ゼロ『へへっ、それほどでも・・・って!ノアを知ってるのか!?』
はい!キングのおじいさまに会わせてもらいました!『諦めるな。とにかく諦めるな』が信条のスパルタカウンセラーでした!
はくのん「ウルトラ友好範囲・・・」
輝夜「ウルトラウーマンにしては威厳が足りないわね。流行っているのかしら、そういうの。神秘性はいいの?」
え?キングのおじいさまが『ウルトラウーマンは強さだけでなく、愛嬌や包容力も磨けるといい。男性にはない強さを、きっと君は持てるはずだ』と仰ったので、一生懸命身に付けたのですが・・・おかしかったですか?
ゼロ『なにしてんだキングのじいさん・・・』
ではその、神秘的に!・・・ヘッヘッヘ、シンパイスルコトハ
はくのん「(いまのままで)いいです」
えぇ!?
輝夜「神秘的・・・というより、怪しいわよね」
えぇぇ!?キングのおじいさまが『これやっておけば大丈夫』と仰ったのに!?
ゼロ『なにしてんだキングのじいさんッ!』
改めまして、ご挨拶を!私はフィリア。ウルトラウーマンフィリア。此処ではない時空に存在するOー50。ウルトラ戦士生誕の聖地出身のウルトラウーマンです!故あって本体は宇宙の孔を塞ぐ為の要石に使って粒子レベルなんですが、逆に宇宙に偏在、一体化することにより意識を集中し語りかける事が可能になると今知りました!気軽にフィリアちゃん、フィリアとお呼びくださいね!
『フィリア・・・見た目に反して随分とフレンドリーで親しみ易い子なんだな。それに宇宙の孔を塞ぐ為に宇宙と一つになるなんてとんでもない事をやってるもんだな』
あはは・・・私としてはやれることをやった結果こうなっていた、といった方が正しいのです。そもそもグリーザを制したのは完全な成り行き、お節介ですからね。オーブの光さんはミッション達成に期限はつけませんから、そこは一安心です。よかったぁ・・・
「グリーザがメインではない?別のミッションで来たと言うこと?」
そうなりますね。そもそも私はオーブの光という戦士の頂にある光からウルトラウーマンとしての力を授かり、宇宙にバランスをもたらすミッションにかかりきりでした。この宇宙に来たのも、そのミッションが大いに関係しています。こう見えて、下積みは割と長めなのです!
「グリーザ程の脅威をついでで収めたとは・・・相当の実力者ね」
いえいえとんでもない!私に力を貸してくれた月の賢者さんの命懸けの協力が無くては倒せません、というか縫えませんでした!今も私は、宇宙の孔を自身の身体で塞いでいる状態なので身動きが取れないのですが・・・
『それは安心・・・というか、近い内に必ず助けてみせる。だから今は、君の事を教えてくれないか。君のウルトラウーマンとしての道筋、そして今に至るまでの経緯を。君は、光の戦士であるのかを俺達は知る必要がある』
解りました!それでは説明致します。頭に映像を送りますので、リラックスしてお聞きください。それではどうぞ!
~
私の故郷、Oー50。そこは言ってしまえば世紀末の僻地でした。摩天楼がごとき山々が聳え、そして頂上にはウルトラマンの力を授けるオーブの光が存在し・・・日夜英雄となるため、様々な戦士が頂上へと向かっていきました。
しかし、その故郷は御世辞にもいい場所とは言えません。ウルトラマンの力を独り占めしたい為、永遠の友情を誓った親友同士が殺し合うなど日常茶飯事。怪獣を操るギャング、戦災孤児を洗脳し、私兵に仕立て上げたり売買をする恐ろしい人達。治安維持をしている星間連合ですら強権を振りかざし弱者をいたぶり踏みにじる有り様。人々はそこをこう呼びます。『善人は生きていけない場所』と。
「ヒャッハーな世界すぎた」
「人間、地金を晒せば似たようなものよ」
そんな星に生まれた私・・・フィリアと呼ばれた私は、そんなOー50に生きる弱者達を救い、平穏をもたらすための『ウルトラマンの器』として鋳造されました。デザインベビー、ホムンクルスの技術を以て造られた、人造生命体ですね。ウルトラマンとしての力を宿すための入れ物、ヒーローとして望まれた女性タイプ。その唯一の成功例でした。
『・・・確か、リッカの相棒のマシュだかが似たような生い立ちだったな。言うなら君は、デミ・ウルトラマンってやつか』
はい、そうなんです。私は戦士として、ウルトラマンとして希望と愛をもたらす存在として望まれました。フィリアは故郷の言葉で『愛と希望』という意味を持っていたそうです。
「平和を求めるにしてはやり方が非道すぎる。フィリアちゃんの意志はどうだったの?」
そうですね・・・大変光栄かつ、恐縮な使命を授かったと今では思います。しかし──私は、失敗作の烙印を押されました。
『なんだと!?』
理由は、肉体の耐数年月。肉体の細胞の寿命が早く私は丁度、二十歳までしか生きられないとされました。技術の粋を集められて造られたので、一年経てばもう成人の姿になってはいましたが・・・私は失敗作の烙印を押され、集落を追放されました。そして廃棄処分先に選ばれたのが、オーブの光が頂上に在る・・・戦士の頂だったのです。
「・・・リッカが聞いていなくて良かった。グドーシといいマシュといい、地雷案件過ぎる」
「どこの星もやる事はおなじなのね・・・」
『・・・それで、君はどうしたんだ?』
私はそのまま廃棄処分されましたが、使命に類する想いだけ、名前だけは戴いていました。即ち『愛と希望』。その名前を付けてくれた人々は、平和と安らぎを求めていた。私を生み出したのは、この世界に愛と希望をもたらす為。ならば私はどうすべきか、何をすべきか。そう考えていた時──私は、頂上を目指していたのです。
愛と希望とはなんなのか、良くわかりませんでしたが・・・実感はあります。失敗作と断定される前に触れあった人々の願い、声。優しい眼差しや、私にかけてくださった言葉。それを私は、護りたいと願ったのです。使命として、願いとして。それを護る為に、私は力を授かりたいとお願いをして、頂上を目指したのです。たった一人で。もらった性能を発揮して。
『フィリア・・・』
なんとか地上にはたどり着きましたが、戦士の頂とは戦士を試す試練の頂上。私という個体の性能ですら困難を極めました。盗賊、殺人犯、吹雪、噴火、強盗・・・それら全てを退け、頂上にたどり着く頃には、私はもう満身創痍。生命活動を停止する寸前にまで陥っていました。
[君は、どうしてここに?]
力及ばず、果てようとした時・・・霞む眼前に浮かぶ光が、そう私に語りかけて来たのを覚えています。私は、力が欲しい。授かりにきた・・・そう言おうとしたのですが。実際に口にした言葉は違ったのです。
(愛と、希望・・・その願いを・・・護りたいのです)
力が欲しいとは言えなかったのです。私は満足してしまっていました。力など授からなくとも、私は自分一人で此処まで来れた。皆が造った私の力は、愛と希望の願いは戦士の試練を乗り越えることが出来た。その事実は、私を・・・満たしていたんです。
(願いを叶えてくださるのなら、どうか私ではなく・・・より良い明日を願う人達へ。私に込められた願いを懐く人達へ)
私は失敗作でしたので、次にここに来る、愛と希望に満ちた誰かに力を託してくださいと。私はそうお願いしました。主観的に・・・戦闘の最中、心臓を抉り取られ、助からないと解っていたので。
それでも。失敗作でも、愛と希望を夢見て進めば本懐を果たせるのだと。願い、祈り、誰かを想い続ければ必ず報われるのだと。
愛と希望を願った人達に、少しでも何かを伝えられることが出来たならと。私はオーブの光に願いました。どうか、私ではなく、私に込められた願いの成就を、と
(どうか、よろしく・・・おねがい、いたします)
限界を迎え、私が生命活動を停止したその時──
[いいや。その願いは誰かが叶えるものではない。君が叶え、護るんだ]
そんな声が、私に響き。──黄金の輝きが、私を包みました。そして右手には、黄金のロザリオ。
[愛と希望。それが君の名前なら、それは君自身が護るんだ。その心が懐いた光のままに。今日から君は光の戦士──ウルトラウーマン・フィリアだ]
そのロザリオと私は一体化し──次に目を開けた瞬間には、目の前には全く違う光景が広がっていました。
(私に、一体・・・何が・・・?)
[君は選ばれた]
(選ばれた?私が・・・ですか?失敗作の、私が?)
[大事なのは、どう生まれたかではない。どう生き、何を感じ、何を願うかだ。君の心には光が満ちている。それは──宇宙の孤独を照らす光だ]
(輪っかさん・・・)
[共に歩もう。この宇宙に、平穏をもたらす為に。君の願いを、叶える為に]
その願いは、あくまでも人々が私に託した願いでした。
その想いは、あくまで私が素晴らしいと感じた理想でした。
私は失敗作、偽物にしか過ぎませんでした。でも、私ではなく、私に込められた願いは確かに認められたのです。
ゼロ『・・・ぐすっ』
はくのん「泣いてる?」
『泣いてねぇ!・・・リッカやマシュとそっくりじゃねぇか。あるんだな、こんな事・・・だが、それじゃあなんで誰にも顔を見せなかったんだ?』
実は私は当初、ウルトラウーマンとしてはあまりに虚弱でした。具体的には、活動時間は50秒程。光線を放てば変身が解けてしまうほどに短命で・・・
ゼロ『50秒!?』
輝夜「戦う処ではないわね、それは・・・」
ですので輪っかさんはまず、私の休養と特訓と宇宙の調査をミッションとして発令しました。宇宙に伝わる伝説のウルトラマン達の調査、そして怪獣達の退治を私に課したのです。それにかかりきりで、宇宙の果てから果てへと行っていたので面識はほとんど無かったのです。ほとんど極地、滅んだ土地、古代の土地とかばかりでしたから!
はくのん(伝説を探し回らせるとかエグいミッションする。やはりスパルタ)
死線に次ぐ死線、命懸けの一分間の繰り返しで生き延びながら宇宙を巡り、漸く伝説のウルトラマン達と何人かお逢いできたのです。このティアラとマントをくださった、キングのおじいさま・・・
『キング・・・やっぱりあのウルトラマンキングなんだな・・・』
はい!死にかけていたところを見つけて貰いました!そしておじいさまの導きで、伝説のウルトラマン達・・・ウルトラマンノア様、ウルトラマンレジェンド様ともお話をさせてもらい、力を授かることが出来たのです!ウルトラマンノア様からは、自身の限界を越える金色のプロテクター。レジェンド様からは、燃え盛る命・・・ここまでしてもらってようやく、私の活動時間は二分に伸びたのです!
はくのん「それだけやって、二分・・・」
数千年、キングのおじいさまに鍛えていただきやっとOー50に戻った私は、輪っかさんに立派な私を報告致しました!そして、新たなミッションをいただいたのです。それが、この太陽系に来た理由。今なお終わっていない、私のミッション。
はくのん「それは一体・・・?」
・・・星の究極の一、アルテミット・ワンからの地球の防衛。並びに──宇宙の様々な星を収穫する恐ろしき遊星【ヴェルバー】の破壊。
はくのん「──!!」
それが、私が受けた任務でした。そしてこの星系の時間軸で、一万二千年程前に。私はこの太陽系へとやってきました。其処で出会ったのです。地球に放たれた尖兵、セファール。そして──
「・・・月が産み出した虚無、グリーザに、ね」
はい。私は双方を対処する決断を、迫られたのです──。
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