人理を照らす、開闢の星・序章〜awakening,precious,star〜 作:札切 龍哦
アジーカ【突然の出張…何も起きない筈はなく】
リッカ「起こさないでー!解ったよアンリ、アジーカ。特異点や素材集めは他のマスターに頼んでおくね」
アンリマユ【ワンオペじゃないっていいよなぁ。じゃ、またな!】
アジーカ【座して待って】
リッカ「はーい!じゃあ有給申請して、マスター業引き継ぎして…」
(暫くのんびりしようかな〜!ちょうど部員さん時空ではクリスマスだし…)
「コマンドー(玄田哲章版)、同時上映!コマンドー(屋良有作版)でもやっちゃおーかな!メガテンとかポケモンとか、モンハンもいいかなー!」
自室
リッカ「たっだいまー!」
ラマッス仮面「おかえりラマッス」
リッカ「うわぁあぁあぁあぁあぁ!?」
「急な来訪、誠に申し訳ラマッス。コラボ中に無常にも重なってしまった点にも重ね重ねお詫びを申し上げます。ごめんなさい」
「あ、いえ。それはしょうがないと思います。マテリアル回をちょくちょく挟み始めたとはいえ一応毎日更新の体は死守しているんで…」
部屋に戻ってみたら、正座して待っていたウルクのヒーローラマッス仮面。黒いレオタードに鎧、獅子面に金髪の一体何ガシャナ何ガメシアが変身した姿が、真正面のリッカに深々と頭を下げる。
「では恥を忍んで…貴女にお話を持ち込ませていただきラマッス。楽園時空では6月もそろそろ終わり、部員様時空では12月。ギルとアルトリアさんの王道ばりに真反対な時間であるゆえ、時差ボケならぬ時空ボケに耐える強靭な肉体を持つリッカちゃんにお願いをさせていただきます」
「あっはい(とても畏まっている)」
「実は…私はとある、ギルの周りにふよふよ浮いている風船めいた女の子に代わり、サンタクロースとしてプレゼントを配る行いをやってみたいと思い立ったラマッス」
うんうん、と頷く厳つい獅子面。獅子王から譲り受けたラマッス仮面トレードマークがかちゃかちゃと音を立てる。ちなみにラマッスは人面獅子体の聖獣なので真逆だが突っ込んではいけない。
「彼女はそろそろ5歳くらいになるラマッス。彼女は沢山の人から、本当に沢山の人から色んなものを貰って成長してきました。皆様の暖かい想い、心、優しさ、希望。そういったものを」
「姫様…」
「成長を重ねたあの娘は、思ったのです。ワタシも受け取るばかりでなく、皆様に恩を返したい。希望を与え、渡したいと。しかし彼女はふよふよと漂う頼りない魂。心霊番組で「何者!?英雄王の傍らに浮く女性の霊」とさばちゅーぶで特集を組まれたりもした筋金入りの影薄(物理)な存在。彼女はラマッス仮面に助けを求めたラマッス」
自分も、細やかでも誰かに何かを返したい。世界中から受け取ったほんの少しでも、同じように渡したいと願った彼女はウルクサポートセンター対応のラマッス仮面に電話したのだという。
「ラマッス仮面!どうか私にお力添えを!(エア地声)解りましたラマッス。頑張りラマッス(エア低め声)という事で私が今、彼女のマスターにお願いしにやってきたラマッス。おわかりいただけましたでしょうか」
「ネルケさん(バビロニアのすがた)みたいだぁ」
という事で、エアがラマッス仮面になんとかうまいことこうアレしたという設定でラマッス仮面はやってきたようだ。無言でギルガメッシュも肉体を貸した辺り、彼女は極めて真剣なのだろう。
「これを見てほしいラマッス。これはルシファーから贈られてきた写真ラマッス」
「なぬっ!?」
スッ、とそこに提出された写真を見ると、そこには地獄においてクリスマスの飾り付けと靴下を喜色満面で飾り付けるサタンと魔王達の姿があったのだ。バアルやマモン、アスモデウス等がクリスマスの準備をしているフリーダムさにリッカは衝撃を受ける。
「担当先が地獄なので、一人では困難を極めます。ですがワタシは、ルシファーや皆を対等の決戦相手として無下にしたくはないのです。この笑顔を裏切りたくはありません」
「凄くイキイキしているぅ」
「更にはゾロアスターの悪側勢力からもクリスマスの準備の写真があったり。七大魔王や地獄の勢力にもクリスマスの福音は不可欠…ということで、グランドマスターリーダーであり、アンリマユとアジーカちゃんと一体であるあなたに、力を貸してほしいのです」
すべてを尊ぶのならば、この願いは無下にはできない。せめて一年に一度は、何もかもを忘れて楽しんでもいいはずだ。
「ワタシは未熟で、まだ一人ではギルの様に万人を笑顔にはできません。でも、マスターたるあなたが一緒にいれば…できそうな気がするのです」
「姫様…」
「どうかお願いいたします。ワタシに力を貸していただき、ルシファーや悪側の皆にも笑顔やプレゼントをお届けするお手伝いをしてもらえませんか?」
深々と頭を下げるラマッス仮面。彼女は本気で発言している。遊び半分ではなく、本気で何かを与える側に回りたいと決意したようだ。
「うむむ…」
さっきは無理をしない、とアンリマユとアジーカに言ったばかりであり、平行世界にいる今はアンリマユやアジーカを呼び出す技は使えない。奥の手を欠いた状態でサーヴァント達との直接対決は危険、といった様相だが…
「…解りました!ラマッス仮面、微力ながらお手伝いさせてください!」
だがどうしても、自分を頼ってくれた人を無碍に振り払うなど彼女にはできなかった。例え未知の人類愛であろうと、振るう力が悪であり人外であろうと、彼女の魂は『当たり前の善』なのだ。平行世界の彼や彼女らと同じように。
「ありがとうございます…!あなたの力があれば百人力です。必ず成功に導かれ、地獄だろうとどこだろうとプレゼントは届くでしょう!」
嬉しさを隠さず跳ねるラマッス仮面。荘厳な見た目に似合わず動作や仕草は少女そのものだが、そこもまたラマッス仮面の持ち味なのだろう。リッカは微笑ましく頷く。そっかぁ、もう一桁真ん中かぁと。
「それでは、数日だけお時間をいただきラマッス。クリスマスの間の短い間、ラマッス仮面があなたのサーヴァントとなりお力を振るわせていただきラマッス」
「こちらこそ、一生懸命お支えいたします!いえ、お支えいたしラマッス!」
「リッカちゃん…!後でラマッス仮面のオフィシャルBlu-rayディスクをプレゼント致しますね…!」
賢王とギルくん監修のBlu-rayをプレゼントが決まったリッカと固く握手を交わし、ラマッス仮面は立ち上がる。神も、人も見放したであろう悪と呼ばれる方々に、ラマッス仮面はサンタクロースとしてカチコミをかける。
「それでは参りましょう。救世主やアルクと誕生日が重なった少女の平謝りに応えしラマッス仮面、地獄の果てまでサンタクロースの獅子として駆け抜ける数日間…貰うばかりでなく与える側へ。華麗なる転身作戦の開幕ラマッス!」
「おーっ!!」
(今回は無茶をしないで、一人のマスターとしてサポートに徹しようっと!頑張ろうね、エア姫!)
「それでは早速外出届をオルガマリー所長に提出しに行くラマッスよ。ギルには既に相談済みラマッスのでご安心ください。きっちり引き継ぎしないと、後々大変になるラマッスからね」
そこはしっかりしてるんだ、とホッコリしながらも、二人は揃ってオルガマリーに許可を取りに向かう。
「地獄にサンタクロースとしてプレゼントを渡してきます!」
と言った際には困惑したが、ラマッス仮面を見て大体察し認可してくれたのである。
「それでは、レッツゴー!ラマッス!」
「おー!」
こうして、向かう場所以外は平和なゆるいクリスマス記念イベントは朗らかに幕を開けるのでありましたとさ。
ラマッス仮面「実は今回、頼れるスタッフが仲間にいるラマッス。紹介いたしますね。まずはヴィマーナソリを引くフォウです」
フォウ「トナカイガワリフォウ!」
リッカ「でかい!?フォウくんでかい!?」
ラマッス仮面「フォウは変幻自在フォウ。そして通りすがりの善神の使者のキラナちゃん」
キラナ「こんにちはー!」
リッカ「!?」
ラマッス仮面「そしてこちらも通りすがりの4文字鳩さん、パパポポです」
パパポポ『クリスマス、いいよね。PPPPと覚えてね』
リッカ「鳩だぁ…」
ラマッス仮面「このメンバーで頑張って参ります。それではいざ、プレゼント配布の旅へ!」
「『「おー!」』」
なんだか悪属性が自分しかいない気がする!そう感じられずにはいられないと同時に、あらゆる意味でアンリとアジーカに戻ってきてほしいと一人願うリッカであった。
そしてソリは飛ぶ。トナカイとか誤魔化す気が微塵もないストロングスタイルのフォウの牽引によって…