人理を照らす、開闢の星・序章〜awakening,precious,star〜   作:札切 龍哦

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至高の芸術は…

ジパングにある。


マテリアル〜雪の舟〜

 

◎雪舟(せっしゅう)

 

「さてマスター。

次はどんな絵を描かせてくれますか」

 

真名:雪舟

性別:女性

クラス:キャスター

身長:165cm

体重:54kg

出典:史実

地域:日本・異邦異聞帯

属性:中立・中庸・人

好きなもの:絵を描くこと・旅

嫌いなもの:絵を描くのを禁じられること

 

◎ステータス

筋力:D 耐久:D 敏捷:C

魔力:B+ 幸運:B 宝具:A+

 

◎スキル

○陣地作成:C+

キャスターのクラススキル。

自分に有利な陣地を作り上げる。

絵を描きやすい陣地を作り出す。

 

○道具作成:A+

キャスターのクラススキル。

魔力を帯びた器具を作成できる。

雪舟の場合、人の心に強く働きかける

絵画を生み出す。

 

○対魔力:D+

魔術への耐性を得る能力。

一定ランクまでの魔術は無効化し、

それ以上のランクのものは効果を削減する。

サーヴァント自身の意思で弱め、有益な魔術を受けることも可能。

禅僧であったためか低ランクながら保持している。

 

○画法・四明天童第一座:EX

がほう・しめいてんどうだいいちざ。

紙どころか空間すらも画紙とし、

水墨画でありながら白と黒以外の色を感じさせ、

生き物を描けば生きているように動き出す。

凄まじい技量と表現力、観察力と絵への情熱を含めた雪舟の画法。

四明天童第一座とは明で水墨画の研究・修行に励んだ雪舟が

天童寺から得た称号。

雪舟はこれを誇りに思い、落款として多くの作品に

この称号を書き入れている。

 

○画聖:A

日本独自の水墨画風を確立し、

日本を代表する文化のひとつを生み出して

神格化された雪舟の称号。

自身の絵に関するスキルや宝具を強化する。

 

◎宝具

『森羅万描・天地画仙図(しんらばんびょう・てんちがせんず)』

ランク:A+ 対軍宝具

 

「森羅万象が私の画題 天地全てが私の画仙紙

御照覧あれ 『森羅万描・天地画仙図』!!」

 

画聖と称えられる雪舟の筆が天地そのものを紙として描き出す

黒と白しか無いながらも色も存在も見るものに感じさせ、

描いた森羅万象に実態すら持たせた水墨画。

描いた鳥や鼠などの鳥獣が襲い掛かり、

流れる川やそそり立つ山の峻厳な自然の中に敵は呑み込まれる。

敵全体に強力なダメージに加え、

天と地属性持ちには特攻ダメージを与える。

 

◎能力

先端が大きな筆の穂首になっている錫杖を操り、

空間に描いた絵を実体化させて戦う。

鳥獣を描けば本物のような速度で襲い掛かり、

風を描けば暴風が吹き、炎を描けば猛火を生じ、

水を描けば激流が起きる。

描いた獣に乗って高速で長距離を移動したり

大きな鳥に乗って空を飛ぶこともできる。

旅慣れているため杖術の武器としても扱い、中々の腕前。

 

◎真名

雪舟。

諱(いみな)は「等楊(とうよう)」。

室町時代の禅僧であり水墨画家でもある画僧。

日本独自の水墨画風という日本文化のひとつを確立させ、

描いた作品の6作もが国宝に、

他の作品も多くが重要文化財に指定されている

日本美術史の巨匠のひとりであり『画聖(がせい)』とも称される。

しかし汎人類史に残る雪舟とは事情が異なる。

 

「なんとこちらの雪舟は男性。

しかも高名なのですか」

 

彼女は名誉も功績にも興味が無い。

描きたいものを求めて彷徨い、

思うままに、感じたままに描く。

白と黒のみで描かれた彼女の絵を見たものは

鮮やかな色彩を、自然の息吹を、命の鼓動を感じたと語る。

 

汎人類史において雪舟は

備中国(現在の岡山県総社市)に生まれた。

幼い頃に仏門に入り、後に京都の相国寺で

禅の修行を積むのと同時に絵を学ぶ。

やがて守護大名・大内氏の庇護を受けて

今で言うアトリエとなる雲谷庵を開き、

『雪舟』を名乗る。

当時の中国・明に渡り2年の間に各地を巡って

水墨画の修行・研究に明け暮れる。

天童山の禅寺・天童寺からは

『四明天童第一座』という称号を与えられ、

これを雪舟は誉とし、後の多くの作品にこの称号を書き入れている。

日本に帰国し、各地を巡りながら

国宝とされる『天橋立図』などの作品を生み出す。

ちなみに雪舟が各地を巡ったのは純粋な創作活動だけでなく

後ろ盾である大内氏から軍事・外交のための

地理・情勢調査という依頼があってのこととも言われている。

87歳で亡くなったとされているが正式な没年ははっきりせず、

墓所と伝わる場所も複数ある。

そもそも雪舟の生涯を記した資料が多くなく、

謎な部分も多い。

雪舟の逸話として有名なものに

『仏門に入った幼い頃の雪舟だが絵を書いてばかりで

経を読むなどの他の修行はおざなりにしていた。

和尚は雪舟を反省させるために柱に縛り付けた。

夕方になり雪舟を柱からほどくためにやってきた和尚は

雪舟の足元にいる鼠に驚く。

その鼠は雪舟が床に落とした涙を足の親指につけて描いたもので

絵の見事さに感心した和尚は以降、雪舟が絵を描くことを

咎めなくなった』というものがあるが

これも後世の創作という説がある。

 

彼女の正体は汎人類史と異なる別世界から迷い込んだ「雪舟」。

“剪定事象”によって断ち消えた次元にいた

“女性として生まれた可能性の雪舟”。

武蔵ちゃんのいた世界と同様に

雪舟の居た世界は灰になってしまっている。

明から帰国して『天橋立図』を描き終え、

新たなを絵を描こうと日本各地を放浪しているタイミングで

消滅した世界から弾き出された彼女は武蔵ちゃんと同様に

時空間をただ誘われるままに流転し続ける放浪者となった。

彼女もまた時空間を自由に移動できるわけではなく、

開いた時空の歪みに飛び込んでいる。

故郷と呼べる世界を失った悲しみと寂しさはあれど、

彼女は嬉々として時空間を彷徨い廻る。

新たな人と新たな世界を見て、聞いて、感じて、

それを思うままに描くために。

 

◎人物

一人称は「私」。

丁寧で穏やかな口調で話す。

黒い瞳に豊かな白髪をした穏やかな顔立ちの美女。

スタイルも武蔵ちゃんに負けず劣らず。

墨色の直綴(じきとつ)を身に纏い、

頭には烏紗帽(うさぼう)を被り、

手には先端が大きな筆の穂先になっている錫杖を持つ。

 

性格は天衣無縫にして融通無碍。

礼節を弁え、心の芯に禅の教えがあれど決してそれに縛られず、

己の思うまま、感じるまま、在るがままに生きている。

そのため描きたい画題を求めて書置きだけ残して

いつの間にかいなくなっていることもしばしば。

おまけに外見からは分かりずらいがかなりの体力と健脚の持ち主で

ものすごく遠出していることが多い。

滅多にないが怒るときは笑顔で静かに怒るのでとても恐い。

美女なので女好きサーヴァントにナンパされることもあるが

暖簾に腕押し柳に風とばかりにさらりと躱して相手にしていない。

質素を好み、尺八を嗜み茶道にも通じている。

「生臭坊主」を自認していて

酒を「般若湯」と言って嗜み肉も魚も普通に食す。

 

変化する自然の姿、人の心と営みを愛しているが

いき過ぎた自尊や邪悪には拒否を示し、

絵筆を振るって立ち向かう。

旅の途中で野盗などに襲われて撃退することも

珍しくなかったようでそういう類のものを相手にしても

なんの躊躇もなくぶちのめす。

殺生は好んでいないが状況によっては

やむなしと判断して実行する。

 

鋭い観察眼と感受性は絵を描くときだけでなく

人の心や本質をも見抜き、感じ取る。

悩み、迷う者には墨を磨らせ、水墨画を描かせることで

自己と対話させ、穏やかに道を示す。

 

絵を描くことをなによりも好み、

それを禁じられることを嫌う。

手足を縛られても涙や血を自ら流して

体の動かせるところを動かして描こうとする。

そんな状態でも見事な絵を描く。

普段は錫杖筆と普通の筆を使い分けている。

油絵など後世の画法を否定することなく

「描く者が己が描きたいように描くべき」と考えている。

雪舟本人も油絵など後世の画法を一通り体験したが

「これが一番性に合う」と水墨画を描いている。

 

カルデアでは描きたいものを求めてふらふらしていたり

自室で絵を描いていたり尺八を吹いていたり

茶を点てていたりしている。

水墨画の教室も時折開いていて

北斎親子やゴッホは常連。

穏やかに優しく教えてくれるので

子供サーヴァント達もよく参加している。

 

◎人間関係・サーヴァント関係

○葛飾北斎、応為

雪舟は「北斎殿」「お栄ちゃん」と呼び、

北斎と応為は「雪舟先生」と呼ぶ。

世界は違うが絵描きの先達であり高名である雪舟に

親子揃って興奮して会いに行き、

白と黒のみで描かれる雪舟の絵に

豊かな色彩と自然の息吹を感じて感動。

雪舟の水墨画教室の常連その一と二。

描いていて親子で揉めて周りを巻き込む喧嘩をして

よく笑顔の雪舟に怒られている。

 

「北斎殿。お栄ちゃん。水墨画に親しんでくれるのは嬉しいです。

揉めるのも絵に真剣だからこそ。

けれど、周りを巻き込むのはいけませんよ?」

 

○ヴィンセント・ヴァン・ゴッホ

雪舟は「ゴッホ殿」と呼び、ゴッホは「雪舟先生」と呼ぶ。

高名な日本の画家と聞いて雪舟の元を訪れ、

雪舟の描いた水墨画の中にひまわりの絵を見つけ、

白と黒の絵のはずなのに色彩豊かなひまわりを

感じたゴッホは感動のあまり失神。

雪舟を慌てさせた。

水墨画教室常連その三。

雪舟に褒められると嬉しくてよく照れている。

 

「素晴らしい絵ですねゴッホ殿。

貴女がどれだけ絵を愛し、モデルを想っているかわかりますよ」

 

○宮本武蔵

雪舟は「武蔵殿」と呼び、武蔵は「雪舟殿」と呼ぶ。

本来の世界を失った者同士であり、

剣と水墨画の違いはあれどひとつのものへ

邁進するもの同士。

けっこう気が合い、異世界漂流あるあるなどで

談笑しながら酒盛りしたりしている。

剣を振るう武蔵やうどんを食べる武蔵を雪舟は描き、

それを武蔵に贈る。

武蔵は照れくさく感じながらも嬉しく、

自室に飾って眺めてはニヤニヤしている。

 

「まさしく貴女は天元の花。

剣を振るう勇ましくも美しい姿も饂飩を食べる可愛らしい姿も

全て素晴らしい画題になりますよ武蔵殿」

 

○藤丸龍華

雪舟は「リッカちゃん」と呼び、リッカは「雪舟先生」と呼ぶ。

雪舟は一目見てリッカの魂の強さと輝き、心の優しさ、

同時に経験したことを仔細は分からないながらも感じ取り、

無言で優しく抱きしめた。

リッカは最初は雪舟の美しさと胸の大きさにいつもの反応を

しそうになったが雪舟に抱きしめられ、

雪舟の想いを感じ取り、そのまま抱きしめられていた。

雪舟はリッカの戦う様や皆と楽しげに過ごす様を

水墨画で描き、リッカは描かれた自分や皆に

心からニコニコして部屋に飾ってよく眺めている。

 

「これからも、貴女と貴女の大切な皆の日々を

私に描かせてくださいねリッカちゃん」

 

○ご機嫌な英雄王、エア

雪舟は「英雄王殿」「エア殿」と呼び、

英雄王は「雪舟」、エアは「雪舟さん」と呼ぶ。

英雄王とその傍らに在るエアを一目見た雪舟は

その場でいきなり絵を描き、

完成した絵は白と黒の絵でありながら

英雄王とエアの色彩と魂の輝きすらも感じさせるもので

エアは言葉が出ないほどに感動し、英雄王は満足げに頷いた。

フォウも描いてもらい喜ぶエアは

マルドゥーク神の等身大の姿絵を描いて欲しいと頼もうか悩み、

英雄王はエアを見守りながら紙などの画材は

準備万端にしている。

 

「ふぅ・・・・私が生きてきた中でこれほど

描きたいと魂が訴えた存在はありませんでした。

出会ってくださってありがとうございます英雄王殿。エア殿」




雷電タメエモンさん、ありがとうございます!
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