人理を照らす、開闢の星   作:札切 龍哦

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「はやく!はやく復旧するんだ!王様に!王様に怒られるぞー!!」


「「「「「はい!!」」」」」

「大丈夫。落ち着きなさいロマニ」

「オルガ!やっぱり頼もしいや!流石はカルデアスを背負って立つ・・・」

「特異点の情報を渡して。私の固有結界で全部捕捉するから、それなら繋がるはずよ」

「一番動揺してた――!!そんな事だめです!世界の修正で潰れてしまいます!ダメダメ聖杯しまって――――!!」


「シバ・トリスメギトス疑似掌握・・・固有結界、はつど――」

「うぉお僕が本気になれば――!!約二秒ではい開通!通信繋がりましたよオルガ!!」

「良かった!早速コンタクトを!」

「良かったぁ・・・マリーを廃人にしたなんて王様に殺されるところだった・・・」


黒髭・惨状ですぞwwww

ソレは現れた

 

 

 

 

「姉御!前方に船一隻!例の、俺らを追い回してた海賊旗のヤツですぜ!」

 

 

ご機嫌な航海を阻むかのように、ソレは現れまた

 

 

 

「あぁ!アタシらを追い回してきたアレか!」

 

 

――約数名の精神を削りに削る

 

 

「知ってるの?姉御」

 

 

「あぁ、ここに来てからあの旗の海賊にちょっかいだされてねぇ。ここであったが百年目だ!地平線の彼方まで吹き飛ばしてやる!」

 

 

最悪にして最凶の海賊が、姿を現したのだ――!

 

 

「あの旗は・・・ほう。よもや最も知名度のある海賊までもがこの海に紛れていようとはな」

 

 

「知ってるの、ギル?」

 

「当然だ。この星に在るもので我に識らぬ事象は無い――開拓者」

 

「あん?」

 

「我は投資者かつ裁定者故、この異変を起こせし元凶を見定めるまでは最低限の助力しかせぬ。此度の小競り合いに我は手を出さん。故に、貴様とマスターの采配のみでアレと立ち会ってみよ」

 

 

「ほう?こっちを品定めするってんだね?」

 

「うむ。勝利も敗走も貴様らに一任する。砲弾などの致命的な危害の打ち払い程度は務めてやるが、勝敗を確定させるは貴様らの奮闘であるということを脳に焼き付けておけ」

 

――そうだ。魔神柱、あるいは聖杯の在りかを見つけるまでは自分が介入し敵を蹴散らすような真似はしない。一歩引いた立場で臨む

 

 

試練も苦難も、マスターとマシュを鍛える大事な旅の要素だから、英雄王の反則でソレを奪いはしないという取り決めが、自分と器の裁定だ

 

 

「ははっ、あいよ!あんたはどっしり構えてな!」

 

「フッ、言われずともそのつもりよ。君臨するのが王の本懐であるからな!マスター、マシュ!足掻けよ!」

 

「もちろん!」

 

「はい!」

 

 

「きやす!」

 

 

やがて、船員の姿が見えるほどに相対する

 

青いコートを着た髭の男、小さな少女と大柄な淑女、緑色の壮年の男性・・・今のところ、それらが見受けられる

 

 

「ほう。海を進む船が宝具か。雑種を乗せれば乗せるほど偉容が増すとは、まこと群れるに特化した賊らしい宝具よな」

 

――あの船自体が宝具なのか・・・!ならば、船同士の戦闘は、ドレイク船長と言えど厳しいかもしれない・・・

 

「・・・・・・・・・・・・」

 

「おい、きいてんのかそこの髭!」

 

ドレイク船長が激を飛ばす

 

 

『――ギル!リッカ!マシュ!無事!?』

 

同時に、聞きなれた声がふたたび響く

 

「オルガマリーか。復旧ご苦労であった」

 

『僕も頑張ったよ!?労ってくれないかな!』

 

「たわけ、次は不測の事態が起こらぬよう気を引き締め職務に励め」

 

『はい!御叱りと激励確かに受け取ったよチクショウ!』

 

『辺りの情報は把握しています!皆、気を付けて!目の前の海賊は、世界最高の知名度を誇る海賊よ!』

 

「世界最高の」

 

「知名度・・・!?」

 

 

マリーの報告と

 

「はぁあ?BBAの声なんて全く聞こえませんが?」

 

黒髭・・・らしきものが口を開くのは同時であった

 

 

「――は?」

 

「え?」

 

「・・・――フン。そういうことか。まこと食えぬ輩よ」

 

『彼の名はエドワード・ティーチ・・・ど、どうしたの皆?』

 

「あー、あー・・・やっぱりかぁ・・・」

 

 

頷くリッカ、いつものように腕を組み敵を睨む器

 

 

――マシュとドレイク船長は固まっている。無理もない。第一声があまりにもキテレツでありすぎた

 

 

・・・BBA?

 

 

「――おい、いま。なんていった?」

 

 

「だーから!BBAはお呼びじゃないって言ってるの!なにその無駄乳、ふざけてるの?あ、だけど刀傷はいいよね。そういう属性はアリ。肉体年齢があと半分だったら拙者の許容範囲だったのですがなw」

 

「フォォウ・・・?(あ?)」

 

「――――――」

 

「姉御?おーい、姉御?・・・あ、ダメだこりゃ死んでる(精神的に)」

 

完全硬直するドレイク。無理もない。自分には異次元の言語にさえ聞こえたのだから

 

「しっかり姉御!」

 

「気を引き締めぬか。傷は深いぞ」

 

「アレよ!アレ!私を追い回してた喋るフナムシ!」

 

身を乗り出すエウリュアレ

 

 

「たわけ!宝が姿を曝してどうする!いや、この場合の宝というのは開拓者めの宝という意味合いであり断じて女神などを宝と呼ぶような酔狂な真似は」

 

「エウリュアレ氏!?エウリュアレ氏ではないですか!」

 

「あっ――」

 

「・・・だから言ったのだ、たわけめ・・・」

 

呆れ果てる器、飛び上がる黒髭

 

「ウヒョォオォオォオエウリュアレ氏!エウリュアレ氏!拙者でござる黒髭でござるよ!一万年と二千年前からエウリュアレ氏を愛しておりました黒髭でござる!一億と二千年後もエウリュアレ氏をあいしてるうぅうぅう!な黒髭でござるよー!」

 

「うぅ・・・」

 

「拙者とエウリュアレ氏の運命まさに此前前前世からのデステニー!あ、フェイトって言ったほうがよいですかな?運命より宿命の方がカッコいいしね!prprする拙者!prprされるエウリュアレ氏!これはもはや――センチメンタルな運命を感じられずにはいられませんぞ――――!!!」

 

「うぅ・・・もうやだ・・・」

 

涙目になるエウリュアレを、アステリオスが庇う

 

「ぅう・・・!」

 

「は?ちょっと!そこのでかいの!邪魔!邪魔でござるよ!地上波放送の仕事する光ですかな!?出せよ~!エウリュアレ氏出せよ~!あ、この小説R18にすれば、黒髭×エウリュアレ氏の愛の小説ワンチャン?」

 

「グギュルルルル!!(誰が書くかそんなもん!!)」

 

 

「・・・あ、あれが・・・サーヴァント・・・?」

 

「うむ。我も恥じ入るばかりだ。すまぬな。同じ英雄として本当にすまぬな」

 

「・・・ん?」

 

騒いでいた黒髭が、マシュに目を向ける

 

「な、なんですか?」

 

 

「・・・・・・・・・・・・・・・○!ごーかーく!そこの紫なすびちゃん!名乗るでござるよ!さもないと・・・」

 

「さもないと、な、なんですか?」

 

 

「今夜眠るとき、君の夢を見ちゃうぞ♪(ウィンク)」

 

「マシュ・キリエライトです!!デミ・サーヴァントです!」

 

「んー、いい・・・紫マシュマロ・・・鎧でアピールする無自覚スケベがいい・・・IN-美・・・。片目メカクレ好きは誰だったかな?バーソロミューだったかなー?デュフ、デュフフ・・・ww」

 

「先輩助けてください!!発疹で皮膚呼吸ができなくなってしまいそうです!」

 

「よしよし・・・アレはやっぱり一般感性にはキツいよねぇ」

 

マシュを抱きしめ、なでなでしてあげるリッカ

 

「あ、ありがとうございます・・・先輩は平気なのですか?」

 

「ん?へーきへーき。ああいうのも友達にいたし。歌ってみたとか踊ってみたとか、編集してくれたのもああいうのだし。脂ぎってて汗臭かったけど、気くばりもできて技術豊富ないいヤツだったからちょくちょく一緒にコミケ行ったりしてたよ」

 

「なるほど。貴様はさぞかしクラスで人気だったであろうな」

 

「彼氏はいませんでした・・・」

 

「先輩しっかりしてください!」

 

「――マスターは今真理を口にしたぞ。外面の虚言に惑わされるな。ただの無能が英雄なんぞには成り果てぬ。ヤツは愚者を演じる傑物、道化を騙る英雄だ」

 

 

――財を油断なく選別する。首を刈るハルペー、ギロチンの刃、断頭の鎌などを射出待機させ構える

 

 

「――道化としては失格もよいところよ。己が生きざま総てを以て魅せ、楽しませるが道化。道化と自覚して振る舞う道化なぞ存在自体が滑っている。作者はウケると思っていたシリーズの烙印(タグ)をつけざるを得ぬな」

 

 

――言動に惑わされるものか。世界一有名な大海賊には、それに相応しい警戒を向けるのみだ・・・!

 

「自分面白いでしょ?とかいう雰囲気が一番寒いもんねぇ・・・」

 

 

「おや?拙者注目されてる?もしかして、熱い視線を贈られちゃってる?やだ・・・まさかのヒロイン、くろひぶべらっ!?」

 

無意識に、黄金のたらいを黒髭に飛ばしていた

 

――当たった!?いや、避けなかったのか・・・!?

 

「口から腐臭を垂れ流すとは見るに堪えん。速やかに死ぬか口を閉じて冥界に旅立つがよい」

 

 

「それどっちもデッドエンドですぞ!?やだぁ、AUOこわぃん」

 

「・・・アレと女神、どちらがマシな汚物であろうか・・・」

 

 

「ちょっと!アレと女神を同列に語るなんて最大級の侮辱はやめて!」

 

「そうか?よい勝負になっているとは思うが」

 

――さっき財を選別して見つけた『突っ込むトマト』を使用してみようか?いや、勿体無いか・・・トマトは食べ物だ

 

 

「黒髭ー!!」

 

 

マスターが声を張り上げる

 

 

「んー!?見れば中々快活そうなカワイイおにゃのこ!幼なじみポジに相応しいようなナイスキャラデザ!キュートなオレンジの髪が快活さアップ!んんww愛しいですなww」

 

「yesロリータ――!?」

 

「NOタッチ!!――はっ!?」

 

「な、何よ今の・・・」

 

 

「紳士協定!これでエウリュアレ酷いことされないよやったね!」

 

『・・・リッカ、あなたもしかして・・・』

 

『こっち側の人間だったのかい!?うわあグッと親近感沸いちゃったなぁ!』

 

「・・・マスター、飴をやろう。貴様、苦労していたのだな・・・」

 

「?ありがと」

 

「あんなやつと仲良くしてんじゃないよリッカ!野郎ども!大砲だ!打て!全部!いいから!ありったけ!!さもなきゃアンタらを詰めて撃つ!」

 

 

「へ、へいっ!」

 

 

「デュフ。BBA、おこなの?」

 

「船を回頭しろ!!あンのボケ髭を!地獄の底に叩き落としてやれェエェエェエ!!!」

 

 

 

――怒り心頭のドレイクに呼応し、海の戦いの火蓋が切られた!




「フォォウ!(くそぅ、醜いものに耐性はないんだ!いつも美しいものしか見てないからね!ん!?ビーストSMSに書き込み?こんな時に誰が――)」


『あの黒髭とキャスパリーグ、どこか似てないかな?』


「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」



「・・・フォォウ。キュ(もしもし、ティアマト?)」

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