オルガマリー「気にしなくて大丈夫よ。私達カルデアのやるべき事に、大小は関係ないのだから。身柄を確保したあとは、是非ともお好きなように」
セリヌンティウス「感謝です…!…アイツをかばうわけじゃないんですが、普段はもうちょいマシなやつなんですよ、マジで」
オルガマリー「バーサーカーでなければ、という事かしら」
セリヌンティウス「はい。妹や正義を愛する好漢…くらいには言えるやつです。よりによってバーサーカーって…まぁ、バーサーカーならどうなるかは見ての通りで…」
オルガマリー「まぁ…人には多面性がありますからね。私もヒステリックな時期がありました」
ロマン「もうレフレフ言ってた頃が懐かしいなぁ…」
セリヌンティウス「マジですか!?」
オルガマリー「ロマニ…え、えぇ。ですから信じましょう。皆がメロスの頭を、冷やしてくれる事を…」
特設の寮、そして専用のトレーニンググラウンドを手にしたグランドウマ娘、並びにマスター達。
彼等、あるいは彼女らは作戦決行に備え、思い思いの特訓や時間を取り備える。
今回はその様子を、順不同で抜粋していく事とする。ウマ娘との触れ合い方は、マスター達によって様々である…。
〜
・カドック・ライスシャワーコンビ
「ライスはヒーロー、ライスはできる。ライスはやれる…」
「ライスシャワー…まさかこんなにもタフネスとガッツを有したウマ娘だったなんて。シューズがもう二足程だめになったぞ…」
ライスシャワーとカドックは、基礎能力の向上を選択。基本的なトレーニングだが、ライスシャワーのやる気が爆発し、朝昼晩、微塵も止まることないトレーニングを可能としていた。オーバーワークとすら言える練習だが、ライスシャワーはそれを軽々とこなしていく。
「ライス、信じてくれる人がいるなら頑張れる…!お兄様に恥ずかしい思いをさせないように、ライスはいっぱいいっぱい頑張るから…!」
「それは嬉しい、嬉しいんだが…無理はしてないよな?」
「うん!ライス、へっちゃらだよ!」
(…なら、僕は信じてみよう。ライスシャワーの、幸せへの渇望を…!)
「新しいドリンクとシューズを手配する。一蓮托生だ、満足するまでやってみせてくれ。僕も最後まで付き合うさ」
「うん!見てて、お兄様!ライス、こんなに頑張りたい練習は初めてだから…!」
…最終的に、ライスシャワーが消耗、破棄したシューズは十足を越えたとされる。
〜マンハッタンカフェ・デイビットコンビ
デイビットとマンハッタンカフェはメンタル、そしてコミュニケーションを重視。具体的には特設カフェで精神ケアを行っていた。
「似合うか?カフェ」
「はい。とてもじっくり来ます」
デイビットはマンハッタンカフェから自身の勝負服をプレゼントされ、それを着用。仕立て上がりのそれを、彼は着用していた。
「ウマ娘の晴れ衣装…君の服はイケていたからな。着てみたかった」
「黒ずくめの服ではありますが、気に入ってもらえて嬉しいです。…あ、お友だちがデイビットさんのインナーシャツを指さして☓印を…」
「…ダサい、というダメ出しだろうか。流石はお友だち、手厳しい」
「す、すみません。なんだか、お友だちは荒ぶっていて…」
「構わない。意味もなくテンションが上がる経験はオレにもある」
「そうなんですか?」
「あぁ。カルデアに来てから、ずっとそうだ。それに、ストレスでないならそれでいい」
「…デイビットさんは、一日を5分しか記憶できない、のでしたよね…?」
「カルデアに来てからは2分だな。忘れたくない思い出が、あまりにも増えた」
「良かったら、そのケアもしていきましょう。私達も、できる限りの事をします」
「ありがとう。しかし、そう深く考えることはない」
「?」
「ヒマワリとコーヒーの香り。思い出せるきっかけが、また増えたからな」
デイビットはそう笑いながら、カフェのコーヒーを口にするのであった。
〜オフェリア・ハルウララコンビ
ハルウララは悩んでいた。グランドウマ娘に始めから選ばれていた初期選抜組ながら、頭を抱えていたのだ。
「うむむ〜…うーんー…うー…」
「どうしたの?悩み事?」
「あ!オフェリア!えっとね、ウララの立ち位置!どうなのかなって!」
「立ち位置?」
「ウララね、走るのは楽しくて好きなんだけど。一位になったこと、ないから…負けられないレースに出て、いいのかなぁ?」
ハルウララは、責任を感じていた。グランドウマ娘として、使命を真っ当できるのかと。
「トレセン学園に、カイチョーと同じグランドウマ娘になりたいーって娘はいっぱいいたんだけど、ウララを応援してくれたんだけど…ウララで、ほんとに良かったのかな…?」
「あぁ、そういう事。もちろんよ、ハルウララ。あなたは素晴らしい名馬よ、自信を持って」
「ほんと?」
「えぇ」
これは気休めではない。ハルウララの記録を仕入れたオフェリアは彼女こそグランドウマ娘に相応しいとすら確信していた。
「あなたはレースを誰よりも楽しみ、ビリだとしてもそれすら楽しみ受け入れた。これは素晴らしい才能よ。走れることへの喜び、あなたに勝るウマ娘はいないわ」
「ほんとに!?」
「えぇ。あなたは走ることを諦めないだけでいいの。あなたを私は信じるから、あなたはいつもみたいに走ってくれればいい。それが、私が望む最高の走り。できる?」
「うん!ウララ、じゃあ楽しんで走るね!皆とは違って、遅くても!最後まで!」
「えぇ。それができれば必ず勝てるわ。ウララ、あなたはなるのよ。私達と一緒に、勝利者に」
オフェリアの振る舞い方は、デビューアイドルを励ますプロデューサーのそれだ。彼女は信じているのだ。
ハルウララの魅力を。紛れもない、アイドル性とその素晴らしさを。
〜アルトリア・サクラバクシンオーコンビ
「正直なところ、作戦内容はあまり理解できていないのですがまぁつまりバクシンし続けメロス某にバクシンすることで勝利という委員長的結論に至りました!」
「あー、まぁ、うん。そんな感じで合ってるかな?合ってるかも?」
こちらは真面目組、マスターアルトリアとサクラバクシンオー。詳しく作戦を確認しようとしたところこんなやりとりが飛び出す始末であった。
「まぁなんにせよ、私が走る距離で遅れを取るはずがありません。アルトリアさんは私がバクシンチャージする間しっかり護っていただければ幸いです!」
(完全無欠の揺るぎない事実すぎてはいとしか言えない…)
アルトリアもサクラバクシンオーを調べ上げた。そして知った。短距離走において、数十年の間最強議論すら許さなかったその驀進ぶり、この自信は王たる風格そのものなのだ。彼女に同じ土俵で争えたのは後に一頭。誰が、ではなく、どちらが最強か、なのである。
「まぁゆくゆくは全距離性、全G1を制覇するこの委員長、世界を救うのは大きなステップアップですね!アルトリアさん、人参ハンバーグを持ってゴールにいてください!」
「でもあなた中距離でもバテるじゃん…」
「ちょわっ!?はっきりいいますね!?ですがそれも課題、克服すべき課題なのです!まぁ見ていてください。私には秘策がありますから!」
「秘策?」
「そう!!疲れる前に中距離と長距離を制覇するのです!!サイレンススズカさんの大逃げをさらにバクシン的に!もう百バ身くらい離せばゴールインです!!これはまさに天才的発想でしょう!」
「ん、ん〜〜〜〜……」
それもうレースじゃないじゃん…オリンピックとかのあれじゃん…そう思ったアルトリアは苦笑いを隠せず、
「ま、まぁ今回は1200×3の3600長距離から始めていこうね」
「いきなりの長距離!?目指すは天皇賞か有馬記念ですか!いいでしょう、メロス某はマッハ11で走るようですが、バクシンは光の速さで走ることをお見せします!!バクシンバクシンバクシーン!!」
面白い娘だなぁ…アルトリアはそんな所感を懐きながら、バンテージやテーピング、マッサージに終始したという。
…後に「まぁバクシンオーなら全距離余裕でしょ!」と知能レベルをバクシンさせられてしまうのだが、それはまた別のバクシン。
余談
何故カルデアスにゴルシとキリシュタリアは入れたのか?
ゴルシ「わーいわーい!どりゃー!!」
キリシュタリア「ぐわぁー!!」
カルデア管制室でキリシュタリアにゴルシのドロップキックが炸裂。
キリシュタリア「ぐわぁー!!」
ゴルシ「あ、カルデアスに吸い込まれてった。よっしゃ!アタシもキリシに続くぜー!!」
これがカルデアス探検の経緯である。
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