イシュタルと違い、君には無理をしてほしくないからね」

 

「ちなみにブロンズ宙域もシルバー宙域も制覇し、ゴールド宙域に王手をかけている状況さ!我々はホント、人類史が産み出したバランスブレイカーだからね!」

 

「私が寝ている間に勢力図がとんでもないことになってないかしら!?あれ、私が遅れてるの!?そうなのかしら・・・!?」

 

エレシュキガル署長、護り託した希望が何百倍にもなって返って来た事実に困惑の絶叫。次に目覚めた時はどうか宇宙が平和になっていますように・・・と瀕死ながらも儚げに眠った筈が絶好調コンディションで叩き起こされギルガメスに猛進していく味方勢力。夢だってこんなに都合よくいかない筈だ。どっこいこれが現実、現実である。事実は小説より奇なり、現実は夢より痛快なりである。

 

《我等が来たからには完全無欠の勝利と栄光は確約されているのだ、安心してリクライニングチェアを尻で磨くがいい!ん、これはセクハラか?まぁよい、我が法、我がルールなのだ構うまい!然る改築と人員整理も行うが──まず聴かねばならぬ事がある。気掛かりな事だ》

 

御機嫌王は何も寝起きドッキリをしたいだけの為に来た訳ではない。いや九割それだが。あと一割が気にかかる事だったので直接訪ねに来たのである。

 

《我モドキはセイバーウォーズを始め、セイバーの選別を始めた。最終勝者を妃とする目的としてな。しかし混沌をもたらしておきながら今は静観し、介入もせん。これは一体どういう訳か・・・──貴様の言ったギルガメスの真の目的と共に聞かせるがよい。・・・我の目測が当たっているならば、聞くだに女々しく下らんだろうがな》

 

AIエレシュキガルが残した最後のページ。ギルガメスの最後の目的。それは最強のセイバーを妃とする事。だが──女性が勝ち抜くとは限らない。セイバーは最優のクラス。最強クラスの英雄の玉座の側面もある。最優、最高、最速、最弱、最萌、最不遇、最狂といった呼び名もあったりするクラスでも粒揃いだ。ギルガメスは何の確信があってセイバー妃探しに踏み切ったのか。オジキやアーサーが勝ち抜くとか考えなかったのであろうか。その真意とは──

 

「あぁ、それは簡単な話よ。もう骨の髄まで王様気質というかロマンチストというか天才とバカは紙一重というか・・・」

 

その質問に、エレシュキガルは心底呆れ果てた様子にて告げる。それはこの騒動の根源の感情にして、介入を全く行わぬ情報絶ちの真相──

 

「彼はそういう理屈や細かさを何にも考えてないの。『我が求め、セイバーが求める!最強の座を求め至るセイバーとはただ一人しか有り得まい!介入など無粋、自らの力で我の下に来いセイバー、我の腕に抱かれる為にな!』・・・なーんて夢乙女全開の思考しか頭にないわけ。今もジグラット☆スターで待ってるんじゃない?好みのセイバーが来る瞬間をワクワクしながらね」

 

そう。運命の赤い糸を信じ、至高の出逢いを信じるが故のピュアピュアな婚活活動であった。必ず自分の望むセイバーが来る!それは妃以外あり得ん!とするギルガメスの確信こそが、この惨劇の真相なのである。

 

「はははははは。ギルはそういう事するよね」

 

(悪質なストーカー夢男子とか最悪過ぎない?)

 

「ううん、恋愛観は妙に清純かつピュアなんだねぇ。其処はやはり我等のギルガメッシュ王というかなんというか。私もその気持ちは解るけれどね!」

 

『おいたわしや、アルトリアの皆様。我等の王がすみません・・・』

 

《ふふははははははははは!!我らしくもない奥ゆかしさではないかギルガメス!この我のモノとなれで全てを解決させられぬ臆病者め!恥をしれぇい!!ふははははははははは!!》

 

「その点ではあまり王も強気に出れないと思いますが・・・ですがそれよりも!エレシュキガル様、言葉を捉えるにギルガメス様は、セイバー宙域には・・・?」

 

思い思いの感想を漏らす中、エアは気付く。ジグラットスターの所在の話から、ギルガメスの座する座標のキーワードを。それは──

 

「えぇ、そうなの。ギルガメスはゴールド宙域の先の宙域。ゴールドセイバー宙域を突破した彼だけの座標──バビロニア・ギルガメス宙域にて艦隊を展開しているのだわ。──銀河警察が機能しているならば、補足も不可能じゃないはずよ」

 

ギルガメスの存在する、秘匿された詳しき座標。決戦の座標と真相に、プラチナゴージャスチームは辿り着く──




ギル《あぁ、笑った笑った。よし!行くぞ者共!聞くべきは聞いた、ならば後は邁進するまで!手始めにシルバー宙域を塵取りにて一掃する!!エレシュキガル、適当に眠っているがいい。すぐに終わるだろうよ》

エレシュキガル「ワープターミナル宙域に向かうの?・・・ギル、あなたは今全宇宙の破壊者なのよ?袋叩きにされてしまう筈・・・」

ギル《フッ、塵が積もろうと塵は塵。我と財の前に吹き散らされるが運命よ。見よ、我が財達を。この世全てを相手にしたとして──》

ラマッス仮面「頑張りラマッス!」

フォウ(勝つのは当然、何より無事に!)

エルキドゥ「戦艦、武装、制服、資材、燃料・・・あ、これリッカが言ってたタイムセールだっけ?」

マーリン「幻惑は任せてほしい。撹乱とか、宇宙戦いには必須だろう?」

《万が一にも、遅れを取ると思うか?》

エレシュキガル「──そうね。今の貴方は、なんというか・・・」

(・・・続いているのね。エルキドゥとはしゃぎ回ったあの絢爛の日々が。生前にも無かった至宝達と一緒に)

「──じゃあ、ワープさせてあげるから。へましないようにね?なるべくなサポートはしてあげる」

ラマッス仮面「ありがとうございます!エレちゃん、相談なのですが是非銀河警察のマスコットにこちらのフォウを・・・」

フォウ(ラッキービーストだフォウ♪)

エレシュキガル「あっ、可愛い・・・」

思い思いの所感を懐き、プラチナチームはシルバー宙域の総決算に挑む・・・!

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