寒いと身体が痛くて嫌なんだよねぇ・・・
ずっと春とか、秋でいいのにさぁ・・・
チルノ「みんな・・・みんなあたいが嫌いなのか・・・」
冬なんてなくなっちまえ!
ストーブ代とかバカにならないんだよ!
「・・・いや!冬は、寒さはいやなことばかりじゃない!あたいが、あたいが証明してやる!だから・・・」
(だから、力がいるぞ!もっともっと力が・・・寒さを好きになってもらう力が・・・!)
大妖精「ち、チルノちゃん・・・?」
チルノ「大ちゃん!あたいは・・・旅に出る!」
「旅?」
「そうだっ!皆に、もっと・・・」
「もっと寒さを!好きになってもらうんだーっ!!」
~
ギル「──人類悪とは人類愛。より善き明日を望む想いが、今の安寧に牙を剥く、か」
──ギル?
《気にするな、エア。さて、秘湯巡りや漫遊のスケジュールでも立てるとするか──》
「オフェリアはすばらしい英霊を引き当てたようだね!シグルド・・・これは知らぬ者なき北欧の竜殺し!誉れも高き大英雄だ!」
何故か自分の事の様に喜んでいるキリシュタリアの歓喜が、辺りの空気を高揚させる。オフェリアは今、マスターとしてシグルドとの一対一の対話を行っているため席を外しており、召喚の感想共有・・・といった様子だ。
「オフェリアは召喚するサーヴァントに拘りを持っていたものねぇ。母親が古ノルドの北欧系譜だったから、世界を救うなら母の血の起源がいいってお茶会で教えてくれてたのよ。それで来てくれたのがその顔役のシグルド!んー、楽園の召喚制度バリッバリじゃない!アタシも期待しちゃうわぁー!」
「へー・・・えーれーしょーかん、って言うのは望んだヤツが来てくれるもんなんだなぁ」
「そんな簡単な話じゃないわよ、多分。今回はあのメガネ・・・どこから仕入れたか解らないあのメガネが触媒になって巡り合わせを果たしたって事よ多分。本来なら、魂に似たタイプのヤツが呼ばれるとかそういう感じなんじゃない?」
霊夢の予想の通り、今回はかつてのプレゼント開封・・・星5セイバー・アルトリア未確定チケットによる王にとっての残念賞、叡智の結晶が排出されており、それをオルガマリー経由で渡された事によるウルトラCである。ちなみに無かった場合は快男児ナポレオンが喚ばれていただろう。彼女にとってはどちらが幸福かは不明である。不明なのである。
「カルデアに所属するサーヴァント、それでいてマスター契約を結ぶっていう取り決めで召喚に応じたって話だったから、カルデア部マスター担当・・・つまりマネージャー的な契約なんだろうな。有事の際はカルデアに就く事を前提とした・・・アタランテとも、そういう契約だしな」
「サーヴァントの霊基の権利は楽園にある・・・当然の処置だろう。マスターと共に離反する事を避けた処置だ。交流が許されているだけ寛大だろう。本来なら戦闘時に呼び出す、程度の権限がせいぜいな筈だからな」
組織の所属サーヴァントとして、マスターたる存在が割り当てられる。リッカへのカウンターであるキリシュタリアとイニスを除き、マスターとの関係はカルデアに帰結するものだ。有事の際は、カルデアの益の為にマスターと決別を辞さない。制限はただそれだけで、他はリッカやキリシュタリアとなんら変わらない関係構築を築くことは許されている通常の契約関係だ。楽園より契約したマスターを選ぶというなら、対立の自由は認められてはいるが、その場合は魔術王たる彼の裁量にて判断が下されるだろう。自害か、凍結か、退去か・・・根本的に、リッカと岸波白野やアイリスフィール、マスターアルトリア以外への王の関心はまだ低めと言わざるを得ないのだ。
「それをこれから、変えていけばいいさ。僕達も必ず、楽園に不可欠なマスターになっていこう。その為にも、やれることからだ」
「そうよね。アタシ達半年も寝てたんだから頑張らなきゃ!じゃあ次は召喚、アタシがやるわ!」
ぺぺ、名乗る。パスタの過去を越え、今マスターとしての責務を果たさんと息巻く。カルデアより置かれた円卓と、霊夢と紫の召喚陣にて準備は万端である。
「参考までに聞きたいんだけど、おまえはどんなサーヴァント喚びたいわけ?おまえは確か、怪しげな術である程度サーヴァントとも戦えなかった?」
「マジかよオカマ凄いな!」
「オネェよマリッサ!オ・ネ・ェ!ん~、そうねぇ。何はともあれ・・・話しやすく、御しやすく、付き合いやすいが第一かしら?戦闘能力は劣っていても、そこはリッカちゃんやキリシュタリアがメインになってサポートすればいいハナシだし?やっぱりコミュニケーション取りやすいフィーリングって大事よ!長い間やってくなら拘りたいわそこはねー!」
彼はサーヴァントとは近い付き合いを所望している。笑い、泣き、怒り、共に戦う。それこそが、彼がパートナーに求める唯一の条件であると。
「精神汚染の危険があり職人気質なアサシン、そもそも疎通が難しいバーサーカーはダメ・・・といったところでしょうか?」
「難しいわね、最近・・・というか楽園は例外ばかりがあるし・・・ね?セイバーライオン?」
「がおん!」
「それも、サーヴァントってやつなのか?コスプレした子供にしか見えないけどな。ジャーキー食うかー?」
「がお!」
「ぎゃーー!!?いったい噛まれたぁ!?」
「馬鹿ね、聞いてなかったの?サーヴァントって時点で人間が敵う相手じゃないんだっつの」
「お前だって人間だろが!くっそぉ、肉体スペックですぐマウント取るんだ、人間以外のヤツは。ただ無駄に生きてて繁栄も人間に奪われた負け組の癖になぁ」
「あぁん!?もっぺん言ってみなさい白黒!」
「うふふ、私の前でそれを言えるのは中々の胆力ね?」
「やっべ、おばさんとババァの地雷踏んだ。すまん!図星を衝いてすまんかった!」
「しばかれるのはあんただけでお願いね」
「口は災いの元。プレローを食べるための口があればよし」
場外でキャットファイトが起こる中、サーヴァントの召喚が開始される。対象は、ぺぺの相棒となるサーヴァントだ。
「き、緊張するわね割と。あれかしら、死線を潜り抜けるパートナー、一生ものだからかしら!あら?それって・・・運命・・・!?」
「その側面もあるだろう。いい出逢いがあるといいな、ミョウレンジ」
「本名止めてぇ!?でもありがと、デイビッド♪ちなみにあなたは、どんなサーヴァントが好みなの?」
「・・・悪神、邪神、或いは狂戦士に興味がある。這い寄る混沌の立ち位置の様に、光を悪用する輩への抑止力を所望したい。コミュニケーションの難易度は、リッカに教えを乞おうと思う」
「とんでもない事考えるのね。でも、だからこそ常軌を逸した天才なんて評価がついたのかしら?──さぁ、いらっしゃい!アタシのパートナー!!」
光が満ち溢れ、聖杯探索への新しいメンバーが招かれる。ぺぺロンチーノの招いた、新たなる剣にして盾。その人物は──
「──アーチャー。アシュヴァッターマンだ。おめーが俺のマスターか?随分と小綺麗な面してんじゃねぇか」
「アシュヴァッターマン・・・!?インドでカルナ、アルジュナと並ぶとまで謳われた至尊の戦士か!」
インドにおける戦士にしてシヴァの化身、憤怒と情熱の僧、アシュヴァッターマン。それが、ぺぺロンチーノと運命を共にするサーヴァントの名前であった。カーマ胃痛案件でもあった。
「アナタ・・・いいの?アタシだけど、マスター」
「あぁ?喚んだのはそっちで応えたのはこっちだ。もうンな段階は終わってんだろ。行くぞ」
「行く?どこに?」
「決まってんだろ。戦いの準備だ!戦場はどこだ?どんなヤツが相手だ?俺の力が必要だってんなら、やってやるからよぉ!」
「あー、うん。じゃあ・・・」
「説明、よろしく。ぺぺ」
「キリシュタリア!?カドック!?ちょっと見捨てないでー!?」
予想はつく。戦士に対し、向かう相手が何かと問われたなら偽りなく答えねばならない。その結果──
「ガキの仕置きだぁあぁ!?んなもんサーヴァント呼んでやる事かコラァ!!あん!?妖精!?今何年だコラァ!!2015年くらい!?そんな最先端に妖精なんぞいるわけねぇだろコラァ!!」
憤怒と情熱が爆発することなど解りきっている為である。ぺぺロンチーノ、相棒となるサーヴァントの正当極まる疑問の憤怒を叩きつけられるのであった──
シグルド「成る程、つまり当方は貴殿の地元のヒーローといった憧憬を受けているのだな」
オフェリア「は、はい!・・・私はあなたに見合うマスターなどとは言いません。でも・・・」
~
マシュ「はい!」
リッカ「うん!」
オルガマリー「えぇ・・・!」
~
オフェリア「・・・力になりたい人が、一緒に頑張りたい人達がいるんです。マスターとして!あなたと一緒に・・・皆と一緒に・・・!ですから、お願いします!シグルド、あなたと頑張りたい・・・!母の血を紡いでくれた英雄の、あなたと・・・!」
シグルド「──委細、決意、共に承知した。その信念、その想い。英雄として応えねばならないものだ。オフェリア・ファムルソローネ」
「で、では・・・!」
「あぁ。任せてほしい。当方は、いつでも味方だ」
「あ・・・ありがとうございます!!」
(お母さん、やったよ・・・!マシュ、リッカ、オルガマリー・・・!これで私も・・・!)
「あぁん!?」
(ビクッ)
シグルド「む。・・・どうやら新たなる同胞の様だ。しかし・・・いや、心配はいらないだろう。当方の眼鏡が、そう言っている」
オフェリア「め、眼鏡が・・・?」
シグルド「そう。メガネ・キラーンだ」
「メガネ・・・キラーン・・・!?」
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