そして、毎日感想を下さり、誤字報告をしてくださり、この旅路を愛してくださる読者、部員の皆様。本当にありがとうございます。評価は気にしていないのですが、UAが全小説中3位であった事には大層驚きました。そしてここに全感想数を加えれば全小説一位となる大偉業、成し遂げさせてくださったのは皆様です。大変、大変感謝しております!
リクエスト企画ですが、予想以上に反響をいただいたのであと数回延長したいと思います!呼ばれなかったな…という方!何勘違いしているんだ、まだ召喚フェイズは終了してないぜ!
何度でも言わせていただきますが、この物語が続いているのは皆様のお陰です。イラスト、ハーメルン内の名声、祝辞、オリジナル歌、アイディア、やる気、生きる希望。皆様には本当にたくさんのものをいただきました。はっきり言って、今生きているのは皆様の優しい心のお陰です。
そんな皆様に何かを返したい。決して人間は醜いばかりじゃない。人間は素晴らしいという心がエアに、何かを成したい!面白い物語にしたい!そんな皆様に何かを残したい!という気持ちがリッカになって、この物語を引っ張ってくれているのだと思います。
そして、ハチャメチャ極まる小説の進歩と旅路を、揺るぎない説得力で総てくださる我等が英雄王、並びにTYPE-MOON…この方々には特別、深い感謝しかありません。多重クロスの波乱を総て破綻なく受け入れさせてくれたのは、偉大なこの方々ありきのものとずっと思っています。
本当に本当にありがとうございます。1500話も続けておきながら終わりがまるで見えませんが、少しでもあなたの人生の彩りになったなら、これ以上の喜びはありません。
なんでもいいから幸せな物語が見たい…
辛い時にパワーをもらいたい…
暇な時に、暇潰しのネタがほしい…
そんなあなたの為に、この叙事詩は在ります。どうかいつでも、ギルやエア、リッカ達に会いに来てくださいね。ギルの物語なので、ただ一歩も立ち止まらないのが実にアレですが(笑)
それでは、これからもよろしくおねがいします!そして自分の一番のネタを一つ。初めて貰った読者様のメッセージは…
『型月ファンは怖いから気をつけてな』
どうやら自分は、とびきり素晴らしいファンの方に恵まれる才能だけはあったみたいですね!どうか部員の皆様、これからも変わらぬ御愛顧をよろしくおねがいします!!
PS 第一部まではバックアップを取ることを強く推奨します。サルベージ、再執筆の予定はありませんので…!一部まででいい感じに区切られていますので、是非!
「でー!!でででっでっでー!!」
「!?」
「でっでれっでっでちゃーんちゃーん!ちゃららー!ちゃららチャッチャー!」
「これより!我々の誠心誠意を込めた御祝いを行う!!!」
御祝いの節目、割と驚天動地気味な回数の節目、突如マシュが壊れたかと思えば高らかにキリシュタリアが叫び出すお祝いの日。祝辞の日。天地万物はぐだぐだになる…かもしれない時間が今、始まろうとしていた。
「突然の事で困惑してしまっているかもしれない。でも大丈夫!これは日頃頑張る君達に、先輩として私達からの気持ちを伝えたい企画だからね」
「ぶぉお〜!ぶぉお〜!ちぇけちぇけ、どぅびどぅび♪」
「これから君を祝うのは百戦錬磨のマスター達!さぁ、この御祝いを堪え、真正面から受け止める事ができるかな!?さぁ覚悟を決めたならそこに突然現れたワープゾーンに入り給え!君を、沢山の祝辞が待っているよ!」
「どぅどぅでー!どぅどぅでー!どぅどぅでー!どぅどぅでー!ちゃーん♪ちゃーん♪」
「…ま、マシュは直しておいてね!」
突然の祝福の嵐に困惑を顕にしながらも、マシュのファンファーレを背中に受けリッカは走り出す。そう、それは祝福勝ち抜き勝負。
数多な御祝いが、プレシャス12倍弱点のドラゴンを襲う。君は、生き残る事ができるか──。
〜
「来たな。まずは本当におめでとう。気持ちばかりだけど、受け取ってくれ」
「カドック…!」
最初に待ち構えていたのは、グランドマスターズの中核カドック・ゼムルプス。血色も良く隈もない晴れやかな姿で、リッカに花束と、リンゴのペンダントを差し出す。その中でも花束は目を引き、なんと結晶細工の力作だ。
「凄い…!」
「私のマスターに渡すもの、全身全霊で作りなさいと尻を叩かれてね。なんだかんだで手伝ってくれて…こうして目処が立ったんだ。自分としても、半端なことはしたくなかったから」
頷き、カドックは口にする。日頃思い、感じ、決して忘れないその想いを。
「ありがとう、リッカ。どんな宿命にも、どんな運命にも負けず、今日まで頑張ってくれて。本当に、君は凄いよ」
「もちろん!カドックをはじめ、沢山の凄い人達に支えられてるもん。私が凄くないわけないよ!」
「はは、そうだな。じゃあ君はその中で、とびきりの凄いやつだ。…今ならはっきり分かるよ」
カドックはもう、嫉妬などしている暇はない。だから、こんな祝福…彼なりの祝福を口にできる。
「あの旅は、君にしか出来なかった。そして今、君の旅に一緒に挑める。こんな嬉しいことはない。これからも全力で食らいつくよ。だから…」
「うん!」
「キリシュタリアと一緒に、高みで待っていてくれ。必ず…君達の場所に届いてみせるから」
強き宣誓に頷き、リッカとカドックは拳をぶつけ合う。彼は誇り高きカルデアの狼として、誰もが見上げる山の頂に挑むのだろう。
いつか天空舞う龍に辿り着くまで、ずっと──
〜
『はへっ!?り、リッカたんが生でここに!はかん私の情緒しぬるぅ!あははぁん!?腐★腐★!』
「…あれ?聞き慣れない声がする…」
扉の向こうから聞こえてくる、くろひーめいた言葉を使う女性の声。オフェリアはやれやれと首を振り、向き直る。
「リッカ、コンラ、並びにマシュの服を作りマシュ!と宣言した楽園に住み着いた鶴の英霊よ。ロマンが紹介を忘れていたみたい」
「1500話もぉ!?」
『いえいえ、お陰でたくさん礼装や映像作り放題でしたので…はぁぁキューティアオイボイスてぇてぇ…イクサバの凛々しいボイスでにどおいし…』
「彼女は気にしないことにして。…私からは、これを」
そこに渡されしは、オフェリアのスケジュール帳。そこには、日曜日も含めたスケジュールがつらつらと書かれている。
「ふふ、一歩部屋を出ればたくさんの面白いことがある。日曜日は、明日が月曜日というちょっぴりの憂鬱と共に過ごすもの…ここに来て漸くわかったわ。それも、あなたが人類の危機を乗り越えてくれたお陰。あ、いいえ。あなたたちが…と言った方が、あなたはきっと嬉しい筈ね」
「うんっ!私達は凄いんだよ!オフェリア!あなただって!」
「ふふっ。時々目を細めてしまうくらいに眩しいけれど…見ているわ。あなたと、皆を。この目で、輝くあなた達をずっと…」
『はふぅ!てぇてぇ…!あのオフェリアさんが視る発言!も、モエモエポイントPPP…!アパゥウゥウ…!』
「…彼女は気にしないで」
誰なんだろう…スラングを撒き散らす、礼装デザインスタッフの様子が気になるリッカであった。
〜
「来たわね後輩。どんなに強くなろうとなんだろうと、あんたはずっと私の後輩よ。それは忘れないように」
開口一番、先輩マウントを取ってくる我等がぐっちゃん。言い方はともかく、心の距離はずっとずっと近い。それをリッカは、きちんとわかっている。
「はい、先輩!先輩みたいな美人で愉快な先輩を持てて嬉しいですっ!これからもよろしくね!」
「えぇ、美人で愉快で…愉快!?訂正なさい!美人で聡明でしょぉン!?」
「いふぁい」
びよーんと伸びるリッカのほっぺ。むにむにと堪能したあと、ぐっちゃんは向き直る。
「ふん。…本格的に顔合わせをしたのは確か閻魔亭だったわね。もうずっと、遠い昔のように思えるわ」
「先輩は凄いよね。ギルをマジギレさせたんだから」
「忘れなさい…何処ぞの人間が項羽様の身体を勝手に所有していると置き換えたら憤死で弾けそうになったんだから。ホント悪かったわね…」
ぐっちゃんも反省とかするんだ…などと思い浮かべるリッカに、眼鏡を外して言葉を紡ぐぐっちゃん。
「いい?言っとくけど、あんたの活躍があっても私は基本人間が嫌いよ。というか、好きになる理由なんてない。あんたと私にした仕打ちは、人類の業として刻まれている」
「うん。ぐっちゃんが許せないし、嫌うのは…否定できないよ。そればっかりは」
「でも!!」
「でも?」
「…………………ここと、あんたの事は、まぁ………好きよ。安住の地をくれた恩義も感じてる。だから…その…」
…駄目だ、まだこらえるんだ。し、しかし…となっているのを堪えているリッカに、ぐっちゃんは告げる。
「…これからも、一緒にいてあげるわ。項羽様や蘭陵王共々、よろしくなさい。後輩…いえ、藤丸龍華」
「───はい!虞美人先輩!!」
人類の事は嫌いでも、決してあなたの事々嫌いにはならない。聡明で理知的な先輩の言葉に、満面の笑みにて応えるリッカであった──
〜
「はい、こんにちは。思ったんだけどこれまんまポケモンのチャンピオンズリーグよねー!エスパータイプとか使いたいけどアタシじゃあくタイプがせいぜいかしらーー!」
朗らかに笑うペペロンチーノ、ミョウレンジアロウさん。キリシュタリアとマシュが考えついた企画に乗っかりながらも愉快極まるその催しを彼が一番楽しんでいる様子だ。
「キリシュタリアと一緒にいる時のマシュが急に情緒と自我を覚醒させてて面白すぎるんだけどぺぺさん!」
「あら、その土台を作ったのはあなたよリッカ?自信に満ちて、あなたのお役に立ちたい。マシュのスーパー大活躍をご覧になってくださいだなんて…健気で元気に育ってアタシ嬉しいわ。日光と水あげすぎて根腐れもしなくなるとあんなにナスビって大きくなるのねー!アタシも今度やってみるわー!!」
どこまでも楽しげにはしゃぐペペロンチーノ。彼もまた、楽園に来て変わった人…或いは、何も変わっていない人かもしれない。
「ともかく、ホントにおめでと。途中参加ながら、心から祝福させてもらうわ。はいこれ」
そして渡されたのは、様々な神の名が書かれた御守り。天照大神からアルテミス、イザナミに将門公の名前が記されている。
「あなたに縁のある神様、片っ端から書いちゃった。きっとそれがあれば、皆がアナタを護ってくれる。…同じ日本人として、信心深めのプレゼントでしょ?」
「ぺぺさん…」
「アロウでいいわ。ついでに、アタシの本名もプレゼントしてあげる。とびきり魅力的で、頑張り屋のあなたにね?」
ウィンクを交わすペペロンチーノ。リッカは託されたものの重みを受け、力強く頷くのであった。同じ、日本のマスターとして…
〜
マシュ「きーらーきーらーひーかーるー♪」
ベリル【ごぼっ、げぶっ───】
ニャル【臓器摘出、神経接続。魔術回路摘出】
「おーそーらーのー、ほーしーよー♪」
【人体サンプル、構成。対外来文明への書分とする。次は脳の構造の解析、解明に移る】
「きーらーきーらー…ひーかーるー…♪」
【当然、麻酔は不使用である】
ベリル【……ろ、…くれ…】
【嫌だね】
「おーそーらーの…ほーしーよー…♪きーらーきーらー…ひーかーるー…♪」
〜
「描写がまだない」
「急にどうしたの!?」
デイビッド、急にぶっちゃける。彼は気にしていた。発想を得るのが感の鋭さとダサいインナーしかない事を。
「こちらの悩みだが…やはりお前に俺のセンスを託すのは良くないそうだ。オフェリアに凄く阻まれた。という訳で…ゴッホに注文した絵をお前に託そう」
「絵?」
そこに託されたのは…ヒマワリ畑を愛おしげに見つめるドラゴンが描かれていた。ドラゴンもまた、ヒマワリに見つめられている。
「このヒマワリは、俺達だ。このドラゴンは、お前だ。俺たちは見つめ合い、互いを慈しんでいる。解るか?」
「──うん。すっごく綺麗だねって、ドラゴンも思ってるのが伝わるよ」
「お前は最早汚濁にある龍ではない。清らかなものが根付く場所に羽根を休める黒曜の龍だ。その在り方を…忘れるな。リッカ」
デイビッド、そしてゴッホの想いを受け止め、力強く握手を交わす。彼は言葉少なくとも、その想いは強く、真摯だ。
「うん!素敵なプレゼント──ホントにありがとう! 」
その微笑みを見れば、一目で。リッカでなくとも、理解できるのだ──
〜
「数多の祝福を乗り越え、数多のお祝いグッズを得てここまでやってきたね。それでこそだ、グランドマスター」
「キリシュタリア…!」
「本当に喜ばしいよ。トリというのはやや不安なんだ。似たような事言われたな…みたいな、被りにね?」
あ、シリアルだ。安心と共に頷くリッカに、キリシュタリアは照れ臭そうに返す。
「すまない、計画したはいいものの…自分の番ともなると緊張するな。いやはや、学会ではなんともなかったのにね。何故だろう?」
「わ、私が、ちょ、超絶…びび、美少女!!だから、じゃない!?」
「「────あはははははは!」」
お互い、下手な緊張のほぐし方だと笑い合う。そう、無駄に格式張った言葉は必要ないのだ。
「あぁ───言葉にならないのなら、無理に言葉にする必要はないのさ。ならば私は、万感の想いを込めて君に告げよう」
「…うん」
「君が、生きていてくれて良かった。君の生誕を、心から祝福しよう。君の在り方や生き方が、私達を強く率いてくれる。そんな君を──」
──皆、心から愛している。キリシュタリアの言葉に、リッカもまた、万感の想いにて頷いた。
「さぁ、我々元Aチームの出番は終わりだ。君にとびきりの祝福を与える方が待っているよ。その扉を、誇りと共にくぐりたまえ」
キリシュタリアにそっと背中を押され、リッカは駆け出す。
「──こちらこそ」
こちらこそ、とリッカは告げた。後から来たのはこちらの方だ。居場所も、成果も、自身が奪ったと言われてもおかしくなかったのに。
「私を、仲間として受け入れてくれて。ありがとう──」
ありがとう。偉大な先輩たち。ありがとう、優しい隣人たち。
そして、これからの未来へと。リッカ達は駆け抜けていくのだろう。この胸に宿る、優しさとともに。
ずっと、ずっと。遥かな未来まで──。
そして──ここに至り、言葉は不要。
ギル「フッ、我等の歩みなど一々祝っていては身が持たぬと言うに。マメかつ大袈裟な奴等よ。そうは思わんか?我等が龍よ」
リッカ「──!」
オルガマリー「そう仰らず。人は一度の生を、数多の手段で刻むのですから」
最後に祝うは、始まりの彼ら。
ロマン「ボクなんて毎日がお祭り騒ぎだよ。子供にカッコいい変身ポーズ見せるなんて考えもつかなかったなぁ…」
マシュ「これから二次会でカルデア巡りがあります!覚悟の準備をしておいてくださいね!先輩!」
旅の始まりに、共に在った彼等。そして──
──おめでとう!リッカちゃん!
「──姫様…!」
漸く、互いを見つめる事の出来る二人。数多の祝福と共に、楽園の旅路は節目を迎える──
『お茶会パーティの招待状』
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