人理を照らす、開闢の星・序章〜awakening,precious,star〜   作:札切 龍哦

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リッカ「な、何事!?辺りが虹色のプレシャスパワーに包まれて!何事!?あっ、身体の傷が治ってく!何事!?」

はくのん「これ…ギルと、エア姫の…?」

ギルの声『ふはは、勘がいいな新王!その治癒は逢魔めの世界を創造する力の一端よ、ありがたく貰っておけ!』

リッカ「ギル!?どこ!?」

エアの声『ごめんねリッカちゃん、キングお爺さんの力で、今ちょっと幻想郷と一体化しているから姿は見せられないんだけど…ちゃんとあなたたちの傍にいるよっ』

リッカ「姫さ、えっ!?幻想郷と一体化、えっ!?」

ギル『ふはは、虚無対策の極致というやつよ。エアの単独顕現を以て、時空と一体化し破滅を防いでいる!今の内に孔より奴等を抜き取り、真に虚無を滅するのだ!』

はくのん「いよいよ世界を姫とタンデムで救い始めた王様」

ギル『ふはは、先に無差別消滅を図ったのは奴等よ。手段を選ばぬ無法は我等の得意分野と失念していたか虚無如きが!丁度よい、革新者めの力にて要請はしておいた。反撃と行くぞ!』

リッカ「な、なんだか急に始まったね逆転ムード!?つ、つまり…!?」

エア『大反撃大戦!という事ですよっ!』




早苗「随分辛そうですね!霊夢さんっ!」

霊夢「は…?」

グリーザ【フ、ヒャハハハハ…】

文「気持ちの悪いニヤケもこれまでです!やりますよ、アリスさん!早苗さん!」

アリス「勿論よ。やらせるわけにはいかないわ!」

霊夢「あんたたち、なんで…!?」

すいか「悪酔いで無様を晒したからな!汚名を挽回するのさー!!」

勇儀「汚名を取り返すんじゃないよ…。ま、義理立てさ。義理立て」

咲夜「お嬢様の命令、そして…個人的なお節介です」

妖夢「幽々子様に『虚無くらい斬れないの?がっかり』などと言われては奮起する他なく!やってやろうじゃないですかー!!」

霊夢「うそ…あんたたち、誰かの為に…!?」

グリーザ【アッハハハハハ、ヒャッヒャッヒャッ…】

早苗「別に幻想郷のためとかじゃありません!私は──親友の未来のために虚無をやっつけるんです!そしてそれは、皆も同じなんですよっ──!」


虚無に消し得ぬ絆の螺旋

「桐之助、君に何が起こったかは解らない…しかし君は途中で逃げ出すような不誠実な人間でないことくらいは理解しているつもりだ!だから──必ず戻って来ると信じているぞ、私は!」

 

シャドウ・サーヴァントが更なる勢いを見せ、人里に乗り込まんとする状況。人里の人間もパニック寸前にまで追い込まれる刹那、幻想郷を包む七色の光を見、それでも尚と奮起した者達は懸命に戦っている。アタランテと肩を並べ、弾幕を放ち戦線を維持するは慧音。人を護るため、その力を奮っている。

 

「そうだ、諦めるな!生存を放棄すれば淘汰されるのみ、我がマスターは決して妥協も諦めもしない凡人だ!ヤツも出来たのだ、キリシュタリアが出来ぬ筈があるまい!」

 

「信じているのだな、主の事を!」

「あぁ、ヤツの作るアップルパイは中々に美味い!」

 

二人が懸命に遊撃をこなし、強固なシャドウ・サーヴァントを迎撃し消えた穴を埋める戦いを続ける。しかし敵は四方から攻め立ててくる為、どうしても戦線に死角が出来てしまう。

 

『反対方向からまた来ているぞ、上白沢女史!教師が戦うなどいよいよ後がない感じが凄くないかねこれ!リッカ君の故郷でこういうの…』

 

「本土決戦でしょう、ゴルドルフ副所長!しかしまだ、学徒出陣などという愚策に頼るまでは行っていない、なんとしても…!」

 

「──意気込みはいいわ。よろしい、ならば私達も乗ってあげるわ!助太刀よ!」

「死ねぇ」

 

ここで阻止する。そう言い切るが早いか、その変化は起きた。空中に『真紅の槍と炎』が降り注いだのだ。空を覆う暗雲と化していた敵勢力を蹴散らす、圧倒的な弾幕…否、攻撃。それは、人間等では再現出来ない領域のもの。慧音はそれを目の当たりにし驚愕する。

 

「レミリア・スカーレットにフランドール・スカーレット!?手を貸してくれるのか!?」

 

そう、吸血鬼姉妹スカーレット。幻想郷においても屈指の実力を持つ二人が、なんとシャドウ・サーヴァントに向けて攻撃を開始したのだ。それはつまり、人里を防衛する戦力に加担するという行動である。

 

「カルデアの連中にはレクリエーションでお世話になったのよ。カリスマとして、恩義には礼節と忠義で返すものよ!模範的なカリスマとして讃えていいわ!」

 

「姉はともかく、妹まで…!」

 

「…社会復帰」

「照れてはダメよ。聖杯の欠片からカドックがピンチと伝わって引きこもりを止め」

 

フラン、レミィに腹パン。照れ隠しに帽子を被り直し、四人に増え向かっていく。

 

「今こそ真紅の惨劇が幕を開ける!狂いし私のお遊戯、恐れずしてかかってこい!」「ネムイ(´・ωゞ)」「あはははははははは!!壊していいおもちゃがいっぱーい!」「いざぁ」

 

「ぅ、困った妹よ…という訳でスケベ教師!紅魔館がカバーしてやるわ、ありがたく思うのよ!」

 

「日差しは大丈夫なのか!?」

 

「「日焼け止めクリーム!」」

 

「納得だ!」

 

それは、カドックが…楽園が紡いだ縁の具現。彼女らは幻想郷の危機ではなく、信頼出来る隣人の為に立ち上がったのだ。それは、レクリエーションが繋いだ絆にして、メダルとは違えど確かな心の繋がり。勿論、吸血鬼姉妹だけではない。

 

「行くぞ子分!あたいはさいきょーのクラス、ばーさーかー!全ての攻撃が2倍の凄いやつだ!おまえの恋人と仲間がぶざまになったのはわかった!護るんだ!」

「はい。シグルドの…シグルドを招いてくれた皆様の為に…!」

 

チルノ、そしてブリュンヒルデ。氷と焔の弾幕が空を覆い、虚無の影を跳ね返す。バカで単純であるからこそブリュンヒルデはマスターの影響を受け、同時に正しい本質を捉える。命と未来を護る。彼女らは今、正しい正解を本質的に実行しているのだ。

 

「いいぞぉ!このまま蹴散ら…うわぁ!?」

 

チルノ達が快進撃を行おうとした刹那、七色の戦艦の主砲クラスの光線が空を薙ぎ払う。すんでのところでブリュンヒルデがチルノを庇い立て事なきを得たが、間違いなくチルノごとシャドウ・サーヴァントを蹴散らす軌跡であった事は間違いない。

 

「チョロチョロ邪魔よ。逝ね」

 

緑髪、真紅の鋭い目つきの麗人…風見幽香が放った弾幕、マスタースパーク。常軌を逸した火力と魔力の波動は、空の敵を抉り、削り取り雲すら散らす勢いの威力をもって全てを蹴散らした。無論、味方の識別はしていない無差別ではあるが。

 

「あー!!花女!あたいの見せ場を奪う気か!」

 

「ゴッホやデイビッドはまだ価値があるのよ。私は私のものを害する輩を生かして帰さないわ。取り込んだと言うなら、皆殺しにして取り返すだけよ」

 

幻想郷最強クラスの妖怪が放つ、無慈悲の弾幕。絶対的強者でありながら厭世的な幽香が腰を上げた理由。それもまた、紡がれた縁の為。自身の似顔絵と花の手入れを担う相手を救うための加勢。故に、彼女は容赦なく活路を開いていく。

 

「やはりね。この地は最大の要であることは承知済よ。お空、やってしまいなさい」

「解りました!食らえ、エコロジー・ニュークリア・フュージョン!!」

 

そして上層にて、ペットにして核融合を操る八咫烏たる霊烏路空(れいうじうつほ)と共に地下よりやってきた主、さとりが背負われやってくる。幽香に全く引けを取る事の無い核融合パワー弾幕が、全域を幅広く守護と殲滅を担っていく。

 

「地下にいたバケモノじゃない!何故こんなところにいるのよ!?」

 

「ご挨拶ね、吸血鬼の姉。別に地上はどうでもいいのよ私は。ただ…知人が慰安で来ている今、滅ぼされては困るというだけ」

「食らえ!エコロジー・ニュークリア・フュージョン!」

「聖杯を託したものとして、アフターサービスも業務のうち」

「食らえ!エコロジー・ニュークリア・フュージョン!」

「だからこそ、今は私達も」

「食らえ!」

 

「ちょっと静かに…いい子だから」

「うにゅ?」

 

「私達と同じ。幻想郷自体はどうでもいい。ただ、物好きな人達への恩返し」

「ふふ…まぁ、そういう事ね」

 

「どういう事なの!?」

 

「あなたも割と残念な頭なのね…」

 

さとりと吸血鬼のやり取りを尻目に、更なる騒ぎが加勢する。人里の中心の櫓にて、フィーバーポーズを取る少女が一人。

 

「もうダメだ。もう無理だ。ピンチのピンチのピンチのチェイン。もう駄目だと諦めてるんじゃないですか?」

 

桃色の髪の少女…秦こころ。なんと彼女もいつの間にか加勢にやってきていたのだ。それは、戦闘の為ではない。

 

「何言ってんだよ!!その崖っぷちが、最高のチャンスなんだぜ!?自分らしさを感じられるよ!だから絶対!ネバギブアップ!!私のこころ★サンバを見て元気だぜ!万雷の喝采をおくれ!幻想郷の惚けどもー!」

 

そう、鼓舞のためのこころんダンス。ぐっちゃんと共に模索し、辿り着いたりゅーたんサンバ。それを懸命に踊り、見るものに勇気を与える戦いを彼女は選んだのだ。

 

「ぐっちゃん、今はここにはいないんだったな。だが必ず帰ってくるだろ!信じて私は踊るぞ!トロフィーとして、聖杯を高く掲げようじゃないか!やるぞー!」

 

「あら、愉快な踊りじゃない。見とれて的を外してはだめよ、永琳?」

「外しませんよ、年末のお笑い番組でもあるまいし」

 

更に降り注ぐ矢の雨、過たず味方を避け敵へと直撃する神域のコントロール。それは月の姫の従者にして医者、八意永琳の賢者としての力の一端。

 

「今はカルデアの力で虚無の力が抑え込まれている状態。あと一押しで均衡は崩れる。それを補佐するのも勝利への鍵」

 

「まぁ要するに、勝ち馬に乗るのが最適なのよね。…フィリアや、かつての月の都。そして因幡うさぎも世話になったものね。さぁ永琳、恩返しをしなさい。私の分まで盛大にね!」

 

「了解致しました。レイセン、フォローなさい」  

 

「お任せを!リッカちゃんのフォローくらい、やってみせますよー!」

 

月の勢力もまた、援軍として加勢する。今ここには諍いも、拘りも捨て、立場に関わらず紡がれた縁を護らんと様々な者達が一同に介している。

 

「…幻想郷が、一つになっている。垣根も種族も越えて、紡がれた縁と未来を護るために」

 

慧音も、見たことの無い歴史にして未来。それが今、目の前に拡がっている。自身らの事ではなく、親身になった人間達の善意に報いる為に戦う者達。

 

「これが…桐之助の言っていた楽園の旅路。万全盤石にして、完全無欠の結末に臨み続ける叙事詩。その一幕…」

 

例えそれが一時のものでも。ほんの僅かな時間の共闘で、二度と有り得ぬものだとしても。

 

「──私は今、凄まじい歴史を見ている…何処かで見ているか?桐之助…!」

 

困難を前に、一つになる幻想郷。其処には確かに存在している。確かに今、此処にあるのだ。強きが弱きを護り、弱きが強きを信じる、有り得ざる夢物語。

 

──例え、それが偶然の産物であろうとも。楽園がもたらした『平等』が、確かに其処にあったのだ──。

 

 




霊夢「あり得ない!?あんたらが誰かのためとか!私が異変解決するときは邪魔ばっかする癖に!?」

文「人徳の差ですねー」

早苗「主役が絆に一番疑問持つとか斬新ですね!」

ゼロ『人間ってのは、ドス黒い影と眩い光を持った存在ってこった。不思議な話じゃねぇ!』
ヒカリ『だからこそ、ウルトラマンは愛するのだ。この星を。生きる生命を』
フィリア『虚無が平等だなんて、ぜーったいおかしいですから!愛と希望は、今ここにあるんです!』

霊夢「あ、あんたらほどのウルトラマンがそういうなら…」

グリーザ【ヒャッヒャッヒャッ、ヒャハハハハヒャハハハハハハハハハハハハハ】

霊夢「!またチャージしてない!?」

『霊夢、あなたが今度は引っ張り出すのよ。囚われた全てをね』

霊夢「紫…!?」

温羅「オラァ!!大人しくしやがれっ!!」
【ヒャッ──ヒャハハハハ…】

「どうやら全体的にスペックは上がったが、不条理っぷりはやや落ちたみたいだな?きちんと触れるのが証拠だぜ!」

霊夢「温羅さんまで…!」

紫「待たせたわね。最後の力…あなたに任せるわ」

『ニトライザー』

『紫メダル』『温羅メダル』『伊吹大明神メダル』

霊夢「…あんただけ雑魚くない?これ」

紫「そんな事言わないで…。とにかく、中にいる客人と、天邪鬼。それを回収出来るのは結界に長けたあなただけ。やれるはずよ、あなたなら」

にとり『主役の癖にパッとしてねーから見せ場くれてやんよ!しゃんとやれしゃんとー!』

霊夢「あの河童は後で殺そう」

グリーザ【ヒャハハハハ…】

紫「!また虚無の波動を出すつもりね。さぁ、王と姫が幻想郷と一体化してくださっている内に早く!」

温羅「お前さんならできる!お前さんは当代一の妖怪退治の専門家だろ!」

霊夢「温羅さん…解ったわ、やってみる!でもこの三枚目、誰!?」

グリーザ【ヒャッヒャッヒャッ…ヒャハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ】

霊夢「あーもう!やったらー!!」

霊夢は素早くニトライザーを手に取り、トリガーを勢いよく押し空間に飛び込み、起動の為のアクセスカードを手に取る──!
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