真尋「山寺先生…屋上って…」
ニャル子「まさかの雌雄を決する気ですか、あぁん!?上等ですそっちがその気ならやってやりますよ行きましょう真尋さん!!」
真尋「待て待て、とりあえずただ事じゃ無いんだから慎重に…!」
ニャル子「今そっちに行くから首洗ってやがれですよゲス野郎ぉー!!」
真尋「おぃいー!?」
ナイア「お父さん…」
(気になりますが…お父さんなら、きっと大丈夫でしょう)
〜屋上
ニャル子「来ましたよゲス野郎ォー!!…って」
クー子(宝石束縛)『ぅ…』
ハス太(宝石束縛)『真尋、くん…』
真尋「ハス太!」
ニャル子「クー子!ちぃ、先走った割に何の成果も得られてねーじゃねーですか!」
ニャル【ニャル子さぁ…きちんと仲間で連絡は取っておけって】
真尋「…!」
【こんな所で殺したらさぁ、可哀想だろ?…葬式に出なきゃいけないママさんが】
真尋「ニャルラト、ホテプ…」
ニャル子「どうやら、伊達にニャルラトホテプは名乗ってないみたいですね…!」
【安心してくれ。今の私は教師だ、生徒に手を上げたりはしない。先に襲われたから鎮圧しただけの話、傷一つ付けていない。真尋君、君にこの二人は返却する。これはあくまで、君と友好的な関係を築きたいがための平和的外交手段だ】
たばこ…は教育に悪いので、チュッパチャップスを加えたニャルはにこやかにクー子とハスターを返却する。二人共、ニャル子や真尋と行動を共にする彼の仲間たちだ。
「クー子、ハス太…!大丈夫か!?」
『無念…少年、気をつけてほしい』
『あの人、普通じゃないよ…敵に回しちゃだめだ…』
ニャルの先の言葉通り、二人は宝石に閉じ込められているだけでなんの傷も負っていない。二人は、目の前にいる存在に完膚なきまでに鎮圧されただけの話なのだ。ニャル子程ではなくても、クトゥグア星人のクー子、ハスター星人のハス太は人間など隔絶した強さを有する。
「お前達が、手も足も出ないなんて…」
そんな二人は、先んじてニャル子の敵となる山寺を排斥に来ていたのだろう。だが、それを難なく彼は返り討ちにしてみせたのだ。想像を絶する実力を有している事実を否応なしに思い知らされる。
【私のことが信頼出来ないのは至極当然だが、それならせめて私の邪魔をするな異星人。私には私の目的があり、真尋君には我が娘の当たり前の学園生活を助けてほしいだけなのだから】
「ハッ、言うに事欠いて何を言いますか腐れ外道のチョコレートスキン。娘さんは私達がしっかり仲良くしますが、毒親めいた貴方は今すぐここで絶☆版にしたほうが夜の為人の為に決まっています!」
どこまでも相容れない二人。ニャル的には邪魔者であって敵ではなく、ニャル子的にはどこまでも目障りなもう一人のニャルラトホテプ。言葉を尽くせど、分かり合う事はないのだろう。
「一応我々に敵対行動を取ったとみなし!貴方を第一級排除対象として認識します!真尋さん!下がっていてください!」
「おいニャル子、いい加減にしろって!」
「誰かに負けるのはいい、ですがニャルラトホテプには負けられねぇ!変身、フルフォースフォーーーム!!!」
ニャル子が真尋の前に歩み寄り、強化スーツを纏い変身を遂げる。これはニャル子本気形態、自分を最も強い風貌へと変える戦闘モード。ぶっちゃけナイトブレイザーのパチモノである。
『捨てご…よくも仲間をやってくれましたねぇニャルラトホテプ!世のため人のため真尋さんの為!この世界に紛れ込んだクソ邪神を排除させていただきます!』
【(死ぬ程うんざりした顔)】
『この世界で、ニャルラトホテプは私一人でいい!うぉお消えろイレギュラー!愛しているんだ真尋さんをーっ!!』
目の光すら失った冷めきった表情でニャル子を見据えるニャルラトホテプに、本気モードのニャル子が襲いかかる。どうあってもニャルラトホテプを排除したいという鉄の意志は、いよいよ以て強制抹殺の領域へと踏み込んだ。
『宇宙CQCエンハンサー!エクスカリバールエクスキューショナー!!』
光り輝くバールの様なものを取り出し輝かせ、丸腰のニャルラトホテプへと突撃を敢行するニャル子。その突進、突撃はまさにあらゆる宇宙人や異星人を葬り去る邪神の一撃だ。
【仕方ない。どうやらお前は我々の任務遂行の障害どころか害悪の様だ。先生として、体罰ではなく折檻として教育を施してやる必要があるな】
『知りたい事は一つです!それはお前をこの世から消す方法たった一つだーっ!!』
【全く…だから来たくなかったんだよ、ここには】
心底うんざりしたように対処しようと動こうとした…その時だった。
「いい加減にしろって…言ってるだろ!!」
「ゆにこんっ!!?」
その暴走を止めたのは、真尋のフォーク投擲。フォークによる静止が、物理的にニャル子の後頭部に突き刺さる。
「な、何故止めるんですか真尋さん!?何度も言ってるじゃないですか!彼は宇宙的ゴミクズなゲス野郎、ニャルラトホテプなんです!野放しにしたらいけないやつなんですよ!」
「ニャルラトホテプである前に…、彼はナイアちゃんの親だろ!いつか何かをするんだとしても、あの人は親子で学校にやってきただけじゃないか!勝手に敵視して、勝手に事態を面倒臭くするな!」
【ほう…】
ぐ、と言葉に詰まるニャル子。どうやら惚れた弱みで彼の言うことは素直に聞くらしい。エボルトリガーをしまい、成り行きに任せるニャルラトホテプ。にやけた口元を隠しながら。
「お前だってニャルラトホテプなんだろ!だったらお前が言ったこと、これから何にも信用しないしあてにしないし信じないぞ、それでもいいんだな!ニャルラトホテプ!」
「す、すす、すみませんでした真尋さん!それだけは、どうかそれだけはご勘弁を!絶縁絶交だけはどうか、どうかお許しください!」
「だったらあの人に必要以上に突っかかるな!例え正体がなんであれあの人は今、俺達の先生で…ナイアちゃんの父親だろうが!」
「はっ、はいぃいっ!!」
鶴の一声。ニャル子、並びにその仲間達も黙らせる有望な邪神ハンターの卵にニャルは口笛を吹く。大した胆力だ、と。
「解ったなら一緒に謝るんだ。はじめから敵対したら本当にその気になるのは当たり前だろ!」
「う、うぅ〜〜っ………………せん、でした」
【なにィ〜〜〜〜?なんだって?今何か言ったかァ?】
「うぐぬぬぬぬぬ…!!この度は度重なる無礼大変申し訳ありませんでしたぁ!!」
真尋と共に頭を深々と下げるニャル子。心から不服げな挨拶に大変満足げに頷き、ニャルは笑顔を浮かべる。
【お前達の狼藉蛮行は全部ママさんに報告済だ。精々ママさんの修正フォークに震えて眠れ】
「やめろおおォオォオォオォオ!!ゲス極まった後出しをしてるんじゃぁないぞぉおォオォオォオ!?」
【お前を倒すのは私じゃぁない。お前が惚れた邪神ハンター達だ。お前が私を嫌うように、私もお前が大嫌いなんでな】
「このドグサレのゲス邪神があああああああ!!!」
【ありがとう。最高の褒め言葉だ。私を信頼してくれる様な奇跡あふれる世界は二つといらん】
神父めいた断末魔と共に精神崩壊したニャル子をゴミを見るような目で見下しながら、真尋の肩に手を置くニャル。
【ありがとう。君の人間力に敬意を表す】
「身内が本当にすみませんでした。俺…思ったんです。あんなに素適な娘さんを育てられる親御さんが、ただゲスなはずがないって」
【真尋くん…。ありがとう。そんな優しい君には、やはり協力をお願いしたいと思う】
親として、先生として。一人の隣人として、ニャルは真尋を高く評価した。そして、彼は願ったのだ。
【私の娘は、初めての学園生活だ。故あってそんなに長く滞在はできないが…彼女の思い出作りを助けてあげてほしい】
「はい。約束します。母親とも相談して、ニャル子達は徹底的に抑えますから」
【よろしく頼む。私と娘を信じてくれてありがとう、八坂真尋君。さぁ、授業に戻りなさい。私もすぐ戻る】
「大きな光がついたりきえたりしているー。彗星かなー。いや違うな、彗星はもっとばぁーってなるもんなー」
「解りました。ほら行くぞニャル子。ライン見たけど、母さんカンカンだったからな」
「ゆるじでぇえ!!ゆるじでぐだざぃい!!真尋ざん、フォーク、フォークだけはぁあぁ!!」
直ぐ側にやってくるママさんの折檻フォークの恐ろしさに泣き喚くニャル子を引きずり、教室へと戻る真尋。
【八坂真尋…気骨と意志を持ったよい人材だ。ママさんだけでなく、彼も味方になってくれそうだな】
チュッパチャップスを咥え、ニャルは青空を手すりにて見上げる。
【ナイア、お前のついでに信じてもらえたぞ。お父さん嬉しい!】
年甲斐もなくはしゃぎながら、屋上で飴を舐めるパパであった。
マイノグーラ【やるわね、彼!主導権はちゃんと彼なのね〜】
ニャル【いずれ、ナイアの友達になってもらえたらいいな。…情報は掴んだぞ、姉貴殿】
マイノグーラ【マジ?】
ニャル【女生徒が教えてくれた。最近親の様子がおかしい…とな】
マイノグーラ【…なるほど、ねぇ…】
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