リッカ『くっ…!!』
上海人形『』『』『』『』『』『』『』『』『』
リッカ(絶えず囲まれて、突破の隙が見いだせない…!)
ゴリアテ人形『───!!!』
リッカ『わぁっ!?』
アリス「ゴリアテパンチ…チェックメイトよ」
『藤丸リッカ!グランドレッキングパワー!!』
リッカ『ふんぬぅあぁあぁあぁあぁ!!!』
アリス「受け止めた…!やるわね、けれど!」
上海人形『』『』『』『』『』『』『』『』
リッカ『!』
アリス「波状攻撃、貰ったわ!」
リッカ『ひゃーーーーーー!?』
ピチューン!!
~
リッカ「参りましたー!」
アリス「ふふ、ゴリアテを受け止めるなんて無茶もいいところだけど…あなたなら、やるわよね。そういうこと」
リッカ「行動パターンを読まれてたぁ…弾幕はブレイン!流石です!」
アリス「ありがとう。さ、お茶にしましょ?いい紅茶が用意できているわ」
リッカ「わーい!」
「はー!楽しい!!」
待ち望んだ皆との弾幕勝負。手加減された美しさを競う戦いを堪能し、紅茶を飲みながら心からの感想を打ち出すリッカ。結果はボロ負けだとしても、こうして皆と遊べる事こそが彼女にとって理想的な時間であり触れ合いなのだ。死者も出ず、奪われたものもない。彼女の幼少には無かった夢中で遊べる時間が今、ここにあるのだから。
「変な子ね、もう。ふふっ…でもこれで、先輩の威厳は保てたかしら」
相手になってもらっていたのは、自分に弾幕勝負のきっかけを与えてくれた七色の人形使いアリス・マーガトロイド。異変騒動の全てが終わった今、こうしてまた遊びに来ていたのである。ニトライザーを使った、本来の弾幕勝負。その上での戦いは、非常に巧みでブレインな弾幕によりリッカはボコボコにされていた。嬉しかったのか、自慢気に胸を張るどやっぷりを披露するアリスと笑い合う。
「うん、強かった!やっぱり負けるのもいいよね。次に活かせるものもあるし、もっと強くなろうって気になるもんね!」
「えぇ、そうよ。試行錯誤に自己研鑽。発展と進歩は成功ばかりではなく、失敗と改善から生まれるもの。生きている限り、挑み続ける限りね。あなたから貰った、アクションドールガールズもそう。まだまだ発展し、改良のできる領域のものだから作り甲斐が凄いもの」
リッカの活躍からインスピレーションを受け制作された、カッコいい女の子の人形…アクションドールガールズ。少数生産ながらも作り上げられたそれは大好評を博し、二次受注にまでもつれ込んでいる大ヒットを飛ばしていた。だからこそ、彼女はリッカの頑張りの意味が、功績が解る。
「…あなたはこうして、護り抜いていたのよね。進歩や技術の進化の為に必要不可欠なもの。平和や平穏というものを。外の世界でも、幻想郷においても。誰かの明日を、皆の平和を。一生懸命、がむしゃらに…」
今回の異変においても、結界の一歩外が全て燃え尽きていた地獄の頃でも、彼女がやってきたことはそうなのだ、それなのだと理解できる頑張りの本質。自分の未来や私利私欲の為ではない、誰かの生きる未来を護る為の戦い。それは誰にも知られない、称賛する者がいない戦いだったのかもしれない。困難を共に生き抜き、挑み駆け抜けた者しか知り得ない勲章なのかもしれない。
「…幻想郷に住む住人の殆どは、誰かに感謝することや好意を示すことは苦手だし、疎いものだから…代表、というのも変な話ではあるけれど。あなたに伝えさせてもらうわね」
それでも。護られた側の言葉や想いは確かにある。そんなものが欲しくて戦って来たわけではないのも解っている。それでも、些細なことでも、彼女の活力と力になるのであれば口にするのはやぶさかではないのだから。
「いつも、皆の平和の為に頑張ってくれてありがとう。あなたの頑張りのお陰で、私達の今があるわ。リッカ…本当に、お疲れ様」
「え、えへへ。えへへへ…そんな、かしこまって言われる事じゃないよもう…私はただ、自分が望む未来の為に頑張ってて、それが皆が笑顔の平和な未来に繋がってるだけだもん…」
リッカ、ガチ照れしふにゃふにゃとなる。称賛も名声も微塵も求めておらぬとはいえ、真っ直ぐな感謝はどんな攻撃よりも魂に響く。それが護られた者の感謝であるなら尚更だ。彼女にとっては、何よりの報酬となる値千金の言葉であるのだから。
「あと、もう私一人の力じゃないんだよね!楽園のスタッフ、マスターの皆にサーヴァントの皆!それと何より、時空を超えて繋がる皆の力でもあるんだから!」
「時空を超えてつながる、皆の力…ニトライザーで力を借りた皆の事であり、あの巨人の皆でもあるということね?」
そう、この旅路を支えるのは決して少なくない。数多無数の協力者、絆を結んだサーヴァントたち。そして今を生きる仲間達。そういった者達の絆や祝福が自分の力であるとリッカはずっと確信している。それこそが、自身に力を与えるもの。絆と勇気、愛と希望であるのだと。
「うん!力に意味を持たせてくれて、想いを貫くための道標になってくれるもの。それが皆との想い出と絆なんだ。自分がやった事の先に皆の笑顔や幸せはあるのか、自分が頑張った先には皆の笑顔はあるのかなって。そんな想いが、自分に力の振るい方を教えてくれるんだ。サナちゃんとか幻想郷の皆が笑っていてくれるのを奪わせない。今回の異変を頑張り抜けたのはそういった想いだし、戦うときに力をくれるのは皆の応援や、想いだからね!」
自分は決して一人ではない。人間として認め、受け入れてくれた人がいる。そんな人達の期待と応援に応え、そんな人達の明日や未来を護るために限界を超えた力を発揮する。思えばずっと、その繰り返しだ。自分は沢山の人達に背中を押され、沢山の人が指し示した道を駆け抜けている。それは、人が悪を自分の力で乗り越えられる何よりの証明だ。その尊さが自分を救ってくれたものだから、その尊さを奪わせないためなら無限の力が湧いてくるのだ。
「だからこうして、平和な中で思い切り遊べるのが一番達成感あるんだよね!後でゼロニキと空中パトロール行くけど、一緒に行く?」
そんな──骨の髄までヒーロー気質な彼女の言葉を聞き、彼女もまた一つの決心を固める。そう、きっとこれは無駄にならないという確信を得たがゆえに。
「ふふっ…それは兄妹水入らずで行ってきなさいな。せっかくだから、これも持っていって…ね」
そうしてやって来た人形、それは橙色の髪に金色の瞳、スラリとしたデザインにして勇壮なイメージを懐かせる女性のフィギュア。先のアクションドールガールズの特注品にして、第一号機…
「これ…!」
「リッカをイメージして作った、第一号機の人形よ。あなたが教えてくれたのだもの。女の子だってカッコよくてもいい…そんなあなたに作っておくのは、感謝の気持ちとして当然でしょう?これを、楽園に持ち帰ってくれるかしら?私達の平和を護ってくれた…」
そう、名もなき沢山の人達の感謝の具現として。誰よりも率先して頑張ってくれたあなたへのトロフィー代わりとして。アリスは徹夜で作ったのだ。彼女なら、また必ず会いに来てくれると信じた上で。
「幻想郷からの、感謝の印として。またいつでも、遊びにいらっしゃい。あなたの作ってほしい、形にしたい何かをいつでも…形にしてあげる。待っていてあげるから。だから、いつまでも元気でね。頑張り屋のヒーローさん?」
「アリス…!アリスさーん!!」
「ちょっと、ひゃぁ!?」
感極まったリッカの、弾幕タックルになすすべなく直撃するアリス。弾幕は得意でも、感謝の抱擁を避けることは出来ませんでしたとさ。
「ねぇねぇ、アリスを紹介したい人が楽園にいるんだけどいい!?その腕前、きっと気に入られるよ!」
「え、えぇ?いいけれど…」
…後に、メディアやメルトリリスに目をつけられ、専属モデラーとして楽園にお抱えとなるアリスの苦労と受難は、また別のお話──
アリス「さて、続きを始めましょうか。まだまだスペルカードを使っていない小手調べ。弾幕勝負は始まったばかりよ?」
リッカ「おーっ!頑張ってラストスペルまで行くぞー!」
魔理沙「楽しそうな話ししてるじゃないか。私も混ぜてくれよ!」
アリス「あら、魔理沙。影が薄いと思ったら」
魔理沙「勘弁してくれよ、無いものを倒すだなんてとんちに私の出る幕は無いぜ。じゃーん!」
『ニトライザー』
アリス「あら、リッカが使っている…」
魔理沙「弾幕をブレンドできるって触れ込みの玩具だ!お前さんも一緒に、やってみようぜ!」
リッカ「魔理沙さんともお手合わせ!?パワーとブレインの弾幕…!是非宜しくお願いします!!」
アリス「解ったわ。じゃあ私は理解できるのフォローに回るから」
魔理沙「おいおい二人がかりか?いいぜ、かかってきな!」
『魔理沙!アクセス認証!』
『アリス!』『パチュリー!』『幽香!』
『ギガ・トワイライト!!』
アリス「行くわよリッカ、泥棒を懲らしめてやりましょう!」
リッカ「おーっ!!」
『ミラクルスポイラー!!』
騒がしい、平穏な一時は過ぎていく──。
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