人理を照らす、開闢の星・序章〜awakening,precious,star〜   作:札切 龍哦

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メフィラス星人「ありがとう、ウルトラマン達。地球人達よ。これをきっかけに、邪なる宇宙人達は立場を狭めていくだろう。それほどまで、彼等の暗躍は根深いところにまで根ざしていた」

進次郎「お役に立てたなら良かったです。ウルトラマンの使命、無事果たせて良かった」

リッカ「同じメフィラス星人でも、こんなにも違う…環境や思想の違いって凄いよね…!」

ベリアル【生みの親より育ての親、とはよく言ったもんだ】

ベムラー『ありがとう。君達の助力無くしてはこの結果はもたらされなかった。本当に…ありがとう』

ベリアル【最後まで責任は持てよ。あの金塊、あるべき場所に戻してこい】

ベムラー『もちろんだ。さぁ、日本の夜が明ける時間だ…──』


エンディング〜いつも我らの、ウルトラマン〜

宇宙における、メフィラス星人達悪質宇宙人達との大立ち回りから、翌日となった頃。目的を果たしたリッカ達は帰還を残すのみとなった。聖杯の行方は未だしれぬが、ベムラーの

 

『心配することはない』

 

との言葉を信じ、帰宅の準備を進めているのだが…

 

「やっぱりウルトラマン…サイッコーだね…!」

 

【アカネ君はウルトラマンアンチじゃなかったかい?】

 

「なれるものならヒーローになりたいじゃん!でも私はヒーローにカッコよく爆殺されるのが夢であり目標でもあるから!あぁ、ヒーローの必殺技を目の前から見たい…!」

 

「イデさんに頼んで、設計図を監修してもらいました!これで僕もULTRAMAN関連のスーツが作れます…!いつか光の国を渡り歩く為に、開発に勤しみます!ありがとうございました、科特隊!ウルトラマンミュージアム!!」

 

それぞれが思い思いのままにウルトラマンミュージアムを巡っている。戦いだけで帰還するのはあまりにももったいない、ということでアカネとエル主導で堪能する事にしたのである。それはやはり、異世界へ遊びに行くことの醍醐味であろう。

 

「おぉ、私とウルトラマンの戦いも記録されているのだな」

 

「あの時は敵の基地に置いていかれたな…全く、扱いが酷くはなかったか?」

 

早田とメフィラス星人は、二人でミュージアムを回っていた。かつての戦い、かつての宿敵と昔を偲ぶ。時の流れは思い出を過去に、因縁を縁へと変えていた。

 

「当時はこのように、戦いを偲ぶなど考えもしなかったな。ウルトラマンとあのまま戦い続けていて、どちらが倒れていたら今はなかった。不思議なものだ」

 

「誰も未来を見通すことはできない。私も、子供が新たなウルトラマンになるなど予測できなかったし、異世界のウルトラマンの友人を息子が作るとも思わなかったとも」

 

「ハッハッハッ。君もすっかり父親となったのだな、早田」

 

「歳を取ってから出来た子供だがな。辛い宿命だが…彼ならば上手く乗り越えられると信じているよ。それよりメフィラス。実のところ…お前も地球が好きになったのではないか?」

 

「フフ…それは、言わぬが花だとも」

 

かつての互いの仇敵が、こうして砕けた話を行う。それもまたウルトラマンがもたらした絆と思えば、彼のもたらした絆や出会いはやはり、とてつもなく大きいものだと痛感するばかりだ。

 

「ウルトラマンって…皆に愛されてるんだな」

 

「どうしたの?今更皆知ってることをしみじみ言っちゃって」

 

進次郎とリッカは、ウルトラマンの巨大像を見上げていた。二人の因子を受け継ぐものは、その偉大な姿に想いを馳せる。

 

「いや、ウルトラマンになったのはそうなんだけど…ああして同じくらいの年齢の子が夢中になっているのを見ると改めて実感したんだ。もう、五十年近くも前なのに」

 

「私の世界ではね、ウルトラマンの他のウルトラマンもたくさん地球を護りにやってきてくれてるんだよ?」

 

「や、やっぱりそうなのか…!ベリアルさんの他に絶対いるって感じたけど…やっぱりセブンとか、エースとかいるのか?」

 

「いるよ!セブンさんは息子いるし、エースさんは切断魔だよ!」

 

「うそぉ!?諸星さんに息子!?あ、いや、北斗はそういう事やるな…」

 

「あ、二人もSUITSあるんだ!?」

 

別れを意識したからこそ、お互いの忌憚ない意見を語りあう。互いの世界の、異なる点を話し合う。ウルトラマンの歩んできた、異なる歴史を。

 

「お互いの世界にもウルトラマンがいて、お互い違う歴史を歩んでる。凄いよなぁ、偶然っていうか…運命っていうのかな?」

 

「でも、共通してることがあるよ!どの世界でも…ウルトラマンは皆のウルトラマンだってことがね!」

 

そう。どのような歴史であっても、ウルトラマンは共にある。人類と、地球と。それはウルトラマンが地球と人類を愛し、人類がウルトラマンを愛しているが故に。

 

「あぁ、今なら解るよ。ウルトラマンは、地球も人類も好きでいてくれたんだって。…だから、俺も頑張らないと。皆が憧れる、ウルトラマンの名前を誇りに思っていきたい」

 

「私もだよ。大切な隣人として、仲間として、一緒に生きる存在として…彼等と歩んでいけたらいいなって思う!」

 

「あぁ!だから一緒に頑張ろう。世界が違っても、いる場所が違っても。俺たちはウルトラマンなんだから!」

 

「うん!頑張ろうね、進次郎君!」

 

「ママー、高校生がウルトラマンごっこしてるー」

 

「うふふ、男の子はいつだって大好きなのよ。ウルトラマンがね」

 

進次郎、子供に忌憚ない意見を受け赤面する。そう、ウルトラマンであることは内密であるのも御約束だ。正体は最後まで秘密。何故なら言われても信じてもらえないからである。

 

「ところで進次郎君」

 

「な、何かな?」

 

「私って…ウルトラウーマンって名乗った方がいいんじゃないかな?」

 

「あっ…」

 

盲点だった、と言わんばかりに声を上げる進次郎。どうやら女性の扱いは、まだまだスーパーヒーローとはいかない進次郎でありましたとさ。

 

『進次郎…そちらの方面は精進あるのみだぞ』

 

ベムラーはそんな人々の様子を陰ながら見つめていた。光の巨人を愛する者たちの営み。それはウルトラマンが最も護りたいものだったのだから。

 

【てめぇは何か言ってやらないのか?他人事とは優しくねぇや】

 

そこに、ベリアルも現れる。彼等はウルトラマンでもあり、或いは非常に近しい存在でもあるのだ。

 

『この世界では、ウルトラマンは過ぎ去りしものだ。彼等は彼等の道を歩いている』

 

【だから静かに見守りますってか?とことん真面目な野郎だな、てめぇ】

 

『それでいいのだ。地球人の皆が尊重してくれたからこそウルトラマンは英雄たり得、名声を求めて戦ったわけではないのだから』

 

ベムラーの言葉に、ベリアルも閉口する。腹の立つことに、彼の知るウルトラマン達も全く同じ事を伝えるのだろうから。

 

『ベリアル。君の協力が得られるとは思ってもみなかった。本当にありがとう』

 

ベムラーの感謝を、ベリアルはぶっきらぼうに手を振りいなす。

 

【勘違いするなよ。オレ様にとって、地球の奴らなんぞどうでもいい】

 

『では、何故力を貸してくれた?』

 

【決まってんだろ。オレ様の娘が生きる星であり、オレ様の息子の故郷だからだ】

 

そう、ウルトラマンと違うところがあればそこなのだ。ウルトラマンにとって無辜の民でも、ベリアルにとっては有象無象。吹けば飛ぶ雑魚でしかない。護るために戦うなど気怠いだけだ。

 

ならば何故戦うのか?彼は自身が認め、自身が愛するもののために戦い、護る。それがリッカと、リッカの取り巻く全てであるだけなのだ。要するに、ついでで全部守るのがベリアル流なのである。

 

そして…運命を変えたベリアルの息子。その生まれた星ならば。護る価値に値する。ベリアルは、自分の為に戦っているのだ。たった、それだけの話。

 

『ふふ…それが君の、ウルトラマンか』

 

【そういう事だ。ありがたく思えよ。これからも、オレ様は地球を護ってやる。二人の子の為にな】

 

 

ベムラーはその言葉に、静かに頷く。そして、決心したかのように立ち上がる。

 

『そんな君になら、託すことができるだろう。どうかそちらの思うままに活かしてくれ』

 

【あん?】

 

ベムラーはベリアルに託す。それは、明けの明星から託されたもの…そして、この世界との縁を繋げたもの。

 

『私には不要なものだ。君達への御礼として、受け取ってほしい』

 

【こいつは…】

 

それは、彼が欲得にまみれることなく持ち続けていた…黄金の杯──

 




エル「というわけで!!はくのんさん、FILIASUITSを着てみてください!!」

はくのん「ふぁっ」

その聖杯にはSUITS設計図のデータが収められており、エルを始めとした技術局が更に進歩したのは言うまでもない。

そして聖杯の導きは一旦終わり、次は楽園の時空の出来事へと──
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