人理を照らす、開闢の星   作:札切 龍哦

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「よし、よし、よし!僕も、僕も勇気を出すぞ・・・!僕はマギ☆マリだけじゃないって証明するんだ!」

「えーと、存在証明良好、シバに異常なし・・・」

(そーっと、そーっと、そーっと・・・)

『右手にソフトタッチ』

「?ロマン様?」


「あっ!はいっ!すみません!すみません!」

(やったぁ!触れたぞ!僕は触れたんだ!)

「――くすくす。ねぇロマン様?謎かけです」

「は、はい!?」


「・・・触るだけでは物足りなくて、その先の先、貴方の総てを受け入れたい女性、だーれだ?♥」


「あ、あわ、あわわわわわわわわ・・・!!」


「ロマン!口説くのも存在証明も、半端じゃ許さないわよ!はい二人のコーヒー!」


「あ、ありがとうございます!」

「ふふ、私はいつでもお待ちしております♥私の弱いところ、お伝えしましょうか?♥」

「ま、まま、まずはカルデアを一緒に歩くところから・・・!」

「あはははははは!!いやぁ、生き生きしてるねロマニ!結婚しなよ!」

「そんな簡単に誰かの人生を背負えるもんか――!!」


クー・フーリンの準備運動

アメリカ、広大なる大地

 

 

あまりに広大で、多数のあり方を許し、怪物的な合理性により猛烈な発展を遂げ、世界の覇者となる国

 

 

今回の特異点の舞台、そしてそれらに挑む勇者達は・・・

 

 

 

 

「わぁぁあぁあぁあぁあぁあ――!!!」

 

大地の丸みが解るほどの高所から、まっ逆さまに落下していた――!

 

 

「せんぱい!せんぱい!!落ちてます!まっ逆さまに落ちてますー!!」

 

「オケアノス以来だっけ!?ひゃっほ――――!!」

 

今更落下くらいで心を動かされはしないとはしゃぐマスター

 

 

『また君座標ずらしたね!?どうして穏やかにレイシフトできないんだい!?』

 

「フッ、そう褒めるな。確かな理由があるのだ」

 

『理由!?』

 

「アメリカとは無駄に広大な土地。土地勘の一つもなければ散策の中途で野垂れ死のう。故に我は高みにて一望する必要がある」

 

王の器は眼を光らせ、アメリカにある総てのモノを見定める

 

 

小さな街でレジスタンス活動をするサーヴァント達

 

牢に囚われしサーヴァント

 

土地に点々と存在するサーヴァント

 

城壁を囲い偉容を誇る建造物

 

 

そして――屈強な男たちが集う、ホワイトハウス

 

 

凄まじい風圧に晒されながら、王は総てを見通す

 

《エア、我等が足下の情況を見通せ》

 

――解りました

 

 

王の命に答えながら、足下の世界に目を凝らす

 

 

 

・・・戦っている

 

 

二つの勢力が戦っている。真下で丁度戦闘中の様だ

 

委細を更に確認する

 

片方は人間と・・・機械化された人間の混成部隊のようだ。青いカラーリングの・・・ヘルタースケルターか?数が多い・・・科学、大量生産、概念改良の意志を感じとる

 

それらと拮抗しているのは・・・古風な兵士だ。マントを羽織り、頭を簡素な兜で護り、屈強な肉体を誇る。槍を持っていて、魔力を感じる

 

 

――王。どうやら二つの勢力が戦っているようです。一つは原始的な部隊、もう一つは科学的な編成の・・・

 

《片方はケルトであろうな、間違いあるまい。片方は・・・恐らくアメリカが擁する戦力であろう。科学的・・・発明王辺りか》

 

 

「マシュ!大丈夫!?」

 

邪龍の翼を展開し、マシュを抱き寄せる

 

「あ、ありがとうございます先輩!翼!?」

 

「狗!真下に小競り合いをしている勢力がある!片方はケルトの装束を纏っているぞ!」

 

「あぁ、そいつがメイヴのヤツが産み出した尖兵だ!あいつは兵士を無限に産み出すからな!片方は知らんが、後腐れなくぶっ潰していいだろうぜ!」

 

「ふははは!知己がいると話が早いな!よしリッカ、狗に指示を出せ!お前の命には忠実に従うだろうよ!」

 

「うん!兄貴!敵か味方かは解らない方は手を出されるまで殲滅しないで!片方のぶっ潰していい方は徹底的にやっちゃって!」

 

マスターへの指示を受け、クー・フーリンが獰猛に笑う

 

「おう!!じゃ、ちょっくら皆殺しにしてくるわ!金ぴか!ちゃんと安全確保しやがれよ!」

 

「誰に口を利くか猛犬!精々派手に暴れまわるがいい!」

 

それだけを交わし

 

 

「よっと――!!」

 

クー・フーリンは『鮭跳びの極意』で音速の壁を踏みつけ、マッハに届かんばかりの速さで数百メートルの距離をゼロにする

 

――ヴィマーナ、展開します!

 

 

財を選別し、落下のコースにみんなを受け止められるようにヴィマーナを設置する

 

 

「よっと!」

 

マシュを抱き抱えながら、ヴィマーナの床に着地するリッカ

 

「ロマン、西と東に拠点がある。どちらがどちらのものか割り出せ」

 

『ああやってるやってる。本来のホワイトハウスに位置する所がケルトの女王、メイヴの勢力。もう片方がそれに対抗する勢力ってとこかな?二つの勢力が争うなか、優勢の陣地にホワイトハウスがあって、それが戦士の根城ならば間違い無い。ホワイトハウス、首都は敵側に陥落したんだ。国に屈辱を与えるのは国家を占拠するのが一番だからね』

 

「ふむ。ではこれらを討伐するのが一応の命題か。では・・・我が手をかけるに値する者共か試してみるとしよう」

 

《フッ、そういえばこうして魂を共にし戦うのは初めてであったな》

 

そういえば、そうだ

 

自分のみの魂として、器をコントロールしていたと思ったが、今思えば・・・

 

――肉体と精神を王たらしめていた魂は、あなただったのですね

 

《フッ、流石にお前に王たる振る舞いは荷が重いと踏んだのでな》

 

肉体が王として言葉を発し、精神が外界と対応する

 

それが王であった理由は、奥底にある彼が統べていてくれたからなのだ

 

《これまで通り、財の選別はお前に一任する。我は思うままに蹂躙するのみだ。対話、戦闘は我の領分。役割は今までそう変わらぬ。思うままに振る舞い、思うままに愉悦に励むがいい》

 

――お任せください!王!

 

 

自分は、もう一人じゃない!

 

王が傍らにいてくれる、それだけでもう、負ける気がしない!

 

「行けー!兄貴ー!!」

 

 

リッカの声が、高らかに響き渡る――!

 

 

 

地上に落ちた彗星の如くに、クー・フーリンは戦場のど真ん中に着地する

 

 

その衝撃で大地は砕け、アメリカそのものが鳴動する、大気が震え、悲鳴をあげる

 

 

「!?」

「何事だ!?」

 

 

科学的な編成の軍は理性を揺るがされ困惑する

 

原始的な兵士は単純な戦闘行動の中断により立ち止まる

 

土煙をあげ、その中心に立つその男に、戦場の総てが注目する

 

瞬間・・・

 

「――――おぉおぉぉおぉぉぉおぉおぉぉぉおぉぉぉおぉおぉぉぉおぉぉぉおぉぉぉおぉぉ――――――――――ッッッ!!!!!!!」

 

 

戦場を、大地を、アメリカを、世界を揺るがし振るわす猛犬の鬨の声が轟き渡る

 

 

「ひ、ひぃいぃいいぃいいぃい!!!」

 

「うわっ、うわぁあぁあぁあ!!」

 

『即時撤退!即時、に、逃げ、にげなきゃ・・・!!』

 

『こ、ここ、殺される――!いやだ、死にたくない!』

 

「て、撤退だ!撤退しろぉ!!」

 

「しかし――!?」

 

「早くしろ!!『ここにいてはいけない』んだ!!」

 

その咆哮にて本能を揺るがされ、恐怖に狼狽えながら科学的な編成の軍は即時撤退していく

 

いくら鎧を纏おうと、心の弱さは護れない。生物としての本能が、根元的な感情に突き動かされたのだ

 

 

――真っ当な人間の戦士では、クー・フーリンの前に立つことすら出来ないのである

 

 

「おう、散れ散れ!臆病者は長生きできるぜ!弱者と勇者は死ぬって相場は決まってるがな!――さて」

 

 

ギラリ、と猛犬が目の前の兵士達に狙いを定め

 

 

「てめぇらは逃がさねぇ。マスターの要望もあるが――同郷としてよぉく解る」

 

 

右手に光輝の剣クルージーン・カサド・ヒャン。左手に不壊の槍ドゥ・バッハを握り

 

「真っ当な世の中にてめぇらは邪魔でしかねえってな!――アルスター・カルデア所属!クー・フーリン!!」

 

怒号の名乗りをあげ、猛犬が吼え猛る!

 

 

「いっちょ死ねやぁ――!!!」

 

 

戦の昂りのまま、クー・フーリンが牙を剥く――!!

 

 

数千対一。誰もが無謀、自殺と捉える単騎駆け

 

 

無謀、と人は笑うだろう

 

愚か、と軍師は吐き捨てるだろう

 

滑稽、と敵は嘲笑うだろう

 

 

だが――ここに在るはクー・フーリン。アルスターの総てを体現する大英雄

 

 

「ぉおぉぉぉおぉぉぉおぉぉぉおぉぉ!!!!!」

 

単騎で大軍を相手どるなど、『日常茶飯事(いつものこと)』でしかない――!!

 

 

敵陣に飛び込むダッシュの余波で300人が挽き肉に変わる。まだ混乱し、体勢が乱れているその一瞬こそが命取りであった

 

クルージーンの一振りで敵兵は9人、一人一人の五体が綺麗に五分割される。柄で殴れば貫通し、受け止めた剣が溶け落ちる。ちょっと薙いでみれば放たれた光線により数百人が塵に変わる

 

 

ドゥ・バッハを縦横無尽に振り回す。巨大な剛力で触れた先から兵士は粉々に砕け散り、うっかり触れた大地が深層の岩盤まで抉れとぶ

 

「やべ」

 

ちょっと余所見していたら多人数で斬りかかられたので、お礼に全員の腕と頭をかちわってやった。死体は邪魔なので一ヶ所にまとめておく

 

 

「よっと!」

 

槍を投げる。破壊の槍は軌道上にいる敵軍の総てを粉微塵に変え、遥か先にあった山に突き刺さり山が粉砕消滅する。やべぇやり過ぎたわと思いながら手の内に飛来する

 

「そらよ!」

 

剣を地面に突き立て

 

 

「――らぁあぁあぁっ!!!」

 

気合いを込めて岩盤ごと有象無象を抉り飛ばし宙に浮かせる。岩盤は邪魔なのでドゥ・バッハで粉微塵にし

 

「そら!」

 

 

そこらの石を適当に投げつける。水切りをしたら水が干上がるマッハに達した速度で砕け、石つぶてになった石ころが散弾銃めいて空に浮いたケルト兵を蜂の巣にする

 

 

「身体のキレは上々!いけるいけ――ん?」

 

 

瞬間、ルーンの紋様が輝き

 

 

「――楽しげだな、セタンタ」

 

5メートルはある2頭の馬に率いられし、10メートルは在らんとする鎌戦車が現れる

 

 

「また結婚か?」

 

御者の席に座る、黒髪を刈り上げ寡黙に頷くのはロイグ。クー・フーリンを幼名で呼ぶので解るように、彼は幼少よりの親友だ

 

「まだちっと年若いが、抱きてぇいいおんなは見つけてよ。辛抱たまらなくなったのかい?」

 

 

「コイツらがな」

 

呆れたように鞭で二体の馬をぺちりとたたく

 

 

「ブルルァウ!!(まずは挨拶してくれよ!やっと逢えたんだからよ!水くさいぞセタンタ!)」

 

激しく嘶き立てる灰色の馬はマハ。気性荒く、一度走れば総てを轢き潰す蹂躙戦馬

 

 

「ヒィーン(久し振り、セタンタ~。逢いたかったよ~)」

 

甘えん坊のセングレン。敵とあらば皆殺しだが味方とクー・フーリンに対しては柔らかに接する黒い馬

 

「久方ぶりの再会だ。共に逝こう」

 

「おう!!かたいこたぁ言わねぇ!とりあえず皆殺しな!」

 

「当たり前だ」

 

走り出す刹那

 

「おとうさ――勇士クー・フーリン!」

 

戦車の席に『光』が現れる

 

「私も助力を果たします!」

 

水色の長髪、右目は赤、左目は金色のオッドアイ

。赤と青のチェックマフラーを首に巻く。身体はケルトの戦装束、水色のタイツ。右手に金色の指輪を嵌め包帯を巻き隠している。握るは投石器、背中に背負うは『光神の槍』。齢七歳の肉体年齢少年と呼ぶに相応しい――否

 

「おぅコンラ!やっぱ来たか!ってかなんで女なんだよ!」

 

『少女』と化したコンラの名を呼ぶクー・フーリン

 

「はい!ランサー、アーチャーダブルクラス!名乗れませんが勇士クー・フーリンの力添えを!ちなみに女体なのはお爺様が『fate的に娘の方がみばえがよい』との神託を!」

 

誇りと喜色に満ちた笑みを浮かべ、台から手を振るコンラ

 

「あの子煩悩親父人の息子に何してんだよ・・・」

 

「男も女も関係無く、私はクー・フーリンと肩を並べるもの!今度こそ、今度こそ共に!」

 

「――ロイグ。息子を頼むわ」

 

「応」

 

「待った待った!俺も忘れてもらっては困るな!!」

 

 

火焔と共に、筋骨粒々の偉丈夫が姿を現す

 

「戦働きならば俺も混ぜろ!戦士フェルディア、参列する!」

 

紅き髪、深い蒼き瞳。真紅のタイツに身を包み大剣を構える、影の国時代の親友フェルディアが現れる

 

「相手がメイヴちゃんなら尚更だ!コノート所属で叶わなかった『雄々しくメイヴちゃんを打ち倒しお付き合いする』を果たすぞ俺は!」

 

「おう、やってやれやってやれ!大体出揃ったな!」

 

 

クー・フーリンの歴史を彩る英雄達が一同に介する

 

 

 

「積もる話は後だ!戦にて果たすは一つ!戦え!!逝くぞてめぇら!!皆殺しだァ!!!」

 

「「「応!!!!」」」

 

 

ケルトの勇士達が、産み出されしメイヴ兵士を蹂躙する――!!

 

 

「ブルルァァアァアウ!!!(轢き殺す!!潰す!!)」

 

「ヒヒィイィイィイィイン!!(障害物め!!死ねぇ!!)」

 

マハとセングレンの昂りを御しながら、毎秒44人を轢き殺すロイグ

 

 

「――はっ!!」

 

 

太陽神ルーの加護を一身に受けながら放つ輝きの投石は、光速の輝きとなりて敵兵を一度12人穿つ

 

 

「うぉおぉおぉぉぉおぉぉ!!!メイヴちゃん!!性格も立ち振舞いもアレだけどコノートの戦士として言わねばなるまい!!メイヴちゃんサイコー!!」

 

 

3メートルはある巨大な大剣を振るい、竜巻を起こすフェルディア

 

 

みるみるうちに数を減らしていくケルトたち。その締めは――

 

 

「どけてめぇら!!――その心臓!貰い受ける!!」

 

クー・フーリンが合図を飛ばし、同時に紅い槍を力の限りハイキックで蹴り飛ばす

 

 

マッハ3は越える赤色の軌跡を描き空中にカッ飛んでいく紅槍

 

 

「降り注ぎな!『蹴り鏖す死棘の槍(ゲイ・ボルク)』!」

 

それらが分裂し、散開し、ケルトたち総ての心臓を穿つ――!

 

「あばよ!!」

 

サムズダウンを合図に――

 

戦場にゲイ・ボルク本体が落下し――ドーム状の大爆発を起こす!

 

 

爆発、大地震、轟音、そして、静寂

 

 

戦場であった場所には、巨大かつ深い深いクレーターが穿たれ

 

 

クー・フーリンが敵と認めた者は、なに一つ残っていなかった

 

 

「爽快!爽快!あぁ、よく戦った!」

 

フェルディアが快活に叫ぶ

 

「抜かせ。準備運動にもなりゃしねぇ」

 

「地形を跡形もなく破壊する戦いをクー・フーリンの準備運動というのはどうだ」

 

あきれ果てながらロイグが皮肉る

 

「悪くねぇな」

 

「ブルルァウ!(俺がより轢き殺したぞ!褒めろ!)」

「ヒィーン(疲れた。セタンタ、撫でてぇ)」

 

「はいはい、お疲れさ、うぉ!」

 

「お父様~!!」

 

台から父に飛び込むコンラ

 

「ずっと、ずっと!お父様とこうやって・・・一緒に戦場を駆け抜けたかった・・・!!」

 

「――あぁ、俺もだ」

 

コンラの頭を優しく撫でる

 

「これからは・・・ずっとずっと一緒です!お父様!」

 

「あぁ、よろしくな!よし!勝鬨あげんぞ!!」

 

 

 

「「「「うぉぉおぉぉぉおぉぉぉおぉぉぉおぉぉぉおぉぉぉお!!!!!」」」」

 

 

 

人理に挑むケルト戦士達の怒号が、戦場に響き渡った――




「兄貴すごぉい!!」

「は、はい・・・!地形が変わっちゃいました・・・!」

「これなら絶対――」

「ッ!!先輩!!――っあぁあっ!!」

「マシュが何かを防いで吹っ飛ばされたァ!?大丈夫マシュ!?」

『文が巻き付けられし紅き槍』

「?」

ピラ

『練習用の槍を賜す。ワシに逢うまで精進せよ。槍が指し示す場所に行け。『天使』がいる』


「天使・・・場所はキャンプ・・・あっ」

「な、何と・・・?」

「兄貴!次の行き先決まったよ!」


『どこだい?』

「向こうの兵士のキャンプ!」



ホワイトハウス



「今日もメイヴはサイコーね!誰もが隷属し誰もが平伏す女王の中の女王!ね、クーちゃん!」

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

「眠っちゃって可愛いんだから!そんなに無防備だと襲っちゃ」

「女王!お下がりを!」

「は?――アルジュナ!?」

「くっ――!!」

飛来する『チーズ』を、遥か彼方より魔力放出の弓矢で焼き尽くす


「なに!?何事!?」

「――いえ、何も」

「そ、そう?ならいいわ!ねークーちゃん起きてー!」


(・・・私の存在を気付かれましたか)



「ふむ、牽制のついでに暗殺を狙ってはみたがやはり上手くいかぬな。まぁこんな児戯で死なれては興醒めも良いところだが」

――ホワイトハウスに辿り着く遥か先で撃墜されました。あの弓矢・・・アーチャーが直衛にいるようですね

「二射を放つか、ギルガメッシュ」

「無用だヘラクレス。チーズ二つでヤツの護衛と、暗殺は無謀と推し量っただけで良しとしよう。マスターが行き先を定めた、そこに向かう」

「解った。――しかし」

「ん?」

「そのチーズも侮れぬ。固く固形化したチーズは、容易く人を殺めるとはな」

「うむ、我もその死因はどうかと思ったが、放ってみて納得よな」

《赦せ、エア。お前の選別を無に帰した》

――いいえ、敵の戦力を知れた。これは大成果でありましょう。悪手が解ったならば、避けられる悲劇も、きっとある筈です

《ふはは!何事も捉えようよな!》

――はい!さぁ、次なる場所に行きましょう!ほらフォウ、冷えるから傍においで

(いつも気遣ってくれて、ありがとう(気化))


フォウ!?

「さぁ!キャンプにいる天使に会いにいこうではないか!ヴィマーナ!発進――!!」


「いったい!何チンゲールなんだ・・・!!」

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