【今回は改築回と似たようなもの…新入戦力面接回だ。幻想郷の住人たちと簡単なお話を箸休めとしてお届けしよう。何せシリアス続きだったからね。息抜きも必要だろうし】
【悔いのない選択というのは中々難しい。君達もどうか、日々を悔いの無いように生きようね。先の地震のように、平和は案外あっけないものだ。それではいってみよう。ニャルラトホテプ面接、スタート】
【…君達は大事なこの物語の屋台骨なんだ。くれぐれも突然いなくなったりしないでおくれよ。頭プレシャスな私との約束だ】
【さぁて、久しぶりの面接だ。ワクワクしながらやっていこうじゃないか】
鼻歌を歌いながらかんたん特設会場を作り、悩める新入生を圧迫する衣装に身を包みしは我等が邪神、スカウト担当ニャルラトホテプ。仕事を選ばないことに定評のある面接担当が、楽園に参加するものを見定め、時に笑い、時に嘲笑い、時に嘲ったりするようなしないような素敵な時間。シオン曰く『深淵圧迫面接とか脳が死ぬ』と言われたお墨付きの面接である。大体此処で悪意と翻意のある輩は見抜かれ個人情報をすっぱ抜かれ破滅ルートに入るのだが、それはやってみないと解らぬが故の結末。人生は未知があるから面白い。全知はパンドラの奥底に宿った最後の災厄との話もある。
【それでは、どうぞー。いらっしゃーい】
今回の招かれし相手を邪神は見極める。人を見るのも弄ぶのも大好きな邪神の御眼鏡に映る、楽園に招かれし幻想郷の住民とは──
~博麗霊夢
霊夢「博麗霊夢です。志望はカルデアスタッフ部門。理由はゴージャス王様への義理立てとコネ作り。配布サーヴァントみたいな扱いを所望するわ」
ニャル【いきなり幻想郷の顔が来たんで邪神さんびっくりしているよ。幻想郷を空けても大丈夫かな?】
霊夢「前に月に殴り込みに行ったとき、一ヶ月くらい空けたから一月くらいは大丈夫よ。なんなら土日戻って祭事や神事を片付けてしまえばどうとでもなるわ。どうせ神社に客なんて来ないでしょうし」
ニャル【思うんだけど、君って巫女にあるまじきリアリストだよね…巫女っていう神秘的な雰囲気から一番遠いところにいない?】
霊夢「非日常に身を置きすぎて、むしろなんでもない日常の方が馴染みが浅いのよね…だからカルデアってところで見てみたいのよ。なんでもない日々、日常…そういった当たり前の営みってやつ?私、親もどっか行ったきりだしね」
ニャル【そうか…地位と名誉と人気は一番なのに当たり前の概念がない天才…それはそれは貴重な人材だ。一応最後に聞いておくけれど、異なる人間や文化が敵対した場合、君はどうする?】
霊夢「話を聞くなら良し。邪魔ならシメて蹴散らすわね。大体戦いになった時点で話し合いで戦う段階は過ぎてるんだから、躊躇った方が負けるわよね。負けるくらいならこっちがやってやるべきよ」
ニャル【頼もしい事この上ないなぁ。解った、ありがとう。結果を楽しみにね】
~東風谷早苗
早苗「東風谷早苗です!!よろしくお願いします!」
【元気だねぇ。確か君はリッカちゃんのお友達で】
早苗「はい!リッちゃんの力になりたいと思い!カルデアでスタッフ枠を志望しました!奇跡の力はきっと土壇場の開運や幸運に繋がると思います!」
【運って戦場やダイスでいちばん大事なものだからねぇ。それをサポートしてくれるのは】
「突然ですが邪神さん!守矢神社にご興味はありますか?」
【えっ】
「守矢神社は妖怪や人ならざる方を幅広く受け入れています!あなたのように全宇宙から鼻つまみの爪弾きにされている方であっても大丈夫!深い深い懐で受け入れ、御利益をもたらしてくださいます!」
【邪神を勧誘し始めましたねこの娘…マイペースすぎない?でも差別や選民思想に染まらないフラットな思考は人種の諍いが無くて良いよ良いよ、非常に良いよ。身体は実に凸凹だがね】
「信じたものは救われます!そう、守矢神社は信じてくれた方を逃しません!蛇で丸呑みするようなバッチリサポートをあなたに!ご興味が湧いたならぜひとも御家族で守矢神社へ!オンラインサイトも開く予定です!その勉強を楽園でもしたいんです!」
ニャル【うまく纏めて来たねぇ。今度お邪魔させてもらうよ。ありがとう、結果をお楽しみにね】
「ありがとう御座いました!」
(…幻想郷の次元によって住人の出来はまちまちだが、こっちの守矢組は当たりっぽいな。原作だとテロリスト集団だからなぁ。まぁ良しとしようか)
~チルノ
チルノ「あたいがさいきょーのマスター!!ばーさーかーのチルノだ!こっちはらんさーのぶりだ!お前達楽園に力を貸してやる!ありがたく思え!」
ブリュンヒルデ「よろしく…お願い…します」
【マスター枠での推薦とは頼もしい。命を懸けた危ない仕事だがやっていけるかな?勿論、我々も全力でサポートするがね】
「大丈夫だ!何故ならあたいはさいきょーだからな!どんなやつでも一発でけちょんけちょんのメッタメタだぞ!すごいだろ!」
ブリュンヒルデ「心配、ありません。マスターを護るために、サーヴァントがいます…。それは、私の役目、使命…ですよね、マスター」
チルノ「そうだ!あたいとぶりのコンビを見ろ!すごいだろ!」
(サーヴァントとの付き合いは良好か。ブリュンヒルデもマスターに引っ張られ、思考がやや単純明快になっている。伊達に逸材として見られていないわけか)
【よし、ならチルノちゃん。簡単な問題をやってみるか。3×3は?】
チルノ「さんさん!」
【……1+1は?】
チルノ「11だな!」
【噂に違わないw慧音先生も諦めたりするのかなぁこれ…】
ブリュンヒルデ「…すみません。私が問題を出してもよろしいですか?」
【?どうぞどうぞ】
「マスター、三騎士と四騎士の相性を…」
チルノ「セイバーはアーチャーに弱い!アーチャーはランサーに弱い!セイバーはランサーに強い!アーチャーはセイバーに強い!ランサーはアーチャーに強い!」
ニャル【!】
チルノ「ライダーはキャスターに強い!アサシンはライダーに強い!キャスターはアサシンに強い!」
ブリュンヒルデ「バーサーカーは…」
チルノ「さいきょーだ!!」
ニャル【これは…】
ブリュンヒルデ「部員の方と、私と、先生でお勉強を…。マスターとしての最低限の知識は、頭に入っています。我がマスターは、無知ではあっても愚かではないのです」
チルノ「あたいに相応しいクラスだな!どいつにも強い!さいきょーのクラスだ!」
ブリュンヒルデ「ですから、どうか…よろしくお願い致します…」
ニャル【──この⑨妖精にここまで知識を仕込むとはな。存分に驚かされたよ。マスターとサーヴァントの主従関係…必要な資格は既に得ているみたいだな】
チルノ「そのとおりだ!だが、一つだけけねん、けねんがある!」
ニャル【ん?】
「あたい一人でマスターはじゅうぶんになって、皆クビになってしまうかもしれないな!そうならないように、皆あたいにしっかりついてくるんだぞ!何せあたいは、さいきょーのマスターなんだからな!」
ブリュンヒルデ「…それは言い過ぎですが…」
チルノ「なにぃ!?」
「彼女は神秘の妖精…必ず、私達の力になってくださる筈です。どうか、よろしくお願い致します…」
ニャル【…悪いような結果にはならんよ。少なくとも、無為な徒労にはならないという事は伝えておこう】
幻想郷からの住人達の本質を見極めつつ、邪神は楽園に如何なる貢献を果たさせるかの思案に耽る。それもまた、かの邪神なりの楽園の護り方であるのだ──。
ニャルラトホテプ【濃いな…キャラが濃い。胸焼けするレベルで濃ゆいぞ東方Project。きっと皆たくましくやっていけるだろう】
(まぁ合否というか、単純に素質や素養を見るための適性試験だから弾くとかは無いんだが…)
【さーて次のリストはと…】
~フランドール・スカーレット
射命丸文
鬼人正邪
河城にとり
【…負けず劣らず濃いな…】
次回へ続く!
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