人理を照らす、開闢の星・序章〜awakening,precious,star〜 作:札切 龍哦
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マリカ『バーカ!滅びろ黄金律!』
ゴッドフレイ『私より強い相手に会いに行く』
レナラ『ラダゴン好き…』
ラダゴン『』←汚物。排泄物。忌むべきもの。カス。
ラダーン『星を砕きました』
ライカード『ファッキュー黄金樹』
マレニア『腐敗を宿す不敗の女』
ミケラ『弱きものを救いたい』
ゴッドウィン『』←ただのしかばね。しにぞこない
モーゴット←忌み子
モーグ←忌み子
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ラニ「という感じだ」
ルゥ(私情たっぷりだぁ)
まず、狭間の地にマリカと黄金樹勢力がやってくる所から端を発する事となる。
今更に過ぎることだが、黄金樹と女王マリカは狭間の地土着の勢力ではない。外よりやってきた外来勢力、侵略者に値する立場であった。始まりにおいて、黄金樹の敵とは全てであったほどに。
マリカと黄金樹勢力はその全ての戦いに勝利した。最初の王ゴッドフレイを自らの王に見出し、敵対する総てを尽く討ち果たした。
神を狩り、黒き炎を操る宵眼の女王を筆頭とした勢力。外なる神を信奉せしもの。嵐の中心へと座していたその王と勢力。まさにそれは侵略と征服の戦いであった。
そして最後に、火を使い黄金樹の天敵たる巨人の一族との戦争の勝利を最後に、黄金樹勢力は狭間の地と覇者となり、永遠の女王マリカを頂点とした今に至るまでの黄金樹の繁栄の祖が築かれたのである。ゴッドフレイとマリカの治世、これが古き黄金樹の時代と言って差し支えないだろう。
ゴッドフレイとの間にはゴッドウィン、モーゴット、モーグなる三人の子を設け、マリカはその豊穣と王権を絶対たるものとした。
だが、黄金樹勢力に従わぬ勢力も未だ存在していた。狭間の地中央南西部分に座する湖のリエーニエ。そこに座する魔術学院レアルカリア、並びに王家カーリアの月と星の信奉者たち。
黄金樹勢力はこれらを平定するために侵略を開始。その中心人物となったのが、【赤髪のラダゴン】。黄金樹の刺客であった彼は、リエーニエ攻防戦において活躍し、英雄となった。
戦いは果てしなく続くかと思われたが、ラダゴンはカーリアとレアルカリアを治める女王『満月のレナラ』と恋に落ち、結ばれる。それが黄金樹と月と星の和睦となり、ラダゴンは侵略行為を悔い、レナラとの愛を誓った。
そして子を三人授かる事となる。デミゴッド最強の英雄、『星砕きのラダーン』。厳格なる『法務官ライカード』。そして『月の王女ラニ』。
…………私の事だな。こほん。そうしてレアルカリアとカーリアと平和な結末を迎えた筈が、ここで由々しき事態が起こる。
ラダゴンがレナラを捨て、突如王都に戻ってしまった。そして悍ましいことに、マリカと婚姻し、二人目の夫になりエルデの王となったのだ。
母は……レナラは最愛の夫の唾棄すべき裏切りに心を壊してしまう。そしてレナラを見限った穢らわしいレアルカリアの連中は王家カーリアと母を裏切り、反旗を翻し。月と星は道を分かち黄金とも引き裂かれることとなった。
遠慮することは無い。ラダゴンを見つけたら容赦なく殺せ。
…………ラダゴンはマリカと二人の子を作った。天賦の双子、ミケラとマレニアだ。マリカの次なる神となる候補、神人たる後継者を作るのが目的だったのであろう。
神人はこの腐れ女マレニア、魅了することしか芸のない寄生虫のミケラ。そして運命の王を懐き星の律を敷くことに成功した勝利者ラニの三人。だが、マレニアは腐りを宿し、ミケラは永遠に幼稚なままという呪いを持っていた。
必然的に私のみが、女王マリカと黄金樹、ひいてはマリカとラダゴンが提唱した黄金律を継承する資格を持っていたが…当然私はそんなものを継ぐ気は無かった。
神といえどマリカは所詮大いなる意志、並びにその中継たる二本指の傀儡でしかなく、ラダゴンは我が母を惑わし壊した唾棄すべき匹夫でしかない。そんなものに、従うつもりなどなかったのだ。
マリカにこれを告げた時、あれは言った。『世界は、修復されなければならない』と。
気付いていたのだろうな。死を取り除いた事による豊穣と繁栄が、生と死の輪廻を停滞させてしまった歪みであり、黄金律は決して完全では無いことを。そしてそれを超えねば、新しい時代が来ないことを。
マリカと私、並びにライカードは共謀し、【陰謀の夜】と呼ばれる事件を起こした。黄金律の次なる王候補であるゴッドウィンを殺し、デミゴッドの死による死の概念を取り戻す。それは黄金律を覆す一歩であり必要な事であった。
マリカが黄金樹の時代を始める際、取り除き自らの護衛の獣に守護を命じさせた『運命の死のルーン』を彼女が盗み出し、私が呪法により神を殺す刃に宿し、ライカードが都へと手引した。
だが、取り出された死のルーン…概念的な死はデミゴッドから取り出した故不完全であった。その力は、律に組み込み世界を変えるには至らない代物であった。
取り出した死のルーンを放置すれば、やがて狭間の地が死で溢れかえり滅び去る。それを憂いたマリカに私は願った。
『私は肉体を捨て、黄金律に変わる新たなる律を探しに行く。マリカ、私は私だけの道を行かせてもらう』
もともと黄金樹、二本指、大いなる意志から齎された肉体や存在ではその意志より脱却はできん。神たるマリカがそうであるように。
故に、私は死のルーンにおいて自らの『肉体』のみを殺した。肉体は滅びはしたが、魂は無事なため今こうして人形に宿っている。
逆に、ゴッドウィンには生きていられると困るため魂に死んでもらった。取り出した死のルーンは、肉体と魂を殺さなければ封印できぬもの。黄金律を盤石にしてしまう黄金の貴公子はどうしても邪魔であったのだ。
だが、肉体は生きているという歪んだ死は狭間の地に歪みをもたらしてしまった。黄金樹の根元に埋葬されたゴッドウィンは、黄金樹の根を通じて世界中に取り除いた筈の死をばらまいてしまう【死王子】となってしまった。
最早進退窮まりながらも、マリカは密かに用意していた隠し子…メリナとメスメルに禁忌の火の幻視を見出した後、ゴッドフレイとその戦士たちを狭間の地から追放した。
黄金律の盤石を崩すには、頂点たるマリカ自身を討ち果たす必要がある。ひいてはその背後にいる神そのものを。故に、ゴッドフレイ達には黄金律の安寧で停滞するのではなく、狭間の地の外による過酷な戦いによる神殺しの強さを身に着ける事を願った。
いつかお前達に奪った祝福を返す。神殺しを為す強さを有し、エルデンリングを掲げるがよい。
黄金律を許してはならない。正しい死なき生きるだけの世界を齎した私はその償いを果たしにゆく。
そしてマリカは、黄金律原理主義すら打ち立てたラダゴンの静止を振り切りエルデンリングを打ち砕いた。世界の再生の為の崩壊。新たなる時代の為に古き世界の律を砕かんとしたのだ。
だが、ラダゴンが砕けたエルデンリングを半端に修復したことで、壊れた黄金律というルールが狭間の地に敷かれ、世界はどうしようもなく壊れてしまったのだ。
マリカはその罪の償いを求められ黄金樹へと幽閉され、ラダゴンは今もエルデンリングを修復せんとその傍らにあるのだろう。
砕けたエルデンリングの欠片は、大いなる力たる【大ルーン】へと変化し、それぞれのデミゴッドへと与えられてしまった。
次なる王、そして神に至るためには大ルーンを全て集めなくてはならない───。デミゴッド達はその力に魅せられ、狂い、狭間の地総てを巻き込んだ【破砕戦争】が巻き起こる事となる。
黄金のゴッドウィンは半端に死に損ない、モーゴットは黄金律の祝福王として黄金律に与した。モーグは自らの忌み子たる宿命を愛し、地下に籠り王朝を夢見た。
私、ラニは最愛の王と出会うための暗き旅を始め、法務官ライカードは奪い合う生き方を強要した神と黄金樹に反旗を翻した。
ミケラは弱きものを救う世界を目指し黄金律を捨て、マレニアは最強のデミゴッド、ラダーンとケイリッドにて相打ちとなる。腐敗を開放した事により、お前達の言う核爆弾の放射能汚染を受けたケイリッドは全てが腐り、ラダーンもまた正気を失う事となった。
破砕戦争に勝者はなく、ただ壊れた世界が残された……。これが、狭間の地における今に至るまでの大まかな歴史だ。
この後、私と運命の出会いを果たす最愛なる私の王が現れることによる星と月、夜の王の英雄譚が幕を開けるのだが…それはまた、今度にしよう。
言えることはただ一つ。この世界は待っているのだ。
新時代を切り拓く、新たなる王を。
ラニ「以上となる」
「「「「「「(拍手)」」」」」」
ラスティ「ちなみにゴドリックはゴッドフレイの遠い子孫だよ。破砕戦争の際に王都から逃げ出してリムグレイブにいる形だね」
ラニ「………あっ」
(素で忘れてたんだね…ラニ…)
リッカ「マリカさん、すっごく世界の事考えてたんだね…」
レン「行動には神の意志を受けていた前半、人としての後半と考えたら、支離滅裂気味な言動にも納得できるかもしれないね」
メリナ「未だにマリカは囚われている。黄金樹へ、エルデンリングを砕いた罰として」
ヘラクレス「巻き込まれた世界がたまったものではないな。早急にギルガメッシュとギルガシャナ姫を導き世界を直さねば」
メリナ「私からもお願いを。……母を、よろしくお願いします」
ラスティ「あぁ、勿論さ。マリカの人たる願いを、此度は助けに行こう」
ルゥ「どんな世界にするかはわからないけど、観光できるくらいには平和な世界がいいよねぇ」
──女王マリカ。人たる神の貴女の苦悩、察します。
《報いも労りも全ては見えてからだ。何を語るか、決めておくのだぞ。エア》
───はい!
そして一同は、ストームヴィルへと向かう。
最初の大ルーン、ゴドリックの打倒を目指して。