人理を照らす、開闢の星   作:札切 龍哦

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にとり「行くのか、ウルトラマンズ!」

ヒカリ『自身の警備隊を持つゼロや、別惑星出身のフィリアはともかく、私は光の国で技術者をやっている者だ。長く空けているとお呼びがかかってしまうからね』

ゼロ『いたらいたで新しい開発システム狙いで敵が来たりしねぇ?』

ヒカリ『万全なセキュリティというものは無いものだ…ゼロはどうする?』

ゼロ『俺もまた、宇宙を護る仕事に戻るぜ。リッカもそれを望んでる。な、リッカ?』

リッカ「うん!ゼロにぃとはいつでも繋がってるから大丈夫!だから、ゼロにぃの助けを待ってる誰かのところに行ってあげて!皆のヒーローだからね、ゼロにぃは!」

ゼロ『へへっ…これが俺の、自慢の妹だぜぇ?(ニマニマ)』

ヒカリ『セブンの娘ということにもなるのか。凄まじい家系図だな…』

フィリア『二人共、ありがとうございました!当初の通り、私はこの太陽系と地球に滞在し任務に励みます!』

はくのん「ムーンセルと楽園を拠点にして頑張ってもらう。非常に頼もしい」

リッカ「よろしくね、フィリアちゃん!」

にとり「新しいデバイスの案もある!フィリアはまだまだ帰さないぞ!よろしくな!」

フィリア『はい!宇宙からの脅威はお任せください!』

ヒカリ『ではまた会おう、河城にとり。君のバイタリティ、決して忘れはしない』
ゼロ『いい子に育てよ~?お前の兄貴も、頑張るからよ!』

リッカ「またね!ゼロにぃ!いつでも信じてるから!」
にとり「いつか光の国にも行くから、覚悟してねー!!」

ゼロ『おう!俺の妹の生きる世界を、頼んだぜ。フィリア!』
ヒカリ『いつでも相談に乗る。君は一人じゃない』

フィリア『はい!ゼロさん!ヒカリさん!またいつか!』


ゼロ『あぁ!じゃあな!──シェアッ!!』
ヒカリ『──デヤッ!!』

リッカ「ばいばーーい!またねーーー!!」
にとり「光の国で!またあおーーう!!」

フィリア『えへへ…それでは、よろしくお願いします!』

はくのん「そういえば、フィリアガペーはどうなるのか」
にとり「そこも煮詰めなきゃなぁ~?」

フィリア『あ、あわわわ…?』





レクリエーションの終わり~ギルガメッシュ楽園長のおはなし~

「楽園カルデアの皆様、此度は幻想郷に足を運んでいただき本当にありがとうございました。幻想郷の管理者としての不手際の数々はあれど、皆様はそれすらも解決に手を貸してくださいました。皆様とはこれよりも良き付き合いをなさっていきたいと考えておりますので、何卒…」

 

「何を今生の別れみたいに言ってんだよ。閻魔亭と同じで、座標は解ってるんだからいつでも会いにこれるんだぜ?」

 

レクリエーションの名目でやってきた今回の遠征騒動も、一つの区切りを迎える。伊吹童子のもたらした幻想郷の揺らぎを全員で解決するという変化した催し…幻想郷自体の存亡がかかったとはいえ、無事に力を合わせ切り抜ける事が出来た。そして一行は立ち帰る。楽園…本来在るべき、南極の楽園に。

 

「うむ。実りあるレクリエーションであった。数多の技術獲得、人員の補充、人脈の確保。やはり冒険と言うものは両手に財宝を持ち終わらねばな」

 

──幻想郷の皆様のお部屋も早速改築しなくてはなりませんし、召喚の縁もまだまだ残っています。それに次なる特異点の備えや、異聞帯の対策。やることはいっぱいありますものね!

 

(休息ばかりが続くと人は退屈に感じ始めるからね。名残惜しいくらいが丁度いいんだ、きっと)

 

もちろん、リッカ達も帰る準備の為に博麗神社の前に集まっている。それぞれ、別れる者と共に在る者との時間を過ごし噛み締めている。

 

「じゃあサナちゃん、いつでも遊びに来てね。土日とか大歓迎だから!」

「はい!文さんやアリスさんに声をかけて遊びに行きますからね、リッちゃん!」

 

早苗は巫女業との兼ね合いから、土日のみ遊びに来ることに落ち着いた。休日は旧友である早苗と過ごすことになる。アリス、文、にとりはそれぞれ分野的な面で楽園に配属的な形となる。貢献が期待される立場だ。

 

「荷物が…荷物が増えスギィ」

「無茶をするなってば…別に帰ってきてもいいんだぞ、フラン…」

 

フランドールはメンタルカウンセリングと能力のケアの名目で、治療通院という形で楽園に抱えられる形となる。本人は社会科見学と言い張り病院扱いを拒んでいるので、カドックが面倒を見る形だ。

 

「あたいと子分のさいきょー伝説はここからはじまる!覚悟しろ、悪党!わはははは!行くぞオフェリアなんとか!」

「時々でいいのよ、時々で」

 

チルノはブリュンヒルデと共に楽園のマスターとして待機、或いは非常勤扱いの存在となる。マスターとしての力が足りない場合、心強い仲間となってくれるだろう。ブリュンヒルデとシグルドがどうなるかは、未だ未知数ではあるが…

 

「またいつでもいらっしゃい、ぺぺ。あなたなら歓迎よ」

「地下で陰気になりすぎないよう、元気でね?たまにはこっちでリフレッシュもいいわよぉ!」

 

さとりはペペロンチーノと個人的な付き合いを約束し、友誼を築いた。共にご意見番的立場として弾む話を心待ちにしている。きっと賑やかな時間を過ごせる筈だ。

 

「ご、ゴッホ達はもう少しこちらにいます…!妖精、妖怪、人間…描きたいもの目白押し!ゴッホテンション…!」

「そういう訳で俺も付き合うこととなる。もう少し世話になるぞ」

「好きになさい。私はただ描いてもらう立場だもの、とやかく言うつもりはないわ」

 

ゴッホとデイビッドは、幻想郷を描くためにもう少し幻想郷へ滞在することを決めた。いくつか場を借りて、お絵かき会と個展を開くのが目標だという。

 

「いいか、自爆はやめるんだぞ?蘭の言うことをきちんと聞いて癇癪を起こさないようにするんだからな?しっかりやるんだぞ?」

「解ってるわよ!お母さんかあんたは!」

(そうなりますよね、わかります…)

 

こころは無事ぐっちゃんと仲良くなり、蘭と共にその危うさを心配する立場へと収まった。りゅーたんが教えたこころんサンバは大盛況であり、ポールダンスは酒場で大人気である。燃焼系CMみたいになってはいるが

 

「人里の子供たちはいつでも待っている。また遊びに来てくれ、キリシュタリア」

「もちろんですとも。美人で麗しき孤高の歴史の守り手。ところで今度は楽園でお茶でもほうっ!?」

 

キリシュタリアは人里の公権力者である慧音と人脈を紡いだ。ついでに口説こうとしたのでカイニスにこづかれる様式美も獲得したのであった。

 

「あんた達も、またいつでもいらっしゃい。そんで、私がそっちに行くときは仲良くしてね?」

「もちろんよ、霊夢。今度はこっちが案内する番ね?」

「待っています。ほっぺたと胃袋を落とす準備をしていてください」

 

マスターアルトリア、アイリスフィールは世話になった霊夢との友好を誓う。彼女もまた、きままに楽園に足を運ぶ日が来るだろう。そのときに率先して案内するは、きっとこの二人だ。

 

「月の者としての気品と風格を忘れることの無い様に。期待しているわよ、岸波白野?」

「引きこもりかぐや先輩…」

「今回は、月の失われた賢者を見つけてもらうのにも大いに貢献していただきました。また何か困った事があったなら、何でも相談なさい」

 

月の勢力と仲良くなったのは白野だ。フィリア、そして月の賢者永琳、そして姫の蓬莱山輝夜との友好を手にした月はますます盤石となるだろう。

 

「えーっと、酒樽でしょ、酒樽でしょ、一升瓶でしょ、一升瓶でしょ、一升瓶でしょ」

「おいおい、酒しか持ってないじゃないか…」

「羨ましいな!温羅、必ずまた来るんだぞ!」

「おう!言うて、こっちもこっちでアタシの管轄でもあるからな!」

 

伊吹童子を監修する温羅も、仲間達と酒を交換し合う。また会えると信じているが故の、笑顔の別れ。伊吹萃香、星熊勇儀と硬い握手を交わし合う。

 

「楽園には全てが揃っているとの触れ込みだが、やはり天然自然の類や旅行、避暑地に訪れた際の高揚は別腹と言うものよ。今一度隠れ家や穴熊に飽きた際には足を運ぶぞ、境界の守護者よ」

 

「もちろん、大歓迎致しますわ。それだけでなく、私の能力を御所望の際はいつでも御声をかけてくださいませ」

 

紫とは同盟の関係を結ぶ王。これで世界を駆け回ることなく、レイシフト適性の有無に関わらず人員を送り込む事の出来る体制は整った。ますます楽園は盤石となる事だろう。

 

「よし──それではこれにてレクリエーションの閉幕を告げる!些か手違いがいくつか発生はしたがよくぞ乗り越えた!貴様ら財の研鑽は順調と言って差し支えない!此度の奮闘、見事であった!」

 

そして最後は当然、王の言葉にて締められる。さながら修学旅行の終わりの校長のスピーチが如くに。

 

「レクリエーションは終わりだが、まだやり残した事がある、まだ休みを所望するものは好きにせよ。あくまでレクリエーションの区切り、行事の終わりに過ぎん。貴様等の紡いだ絆と友好は、これより先も続くものと心得よ!」

 

そう、これからも友好は続いていく。万全盤石の叙事詩は、まだ新たな一年の半分も堪能していない。初夏に差し掛かる時分の今、為すべき愉悦は山盛りだ。

 

「虚無そのものにすら貴様等は挑み、打ち勝った!その功績は認め、高く評価せねばならんな。かつて運命に敗北した雑種と下した評価は訂正、撤回してやろう。貴様等は楽園に相応しきマスター、或いは財としての活躍を魅せた!存分に誇るがいい!この一連の騒動、御苦労であった!この我の労い、有り難く受け取っておけ!」

 

この先も旅路は続いていく。今回の異変もまた、叙事詩の不思議な一幕。

 

「楽園に帰参する者、未だ残り遊ぶ者。余暇の扱いは好きにするがいい!──これにて、幻想郷におけるレクリエーションは終了とする!以上!!解散!!」

 

──本当に、お疲れ様でした!

 

「「「「「「お疲れ様でしたーっ!!」」」」」」

 

朗らかな挨拶を交わし合う一同。

 

これにて、一幕はめでたしめでたし。明日もまた、紡がれし物語の先へ──

 

 




ニャル【本当にやるのかい?バイタリティの化身だな君は】

正邪【散々迷惑と混沌をもたらしたんだ。次はひっくり返す時間だろう!準備はいいか、針妙丸!】

針妙丸「はいはい、もう好きなようにやればいいよ」

【よーし!行くぞー!!】


──瞬間、幻想郷の空に虹がかかる。

霊夢「は!?」

早苗「おぉっ!?」

それは不可思議な弾幕花火。朝でありながら空を彩る色彩たち。弾幕の鮮やかな色合いが空を飾る。それは、決して何もなき虚無などではない。

紫「…誰の仕業かは大体解るわね、これ…」

温羅「まぁまぁ、粋でいいじゃねぇか。アタシは好きだぜ?天邪鬼はこれだから面白いんだ」

そう、それはかつて一匹の鬼が見たもの。輝く、本当に世界に価値あるものと信じたもの。鬼の心を、ほぐしたもの。

【私は不滅だ!必ず強くなって帰ってくる!覚えていろよーっ!!】

それは──虹。空に高々と掛かる、絢爛の虹。天邪鬼が辛酸を舐めさせられた屈辱を込め、楽園と幻想郷に贈る報復の虹──

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