エル「マジィイィイン!!ゴォーッ!!!」
ルル「…!!」
エル(スヤァ)
「………」
「チェエェンジ!ゲッタァアァア!!!」
「うぉおぉ…!」
(寝言がうるさすぎる…!まともに眠れん…!)
スザク「(安眠)」
グドーシ「(涅槃)」
ルル「快眠ズめ…!ダメだ、ドクターに頼もう…!」
「ドッキングセンサー!!!」
ロマニ「眠れないのかい?なら…ソロモン安眠魔術!」
ルル「快眠だ…すぅ…」
エル「チェーンジコンバイーン!!!!…?レッツ…レッツコンバイーン!!!」
ソロモンの魔術でなんとかなった。
女子部屋
マシュ「先輩…!!(ギリギリギリギリ)」
早苗「リッちゃん…むにゃむにゃ…(ぐぎゅー)」
リッカ「うごごご…」
リッカは絞め落とされかけていた。
「みんな、おはよう。それじゃ、手を合わせて…」
「「「「「いただきまーす!!」」」」」
若干数名の波乱を起こした夜のアレコレから一日。夏草滞在期間の半分が過ぎようとしていた朝。スパホテル内の食堂にて、顔を合わせ榊原の音頭にて朝食をいただく一行。海の幸をいただく海鮮丼の旨さに、一行は舌を巻く。
「ほんと美味しいなぁ、海鮮丼。知ってるかいルル?外国人の方にも寿司や魚料理は大人気なんだ。何よりヘルシーってセールスポイントがね」
「そうだな、スザク。アメリカではそのおおらかな国柄からハンバーガー、巨大なコーラ、バスケットナゲット等の豪快なものばかり食べていたりするだろうし、魚の有用さと調理法が増えるのは良い事だ。…大丈夫か、エル。昨日のぼせたと聞いたが」
「あはは、アカネさんとお互いの知らないを交換していたら肉体の限界を超えてしまっていました…ですがもう心配ありません!我等が夏草の誇る人類の隣人、うたうちゃんにレスキューしてもらいましたから!」
「大事がなく一安心ですな。しかし命をかけて好きなものに傾倒する…インドを感じる殉教ぶり。仏陀、いやさシッダールタ殿を宿す身として感じ入る一途ぶりです」
「解るよ、凄く解る。ドルオタやってた頃は二徹三徹は当たり前だったしね!不思議な事に精神は全く疲れていないどころか冴え渡っていくんだ…身体中に力が漲るのを感じるんだよ…!」
男性陣の和やかなトークに華が咲く。だからといって女性陣と区分けされているわけでなく、女子達も向かいのテーブルで共に海の幸をいただいている。
「というか混浴に躊躇いなく入って何事も起こらず終わるってすっごい健全ね、あんたたち!」
「あはは、私は特撮、エル君はロボットで互いの知らないを話していたら間違いなんて起こるわけないですよ。未知の探求は深淵…覗いていたら覗かれていたなんてザラのザラ…」
「?呼んだか?」
「サラじゃなくてザラだよ、サラ」
「アンタもヤマトさんの事言えないくらいにはぼんやりしてるんだよな…」
「あはは、先生として怒ればいいやら呆れればいいやら…皆には内緒にしておくようにね?」
「またやりましょう!アカネさん!実に有意義でした!!」
「おうよー!」
「ホンットに同好の友、って奴ね」
「これもまた奇跡ですよじゃんぬさん!男女間の友情は!成立するのです!!」
早苗の鼻息の荒さに圧倒されるじゃんぬ。確かにそれは奇妙な友情、性別を越えた友情と言えるものであろう。
「友情か…」
「お前も私以外の女性に免疫を付けなくては、将来苦労することになるぞ?」
(…お前の本質を知った今、解る。お前は本気で俺を気遣い、心配してくれているんだな…気づいてやれず、すまなかった…)
「な、なんだ熱っぽく見つめて…お前ものぼせたのか?仕方のないヤツめ」
「あぁ、そうかもしれないな」
(だが、いつまでもお前の優しさに甘えるつもりはない。お前というクイーン…俺は取りに行かせてもらう!)
「…手順は間違えないようにね、ルル」
スザクの暖かい目の下、決意に燃えるルル。その行動が実を結ぶかはどうかは、果たして。今日も夏草の愉快な一日が始まる。
「リッカ先輩、今日はどこに行くのかは決まっているのでしょうか?このマシュ!夏草のアレコレに行ってみたくてマシュマシュしてしまいます!ふんす!」
「外の世界でもなすびはすくすくと育っている…先生、オススメはどこですかー?私としては金狼寺がイチオシですよー!」
「うん。そこと冠陽神社に行ってみるのがいいかなって考えてる。お寺に神社、これからの祈願と厄祓いも兼ねて神様仏様にお祈りしちゃおっか」
冠陽神社。比喩抜きで『八百万』の神を祀る超絶複合神社。そして金狼寺。夏草の善を守護する黄金の狼が礎となったとされるお寺。リッカは金狼寺にて、人生と護身の薫陶を受けた思い出があるのだ。
「カーマ的に寺は気になりますね…皆様の瞑想をお邪魔しちゃったりはマーラの本分ですし、カーマ的には皆様の恋愛事情を聞いてあげたい部分もあります」
「お寺、それに金色の狼。実によきあらたかな場所と見受けました。インドの夏草コンビとしては興味を引かれる場所にてございます」
「えー?お寺と神社に文句はないけど、若者が巡るにして渋すぎないかしら?2つの他にもう一つ若くてフレッシュな場所でバランス取りましょうよ!という訳でオススメはぁー!前にも言ったかもだけどー!!」
天空海のハイテンションな紹介が場所を告げんとした、その時。被さるように声が響き渡る。
「夏草シーワールド。通称『龍宮御殿』をお勧めします。私や天空海さんが館内アナウンスを行う海の楽園…是非、皆様に楽しんでいただけるかと」
「この声は!」
「「「「うたうちゃん!!」」」」
まるで本当のアイドルを迎えたかのようなテンションの上がりぶりにて迎える男性陣。先程から姿の見えなかったうたうちゃんの登場を盛り上げるのはオーディエンスの必須事項である。
「なんか私より待ってました感が強くない!?うたうちゃん…アイドルとしてもパワーアップしてる!?」
「待っていましたうたうちゃん!皆様に、シーワールドの魅力をお伝え下さい!」
エルが一際ハイテンションにうたうちゃんを歓迎する。まるで、この瞬間を待っていたと言うようなテンションでだ。その高揚ぶりに、ルルはロマンに耳打ちする。
(ドクター・ロマン。普段から見てもエルのテンションの高さは異常です。これはもしや一手打ったのでは)
(そうだね…でも心配はないと思うよ。夏草の皆は人を不幸にするサプライズはしな…)
「おまかせください。それに相応しい姿でやってきたギョ」
「「「「!?」」」」
一同は姿を現したうたうちゃんに大層な度肝を抜かれる。普段の白を貴重とした清純にしてピシッとした歌姫の姿でなく、マンボウのずんぐりむっくりとしたキグルミから手足と顔を出した妙ちきりんなマンボウ人間、いやマンボウAIの姿に身を包んだ…
「今から夏草シーワールドの魅力を伝えます、うたうちゃん(海の姿)です。よろしくお願いするウオ。ではまず、このシーワールドにはそれはそれは沢山のお魚さんたちがいるギョ。中には絶滅危惧種の種類も正式な機関から認可を取り存続処置を執り行っている側面もある凄い場所サカナ。ぴちぴち」
ヒレのお尻をフリフリしながら、終始真顔で電子モニターにてプレゼンしていくうたうちゃん。そのシュール、かつちょっと不気味な紹介に一同は圧倒される。
(決まりましたうたうちゃん!!あれこそ僕が作ったうたうちゃん海戦フォーム!『MAMBO・ディーヴァ』!うたうちゃんの魅力と海の懐の深さを現した僕設計のきぐるみ!アカネさんから教えてもらったスーツノウハウをぶっつけ本番で試してみた試作品をあそこまで完璧に着こなすとは!流石心を有する至高の電子の命!その輝きに僕は!あぁ!!)
勿論これはエルの発案である。うたうちゃんにPRしてもらい皆の関心をシーワールドに向けるという完璧な作戦。スーツ制作はアカネが熱弁した特撮キグルミを我流で解析しうたうちゃんの解析でエルが設計したもの。これで、ルルとゆかなの関心を集めるという試みなのだ。何故なら──
「皆も今日は、シーワールドにて過ごすウオー。海の仲間達が皆を待ってるギョー」
(そうっ!!シーワールドは!夏草有数の『デートスポット』なのですからっ!!一気に距離を、ブーストダッシュしてもらいますよ!)
不思議な踊りでシーワールドを紹介し終えるうたうちゃん。勝利を確信するエル。シュールな空間が、そこに満ちるのであった──。
うたうちゃん「ご清聴、ありがとうございました」
榊原「…と、という事なので。じゃあまずは、シーワールドに行ってみようか。なんだか凄く行かなくちゃ行けない気がするのは…先生だけじゃないと思いたいなー…」
リッカ「異議なし!可愛かったようたうちゃーん!」
黒神「うん、私も負けていられんな!」
ルル(強いな女子…!)
ゆかな「あそこのシーフードピザは美味しいんだ…フフフ…」
(ゆかな、君もか!いや、ピザ好きは素なのか…!?)
うたうちゃん「どうですか、ディーヴァ。私も中々のマスコットぶりでしょう?」
ディーヴァ(色々言いたいことはあるけれど…とりあえず、ヘンテコな語尾はどうかと思うわ…)
「ギョ?」
(やめて!?回路に刻みついちゃうわよ!?)
アカネ「あの姿…」
アレクシス【アカネちゃん的には?】
アカネ「超イカす…!!」
【怪獣判定だったみたいだねぇ】
なんだかんだで、エルの企みは成功するのであった。
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