人理を照らす、開闢の星   作:札切 龍哦

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チン『よもや家庭で来るものがいようとは。仲睦まじい事、まこと良き!さぁ通り、かの楽園に参じるのだ!』

【うわぁ、まさか当たるなんて!やってみるものだね!】

【えぇ!日頃の行いがよろしいのですわ!・・・ゲートが二つありますわね?】

『神霊』『英霊』

【今回は・・・どっちで行こうか?】

【うーん、エンシェントゴッドでは威圧してしまうのではなくて?】

【【【ワゥ・・・】】】

【ここは皆様に合わせ、英霊で参りましょう!団体行動は、皆様に合わせる事から始まりますもの!さぁ、いざ!縁を辿って参りましょう!】

【【【ワゥン!】】】

【うまくやれるといいなぁ・・・】


地獄からの使者(支配者)

「ふむ、これは中々な滑り出しだ。畏まり過ぎる事もなく、しかし決して卑下する事も無い。マンドリカルドめは実に幸先よく場を和ませた。ならば肩の力を抜いて行くぞ!大いなるガチャの宴、此処に継続するぞ!!」

 

マンドリカルドの等身大さが功を奏し、弾みと意気が励むギルガメッシュと一行。大いに落胆することも、肩に力が入りすぎることもない。自然体。そのニュートラルの存在感に笑みを溢す。

 

「マンドリカルド君、日本語Wikiが無かったらしいよ?中々にマイナーだったんだね彼」

 

「さっきシャルルさんに絡まれて顔面蒼白になってましたよ。光栄やら畏敬やらなんやらで。等身大精神英雄ですね凄く」

 

「喋りやすい相手とマスターからは高評価だよ~?それだけでサーヴァントとしては高物件なんだよね。気難しいサーヴァントはそれだけで避けてしまいがちだものね」

 

「リッカが特殊・・・いや、極まっているだけで、意志疎通や絆の構築は難易度が高いものですからね。魔術師とサーヴァントの関係と言うのは」

 

それぞれの所感を告げる空気からして、マンドリカルドの素朴な気安さは良い空気と雰囲気を醸し出した。遥かなる地上の星を目指すのは、案外こんな空気が最適なのかもしれない。そう決断し、召喚サークルを回しに回す。

 

「いざ回せ!召喚の儀、地上の星へ至る道はこれからだ!!勝利に向かって突き進め!!」

 

大回転する召喚サークル。固唾を飲んで見守る中・・・輝きに異変が起こる。

 

「しょ、召喚・・・来ます!く、クラス・・・!セイバー、ライダー!ダブルクラスです!」

 

「な、なんだねこの恐ろしい真っ黒けの召喚サークルは!?」

 

漆黒の召喚円陣。恐ろしき黒に、特殊クラスの告知。回転と勢いを増していく召喚演出の肥大化に、一同らは身構える。どう考えても、先の穏やかさを消し去るような戦慄の演出が、来るべきものの偉大さを告げる。

 

「これは・・・!」

 

【───ワォオォーーーン!!ウォオォオン!グォオォオンッ!!】

 

響き渡る咆哮、猛り狂う震動。それはまさに、地獄の底より魂を震え上がらせる三つの絶叫。

 

【こーら!嬉しいのは解ります!えぇ私も嬉しいです!ですが騒ぐのはいけません!冥界を治めたる者、その頂点としての品格!品格が問われますのよ!あなたからも何か、躾なさって!?】

 

そしてそれを優しく、厳しく諌める凛々しい声音。地獄の底でも失われる事なき美貌と誇り、凛々しい気品。

 

【うぅん、ケルベロスは感動屋さんだからね・・・それより召喚ゲートはこっちで合ってたかな?負担をかけたくないから、こっちに入ってみたんだけど・・・大丈夫かな?】

 

穏やかな物腰の、長髪美貌の丈夫がやんわりと宥める。その穏やかさと対称的に、鎧と腰に携えた剣からは冥界、地獄の使者・・・或いは支配者の風格を醸し出し、欲しいままとしている。

 

【何を言うのです、ハデス!こちらのゲートで正解ですわ、神霊の門を潜ってはあの神体で来なくてはならないのでしてよ?マスターに力を貸すサーヴァントとして、艦隊だなんて非常に嵩張りますわ。人型!あなたの麗しき人のボディこそが正しいのです!対話も目を見て話せますもの!ね、ケルベロス?解りますでしょう?】

 

【【【ゥウ~(;´゚д゚)(´Д`;)(´Д`;≡;´Д`)】】】

 

【そもそもあんまり人と話さない!?私とハデスぐらい!?距離感を掴みたい!?委細ごもっとも!!噂の楽園にて、その人見知りを改善致しましょうケルベロス!ハデス、あなたも協力なさってね?お願いいたしますわ!】

 

【それは勿論だよ。では、改めて御挨拶を。僕はハデス、こちらは妻のペルセポネー。この子は家族のケルベロス。冥界の家族として、三人分の霊基を一纏めに。僕はセイバー、ペルセポネーはケルベロスに乗るライダーです。神と言えど、どうか仲良くしてもらえると嬉しいな】

 

ハデス、ペルセポネー、ケルベロス。ギリシャ神話の良識神達が家族連れで殴り込みを掛けてきた。その愉快な家族ぶりに、呆気に取られる一行。何より、そのフランクさにもだ。

 

(((((ポカーン)))))

 

(あぁ、そうだよね。ユニバース行かなかった組はね・・・)

 

「ふははははははははは!仲睦まじいにも限度があろう!だがよい、愉快極まる登場だ!歓迎するぞギリシャの三男にして長男よ!よもや、ギリシャ神ガチャの最高クラスを引くとはな!やはり誕生日ガチャは最適解であったか!」

 

──まさか、皆様で来てくださるなんて・・・!嬉しいです!ありがとうございます!

 

「は、ハデス様って、冥界の、あの!?」

 

「ギリシャ神話における絶対権限を持つ財の守護者、プルトンとも呼ばれるビッグネームではないかね!?なんなの!?買い出し先にいたのかね!?」

 

「わー神様って世間話で縁結べるんですね~。見たかったなぁ~!ニャルさん以外の神様と仲良くなりたかったな~!」

 

【おかしい・・・ニャルだって皆大好きな筈・・・これはヘイトスピーチ・・・?】

 

そんな思い思いの感想を漏らしながらも、ペルセポネー達の要求は合理的だった。

 

【よろしくお願いいたしますわ、皆様!そしてマスターはどこですの?私達は同盟を結びに来た、または隣人として力を貸しに来たのであり、使い魔や下に就くつもりは断じてないことを知らしめねばなりません!並びに、我等がマスターの魂は我等の契約下にあり、ギリシャの男神の色欲及び女神の嫉妬は我等への敵対とみなし、我が夫ハデスが裁きを下すものと契約を締結しなくては!】

 

【あはは・・・難しく考えず、理不尽な神の運命から護衛させてもらうよ。セイバー・・・僕が持つのは神をも殺す死の刃。神の不始末は神がつけよう】

 

【【【ワゥ( ;皿゚)Σ(`Д´ )(`□´)】】】

 

「ただいま~!シャルルに紹介してきでかぁ!?なにこのワンちゃん!?カッコいい!?」

 

「あ、先輩!こちらは──」

 

【あなたがマスターですの?まぁ・・・なんと可愛らしく眩しい方でしょう!】

 

「ヌッッッ!?」

 

【うん。快活で明るく、パワフルでエネルギッシュ。それでいて女の子らしい艶やかさも備わっている。素晴らしい女性と見受けられるよ】

 

「は、はわ、ほわっ!?」

 

【私はペルセポネー、こちらはハデス!こっちはケルベロス!我等冥界組、マスターに命運を託しましょう!私達はあなたの為に、あなたは皆様の為に!共に頑張りましょうね、素敵なマスター!】

 

【【【ワゥフ(れろぉ)】】】

 

「ふぁっ──ヌッ!!!ウーン・・・」

 

突然のべた褒め、暖かい歩み寄りと態度、とどめにケルベロスの長い舌による親愛の一舐めに、リッカは久々にキャパオーバーし昇天する。

 

「喧しいものよ。よもやこのような家族が何故、陰気な方に追いやられるのやら・・・」

 

「は、話を挟む余地が全く無かったのだが!?」

 

「・・・大変な、えぇ。大変な『買い出し』だったわね、皆・・・」

 

その完璧なまでのハデスワールドに巻き込まれ・・・リッカ達一行はただ、圧倒されるばかりであった──




NG召喚 結城リト(TOLOVEる)

リト「あいたたた・・・またララの発明品が暴走か。こんなんばっかだな・・・」

マシュ&オルガマリー((・・・!!))

リト「あ、あの。こんにちは。結城リト・・・です。迷い込んで、御迷惑を・・・」

ムニエル「女性職員はすぐに離れろッ!!彼に近付くなァアァーッ!!」

ガストン「待避!待避ーッ!!」

リト「えぇえぇ!?」

オルガマリー(彼は因果律を操作し、女性と触れ合う封印指定の高校生・・・!)

マシュ(迂闊に近付けば、ちょっぴりムフフなイベントの餌食です・・・!)

リト「あ、あの・・・」

女性職員「ビクッ」

ムニエル(羨ましい羨ましい羨ましい羨ましい羨ましい羨ましい羨ましい羨ましい羨ましい羨ましい羨ましい・・・!!特にルンちゃんと仲良しなのがすっげぇ羨ましい・・・!!)

リト(めっちゃ距離置かれてる・・・とほほ、悪名高いんだな、オレ・・・)

リッカ「もー、皆何やってるの?困ってる人を避けるとか楽園にあるまじきだよ?はじめまして!私、リッカ!」

オルガマリー「!」

マシュ「迂闊です!先輩!?」

リト「あ、ありがとう!オレは結城リト、すぐに戻るから・・・うわっ!?」

ムニエル「TOLOVEるが来るぞーーー!!!!」

オルガマリー「まさかリッカが初の──!?」

「おっと!(抱き止め)」

リト「あ、ご、ごめん!」

リッカ「前後不覚だもん、仕方無いよ。どうする?せっかく来たから色々案内しようか?」

ムニエル(逆に抱き止めた、だと・・・!?)

リト「じゃ、じゃあせっかくだから・・・よろしく頼むよ」

リッカ「お任せ~!」

~スイーツ店

じゃんぬ「はい、おまちどおさま」

リッカ「いただきまーす!」

リト(平和だ・・・)

~水族館

「アンコウもいるんだよ、アンコウ!」

リト「深海魚も!?」

マシュ(へ、平和です・・・!)

~スポーツジム

リッカ「仕上がってるよ!仕上がってるよ!」

リト「ぜぇ、はぁ!」

オルガマリー「平和ね・・・」



リッカ「レイシフト準備完了!じゃ、また来てねリト君!」

リト「あぁ、今日はありがとう。リッカのお陰で楽しかった。・・・凄く平和で、良かった・・・(しみじみ)」

リッカ「大袈裟だよ~!じゃ、まったねー!」

リト「今度はこっちにも遊びに来てくれよなー!皆もお騒がせしました~!」

ムニエル「TOLOVEるが・・・おきなかった・・・!?」

オルガマリー「主人公同士、相殺したのかしら・・・?」

マシュ「なんにせよ!先輩の貞節は護られました!何よりです!」

リッカ「そんな魔術みたいにリト君言わないであげてよぉ!?凄くいい子だしリコモード一番可愛いまであるんだからぁ!」

リト、無事平穏に退去。


アジーカ(テテテテテ)

ベチャ

【ヘブ】

『パンモロ』

アンリマユ【いや、お前が担当かよ!?】

微妙にTOLOVEっていた。

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