人理を照らす、開闢の星・序章〜awakening,precious,star〜   作:札切 龍哦

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休日出勤でしたので、感想返信とメッセージは明日行います、申し訳ありません!


召喚・ドラゴンスレイヤー編

『カドック!試練を越えたんだって?流石だね!おめでとう!』

 

リッカに通信を繋いだカドックは、いの一番の祝福を受ける。彼女にとって頼れるマスター仲間というものはそれだけで得難いものだ。彼は試練の内容を思い返し、微妙な表情でそれを受け取る。

 

「あ、ありがとう。そんなに褒められる程、な試練じゃなかったけどな…」

 

「?」

 

「気にすんな、後輩さんよ。お前には縁のねぇ出来事なわけだからな。召喚はいつでもできるから、オニキュア探しは頼んだぜ」

 

『やりますねベリルさん!ありがとうございます、こちらも誠心誠意頑張ってお探し致します!!』

 

元気爆裂なマシュを遠い目で見守るベリル。全ては過去、終わったものだとしても懐いた感慨はそう消えない。多分、いや確実に初恋だったのだから。

 

「逞しくなったなぁ…いや、マジでよ…」

 

「人は変わるものだ。環境、出会い、あらゆる要因で。マシュは良い変わり方をしたとオレは思う」

 

「マシュ★コンはサバチューブ130万人登録者を突破したわ。金の盾が楽しみね」

 

「あなたも斜め上に飛んだ変化をしたものね〜…」

 

『うおっほん!郷愁や懐古はいいが、今は特異点攻略中な事を忘れないようにね。召喚サークルを手に入れたということは、あの規格外の異聞帯ドラゴンを討ち果たす為の力の一端を確保できる、そうだろう?アテルイ殿』

 

アテルイは常に鳥や獣を使いオープンコンタクトを可能としている。ならばこそ、獣の目や耳、手足は彼女の触覚なのだ。アイヌの英霊の為せる技である。ゴッフの呼びかけに、鷹がアテルイの声音で語り出す。

 

『はい。お見事でございます。私も召喚の心得を持ち得ますが、それはアーチャーたる身では弱々しきもの。冠位術師たるロマニ様にお助けいただけたなら万全となるのですが…』

 

『コッコ・ルピア人形かぁ、マリーやシバは気に入ってくれるかなぁ…あ、え?ボク?なんの話?マギ☆マリ?』

 

『ゴッフパンチ(弱)!』

 

いたぁい!?副所長の制裁を受け情けないダメージボイスを上げるロマニ。彼は魔術王である。何度も言うが彼より上位のキャスターはいないのだ。モルガンですら彼には遅れを取る事実が凄まじい実績である。

 

『イザナミ神といい何故トップオブトップはこんなゆるふわなのかね!?威厳示してくれないとうっかり話したりしたら後で頭抱えるでしょ!?』

 

『は、はいすみませんでした!で、えーと…』

 

『召喚だよ召喚!いい!?ボルシャックドラゴンは敬意と親愛を懐きやってきた大切な隣人足り得る存在だ。不敬を買わぬよう全力で乗り越えるんだよ!いいね!?』

 

「うんうん、ゴッフさんは何故魔術師やっているのか解らないね!」

 

嫌味かヴォーダイム!キレるゴッフだが勿論称賛である。人情味あふれる心メタボ。それがゴッフである。魔術師以外はなんでもできる方なのだから。

 

『では、ロマニ様の御協力にて契約はカルデアへと。私は召喚サーヴァントに竜種、竜殺しの属性を付与した限定を付与を行いますので、必ずや竜に対して強力な活躍を行う事でしょう』

 

『いやー、クラスの枠を越えてやりたい放題ですねアテルイさん!』

 

『当たり前よ。オレの終生のライバルにして相棒だぜ?オレが出来ないことを全部できるのがアテルイよ』

 

『言い過ぎよ。それと、妻がいるのに惚気ると後が怖いわよ?』

 

『しゃーねーだろ、どっちも大事なんだから。好きに順序はねぇんだ。好きかそうじゃねぇかなんだよ』

 

田村麻呂に浮気や移り気などという概念はない。何故なら好きかそうでないかだからだ。征夷大将軍の愛は日本一デカく深い。本人の弁である。

 

『……困った人』

 

「あー、帰っていい?項羽様成分が足りなくなってきたわー」

 

す、すみません!慌てて咳払いした音声を皮切りに、召喚は執り行われる。テーマパーク故攻撃の心配はないが、それ故に気が緩みがちなところがあるものを諌めるアテルイ。

 

『では…ロマニ様。そのお力添えを。竜を討ち果たすに足る英霊を、抑止の輪より』

 

『お任せあれだ。じゃあ召喚を始めるとしようか!リッカ君とカルデアに縁を引き付けて、行ってみよう!』

 

そして始まる、サークルからの召喚。本来ならマシュの円卓や高度なシステムが必要なのだが、ロマニはカップラーメンにお湯を入れるような手軽さであっさりと術式を起動、完遂する。詠唱も触媒も必要ない。自前で用意するからだ。必要なのは霊脈と要石だけである。

 

「ギルガメッシュ王は勿論、ドクターも大概インチキな性能してるな…」

 

「魔術の王は伊達じゃない、ってことよね。彼、というより彼の魔神達が敵に回ったっていうのは…本当に危機一髪だったわね…」

 

「相手も無法ならばこちらも心置きなく無法を使える。実に道理だね!リッカ君が紡いだ旅路に負けないくらいの成果をこれからも紡いで行こう!」

 

キリシュタリアのポジティブ意見に頷くカドック。大事なのはこれからだ。未来は、いくらでも変えられるのだから。

 

『来るぞ!クラスはライダー、そしてアーチャーだ!』

 

「「「二騎!?」」」

 

勢い余ってサーヴァントを二騎呼び寄せる。クレーンキャッチャー高等技術的なノリの大漁テクに魔術師観点持ち、一様にドン引きである。

 

『まぁ言っても人間の使う英霊召喚って決戦術式の劣化だしね。これくらいならお土産選びの片手間にやれちゃうんだよね、そう!ソロモンの指輪なら!』

 

『そこで自分って胸を張らないのが君の魅力であり欠点だぜ、ロマニ…』

 

『流石はグランドキャスターだぜ!んー、俺グランドじゃねぇんだよなー。そりゃあ桃子殿程絶技、究極って感じじゃねぇからかなー』

 

『それでも、私の知るセイバーではあなたが一番よ。自信を持って、田村麻呂』

 

『おう!ナンバーワンよりオンリーワンだよなぁ!!』

 

『スキあらばイチャイチャするね君たち!?腹立つ!その幸せいっぱいが独身の身に効く!』

 

『ようこそゴッフのおっさん…『祝福』の世界へ…』

 

ゴッフにシンパシーを感じるムニエル。そんなやりとりを受けつつ、新たな仲間達が姿を表す。

 

「サーヴァント、ライダー。ドブルイニャ・ニキチッチ。ドブルイニャでもニキチッチでも、好きな方で呼びなさい」

 

(よろしく頼むわぁ!)

 

ライダークラス、白き装束とドラゴンを従えし英霊、ドブルイニャ・ニキチッチ…

 

「アーチャー、メリュジーヌ。召喚に応じ参上したわ。…うん?なんだか随分、楽しそうな場所に呼んでくれたのね?」

 

スモークブルーの髪に、シアンの瞳を持つ妙齢の女性。アーチャー・メリュジーヌ。一人はドラゴンスレイヤー、一人は妖精、ドラゴンといった錚々たる面子である。

 

『成功です。きっと強力な仲間となってくださるでしょう』

 

「ニキチッチ…ニキチッチ!?ちょっと待て、ロシアの叙事詩のニキチッチか!?男性だぞニキチッチは!?」

 

「まぁ、そうだな。だが大抵の事はできるぞ。竜の首も、こうして、こうだぞ」

 

「あらあら、鷹からお話できるだなんておしゃれな方がいたものね?私はメリュジーヌ、よろしくね」

 

『アテルイと申します。邪悪なる龍、黄金を鎮める為…皆様、どうかお力添えを』

 

こうして、スムーズに打倒ガーディアンドラゴンの戦力を整える一行。カルデアの戦力が、また一つ強固となった瞬間であった。

 

「まぁリッカ君ならあっという間に仲良くなるだろう!私はそう信じているよ!」

 

「それ、丸投げっていうんじゃないか…?」

 

「はははは、そうともいうね!!」

 

キリシュタリアの底知れぬ能天気さに、もはや突っ込む気も起きないカドックてありましたとさ。

 

 

 

 

 

 

 




リッカサイド

シトナイ「アテルイ、召喚には成功したのね?」

アテルイ「はい、あちらにいらっしゃいます。オニキュアを発見できれば、ボルシャック様に挑む準備は万端かと」

リッカ「ん〜…」

マシュ「どうかなさいましたか、先輩?」

リッカ「いやね、ウラネキは特異点になんで取り込まれてるのかな、って…ヴリトラが巻き込んだのかなぁ?」

マシュ「直接挑めばわかりますよ!大丈夫です!」

リッカ「流石私のなすび!…ん?」

ベンチ

勇儀「くか〜…」

萃香「すぴ〜…」



シトナイ「…オニキュア、よね」

アテルイ「オニキュアですね」

ベンチで寝てるぅ…その泰然ぷりに、顔を見合わせるリッカ達であった…
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