人理を照らす、開闢の星・序章〜awakening,precious,star〜 作:札切 龍哦
ギルガメッシュ「ふふはははははははは!!いよいよもって有楽の旅路も終わりが見えたと言ったところよなマスター!無論!痛快無比の大勝利という結末のピリオドによってだ!!」
リッカ「ギル!!」
ギルガメッシュ「此度も見応えに満ちた旅路であった!故に再び!お前に最大の栄誉をくれてやる!──英雄機神のコクピットを任す栄誉をな!!」
マルドゥーク『⊂((・▽・))⊃』
リッカ「ありがとう!ギル!マルドゥーク!」
「全部終わらせてくる!!」
ギル「うむ。成し遂げよ我が龍!画竜点睛の拳によってな!!」
マルドゥーク内部
───リッカちゃん、聞こえますか?
リッカ「姫様!?」
──ワタシはマルドゥーク神の巫女として、マルドゥーク神の全システムを管理制御します!リッカちゃん、こちらを!
はくのん『やぁリッカ』
リッカ「あ!はくのん!」
はくのん『そう、グランドマスターズの切り札、はくのんだよ。レガリア認証は終わらせておいた。パパポポ様の全面協力で、固有結界内部ならレガリオン・パニッシャーを現実化できるようになったよ』
リッカ「パパポポ様凄い!!」
はくのん『それに加えて、アダム先生の宝具とモーションデータの提供で、反動も限りなくゼロ。フィードバックダメージも無くなったよ。その代わり、遺伝子情報が親子レベルで合致しないとパニッシャー使えなくなっちゃったけど…』
リッカ「!」
はくのん『大丈夫だよね。アダム先生はベリアルに次ぐ、リッカのお父さんだもん』
リッカ「っ〜〜〜。────うんっ!!」
はくのん『じゃ、リッカ。やっちゃえ!』
リッカ「おうっ!!」
(───私はたくさんの人に『産まれてきた』事を祝福された。でも、誰かの代わり、生贄として望まれたから『産まれてくる』事は望まれていなかったなって思ってた)
リッカ「マルドゥーク様!また、力を貸して!」
(でも今、『産まれてくる』事を祝福されてたことも、皆が教えてくれた!)
マルドゥーク『(つ≧▽≦)つ』
リッカ「エア姫様も一緒に!」
───はいっ!
リッカ(私をこの世に『望んでくれた』人は、確かにいたんだ!それならもう──)
───パニッシャァー!
リッカ「コネクトォオォオォオォオォオッ!!」
(何も迷いはない!迷う必要なんて無い!)
───レガリオン〜ッ!
(私の生命は───望まれて生まれてきたんだから!そうだよね!)
「パニッシャアァアァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァーーーーーーッッッ!!!!」
(ジブリール様────!)
『GAAAAAAAAAAAAAAーーーーーーーーッッッ!!!』
固有結界の空に、英雄機神が吠え猛る。遂に顕現せしマルドゥーク。そこに現れし対惑星、恒星クラスの敵を想定せしレガリオン・パニッシャー…展開し全長20kmにまで到達せしシヴァの蒼炎の拳を展開したその威容は、英雄神でありながら破壊神の様相すらも醸し出す絶対なる威容。
そしてその背には、純白無垢なる白き翅と強き決意を称える橙の翅の十二枚翅が展開されし状態。
───ルシファー!あなたの願いと想いも此処に!
それは、ルシファーがエアに託した自らの力の半分、翅の一つ一つが大聖杯並の出力と魔力量を誇る超抜クラスの宝具。かつて偽神が自らの完璧さと本能的欠乏感を埋め、証明するために作った大いなる大天使の権能。
そして橙の翅は全く予想されていなかった、リッカの出自の開帳により顕れた彼女の肉体と魂に結び付いたジブリールの翅そのもの。リッカの始まりの人類たる肉体のスペックを最大限引き出していた祝福の根幹。
その二つが、紅白十二枚翅という無限大に等しい動力機関としてマルドゥークの現実における最大限の稼働効率を約束する力となっている───!
【オオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!】
狂い火の悪神は、あらゆる神々の二倍の力を持つマルドゥークに慄きながらも抵抗を差し向ける。
それは全世界を焼き尽くす狂い火の発露。一つでも世界に差し向けられれば、そこから全てを焼き尽くすテクスチャの引火を引き起こす。
それに加え、狂い火の悪神はかつての火の悪神すらを取り込んでいるため、資格なき者が目の当たりにすれば即座に狂い火の病を発症する。
オルガマリーの固有結界の内部で倒さなくてはならないのだ。絶対に。
───狂い火の炎。絶望の祈りとは言え、貴方がたも確かに望まれたるもの。
エアがマルドゥークの心臓中枢、トゥプシマティ・コアにて謳う。
──その絶望も、大いなる一つを願う心も。ワタシが受け止めましょう!
エアの祈りと共に、十二枚翅が輝く。
それは、エアの祈り『のみ』を聴き届け、エアの願い『のみ』を叶える明けの明星の願望機。
ルシファーが権能を譲渡したことにより、エアの魂をトリガーにマルドゥークが発動せし宝具。
──英雄神の慈愛を此処に!明星よ!開闢の星に寄り添い輝け!
エアは高らかに、その星の真名を謳う!
『『
放たれしは、黄金と白き光。十二枚翅が純潔の金色となり、世界を覆い尽くす光条を放つ。
【グオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!?】
それらは狂い火の火の粉、火種の何万倍もの物量にて全てを穿ち貫く。
しかし、そこに苦痛はなく、疼痛も、損害もない。
〜
「なんだ!?」
「この、光は……」
それらは固有結界すら飛び出し、全ての生命を貫く。
「!アスラ!」
「お前、宿した災いが…!」
「…癒えていく。我等が紡いだ罪と共に…」
あらゆる苦痛、あらゆる厄災、あらゆる苦難、あらゆる絶望を優しく懐き、癒し、全てを尊ぶ無限の輝き。
【おぉ!狂い火が!我等絶望の祈りが………!!】
狂い火をもたらした最初の男、シャブリリのみが絶望を残す。
何故なら、彼が齎した苦難の狂い火は全て、エアとマルドゥークが受け取ったからだ。彼は狂い火にて混沌を世にもたらすが目論見。
アスラを失い、信徒を失い。残されしは丸裸の神体のみとなったからだ。
【おのれぇ………!!世界にあるまじき魂めが………!!】
〜
───リッカちゃん!今です、あなたの思うままに!
「おおっ!!とびっきりの一撃────行くよ!!マルドゥークニキ!!」
『ᕙ(@°▽°@)ᕗ』
「うおおおおおああああああああああーーーーーーーーーーーーーーッッッッッッッッッッ!!!」
力の限りに右拳を振りかぶる。
マルドゥーク神が、空を埋め尽くす拳を振りかぶる。
───我等が道を阻む全てに、踏破の轍を!
エアが、アダムより託されし祝詞を唱える。
──モード!ゴッド・スレイ・アダム!
それにより、マルドゥーク神の機体がパニッシャー使用に最適となる肉体のアジャストを完成させる。
アダムの単独で行う神殺しの宝具は、数多無数の英傑が辿り着けぬ原初の大権能。
誰もが真似できず、到達の目処すら立たぬ偉業を、『世界を引き裂いた』という世界への干渉を果たしたマルドゥークの『逸話』を類似置換。
『世界を引き裂いた』を『世界を砕いた』に認識変更することで、マルドゥーク神の創世とアダムの神話を掛け合わせた必殺モードとして、エアとカルデア技術班が昇華させた最強にして無敵の決戦モードに他ならない…!
【おお、おやめなさい藤丸龍華!あなたは自分が何をしているのか理解しているのですか!?】
「!?」
その時、マルドゥークのコクピットに声が響く。それは、狂い火を導くために狭間に齎した最初の男。
狭間で最も憎悪された男、シャブリリ。
──どうやってマルドゥーク神の通信回路に…!?
【狂い火の悪神を討つのはおやめなさい!あなたは理解していますか!?かの神は数多無数の絶望を救うために顕れた神!誰かの救いを叶える神なのです!たとえそれが、悪であろうとも成し遂げる!】
シャブリリは明々朗々に語る。
【悪を以て世界を救う!言わばあれは、貴女なのですよ!?】
「─────私だっていうなら、尚更だよ!」
【な─────】
「黙って
その叫びに呼応する、橙色の翅。
【ひぃいっ!?】
その翅は、比類なき怒気と憤激を以てシャブリリを貫いた。
【ぎゃあァァァァァァァァァァァァッ!?じ、ジブリー──────!?】
【オオオアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!】
マルドゥークから、捕縛着港用アンカーが放たれる。
狂い火にも、シャブリリにも。最早逃げ場はない。
「狂い火よ!!」
何の迷いも、躊躇いもなく。リッカは拳を振りかぶる。
「
カーマの愛の炎が燃え滾る、その拳を、今────。
【ひいいいいいいいいっ!?】
渾身の力と全存在を以て、終結を齎す一撃として───!
「なああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁれぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇーーーーーーーーーーーーーーッッッッッッッッッッッッッッッ!!!!」
【ぐぎゃあァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァーーーーーーーーッッッ!!!!!】
叩き付ける─────!!
【グオオオオオアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!ガアアアアアアアアアーーーー!!!】
宇宙すら焼き払う炎。シヴァの炎の無限大の悪滅の光の中で、塵すら残らず消えていく狂い火の悪神。
【け、けがらわしい始まりの獣めがぁあぁっ!!よくも、よくもこんなァァァァァァァァァ!!】
無論、シャブリリも然り。エアと同じ、神の中枢であった彼も悪神と運命を共にする。
【お、お前たちに成す術など無い!我等が神たるあの御方の世界に、お前達が踏み入れる筈が】
シャブリリの言葉は、そこまで。
「黙って私にぃぃッッッ─────!!」
マルドゥーク渾身の拳が。
【ひっ────】
悪神もろとも。
「殴られろおぉおおーーーーーーーーーッッッッッッッッッッッッ!!!!」
シャブリリを、固有結界ごと殴り潰し。
【ぎぃいぃぃぃぃぃぃえぇぇぇぇぇぇあぁぁあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁーーーーーーーーーーッッッッッッッッッ!!!】
リッカとマルドゥークの憤懣と気迫を込めた、全身全霊の拳によって。
狭間に狂い火をもたらした男、シャブリリは……
その悪神ごと、因果地平の遥か彼方を含むこの宇宙から。
完全無欠の、霧散を果たしたのだった。
…………そして。その時が訪れる。
ホーラ「おぉ!見ろ!!」
ラスティ「黄金樹が…!」
砕け散った固有結界をも、莫大な世界創世のエネルギーとして。
アスラ「葉を……実を、付けていく」
黄金樹の、豊穣のエネルギーとして還元されていく。
マリカ「────あぁ…」
それは、かつてマリカが世界にほんの僅かな齎した真なる永遠の恵み。
世界全てに、齎される祝福。
ラニ『…………美しいな』
ラスティ「あぁ、本当に美しい」
セフィアラ『恵みが───』
ルゥ『恵みがきたよ〜〜〜!』
新緑と黄金、そして原初の赤の根が堂々と屹立する…
リッカ「───やったね!姫様!マルニキ!」
───うんっ!
マルドゥーク『(*˘︶˘*).。*♡』
旅の終着。
────豊穣の時代の象徴が、復活したのだった。