人理を照らす、開闢の星   作:札切 龍哦

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「最終回になるかも知れない、覚悟して読んでほしい(フォウ)」


大海を照らす、開闢の星――ギリシャの最高傑作と共に

「では全員、グラスを持て!」

 

 

 

 

風が止み、修正が始まった『黄金の鹿号』にて、器の高らかな声が響き渡る

 

 

 

「此度の航海の成功、見事であった!我を存分に愉しませた褒美として、食事と酒を振る舞ってやろう!どれも天上の逸品!涙を流して喰らうがいい!」

 

 

 

「「「「「うぉお――!!!」」」」」

 

 

テーブルにおかれた数多の料理。注がれたグラス

 

 

 

「我には本題が残っている故、腹を空かせておかねばならぬからな!貴様らにくれてやる!存分に食らえ!」

 

   

手頃な聖杯をグラスにし掲げる

 

 

「一同の奮闘を祝い――乾杯!!」

 

 

 

「「「「「「かんぱぁあぁあぁーい!!!」」」」」」

 

 

軽い宴に、沸き上がる一同

 

 

 

(・・・黒ひげ、見てる?私達、生き残れたよ。ちょっとはこの帽子に似合う活躍、できたかな?)

 

「リッカちゃんリッカちゃん!お疲れさまー!」

 

「むぎゅ!」

 

「そろそろお別れで離れ離れになっちゃうけど!ダーリンと私のこと、忘れないでね!ね!?他の神様に行かないでね!?私寛容になるから!浮気したら天罰くらいにしておくから!」

 

「うん。アルテミス、御幸せに!」

 

「ありがと~!じゃあそんなリッカちゃんにこれ!」

 

【月女神の弓矢】

 

「私と御揃いの弓矢!こうやって手をえいってするだけで百発百中!リッカちゃんもオリオンみたいな狩人になれちゃうかも!私だと思って、大切にしてね!」

 

「わぁ・・・!ありがとう!!アルテミス優しい!」

 

「こちらこそ!私の幸せを祈ってくれたリッカちゃんが、オリオンの次に大好き!同性ではアタランテくらい好き!」

 

「わぁい!・・・ん?」

 

『信仰するならヘスティア様かハデス様がお奨めプラカードを持ったアタランテ』

 

「アタランテ?」

 

「ん?」

 

(ダッシュ逃走)

 

「あれ、いなーい。まぁいいや!じゃ、また何処かで必ず逢いましょう!私のリッカ!ずっとずっと見てるんだから!素敵な恋路と旅路になーれっ!ちゅっ!♪」

 

 

 

「リッカちゃん、大丈夫かな・・・神に愛されるとマジでろくな事にならねぇんだよなぁ」

 

「キャウ(まぁ大丈夫だよ。今の時代、神罰なんて有り得ないし)」

 

「さらっと神様否定したなぁ。まぁ・・・オレもなぁ、祝福だけもらいたかったなぁ」

 

「キャウ(頑張れアメンボ)」

 

「言わないで!哀しくなる!!」

 

「やぁ、僕もいれてもらえるかな?クズ同士、仲良くやろう」

 

「キュー!(ボクは美の探求者であってクズじゃないやい!)」

 

「あぁ、悲しいくらいの開き直りが聞こえる・・・」

 

 

 

「まさかこうして、一緒にいられるなんてね。二人まとめて、ヘラクレスに殺されるかと思ったのに」

 

「みんな、がんばった!だから、いきてる!えうりゅあれも、ぼく、も!」

 

「・・・えぇ、本当にね。人間なんてと思ったけど、ちょっぴり見直しちゃった」

 

「ぼく、よかった!あそこから、でて、よかった!たくさん、たくさん、たのしかった!おうさまの、おかげ!みんなの、おかげ!えうりゅあれの、おかげ!」

 

「アステリオス・・・」

 

「みんな、なまえ!よんでくれた!うれしかった!だから、ぼくは・・・うまれて、よかった!うれしかった――!」

 

「・・・一々大袈裟な子ね。じゃあ、王様に挨拶をしてなさい」

 

 

「うん!おう、さま――!!」

 

 

「ぐわぁあぁあぁあぁあぁあアステリオスそれは止めろというのだ――――――!!!」

 

 

「・・・私もよ、アステリオス。本当に、楽しかったわ。あなたは、立派な英雄だったわよ」

 

 

 

宴は続き、いよいよ退出が始まる

 

 

「やっぱ雑魚から消えるのかぁ!」

 

「しゃあねぇ!それが宿命だ!」

 

「ありがとうよ!金ぴかの旦那!あんたの気前のよさ、絶対忘れないからな――!」

 

 

「フッ、無様な末路を迎えるまで、面白おかしく過ごすのだな」

 

「ギル!見て!マルドゥークの擬人化書いてみた!二つ描いてみたら・・・」

 

「ほう?どれどれ」

 

「・・・なんか女体化したギルと、フランチェスカな御嬢様になっちゃった」

 

 

「フハハハハハハハハハハハ!!全く器用な女よな貴様は!」

 

――女体化か。確かその手の薬があった気がする

 

「良かろう!ならば我がモデルとなり、貴様らのインスピレーションを刺激してやろうではないか!我は万象の王!男女の性別関係なく至高の肉体を持つと言うこと、何れ示してやろうではないか!」

 

「出来るんだね!?一緒にお風呂はいれるじゃんやったー!いや、別に混浴バッチこいだけどね

?」

 

――流石は性別リッカなだけのことはある

 

「我は獅子のごとく女を組敷くのが本懐ゆえ、女体化にさして魅力は感じぬが余興には良しだ!これもゴージャスパワーよな!フハハハハハ!!姫ギル(大人版)を楽しみに待つがいい!!」

 

「おうおう、相変わらず笑うねぇ総督」

 

 

「すみません、遅くなりました」

 

「何してたの?マシュ」

 

「はい・・・ドレイク船長から、大事なお話を」

 

「む、やはり学があったか貴様。なんの話だ?我にも聞かせよ」

 

「大層なもんじゃないよ。人生の願いを気付くか気付かないかってだけの話さ」

 

――人生の、願い

 

 

「はい。私はまだ・・・気付かなくていいみたいです」

 

「・・・そっか」

 

 

「結局長い付き合いになっちまったねぇ、総督」

 

「よい働きであったぞ、ドレイク」

 

「おっ、名前を呼んだね?よかったよかった、雇い主を満足させられたみたいで何よりだ」

 

「フッ。で、どうする?契約は破棄か?」

 

「いいや、アンタまだ持ってるだろ?――なら、アタシらの縁は続くって訳だ!」

 

がっしりと肩を組む

 

「これからもよろしく頼むよ?いけすかない最高の総督サマ!」

 

「ハッ!ならばよい!人生総て、我との契約に使うがいい!――総員!配置につけ!」

 

――そうだ。締め括りはこれだ

 

「歌を歌い!写真に残すぞ!全員集まれ!そして歌え!曲は勿論アレ!カーニバルなファンタズムのテーマソングだ!!」

 

 

「待ってました!さぁマシュ!」

 

「はい!」

 

 

 

 

 

「アステリオス、もっとしゃがみなさい」

 

「う、ぅう」

 

「ダーリン!ちゅーしよ!ちゅーっ!!」

 

「うん、バカップルって言われたくないから今度ね」

 

「今更――!?リッカちゃんダーリンつめたーい!」

 

「オリオンはアルテミス好きだよ。嫌いな人には無関心になるからね!」

 

「やったぁ!・・・というかリッカちゃん、なんかたまーに暗いような」

 

「昔ちょっとね!」

 

「(くらっ)」

 

「おっと大丈夫かい?」

 

「すまない、が触るな!私は、純潔の!誓いを!立てて・・・立てているんだ・・・」

 

「あはは、哀しいね。立てた神様がアレなんだね」

 

「放っておいてくれ!!」

 

「戻ったぞ、ギルガメッシュ」

「あら、写真に?」

 

「良いところに来たな!貴様らも入れ!センターは我だがな!そら急げ!」

 

 

「写真か。・・・良いな。イアソンへの手土産にしてやろう」

「マリーのお土産にもなるかしら」

 

「ほらほらこっちこっち!」

 

「英雄王!こちらに!」

 

「うむ!さぁ貴様ら!最高の笑顔を浮かべよ!」

 

 

「行くよ野郎ども!せーの!」

 

 

 

「「「「「「はい!チーズ!!」」」」」」

 

 

 

――騒がしく、楽しい旅の締め括り

 

 

――願わくば、ずっとこんな結末を迎えられますように・・・

 

 

「よぉし!歌も歌った!写真も取った!やり残した事は――あぁ、そうであった」

 

「ギル?」

 

 

「ドレイク!そして貴様らにも!ここまでの航海を労い、特別に総督自ら最大の褒美をくれてやろうではないか!」

 

 

「――――(心眼発動)」

「わっ、ヘラクレス?どうしたの?なんにも見えない!」

 

――中々チャンスが無いとおもったら此処に来て――!!?待って!待ってください!!確かにそんな雰囲気は無かったですが!エウリュアレは頑張ったから珍しく罵倒がありませんでしたが!!鎧は上半身脱いだじゃないですかやだ――!!

 

「ほう、び?くれる!?」

 

「うむ!アステリオス、貴様にも見せてやろう!我が威光!七つの海にも勝る我が至高の美をな!!」

 

「――――ハッ!?(ステンノ)から通信!ダメ!アステリオス!目を閉じて!早く!」

 

「いうじゃないか総督!さっさと見せておくれよ!」

 

焚き付けちゃダメ――――――!!!無銘止められないのぉ――――――――!!!!

 

 

 

「良かろう!!しかと仰げ!そして平伏せ!!最高水準のダイヤに勝る!我が裸体をな!!」

 

 

「――なんだって?ちょっと待ちな、今なんて――」

 

 

――(´・c_・`)

 

 

「真なる財は此処にある!!では行くぞ――!!」

 

 

「め、メドゥーサ――――――――――!!!!!」

 

「ヘラクレス、見えない、見えないよぅ!」

 

「処女には刺激が強いのだ」

 

「かふっ!?」

 

 

「A・U・O――!!!!!」

 

 

――まぁいいか・・・

 

 

「キャスト・オフ――――――!!!!!」

 

 

――器、最高に楽しそうだし・・・

 

 

 

「うひゃあぁあぁあ!?なにやらかしてんだいアンタ――――――!!??」

「きゃ――――――――!!!ギリシャではよくあることだけどまざまざと見せつけられるのはきゃ――――――――!!!」

 

「ダーリンもやって――――――!!」

 

「ぬいぐるみに無茶言うなや――!!」

 

「カタストロフェ!(失神)」

 

「おやおや、可哀想に」

 

 

 

 

「思い知ったか!!これが財、これが輝き!貴様らが到達出来ぬ至高の美だ!!賛美せよ!賛美せよ!!フフフハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ――――――――!!!!」

 

「むぅ。確かに全く無駄の無い黄金比率の肉体だ・・・芸術すら感じる。神々の最高傑作の名は、伊達ではないか・・・」

 

「であろうであろう!!大英雄!解っているではないか!」

 

「では私も脱ぐとしよう」

 

「――ほう?」

 

「貴方が黄金率なら、私は鍛えぬかれた実践的な躍動の美を見せつけるまで」

 

 

――何言ってるんだこの大英雄――!!?

 

 

「ゼウスの雄々しさを今此処に!オリュンポスを震撼させる我が肉体!魅せ付けてくれよう!!」

 

 

ガシッ、と腰巻きに手をかけ――

 

「先輩――!!!!!!」

 

「わぁ。なにごと?なにごと?」

 

 

「D(ダイ)A(エー)U(ユー)、キャストオフ――」

 

 

一気に引き下ろす――!!

 

 

「――⬛⬛⬛⬛⬛⬛⬛⬛⬛!!!」

 

――うわぁぁあぁあぁあぁあぁあ――!!!

 

 

 

「フハハハハハハハハハハハ!!やはり貴様は、我に比肩する大英雄であったか――!!!」

 

 

――脱ぐとこそこしか無いじゃないですか――――!!!!

 

 

 

「キャウ・・・(カルデアマッスルカーニバルの表紙決まったわ・・・)」

 

 

『止まるんじゃ・・・無いわよ・・・――』

『所長――!!!!』

 

 

 

――波乱の航海は

 

 

幕を、閉じた――

 

 




座にて




「わっはははははははははは!!流石はヘラクレス!やることが違うぜ!!ギリシャの頂点は伊達じゃねぇなぁ!」

「ヘラクレス・・・酒宴で羽目を外すのは貴方の厄ネタでしょうに・・・理性を取り戻したてで受かれましたか。――このままではギリシャの品位が・・・」

「ならどうだい。俺と一緒に、喚ばれる望みに懸けてみないかい。先生」

「なんと」

「あっちから整理券貰ってさ。カルデアに喚ばれて、得意のパンクラチオンでフルボッコにしてやんなよ!」

「成る程、こんな風にですか?」

(マントを踏み、フルボッコ)

「わぶぶぶぶぶぶ!!」

「悪事を働いたら体罰という考えはお止しなさい。野蛮ですよ、アキレウス」

(説得力が微塵もねぇ・・・ッ!)

「――しかし、星見の天文台(カルデア)、ですか」

『オルガマリーの映像』

「・・・そうですね。試してみましょう。教導しがいのある子も、いるようですし」





「おじさま」


「?」

「整理券をくださいな」

「汝は――」

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