大まかなプロットですので細部が変わることは大いにあります、ご了承くださいませ!
それではどうぞ!明日は後編をお送りいたします!
「此度の特異点、私がリッカに同行しよう。ギリシャであるならば土地勘もある、問題ない」
「ヘラクレスがいるんだ!どんなロストベルトだろうが勝ちは決まったってもんだぜ!」
ギリシャ異聞帯攻略、ヘラクレスを始めとしたサーヴァントにおける総力戦を画策した楽園カルデアは、オリュンポスに通ずる海、アトランティスの攻略を先んじて画策していた。それはマスター、サーヴァントは勿論…アトランティス・ボーダー、更には英雄神マルドゥークをも投入する文字通りの大決戦。世界中に根を張らんとするギリシャ空想樹の対処の為、御機嫌王率いる楽園は待ち受けるオデュッセウス艦隊へとの全面戦争へと移行する。
「クリロノミアでもれなく強化してやがんな!だがんなもんサーヴァントユニヴァースで手の内は割れてんだ!行けリッカ!ヘラクレス!!汎人類史最強主従の力、キャプテンに見せてみろ!!」
「いつぞやの子守とは勝手が違うぞヘラクレス!その威容、かつての仲間に存分に奮ってみせよ!」
「了解した。行くぞ、リッカ」
「うん!行くぞおぉっ!!!」
マスターの連携、サーヴァントの練度、スタッフの鍛錬ににより鍛え抜かれたカルデア勢力は、オデュッセウス艦隊の九割の壊滅と海中の異聞帯ポセイドンの撃破の大殊勲を挙げる。
「さようなら、異聞帯の父。僕達は貴方を踏み越えて先に進む」
『やったぞ!勝負あった!これでアトランティスの戦力は沈黙だ!やったよ皆──えっ!?』
──しかし。衛星軌道上の神罰の女神『アルテミス』はただ一人を狙っていた。同じ神威を有する敵、『藤丸リッカ』を。その最大射撃の『神意』に気付いたリッカは被害を最低限にするためカルデア戦力から全力で離脱したが、その一撃にて吹き飛ばされ行方不明となってしまう。
「今のはっ───アルテミスの───?」
『全員、捜索網を最大限に!リッカの索敵を急いで!希望を捨てては駄目よ!』
アルテミスと近しいが故に気付いた神威の回避。マルドゥーク神が発射口に損害を与えたきりアルテミスに攻撃しないという意志を汲み、戦闘は終結する。
『マスター、マスター。起きてください。我が力を振るう巫女よ、お目覚めを』
「ぅ…う…ん…?」
遥か彼方に吹き飛ばされ漂着したリッカを救ったのは、アルテミスの『端末』。下界の情報を届ける為のアルテミスとは似て非なる存在。
『貴方は汎人類史におけるアルテミス、即ち私の巫女。ならばどんな神にも貴女を渡すわけにはいきません。故にこうして隔離し、保護致しました。保護の手段が過激であった事は謝罪します』
(アルテミスだ…この苛烈さは間違いなくアルテミスだ…)
端末とされるアルテミスより異聞帯のなりましを聞き及び、カルデアに帰還しようとするも…アルテミス端末は離れる事を固辞する。
『カルデアの皆さまを狙い撃ちするのは容易いです。ですのであなたはまだ、私と共にいるべきと提案致します』
「ん…。そんな脅しをしなくても、一緒にいたいんだったら一緒にいるよ?」
『一緒にいたい?私が…?戻らなくてもよいのですか?』
「連絡はしたいけどね。もう私だけのワンマンチームだけじゃないの、カルデアは!」
お互いにダメージを受けた二人は、互いの事を語り合う。汎人類史において、アルテミスは自身の友人だったという事実に端末は衝撃を受ける。
『神と人とが友人になれるのですか?ありえません。神にとって人は、愛玩する存在でしかない』
「不思議な事?アルテミスはオリオンに恋してて、私はそれを応援したのがきっかけなんだけど…なら、もし良かったらあなたも友達にならない?異聞帯の最初の友達として…どうかな?」
拒絶するには本体の沈黙と好奇心が深刻に過ぎたと判断した端末は、リッカと行動を共にする。そしてそこには、三ツ星の狩人も合流する。
「リッカー!!探した、ホント探した!良かったぁなんか導かれてたような気がしてたのよマジ…え!?」
『汎人類史のオリオン…藤丸リッカを探しに来たのですね』
「アルテミス!?いや別に不思議でもないか…え、リッカちゃんもうアルテミスとフラグ建てたの!?流石転んでもただじゃあ起きねーなー…」
捜索しにやってきたオリオン、リッカと行動する中で、汎人類史におけるアルテミスの在り方と自身の在り方の違いを知っていく、アルテミスの端末。
『こんなにも違うものなのですね。分かたれた歴史の中で、こんなにも…私は違う道を歩んでいる』
「お前…ずっと空に浮きっぱなしなのかよ?ずーっと下界にビーム撃って寝るだけだってのかよ?」
『それが私の役割であり使命。神罰の代行、星を穿つ黄金。それが、異聞帯におけるアルテミスの在り方。あなたたちの知るアルテミスとは、違う在り方なのです。ですが…』
「ですが?」
『…あなたたちといる私は幸せそうですね。それは何よりも…伝わっています。得難いサンプルデータとして、本体に送りましょう』
オリオン、そしてリッカ。二人が異聞帯アルテミスの心を少しずつ解かしていく。
だが──。
『衛星軌道上のアルテミス、強制起動を確認!!撃ってくる…!この島に!撃ってくるぞ──!』
突如として半壊状態から起動したアルテミスの光線が、カルデアチームの滞在する島を狙う。それはカルデア、端末すらも予想外の事であった。
『ゼウス・クリロノミア…アテナ・クリロノミア…アフロディーテ・クリロノミア…注入を、確認…本体領域、汚染…制御、不能…』
「おい、アルテミス!アルテミス!しっかりしろ、おい!?」
『──大神ゼウスより、汝らへと告げる』
「これ…!オリュンポスのゼウスがやったの!?」
『汝らに神罰を下す。──滅びよ』
大神の傀儡となり、裁きの神と成り果てたアルテミス。あわや全滅──それを阻んだのは、端末である彼女だった。
『…理解、したでしょう。私達は、大神には逆らえない。手に収まる内は愛で、道理に反したならば殺す。我らの愛は、そんなものでしか、ない。私も…』
「違う、違うよ!じゃあなんで…今私達は生きてるの…!?」
『それ、は…あなたが、私の、友達、だから…そして、オリオン、あなたは、私の…』
「言わなくていい、解ってる…解ってるからよ…!」
『…お願い、します。どうか…私を…停止させて、ください。私を、どうか…撃ち、落として。私を…』
最後に託される、女神からの願い。それは僅かに芽生えた、女神の心。
『素敵…。友達と、恋人に、見守られて…眠れる、のね…』
…アルテミスの端末の亡骸を抱え、リッカとオリオンは空を見上げる。ゼウスの手に落ちた、月の女神を。
「行こうや、リッカちゃん。俺達の手でアルテミスを取り戻す!」
「うん…!!ゼウスの手から取り返そう、あなたの恋人を…!私の友達を!!」
サーヴァント、クリロノミア、ポセイドンの亡骸。それら全てを手にして行われる、オデュッセウス軍との最終決戦。並びに…アルテミス・シューティングスター・オルテギュアー。
「オリオン、私の弓を使って。これは…アルテミスが託した弓だから」
「リッカちゃんよ。そいつぁ違うぜ。そいつは…お前とアルテミスの絆の証だ。お前しか引いちゃいけねぇ。引くのは、一緒だぜ」
最後の海戦。大神ゼウスの手に落ちた女神を──撃ち落とせ。
『最大出力──放射。神罰、執行』
「アルテミスよ!我が宿命よ!お前を撃ち落とすのは───!!」
ギリシャ異聞帯・前編。蒼空恋慕大海アトランティス。
「この───私達だぁあぁあーーーーっ──!!!」
近年、執筆予定。
とある■「神すら落としたか、藤丸リッカ。かの女神は救われたよ、おめでとう。だが──君の舞台はこれで最後だ。君は…雷の果て、霹靂の向こうへ消え去るだろう」
リッカ「…!」
とある■「■は■■■■■■■■。機神の記憶…『機械仕掛けの神』を識る者だ」
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