人理を照らす、開闢の星・序章〜awakening,precious,star〜   作:札切 龍哦

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偉大なる航路

メリー『そうなんだ。皆…僕とお別れした後も、立派に旅が出来ているんだ』

リッカ「私の世界では、もう麦わら海賊団は国民的伝説なんだよ。勿論、メリーもね!」

メリー『僕も?』

リッカ「そうだよ!小さな身体で、どんなに傷付いてもルフィたち皆を運び続けた伝説の船!ゴーイング・メリー号!知らない人なんていない、麦わら海賊団の大切な仲間!」

メリー『わぁ…嬉しいな。ありがとう、リッカ』

リッカ「うん!…でも、良かったの?」

『木材』

「メリー、あなたは…」

メリー『うん。お別れは済ませたけど…でも、あなたにまた、命を貰えたから』

リッカ「!」

『僕にまた、彼等と会える機会をくれて…ありがとう』

リッカ「…!」

『さぁ、見えてきたよ。…わぁ、あれが…』

リッカ「…サウザンド・サニー号…麦わら海賊団…!」


サウザンド・サニー号

ルフィ「ん〜?」

『望遠鏡』

ルフィ「」

ウソップ「おーい、どうしたルフィ!またつまみ食いでサンジにメシ抜かれてへこんでんのか?まったくしょうがねぇなぁ。ん?望遠鏡?」

ゴ『ーイング・メリー号の姿』

ウソップ「……………………………どういう、事だよ…………」

ルフィ「……………メリー…………?」


リッカ「………」

メリー『大丈夫』

リッカ「!」

メリー『僕が君を、護るから。マスター』

リッカ「…うん!」





新時代の海賊団

麦わら海賊団。モンキー・D・ルフィを船長とする破竹の勢いで快進撃を続ける海賊たちであり、リッカの世界では国民的漫画の主人公たちである。シャボンディ諸島に立ち入る前、麦わら海賊団完全崩壊の直前の時系列に、彼等は信じられないものを目撃する。

 

「うそ…!」

 

「……幻覚でも見るようになっちまったか…?」

 

「幽霊船かァ!?いや、そんなはずねぇ!メリーが、未練がましく化けて出るなんてあるはずがねぇ!」

 

最大限の混乱が海賊団を襲う。サウザンド・サニー号に近づく船。それはまさしく彼等の前身にして仲間であるゴーイング・メリー号であったのだから。

 

「メリーは…メリーはもう…!」

 

度重なる過酷な旅路にて、メリーは限界を迎えていた。

 

「もしや!もしやあれが!皆様の大切な仲間!あなた達のかけがえのない海賊船…!」

 

音楽家、ブルックは邂逅しなかった海賊船。エニエス・ロビーの攻防で限界を迎え、彼等の手で手厚く見送られた筈のかの船が。どんな奇縁か確かに眼の前に現れていた。

 

「夢を見てんじゃねェ、お前ら。警戒しろ」

 

「ゾロ!?なんでだよ!あれはメリーで…!」

 

「あいつは死んだ。見送っただろ。…死んだヤツが蘇るなんて話はねェ」

「私は蘇りましたが!!」

 

「うっせェ黙ってろ!!…どうあれ、あのメリーがどういう存在か見誤るな」

 

「……クソマリモ…」

 

「ルフィ。…見誤るんじゃねェぞ」

 

「………あぁ。解ってる」

 

困惑、警戒、様々な思惑を持つ一味の隣に、とうとうメリー号が接近する。

 

『───久しぶりだね、皆』

 

その声と共に、羊の意匠を汲んだ服を着込んだ小柄の存在が顔を出す。

 

『また、こうして会えるなんて思わなかったよ。良かった…皆、元気そうで』

 

「…………………!!!」

 

彼等にとって、その声は聞き間違える筈も無い。かつての最後に、迎えに来た時に聞こえた声そのもの。

 

『今度の船は、とっても立派だね。きっと皆を、望む場所に運んでくれる』

 

「メリー……本当の、本当に、メリーなのか…!?」

 

『そうだよ、ルフィ。───久しぶり!』

 

「メ「メリ〜〜〜〜〜〜〜!!!!!!!」

 

「ウソップ〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!何やってんだお前ェッ!!!!!!」

 

「こんな事……!こんな事が起きるなんて………!」

 

「ウォオォオォオォオォオォオ〜〜〜〜!!ス〜〜〜パ〜〜〜〜ミラクルが起きてるじゃねェかァ〜〜〜〜!!」

 

「あなたがメリーさん…!私、お話はかねがね!ブルックです!しかし、しかしあなたが何故…!?」

 

「夢じゃないのか!?集団幻覚か!?医者ァアァアァア〜〜〜〜!!」

「医者はお前ェだ、チョッパー。……しかし、なんだってメリーがひょっこり出てきてんだ」

 

「細けぇこたぁいいんだよマリモ。今は受け入れろ。ただ認めろ。メリーはここにいるんだってな」

 

大歓迎を受けたメリー。もみくちゃにされ、抱きしめられながら歓待を受ける中、メリーは語る。

 

『実は、皆に会いたい人を連れてきたんだ。その人が、僕をまた皆に会わせてくれたんだよ』

 

「何…!?」

 

「そ、そんな奇跡みたいな事ができるやつがいるのか!?」

 

「ルフィ!!頼む面会許可を出してくれ!!メリーを、メリーを連れてきてくれたやつが本当にいるなら!一言礼が言いたいんだ!!」

 

ウソップ、チョッパーの言葉を聞き、ルフィはメリーに神妙に語る。

 

「そいつを…連れてくるためにここに来たのか?メリー」

 

『うん。皆のこと、凄く尊敬している娘だよ。皆に、頼みがあるんだって言うんだ』

 

「そっか。解った!メリーが言うなら、おれは信じる!」

 

ルフィは笑い、メリーの判断を信じた。その決断に、異を唱えるものはいなかった。何故ならメリーも、大切な仲間。ルフィにとっても、仲間にとっても。その言葉は信じて当たり前だからだ。

 

「お〜〜〜〜〜い!出てこいよ〜〜!船に乗っていいぞ〜〜〜〜!!」

 

(メリー……!本当にありがとう!)

 

ルフィの声を聞いたリッカは心からメリーに感謝しながら、一味の前に意を決して姿を現す。

 

「こんにちは!麦わら海賊団の皆さん!お逢いできて光栄です!!」

 

「女…!?」

 

「おいマジか、レディがいるなら早く言えって!歓迎の準備だ!」

 

「私はリッカといいます!!麦わら海賊団の皆さん、どうかお話を聞いてはいただけないでしょうか!!」

 

「おう!!聞く!!!!!」

 

「ありがとうございます!!!!!」

 

「だからお前早く船に乗れェ!!!!!」

「お邪魔しまァアす!!!!!」

 

「体育会系かアンタら!!(ビシッ!!)」

「レディの喉を労れクソゴム!!(ガァン!!)」

 

「ごめん!!!」

 

(……ただもんじゃねェ。なんだ、あのガキ……)

 

緊張も顕に、リッカはサニー号に乗り込む。知らぬ者なき麦わら海賊団、サウザンド・サニー号へと。

 

『彼女は僕のマスター。藤丸リッカだよ』

 

「お逢いできて大変光栄です!!」

 

大スターに会えたファンのように、リッカは足を震わせながら再び大声を張り上げたのだった…。

 

 

「そら、生ハムメロンだ。話す前にリラックスしなよ、リッカちゃん」

「サンジさん、ありがとうございます…!」

 

メリーが連れてきた重要人物。そういった扱いでリッカはサニー号へと招かれた。コック・サンジのもてなしを受けながら、リッカは一味と向き直る。

 

「英霊召喚…つまり、歴史に刻まれた英霊を使役できる世界からあなたはやってきたのね?」

「解るのかロビン!?」

 

「つまりアレか!メリーは、メリーはそっちの世界でも、世界が誇る船だって事か!?」

 

「はい、ウソップさん!メリー号は最高の船です!」

 

「アバババババババババァア〜〜〜〜〜〜〜!!!!」

 

「話が進まねぇだろうが向こう行ってろ!」

 

「言いたいことはいろいろある。何が目的かも知らなくちゃいけねェけど、船長としてこれだけは言っとくぞ、リッカ」

 

「!は、はい!」

 

「メリーに会わせてくれて、本当にありがとう!」

 

「む……麦らぁ……!」

 

「麦わら、じゃなくて?…ま、まぁとにかく。説明してくれる?あなたがどうしてメリーと一緒に私達に会いに来たのかを」

 

「45度!!!」

「ス〜〜〜〜〜〜パ〜〜〜〜〜!!」

 

『(キャッキャッ)』

 

ルフィに礼を言われ、航海士ナミに迫られ情緒がバグり散らかしたリッカ。ブルックやフランキーと戯れるメリーと共に、語り始める。

 

「私は…エレジアから来ました」

 

「エレジア…かつて滅んだとされる音楽の都…」

「知ってるのかロビン!?」

 

「そこから来たって…」

「ままままさかお前は幽霊かァ!?悪霊退散悪霊退散払い給え清め給えェ!!」

 

「どう見ても麗しのレディ捕まえて幽霊呼ばわりは何事だオロすぞクソ鼻ァ!!」

「ごべんなざい!!」

 

「エレジア…!ひょっとして、ウタと関係あんのか!?」

 

「友達なんです!私の後輩と後輩の友達が!」

「お前とは遠くねェかそれ…」

 

「そっかァ〜〜〜〜!!ウタとは今もやり取りしてるんだ!早く言えってそれを〜!どうだ!ウタは頑張ってるか!?」

 

「はい!……でも、皆様の力を借りなくてはいけない事案が出来てしまいました。此度はその要請に参ったのです」

 

「要請…?」

「ヒラヒラ回るアレか!?」

 

「そりゃ妖精だチョッパー」

 

「今から二年後。エレジアを滅ぼした魔王、トットムジカが復活する。そして全ては滅んでしまう…」

 

「「「!!?」」」

 

「それを防ぐために……麦わら海賊団の皆さんの力を貸してもらいたいんです!!」

 

「エレジアを…」

 

「滅ぼした…!」

 

「魔王!!?」

 

「……じゃあ…ウタが危ないって事か…!?」

 

リッカの問いに、一同は揺れる。

 

──運命はたしかに、動き出していた。




ゾロ「へぇ、二刀流か。流派はなんだ?」

リッカ「源氏流です!必殺技は一刀を収めて、筋肉を活性化させて超速で…」

ゾロ「わざわざ一刀をしまって居合切り?……変な剣技だなオイ」

リッカ「三刀流にヘンテコ扱いされた!?」

ゾロ「三刀流は変じゃねェだろ!?」

ルフィ「ん?じゃあリッカもゾロみたいなゴリラみてーな筋  肉なのか?」

ゾロ「どういう意味だテメェ!!」

サンジ「(女をゴリラ呼ばわりとか)バカ野郎がァ!!!!」

ルフィ「ぐべぇ!!!!!」

リッカ「………………濃いッ!!」
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