人理を照らす、開闢の星   作:札切 龍哦

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ロマン「今度こそ…!」

『オムニフォース!!伝説の聖剣と選ばれし本が交わる時、偉大な力を解き放つ!』

「閉じて…!挿す!変身!」

『OPEN THE OMNIBUS FORCE OF THE GOD!
KAMEN RIDER SOLOMON!FEAR IS COMING SOON…!!』

仮面ライダーソロモン『よぉし!出来たぞぅ!』

シバ『素敵です、あなた〜!ひわわ見た目悪役そのものですがそのギャップもまた良きぃ!』

ルル『お願いします!ロマニさん!』

『あぁ!魔神達よ、今こそ赦免の刻だ!』

『ソロモンゾーン!!』

ライドブックを閉じ、三度スイッチを叩きロマニがソロモンとオムニフォースの力を開放する。そして、夏草に響き渡る鐘の音。それは、術式に終わりを告げる赦免の音色だ。

マルコシアス『東風谷!準備はいいな!』

早苗「いつでもどうぞ!」

『魔人マルコシアスの名において、我が友たる者達に願う!──いざ、戦う時だ!!』

早苗の風の力に乗せて、ソロモンの力とマルコシアスの絶対遵守の力を乗せる。それこそが、夏草の術式を終わらせる為の正式なる儀式。今、夏草の勇士たちに最高峰の力の後押しが降り注ぐ──!


ファイナルミッション・スタート!〜夏草の一番長い夜〜

『行くよ、アスカ!サラ!私達が、リッカ達の道を切り拓くんだ!』

 

『はい!大和さん!』

『蹴散らすぞ、二人共!』

 

先の歓楽めいた空気すらあった夏草とは異なり、いよいよ償いの為に溜められた澱みと穢れを蹴散らす段階に入った夏草の裏。血相を変えて襲いかかるシャドウサーヴァント達を相手に、夏草に住む者たちが勇気と共に立ち向かう。それぞれの役割と守護、突破を命じられたメンバー達は思い思いの力と勇姿を見せつける。こちらは大和達のガンダムを纏う者達三人組である。それぞれがそれぞれの力で、穢れを薙ぎ倒す。

 

『お前達を、このままにしておくもんかっ!』

『うぉおぉおぉ!!』

 

光の粒子を放ち、高速移動で翻弄しつつ手にした巨大な対艦ビームソードでシャドウサーヴァントを蹴散らしていくアスカ、雄叫びを上げながらシャドウサーヴァントを蹴り倒していくサラ。背中合わせ、時には並び立ちながら霊脈へと突き進んでいく。

 

『制空権を確保する…!』

 

そして空中のエネミー達に狙いを付け、背部翼の自律光線ユニット、並びに腹部レーザービームに二丁拳銃ライフルといった武装すべてをロックオンに使用し、光線の雨にて残骸達を一人で大量殲滅する大和扮するストライクフリーダム。彼女の冷静さが発露し、大戦果を叩き出す。

 

『流石大和さん!私達もやります、遅れないでくださいねサラさん!』

『分かっている!私達がやるべき事を、私達の意志でやり遂げるんだ!』

 

『リッカ、皆。頼んだよ…!』

 

切り札である皆を信じて、霊脈に繋がる道と彼女らが進む道を拓く。彼女らの奮起は、運命を切り拓くかの如くに奮い立つ──。

 

 

『僕達は役割を果たす!夏草の皆を護るのが成すべき事だ!』

 

こちらは別の方角の戦闘している者達、朱雀にゆかな。ルルの親友でありルルを翻弄する魔女が担当する方角だ。白き強化スーツを纏った朱雀が、壁蹴りや跳躍を駆使した三次元の動きを駆使し並み居る敵を携行銃と超振動ソードで蹴散らしていく。

 

『大した超人ぶりだ。こちらも仕事が楽でいい』

 

ゆかなもまた、黒き強化スーツを纏い赤黒い光線や指から放たれる鎖にて敵対者を浄化、殲滅していく。朱雀が凄まじすぎるので下手に隣りにいては邪魔になるため、後方支援を貫いているのだ。

 

『ゆかな。ルルとの事だけど…君達はもっと素直になった方がいい』

『なんだ、藪から棒に?私が奴に素直にするだって?』

 

朱雀が、ゆかなへと忠告を贈る。彼女達の関係は決して悪いものではないと信じているからこその、本心からの願いだ。

 

『ルルはあんなだから自分からは言えないかもだけど、きっと君の事は好きだ。君はどうなんだい?』

『はっきり言うじゃないか。私は…』

『これから先、彼は誰かと添い遂げるだろう。それが君じゃなくていいのか?大事なファーストキス、本当にどうでもいい相手に渡すほど君は遊ぶ人間じゃない筈だと解っているつもりだよ』

 

背中越しに語る朱雀に、考え込むゆかな。そんな未来を考え…多少なりとも動く心はある。

 

『…長い付き合いだからな。そうかもしれない…少なくとも、私はあいつに惹かれているよ。肝心な時には必ず輝くあいつにな』

『なら、しっかり伝える努力をしよう。僕も、彼と君には幸せになってほしいんだ。今の君達に、誰よりもね』

『流石はあの男の親友。お人好しぶりがそっくりじゃないか…!』

 

二人で回転しながらヴァリスライフルを乱射し殲滅する。彼女らには、負けられない理由ができた。

 

『そこまで言うなら付き合ってもらうぞ朱雀。あの童貞坊や、私がいただく為にな!』

『あぁ。…どちらが最終的に虜になるのか楽しみさ!』

『悪趣味だな、あいも変わらず!』

 

軽口を叩きながら、二人は親友である彼の為に奮起を行い戦果を押し広げる──。

 

 

『それでは!この大量に溢れ出る敵という最大の脅威たるシチュエーションに最も適したロボットを紹介しましょう!!不思議なエネルギーも、謎の動力機関もない純粋なる人類の叡智の結晶!!一人一人が火となり二人重なれば炎となる!最強極まるザク神様こと人類の切り札!行きますよ黒神先輩!せーの!!』

 

スケールダウンはしているものの、それは確かに人類が産み出したロボットの結晶。ラウンドナイツ・ギャラハッドはマシュに託した為、エルは黒神と複座式のロボットを作り上げていた。ロボットバトルにてヴァルキュリアガンダムに挑もうとしていたフルスクラッチプラモデルが一体。彼が最も人類の可能性を投影するロボット。その名も──!

 

『『ガン!!バス!!ターッ!!!』』

 

大きなビル程度にサイズを合わせたミニマムサイズなれど、黒神の隔絶した身体能力を活かせるロボットを充てがったエル。火器管制を担うエルに、格闘戦と操縦を担う黒神といった形で夏草の穢れ達を浄化する戦いに挑む。モノアイを輝かせ仁王立ちするその風格は、黒神の凛とした威風を完璧にトレースしている。

 

『オオタコーチ、並びにタカヤ・ノリコ氏、オオタカズミお姉様!この力、夏草の為に振るわせていただくぞ!』

『宇宙怪獣と言う物量の極地を討ち果たす為に作られた最強のバスターマシン!その炎の強さを味わってもらいます!!行きますよー!!バスタアァァァ!ビィイィイィイィムッ!!』

 

エルの咆哮に合わせ、モノアイから超凝縮レーザービームを空中に発するガンバスター。ドラゴンタイプエネミーを容易く貫通し、薙ぎ払いにより空中に数珠繋ぎの爆風が連なり夏草の夜を照らしていく。その力は、いつだって人類の行末を照らす希望なのだ。

 

『黒神先輩!アレをやっちゃってください!!』

『アレか、いいだろう!彼女ら二人のように出来るかは判らんが、やってみせる!』

 

瞬間、猛烈な勢いでスラスターをふかすガンバスター。空中に、誰よりも高く舞い上がっていく。

 

『うわぁあぁぁあぁあぁあぁあぁあぁぁ!!!!』

 

強靭な肉体すら悲鳴を上げる超高圧度のGの負荷をねじ伏せ、黒神は絶叫する。超絶的な巨体が宙へと飛び立っていく様はまさに圧巻だ。そして、脚部裏に設置されたカッターを起動させキックの体勢に入る。

 

『スゥパァァァアァ!!』

『イナズマァアァア!!』

 

エルが感無量とばかりに黒神の咆哮に合わせ、加速を行うガンバスターと運命を共にする。そう、それこそは必殺技にして大多数の存在を蹴散らす奥義──!

 

『『キィイィイィイィイック!!』』

 

ガンバスターの軌道上にある全てが、まさにイナズマが如き炎に包まれ消し飛んでいく。そのまま霊脈を護っていた巨大エネミーを貫き、粉砕する大金星を打ち上げた。

 

『流石です黒神先輩!努力と根性なければ使いこなせないガンバスターをこんなにも鮮やかに!流石は学園生徒会長!惜しむらくはサブパイロットが僕という最悪のノイズ!リッカ先輩とあなたの炎となったガンバスターが見たかったぁー!!』

 

『そう卑下するな。私の出来ないことをやってくれればそれでいい!さぁ、贖罪の道を切り拓くぞ!!』

『はい!先輩!!マシュさん、うたうちゃんと彼女らを頼みましたよー!!』

 

護る為に力を振るう、二人の火を宿したガンバスター。際限無く出る穢れを、威風堂々仁王立ちにて迎え撃つ──!

 

 

【それじゃあまず、ダークゼットライザーのトリガーを押そうね】

「と、トリガー…これ!うひゃぁ!?なんかキラキラした部屋が見える!?」

【その中に入ろうね、アカネ君】

 

こちらは、アカネとアレクシス。ダークゼットライザーにて行う変身シークエンスを、アレクシスが懇切丁寧に教えている最中だ。

 

「やだぁ何この黒タイツ!身体のラインピッチリで恥ずかしすぎぃ!?」

【上半身は変わらず立派だねぇ。まぁそんな事よりアクセスカードをセットしよっか】

 

「アクセスカード!?これ!?」

《アカネ・グランテッド!》

「なんて!?」

【アカネちゃんアクセス認証って事だよ。さぁ、3枚のメダルをセットしよっか。ゴルザ、メルバ、超コッヴの順番ね】

 

「アレクシス!もっと急がないと!?」

【大丈夫だよアカネくん、時間の流れが違うから焦らず行こうね。さぁ、セットしたらメダルを読み込もうか?】

 

【ゴルザ!】【メルバ!】【超コッヴ!】

 

「これで!これでどうするの!?」

 

【叫ぼっか。闇の力お借りします!インスタンス・アブリアクション!】

「や、闇の力、お借りしま…」

 

【もっと気合い入れようねぇ】

「闇の力ァ!お借りしまぁあぁあぁあぁす!!…………………あれ?」

【トリガーを、トリガーを押そうねぇ…(ヒソヒソ)】

 

「先に言ってほしかったんだけどぉぉぉぉ!!」

 

【トライキング!!】

 

そんな変身プロセスを経て、夏草に降臨するはトライキング。アカネとアレクシスを核とした怪獣が、穢れの前に現れる…!

 

【やったね、成功だよアカネくん…アカネくん?】

「無理無理無理無理無理無理無理無理高い高い高い無理無理無理無理ぃ!!」

 

【あー…まぁ頑張って慣れようねぇ。ほら、敵来るよ。ジーッとしててもドーにもならないしね?】

 

「何の話ぃ!?うぅくそぅ!やってやらーー!!合体怪獣屈指のイケメン、トライキング舐めんなー!!」

【うんうん、その調子。ギリギリまで踏ん張ろうねぇ】

 

アレクシスにケツを叩かれ、アドレナリンパワーで敵に立ち向かうトライキング。ヤケクソめいた突進が、戦いの口火を切るのであった──。




榊原「始まったわね。リッカ、皆。あなた達は真っ直ぐウラヌスタワーに向かうの。かの中枢は、きっとあなた達を受け入れる準備は出来ている。信じて向かって」

リッカ「はい!皆の頑張り、無駄にはしません!!サナちゃん、ナビよろしくね!」

早苗「お任せください!見事なお祓い、期待しておりますよリッちゃん!」

天空海「でもどうやって行く訳!?走るとか言わないわよね!?」

ニャル【そこは大丈夫。ほら──】

アジ・ダハーカ・アンリマユ【私がいるからなぁ!!】

リッカ達の目の前に現れる、超巨大なドラゴン。アジーカのもう一つの姿、アンリマユのアジ・ダハーカである。

リッカ「なるほど!よろしくねアンリマユ!」
【任せとけ!さ、乗りな!】

ソロモン『必ずやれる筈だ、油断はせず頑張ろう!』

ルル『夏草の希望を、任せたぞ!』

うたうちゃん「はい、ルルさん!」
ディーヴァ『勝利を土産に、帰ってくるわ!』
【じゃあ、超特急で行くぜぇ!!】

マシュ「よろしくおねがいしまぁあぁす!」
じゃんぬ「龍の魔女、本領発揮よ!」

全員を乗せて、アジ・ダハーカは吠える。贖罪の中心、ウラヌスタワーを目指して──。

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