オルガマリー「…迷いは晴れたかしら?」
『うん!もう自分の変化を怖がったりしないよ!ごめんね、心配かけて!』
オルガマリー「…あなたにサーヴァント編成は任せているわ。きちんと準備が出来たら、いらっしゃい」
リッカ『うん!マシュ、いる?』
マシュ「カツラを被ります!そしてこう、カツラを被ります!!ん、先輩?」
リッカ『一緒に行こう!』
マシュ「──は」
『?』
「はいっ!!!」
オフェリア「ふふ…良かったわね、マシュ」
カドック「大丈夫か?君、見た目がまんま外国人だけど…」
マシュ「ウィッグを被ります!!」
カドック「なんだ、その飽くなきウィッグへの信頼…」
『龍華。──良き貌、良き気風となった。そなたは今、怨と恨を越え、真なる平定の道を見据えた』
先のイザナミとタケルの対話を終え、悩みを振り切ったリッカ。そのまま彼女は巡る。護るべき未来、護るべき明日、そして自らが生きる今へと繋がる道を拓いてくれた者達との絆をふたたび強く意識する為に。
『その威風、その貴意を忘れることなかれ。そなたの力、祝詞を見失う事無かれ。そなたの意志は、我等日の本の御旗である』
「ワゥン!ワフ、ワウン!」
「ありがとうございます、将門公、あまこー。将門公はいつでも私達を見守ってくださって、あまこーはぽかぽか私達を照らしてくれる。──だからこそ、私は護ります。二柱が導いてくださった今を、未来に繋げる為に。その為に私は、リンボを倒します!皆の明日を護るために!」
最早、怨恨に根ざした戦いをする事は無い。その成長の証を態度にて示す。威風堂々、泰然としたその姿を見て将門公とアマテラスは頷き合う。
『今のそなたに、敵はいまい。思うままに、自らの力を託す相手を選抜し、かの外道に引導を渡すべし』
「──はい!さ、よろしくねあまこー!」
『わぅん!』
一礼の後、アマテラスの背に乗り駆け抜けていく後ろ姿を、新皇にして守護神たる将門公は優しく見送った。
そして彼女は向かう。地獄と化した平安京に連れ行く、刀にして弓、楯たる同胞を───。
〜
桃子「私を…主たるサーヴァントに…!?よろしいのですか、リッカねぇ…!」
リッカ「うん。これは母上、兄上からの推薦でもあるんだ。あらゆるクラスを極める程の武芸百般に、3匹の心強いお供。平安武者どころか、頼光四天王にすら引けを取らない強さで並び立ってくれる。私も、同じ意見だったんだ」
イヌヌワン『なんという大抜擢!そう、我が主の最大の美徳は!抱き合わせで我々がついてくるッ!!』
フワイサム『リッカ殿は実に聡明だ。GIに導き出されし真理…一人より大勢。戦いは数』
アンク『うん、私達も切った張ったなら自信あるし、最悪リッカちゃんの安全だけは確保できる。素敵な申し出、受けるかしら?桃子?』
桃子「──かの平安の世に帯びる護衛にして懐刀。その大任は正に将軍が勅令も同義。並びに、リンボとやらは母子の絆を弄びし外道。ならば私が力を振るうに、なんら迷いもありません!それが、リッカねぇの大一番なら尚の事!この勅命、お受けいたします!」
リッカ「うん!ありがとう、桃子!よろしくね、イヌヌワン!フワイサム!アンク!」
『『『承知!!』』』
〜
リッカ「──皆!」
「「「「「はっ!我等楽園忍連合、ここに!」」」」」
小太郎「我等、陰となりてリッカ殿を支えます。平安京にもたらされし闇、我等の刃にて晴らすことを誓いましょう。忍大将の任は…」
段蔵「畏れながら、私となります。桃子殿と共に、皆の指揮と護衛を受け持つ任を拝命します」
リッカ「うん、頼もしいよ!でも意外、小太郎君じゃないんだ?」
千代女「実は、段蔵殿にはリンボに対する縁が生まれていると推測されたのです。リンボは、段蔵殿を破壊し、玩弄した事があると」
おぼろ丸「それ故、極めて低コストかつ安定した運用が可能と安倍晴明に太鼓判を押された。かの風魔の頭領を育てし母…我等が大将に相応しいだろう」
雪泉「日本に名だたる忍の皆さんと肩を並べて舞い殉じる機会…決して無為には致しません。リッカちゃん、どうか我等影に舞う者達を存分に扱ってください」
リッカ「うん、ありがとう!情報と偵察、情報把握はとっても大切なもの。皆の活躍が私達の勝利に繋がるって信じてる!よろしくね!忍の皆!」
「「「「「承知!!」」」」」
〜
温羅「アタシ達は流石に、京をうろちょろするわけにはいかねぇ。すまないな、リッカ。力になってやれなくて…」
リッカ「ううん。一緒にいてくれるだけで嬉しいもん。絆や想いに距離は関係ないよ。必ず、皆の力が必要になる瞬間が来るって信じてるから」
酒吞「そない嬉しい事、言うてくれはる様になったん?大きくなったんやねぇ、リッカはん」
茨木「ぬぅ…そんな瞬間が来ない事を吾は祈る。何が哀しくて生前の頼光四天王のいる京に飛び込まねばならぬのだ…ま、まぁ酒吞が行くのならば吾に躊躇う理由は無いが…」
伊吹「あら本当!?嬉しいわぁー!地獄の底までよろしくね♪」
茨木「ちっがーう!貴様ではない!酒吞の事だー!!」
温羅「リンボとかいうクソ野郎の事は聞いた。…正直心配だったよ。親を巡る感情ってのは、一際デカいからな。自分を見失いやしないかハラハラだったからな…」
リッカ「…迷いも、悩みもしたよ。でも、それだけじゃないって気付けたんだ。あと…愛は必ずしも憎しみと一緒じゃなくてもいいんだって教えてもらったから」
温羅「…そうか。なら、頑張ってこい!」
酒吞「勝利の美酒、あんたはんと飲むと決めとるんよ?帰ってこんと…暴れてしまうさかい」
伊吹「やけ酒なんてまっぴらよ?気持ちよく、景気よくほろ酔いしましょうね?」
リッカ「わ、私まだ未成年なんだけど…ノンアルコールでお願いね!ね!?」
茨木「悪酔いするなよ!いいか!汝はなんとしても吾側!幹事側に立ってもらうのだからな!」
リッカ「あははははは(笑い)」
茨木「なんだそのやる気のない乾いた笑いはぁ!?」
〜
ゴールデン「緊張してっか、リッカ?」
リッカ「…ん。でも、これはきっと武者震いってやつだと思う。金時兄ぃが護ったもの、お母さんが守護した全てを、私が同じように護れるかどうかの」
頼光「同じである必要はありません、リッカ。あなたは既に、あなたの護るべきものを見据えた筈です。そしてそれを護る為に今まで奮起してきた筈」
リッカ「お母さん…」
「リッカ。あなたの願いと我々の願いは志を同じくするもの。その想いを告げれば、きっと力を貸してくれます。金時を始めとした四天王…そして、生前の私も。必ずやあなたの力となってくれるでしょう」
金時「大将はともかく、オレっちはサーヴァントだのなんだのを説明できる気がしねぇや。だから、オレっちはただ信じるだけだぜ。生きてた頃のオレの筋と、ゴールデンな直感をよ!必ずリッカの助けを跳ね除けやしねぇ。ゴールデンに!大立ち回りしてくれるってな!」
リッカ「うん!私も信じてる!だから──見ていてね!二人とも!」
金時「おうっ!胸張って行けや、オレらの大将!!」
頼光「信じていますよ、誰よりも。何よりも。…愛しい愛しい我が娘、藤丸リッカ──」
…その後も、彼女は日本にまつわる英霊達の下へと足を運び、挨拶と決意を交わし続け、力とし続けた。
それにより、リッカは認識する。自身が力としているものの源泉を。今まで築かれてきた、今此処にある護りたい全てを。
「──うん!もう大丈夫!」
もう迷わない。後悔などする筈はない。どんな苦難であろうとも、どんな困難であろうとも。必ず帰ってこよう。この暖かい自身の居場所へ。
「──行ってきます。皆。行ってきます…私を支えてくれた皆!」
挨拶を交わし、リッカは駆け出す。戦友にして同胞、今を生きる仲間達が待つブリーフィングルームへと──
──行ってらっしゃい。愛しいあなた。
【大丈夫。母はずっと一緒ですよ】
アマテラス「ワフン!」
その背に、母達の想いを受け。リッカは未来を掴む戦いを目指す──。
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