人理を照らす、開闢の星   作:札切 龍哦

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「今日も清掃が捗ったなぁ!お疲れさまだアーラシュ殿!」


「おつかれさん!いやぁ、気持ちのいい御仁だねぇ!」

「清掃は心の美しさだからな!ロイグも誘ってはみたが・・・」


「・・・異世界転生か・・・」


「あの様子でな。しかしまた・・・ケルトが文化に嵌まるとは!わからぬものだ!はははははは!!」


召喚編 大丈夫だったほうのアメリカ

太陽王のダイナミック昇陽召喚より半日後・・・

 

 

 

 

「おはよー!ギルー!」

 

 

「フッ、戻ったか。身体にまとわりつく疲れは取れたか?」

 

 

マシュ、オルガマリー、ロマン、そしてリッカがカプセル治療を終え、管制室に顔を出す

 

 

――皆、イキイキしてる!良かった、疲れは取れたみたい・・・皆、頑張ったから・・・後遺症とか、無くて良かった・・・

 

 

心から、胸を撫で下ろすエア

 

(86㎝、あの天照狐とおんなじかつジャンヌと・・・それに171㎝だっけ。うん。ナイスバディだなぁエア・・・)

 

――英雄王の至高の肉体の女体だからね!凄いよ!英雄王の女体だから!

 

《フッ、そう誉めるな。肉体に相応しい魂が駆るのだ、姫とはそういった称号よ》

 

 

――えへへ、ワタシも褒めてもらっちゃった!

 

 

(エアになってから、キミは本当に情緒豊かになったなぁ・・・)

 

赤、緑、青の液体になりながら虹色のグラスに注がれるフォウ

 

――フォウジュース!?

 

 

(セファール風味!)

 

《部員にマンネリを指摘され、躍起になったか。飲まんぞ》

 

(美味しいのに・・・)

 

――固体に!固体に戻ってフォウ!

 

 

(はーい)

 

三色のフォウに分裂し復活する

 

 

「バッチリ!またいつでも戦えるよ!ね、マシュ」

 

「はい!身体に力がみなぎるようです!見てくださいこの力こぶ!」

 

ましゅっと力むマシュを、笑いながらオルガマリーが小突く

 

「あのカプセルはあなたの肉体を強化、寿命を延長させるもので、リッカみたいになるものじゃないわよ」

 

「え!どゆこと!?見た目はそんなに変わってないよ!?中間筋を身体中の筋肉にするトレーニングだから!」

 

慌てるリッカを、マシュが笑う

 

「はい!先輩は脱ぐと凄いです!」

 

「グラマー的な意味であってほしいなぁ・・・後輩が残酷ぅ」

 

「ロマン様、お疲れ様でーす♥マスター達の裸体、目の当たりに致しましたー?」

 

 

からかうミドキャスに、首を振るロマン

 

「精神的にも休めってノンレム睡眠だったからね・・・気がついたら一日経ってたよ・・・」

 

「御愁傷様でーす♥私の裸体ならいつでもどうぞ~?♥」

 

「またコーヒーが甘くなるわね・・・すみませんでした師匠。此れより復帰します」

 

頭を下げるオルガマリーを満足げに見据えるダ・ヴィンチちゃん

 

「い~い顔になった。スッキリしたねぇ愛弟子!後で皆でSweetS食べに行こうか!」

 

「さんせー!」

 

「フッ、では早急に来客を捌くとするか。――サークルを回せ!召喚の時だ!」

 

 

家族にも勝る暖かい会話を交わしながら、カルデアは新しい同胞を招く――

 

 

『ギルガメッシュ、まだ召喚を試みるの?戦力としては十分にすぎると思うのだけど・・・』

 

 

エレシュキガルが心配そうに訪ねる

 

 

『改築の辛さは私も分かっているつもり。身体に障るから程ほどにした方が・・・』

 

「そういえば貴様は細々と槍を作るのが日課であったな。案ずるな、我は愉しんでいるのだからな」

 

『本当?』

 

エレシュキガルの確認に頷く

 

「・・・奴等の改築は見事であった。その出来映えに遅れを取るわけにはいかんのでな。さぁ、現れよ!」

 

召喚サークルが回り、光が満たされまた収まる

 

 

現れたのは――

 

 

「ランサー・李書文。世話になる」

 

赤髪の神槍、二の打ち要らずの体現者・・・李書文が楽園に招かれた

 

「盟約通りよな。此処には猛者が多くいる、存分に死合うがいい」

 

「うむ。――マスター、よろしく頼むぞ」

 

 

「はい!・・・あの、殺生は控えめに・・・!」

 

リッカの嘆願を、書文は笑い飛ばす

 

 

「呵呵呵呵!儂は理のない殺しはせんよ。道行くすがら片端から殺してしまえば食らう飯にも困ろうさ!――理があれば、必ず死んではもらうがな」

 

「中国は義憤や義侠にて剣を執るが美徳とされているから・・・書文さんの観点はある意味異質と言えるわね」

 

「そうとも。所詮は血に飢えた殺し屋、あまり懇意にはせぬことだな」

 

「書文さん槍を教えてください!」

 

即座に頭を下げるリッカに、苦笑しながら

 

「仕方無い、後で儂の下に来るがいい」

 

「やった!兄貴のサバイバル槍とはまた違う武の合理、学ばせてもらいます!」

 

深々と礼をするリッカに一瞥をくれながら

 

「よろしく頼むぞ、英雄王」

 

「うむ。励め」

 

神槍は、楽園の散策へ向かった・・・

 

 

――ピリピリした覇気が伝わってきたね・・・フォウ、大丈夫?

 

(毛が逆立っちゃった。エア、後でブラッシングしてね)

 

――もちろん!

 

 

「幸先は悪くない。では次だ!サークルを回せ!」

 

王の掛け声に応え、ダ・ヴィンチちゃんとミドキャスが鼻唄混じりにコンソールをいじる

 

「あれ?僕の仕事は?」

 

「貴様は医者であろうが」

 

 

現れたのは――

 

「キャスター!エレナ・ブラヴァツキー!よろしく頼むわね!」

 

神智学の母、エレナ・ブラヴァツキー。マハトママンが顕れたのだ

 

「エレナママだー!」

 

「神智学の極致たるブラヴァツキー夫人・・・お逢いできて光栄です」

 

 

深々と頭を下げるオルガマリー

 

「あら、魔術師なのにサーヴァントに敬意を払ってくれるのね?」

 

「このカルデアに、サーヴァントを使い魔と見下す方はいません。保証いたします」

 

「――よくってよ!気に入ったわ!あなたたちに何でも教えてあげる!マハトマの名のもと、世界の総てをつまびらかに!ね?」

 

気をよくしたエレナが、オルガマリーとリッカ、マシュにウィンクを飛ばす

 

「まずは挨拶!レムリア!ニャーフ!これ大事!」

 

「「「レムリア!ニャーフ!」」」

 

「よくってよ!ますます気に入ったわ!」

 

「早速親睦を深めることが叶ったようだな。喜ばしいといっておこう。次!」

 

パチンと指を鳴らす

 

 

――あの姿なのに、お母さんみたいだね!不思議!

 

(マハトママンだからね。是非もないね!)

 

――甘えてもいいんだよ?フォウ。流石にワタシ、母性は無いから・・・

 

(キミにないから誰かに求めるって?ハッ、ボクのエアへの気持ちを嘗めちゃあいけないよ。キミから誰かに目移りはしないさ)

 

ふんす、と胸を張るフォウ

 

《獣にも矜持はあるのだな。見直したぞ》

 

(誇りで腹は膨れないけど、誇りは己を磨いてくれるからね!)

 

――ありがとう!・・・母性かぁ・・・

 

《頼光は参考にするなよ。アレは狂気の類いだ、マスター以外には例外無く毒よ》

 

王の警告に、エアは身震いしながら頷いた

 

――でも、フォウみたいな可愛い子供なら欲しいなぁ・・・

 

(あっ――)

 

黄金の合唱団に包まれ、安らかに演奏に包まれるフォウ

 

 

――フォウ――!?

 

《色を使い分けてきたか。――フッ、試行錯誤も楽ではないな、獣》

 

 

「よーし!次いくよーってうわぁあぁ!?」

 

 

 

突如、召喚サークルが輝き、雷電が満ちスパークし、辺りに撒き散らしながら炸裂する

 

 

「何事!?」

 

「・・・あぁ、もう・・・」

 

頭を抱えるエレナ

 

顕れたのは――

 

 

「おはよう!楽園の諸君!カルデアに光をもたらす最強偉大な発明王、エジソンの登場である!!」

 

獅子の頭を持つ発明王、エジソン

 

「御機嫌よう紳士淑女の諸君!天才にして最新の雷神!ニコラ・テスラの登場である!!」

 

右腕を機械化した雷電紳士、ニコラ・テスラ

 

「駆動、召喚、問題なし。蒸気絢爛・チャールズ・バベッジ、召喚に応じ登場せり」

 

コンピューターの父、チャールズ・バベッジ

 

 

「・・・順序と順番を護らぬか、バカめ」

 

人類史に名を残す工学の権威が一挙に集ったのである――

 

 

「なぁにが最強偉大だ猫頭め!カルデアをおぞましき直流汚染に貶めようとしたようだがそうはいかん!貴様の卑劣な企みは断じて認めぬぞ凡骨!」

 

「黙れインチキ交流おじさんめお鍋の中に帰れ!貴様のサイコ糞交流によりカルデアが瞬間移動し死者が大量発生したら責任をとれるのか貴様ァ!!」

 

「おっと電気が滑ったァ!」

 

雷撃をスパークさせエジソンを打ちのめすテスラ

 

「おっと手が滑ったァ!」

 

ダッキングからのデンプシー・ロールでテスラをフルボッコにするエジソン

 

「凡骨ゥ!!」

 

「ほざくかテスラァァア!!」

 

 

「あーはいはい!喧嘩しないのー!」

 

手慣れた様子で二人を仲裁にはいるエレナ

 

「礼、これより汝の楽園に参列する」

 

 

「フランに顔を出してやれ。さぞ喜ぼうよ」

 

「――ヴィクターの娘。いるのだったな・・・喜ばしい」

 

殴り合う二人、喜びを噛み締めるバベッジ

 

 

《これでカルデアの電力問題は完全に解決したな。奴等を焚き付け効率よく稼働させてやればバビロンの火は消えまい》

 

 

――二人とも人類史には欠かせない天才なのに、いがみ合いが絶えないなぁ・・・仲良しが一番なのにね。切磋琢磨も大切なのは解るのだけど・・・

 

 

(お互い意識しているからこそ喧嘩するのさ。本当に嫌いなヤツはね、会話どころか視界に入れるのも胸くそ悪いのさ)

 

《好ましいの対極は無関心よ。憎悪、嫌悪は他者に向けねば生まれぬ。エア、お前は努、『無関心』を懐かぬよう気を付けよ》

 

――はい!あ、じゃあフォウはマーリンの事を無関心じゃないってことは・・・

 

(好きだよ?身体の中心線から生きたまま真っ二つにしてやりたいくらいにね)

 

フォウの毛並みが憤怒の朱に染まり、虹色の蒸気を吹き出す

 

――凄い怒ってた!どうどう!フォウ!どうどう!

 

慌ててエアが撫でると、瞬時にごろりと腹を見せるフォウ

 

(あぁ~・・・幸せ・・・)

 

《・・・よもやセイバーは我を・・・いや、言うまい》

 

「カルナ!そやつらを摘まみ出せ!次だ!」

 

「承知した」

 

二人を抱えるカルナ。インド英雄には獅子と紳士など赤子に等しい

 

「ふはははは無様だな見せ筋猫めが!」

 

「ほざけ鳩フェチ!マンションで死ね!」

 

 

「ごめんね、カルナ。ありがとう!その鎧、素敵ね!」

 

「――また賑やかになるな、エレナ」

 

嬉しそうに笑みを溢すカルナの後に続き、サーヴァント達は退室していった・・・

 

 

「――どっと疲れが出たな。次と次で切り上げるか・・・」

 

「というか、バベッジはロンドンの縁をいま回収した形ね・・・」

 

「アジダハーカ=ライトニングとかかっこよくない!?サンダーボルトブレーカーみたいに!」

 

「そこはマジンエンペラーGなのね・・・」

 

呆れたように言うオルガマリー

 

「ドクター、所長も文化に・・・」

 

「ネギまとかよく読んでるよ?リッカ君が打撃でオルガマリーに勝てないのは相性の理由さ。漫画の冗談みたいな戦法を神代の技術で再現してくるんだからね」

 

「我が愛弟子ながら向上心の塊だもんねぇ。努力を怠らない天才、極限の環境に置かれた一般人。私達は今最高のミックスアップを目の当たりにしているのさ」

 

ふむ、と考え込み、愉しげに笑う英雄王

 

《エア、そのうちお前にもウルクアーツを伝授してやるとしよう。何、我の肉体なのだ。資格は総て備えていよう。マンツーマンで、ゴージャス的にな》

 

――ありがとうございます!ウルクアーツ・・・未だ謎に包まれし武術・・・光栄です!

 

(解りやすく言うと、ウルトラマンサーガのハイパーゼットンの戦法の対人版だろ?ギル)

 

《うむ。アレを突き詰め昇華したモノよ。極めれば対人に敵はおらぬ。アレに分身、因果操作、未来予知を突き詰めた完成形がウルクアーツだ》

 

 

――す、凄い武術を教われそうな気が・・・!

 

 

「おーやってらやってら。邪魔するぜー」

 

 

四人と入れ替わりに、王者の服装を纏ったクー・フーリンが入室する

 

 

「あ!兄貴~!」

 

「こんにちは!マシュさん!」

 

ひょこっと、普段着に身を包んだコンラがクー・フーリンの足元から声を出す

 

「コンちゃん!こんにちは!」

 

 

「フッ、クー・フーリン。そやつらも楽園に滞在させる気になったか」

 

「おう。ロイグは文化の集い、フェルディアは清掃部だとさ。コンラはガキどもとメディアに面倒を見てもらってる」

 

――良かった!皆、カルデアでも一緒なんだね!

 

「何となく本命が来そうだってんでな。立ち会わせてもらうぜ」

 

腕を組みサークルを見守るクー・フーリン

 

「コンラとお父様には解ります。解るのです」

 

ふふん、と笑うコンラ

 

 

「ほう?――読めたぞ。では、対面といくか!」

 

サークルを回す。光が満たされ、また収まる

 

 

そこには――

 

 

「――影の国よりまかりこした、スカサハだ。・・・よろしく頼む」

 

沈痛な表情にてうつむくスカサハ

 

 

「ババ様だ――!!ババ様――!」

 

飛び込み抱きつくコンラを受け止める

 

「これ、勇士がはしたない」

 

「お逢いできて嬉しいですババ様!」

 

「スカサハシッショ!よろしくお願いいたします!」

 

深々と頭を下げるリッカ

 

「槍、ありがとうございました!」

 

「うむ。槍もいずれ教えよう。そちらにはルーンをな」

 

 

オルガマリーはそれを受け、深く礼をする

 

 

「あ、ありがとうございます!」

 

「うむ、では――」

 

 

「よし、逝くぞスカサハ。フェルディアとロイグから連絡だ『準備ができた』とよ」

 

「――おい、まさか・・・」

 

「『死ぬほど美味い飯(辛くないとは言ってない)』『天にも登る歌』を聴かせてやるよ。――迷わず逝けよ。骨は拾ってやる」

 

「・・・――未来視で見えた儂への歓待・・・現実のものになるのか・・・」

 

深く沈むスカサハに、邪気ゼロの笑顔でコンラが笑う

 

「ババ様!今までありがとうございました!」

 

「――うむ・・・達者でな――」

 

悲壮の決意を漂わせ、スカサハは兄貴とコンラと共に食堂へ向かった・・・

 

 

メシアガレ!ハレルヤ!!

 

『『ボエー――――――――――――――!!!』』

 

・・・その後、スカサハがどうなったかは定かではない

 

 

「ふむ。ひとまず休憩でよかろう。日を改めて、次は敵方を招くとするか」

 

 

ふぅ、と息を吐き、玉座から立ち上がる

 

 

「お前たちも疲労は残すなよ。ストレッチ、規則正しい食事、睡眠を怠るな。身体は何にも代えられぬ資本と心得よ。――特に、そこのドルオタはな」

 

「ギク・・・はーい」

 

「「「はーい!」」」

 

王の号令に応え、皆が退出していく

 

 

《・・・よし、締めを飾るとするか》

 

――はい。ワタシ達が勝ち取った、最大の成果を此処に

 

(うんうん。この物語ならではだよね)

 

三人は頷きあい

 

 

「――待たせたな。貴様らの本懐、幸福。我が受け持つとしよう」

 

 

『界聖杯』を取りだし、サークルの前に投げやる

 

 

・・・結果など、見るまでもない

 

 

現れるのは――

 

 

「――余はラーマ!英雄王、必ず招いてくれると信じていた!」

 

少年王、ラーマと――

 

「私は、シータ。ギルガメッシュさま。あなたに・・・たくさんの感謝を――」

 

それに寄り添う妻、シータ

 

 

――あぁ、良かった・・・

 

 

「フッ、歓迎してやろう。ゴージャス叙事詩のもたらした必然と我が威光の顕現たる輝しき一頁として、存分に楽園を享受するがいい――」

 

 

『二人で一人のサーヴァント』として、二人は界聖杯を通じ、召喚に応じたのであった――

 

 

――此処に、新たなるラーマーヤナは紡がれたのである




「では早速二人で楽園を歩くがいい。貴様らには新鮮なものしかなかろうよ。精々独身の職員を歯軋りさせることだ」


「歯軋り・・・?と、とにかくお言葉に甘えさせてもらう!英雄王、本当に、本当にありがとう・・・!」

「今度、たくさんのバナナを持っていきますね。ありがとう・・・ございます・・・本当に」


「フッ、礼は受け取っておこう。――さて」

――此方も、部屋に戻りましょうか


《いや、あと一人招く者がいる》

――え?

《獣、貴様の力で人を払え。何者も通し、盗み見を赦さぬ様にな》

(オッケー)

――英雄王、何を・・・?

《エア、お前に身体を預ける。召喚に挑め》

「え、――あっ、えっ・・・!?」

(大丈夫だよ、エア。此処は今、誰も見れず、入れない)

「え、英雄王・・・?」

《フッ、そう固くなるな。王の寵愛を一身に受けるお前の魂に惹かれ、喚ばれる英雄など一人しかおるまい》

「・・・――よ、よく解りませんが、王の命と言葉を信じます!」

(召喚サークル展開は任せて!気楽に気楽に!)

《お前の友も増え、太陽のめの面食らう姿をも拝める》

「――行きます!」

《フッ、まさに――一石二鳥よな》

「――――あな、たは・・・」

「――まぁ。喚ばれる事があるなんて。世には不思議な思し召しがあるのですね」

《やはり、か。語るまでもないな。――ラーマを見て触発されたか、我が予想を越えた太陽のめの対抗心か・・・》

(たまにはいいことするじゃん、ギル。――エアと同じ、誰も知らない、誰にも解らないサーヴァントだ)

《・・・愚問だな。――箱入りでは良くないと言ったのは他でもない、我であったわ――》

「――私は、ネフェルタリ。美しき貴女、お名前を訪ねてもよろしいでしょうか?」

「は、はい!わ、私は英雄姫、ギルガシャナ=ギルガメシアと申します――!」


太陽王の玉座


「――――――――――――――馬鹿な」


「うふふっ。お久し振りです。――ラーメス」


「黄金の、貴様・・・どうやって――」

「さてな、地上にあってゴージャスに不可能なし、この世の財は総て我のもの・・・と言った所か」


「――――――――――」

「信じられぬか?ならば見せてやろう。触媒を奪われたと騒がれては敵わぬからな。――貴様の妃と同じく、他言は断じて無用だぞ――」

「――――――――フ、ハハッ!」

「――オジマンディアス王、そしてネフェルタリさん・・・お初にお目にかかります」

「ふふっ。緊張しないで大丈夫ですよ、シャナ」

「わ、ワタシは――英雄姫!ぎ、ギルガシャナ・・・ギルガメシアです!ネフェルタリ妃の遺品を簒奪したわけではありません!その、その・・・」

「ラーメス、彼女は私を招いてくださった魂、そして・・・」

「ネフェルタリ・・・」

「――私の、友達となってくださった方なのですよ?ふふっ――」

「――黄金の!貴様の真意、しかと受け止めたぞ!!英雄姫!お前の魂の美しさ、尊さもな!!まさか、我が妻ネフェルタリを呼び寄せるとは――フ、ハハッ!フハハハハハハハハハハハハハハハ!!」

《フッ、式とやらに続いて二人めの友だ。大事にするのだぞ、エア》

――はい!ありがとうございます!英雄王――!


(尊い・・・尊スギィ――)


太陽と月に別れ衝突し星屑になるフォウ

――フォウ――!?

「まぁ・・・――素敵・・・アウラードに負けない愛らしさです。・・・ふふっ――」

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