「自然はともだち、怖くないよ!」をキャッチフレーズにした入園無料の公園。園内は約500種の花が四季折々に咲き、日本さくら名所100選に選ばれる桜や関東有数の名所として知られるツツジは必見。全100ポイントを有するフィールドアスレチックも人気が高く、冒険コースや水上コースなどレベルごとのチャレンジが楽しめる。
キャンプ場、釣り場、バーベキューも可能であり、夏草の公園の一つとして家族旅行、デートスポット、鍛錬場としても活用可能。
「我等がマスターの故郷に、騎士として貢献できる事は何でしょうか。それは即ち清掃活動だと私は考えます。人々の心に不埒な闇をもたらさぬよう、一丸となって清掃に勤しみましょう」
騎士王(アルトリアシリーズ行事・行政担当)の鶴の一声により、リッカ達が次に来る場所たる清廉公園の清掃ボランティアに勤しむこととなった円卓一同。拒否するものはなく、全員参加は当然の意識の高さ。これで英霊の座から来てくれないのかが解らないとヒロインXが首を傾げるも無理ない忠義と共に、それぞれが清掃に励む。と言っても観光も兼ねているので団体行動徹底、というわけでもない。それぞれがなんとなく他の騎士たちとつるみながら清掃を行っているのだ。進行ルートを開く為に村を潰す、歳上と結婚する、選ばれぬ民を粛清する、借金を取り立てるなどと言った汚れ仕事に比べれば極めて健全、真っ当な動機による仕事な為、一同は張り切っていたのだが…
〜
「この夏草の土地、私は大変気に入りました。美男美女ばかり、かつ美女が異邦の私に笑顔を見せてくれる。風土も気持ちよく豊かで…こういった場所に別居を構えたいところです」
こちらはガウェイン、トリスタン、ランスロットのメンバー。少ないとはいえ、僅かなゴミを総力をあげて探す任務をこなしていたのだが…
「む、これは…」
ランスロットがとあるものを見つける。乱雑に捨てられたビール缶、焼き鳥パック。無法に騒ぎ立てた跡…夜の魔道が導き出した産物であることは推察できた。捨てられているゴミがあまりに少なく、こういった粗末さは夏草由来でないことが窺い知れるからだ。
「理性を失った観光客の仕業か。美しい景観を辱めるとは、侵略者と変わらんな」
嘆かわしい、完璧な秩序とは難しいものだと拾い上げんとしたその時…
「ん?…この雑誌は?」
裏返してある雑誌を見る。そこには『人妻の一夜の過ち〜あの人が満たしてくれなくて〜』という、どう見ても子供に悪影響な雑誌が放置されていたのだ。ランスロットは静かに頷き嘆く。
「この様な雑誌を捨て置くとは…何という無秩序な輩がいたものだ。ギャラハッドの年頃の男子が見たらなんとするのだ全く…」
当然拾い上げ捨てる…のだが、見れば状態は存外にいい。どうやらまともに読まれず投げ捨てられたようだ。…袋とじも開かれていない。
「………」
「私は哀しい…そんな雑誌を持って立ち尽くす貴方を見てしまった事が…」
突然声をかけるは、夏草Tシャツとサングラスを着用した旅行者スタイルの哀しみの貴公子、トリスタンである。ポロロンと、自慢のフェイルノートを掻き鳴らしながらグラサンを、しきりに上下させている。
「とぅはぁっ!?と、トリスタン卿か!?誤解だ、これはただ拾っただけだ!買ったわけではない!」
「良かった、こっそり買ったというわけではないのですね…あなたがそんなものを買った事と私を連れていかなった事が二重に哀しいといういえそんな話ではなく」
ポロロンと掻き鳴らした後、速やかに本題に入るトリスタン。彼は目を見開く。
「──開けないのですか?その袋とじ」
「──トリスタン卿。解るか」
無言で頷く。聖杯がもたらした知識によれば、雑誌の袋とじというのはとても危険で甘美な特典が待っているという。袋とじ自体を開く際にも、えも言われぬ背徳感と多幸感が満ちるものだという。楽園では女性スタッフと紳士的なお茶会を常に楽しんでいる二人であるが故、こういった雑誌には無縁であるが…
「…騎士として、被写体となった女性に敬意を払わなくてはなりますまい」
「あぁ。本来出逢うことの無かった女性アイドル、その生き様を無視することなど何故出来ようか。それは騎士として恥ずべき侮辱だ。そうだろうトリスタン卿」
「えぇ、ヒトヅマンスロット卿。この無念に打ち捨てられた雑誌の供養の意味合いにおいても…」
「「──いざ!!」」
騎士達は己の信念に仕える。その禁断の花園を開き、打ち捨てられた雑誌を弔わんが為──
「フッ──貴公らばかりにいい格好はさせませんよ」
「「ガウェイン卿!!」」
現れたるはソーラー騎士、ガウェイン。彼もまた、女性に紳士たる誉れ高き騎士。袋とじを開けるという未開拓な地を解き明かす栄誉を奪われんと名乗りを上げる。
「午前の日実は、我々に恩恵を齎した。これはきっと紙面における女性を慰めろとの勅令。騎士の道には外れぬ行為にして、太陽の神もきっと後押ししてくださる誉れ高き行い!」
『ワフ…?』
「ならば参りましょう。今こそ騎士として力を合わせる時」
「あぁ…我々が力を合わせれば、倒せぬ敵などいないはずだ」
「トリスタン卿、ランスロット卿。今こそ我等、円卓の騎士の力を結集する時…!キャメロットの門は開かれた!いざ!!」
三人が雑誌を取囲み、袋とじを開けんと四苦八苦する。彼等は至って真面目に雑誌の役割を果たさせようとしている。下心などあるはずもない。きっと。
「くっ、ハサミを持ってくるべきだった!手で力強くで破くのはなんだか女性へ失礼極まりない扱いな気がする!」
「ではフェイルノートで」
「待ちなさい、雑誌が細切れになってしまう。やはりここは手でやるしかありますまい。私が一息の下、一瞬で!」
「待て、我等の中で一番不得手だろう繊細な作業は!何か、何かカッターとか捨ててないだろうか。私の宝具で宝具としてつかえるのだが…!」
「やはりポロロンSlashしか無いのでは。ご安心を、袋とじと雑誌を完璧に切り離してみせましょう」
「うぅむ、困った。我々が持つ刃物は聖剣のみ…」
「切っ先!切っ先をこう、サクッとやるのはどうだろうか!アロンダイトをオーバーロードで触るだけでこう、ジュワッと焼き切るイメージで!」
「分かりました、栄誉を任せます。やってみせなさい、ランスロット!」
「円卓最強の実力を、今」
「任されよ!行くぞ、最果てに至れ!限界を越えよ──!」
道理が、ハイテンションにてどこかに行ってしまった三人がワイワイと騒ぎを齎しまくる。そして大学生のバカ騒ぎの様な喧騒は当然目立つ。目立つが故に…
「おい。其処で何をしている」
「「「!!」」」
当然、声をかけるものはいる。それが他の地であるならば、大事にはならなかったがここは夏草。
「お前達…見かけない顔だな。任意だが、事情聴取をさせてもらうぞ。そこを動くな」
コロッケを大事に抱えた、漆黒の警官服に身を包んだ剣のような雰囲気の男に見咎められ…
「「「…はい」」」
三人は警官…昼飯時に、やってきた無慙に、三人は連れて行かれたのだった。藤丸リッカの知り合いという事実で説得するのに、夕暮れまでかかったと言う──
「■■■■■■■」
「わぁ!流石ランスロット卿!バーベキューでも完璧に行えるのですね!」
「アグラヴェイン。サーヴァントとはいえ食事は円滑な人間関係に必須なものです。是非マスターの地で、美味しい空気や美しい景色と共にバーベキューをやりましょう。清廉公園は誂え向きにこういった施設がありますしね」
「…ベディヴィエール、貴公がそういうのなら…これもまた、リラックス活動の一環と考えよう」
「■■■■■」
「…ランスロット卿、何故貴公は正気を失っている時のほうが騎士として模範を保てているのだ…?」
「狂気にあっても誇りは失われない!それでこそ、私が憧れているランスロット卿です!」
「あはは…円卓は基本、人間関係は単純明快とは言いがたいので、シンプルな思考回路が逆に良い作用をもたらすのかもですね…」
「■■■■■」
グッ、とガッツポーズするランスロット。それはまさに、『上手に焼けました』と勝鬨を上げているかのようであった──
アスレチックエリア
騎士王(子供が笑顔で遊べるエリアが充実している…素晴らしい事です。豊かな経験なくして、良き成長はありませんからね)
「おや、これはブランコ。…腰掛けてみましょう」
(楽園は全てが揃っていますが、生の空気や風景はそこにしかありません。南極が晴れるのは珍しい稀な現象ですし…護るべきものの尊さを知るという意味では、マスターはここにいればいるほど強くなるのやもしれませんね)
「…プリンセスの故郷はどこになるのでしょうか…ギルに教えられましたが、彼女は…」
モードレッド「ヒャッホー!!ターザンだぜー!!」
騎士王「…ん?」
ブランコで見ていると、はしゃぐ見知った顔が一人。誰かなど問うまでもなく──
モードレッド「楽しいじゃねーか!リッカもいい場所故郷にしてんなぁ!さーて、次はロッククライミングでも…」
騎士王「楽しそうだな、モードレッド」
モードレッド「おう!…って、げっ!?」
騎士王「なら私も、忘れられない一時をお前に与えよう。さぁ、構えろ」
モードレッド「あ、えっと、その──」
──騎士王により、モードレッドは腕一本にて夏草の空へ飛び上がり、スカイダイビングを堪能する事になったのであった──
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