人理を照らす、開闢の星・序章〜awakening,precious,star〜 作:札切 龍哦
ザッハーク
「ようこそ金色の王、至尊の姫、龍の少女。
さぁ存分に楽しめ!!千年魔王たる
ザッハーク主催のこの祭りを!!!」
真名:ザッハーク(異聞帯)
クラス:バーサーカー
身長:180cm
体重:85kg
性別:男性
地域:異聞帯のペルシャ
出典:王書(シャーナーメ)およびゾロアスター教
属性:混沌・悪・地
好きなもの:人と話すこと・ドルとグワン・善き未来
嫌いなもの:絶対悪・無自覚な悪・独善
◎ステータス
筋力:A+ 耐久:B+ 敏捷:B
魔力:EX 幸運:D 宝具:A++
◎スキル
・千年魔王:EX
千もの魔術を極め自在に操り、
千年間を王として君臨するザッハークの異名。
「陣地作成」「道具作成」「高速詠唱」
「対魔力」「千の魔術」などを含めた複合スキル。
その魔術の実力はグランドキャスターにも匹敵する。
準備と手順を踏めば未来視は無理だが
平行世界、異世界の観測は可能で
平行世界なら夢などを介して干渉も可能。
・並列詠唱:A
両肩の蛇ドルとグワンの補助を受けた三人同時詠唱。
複数の魔術を同時、あるいは時間差で自在に発動させたり
同じ魔術を発動して威力を増幅させることも可能。
魔術を研鑽するザッハークの役に立とうと
ドルとグワンが自主的に習得した。
ある世界の自称弱っちい人間の二代目大魔道師の
切り札を再現してみたらできてテンションあがった。
・無窮の武練:A+
ひとつの時代で無双を誇るまでに到達した武芸の手練。
極められた武芸の手練。
心技体の完全な合一により、
いかなる精神的制約の影響下にあっても
十全の戦闘能力を発揮できる。
武装を失うなど、たとえ如何なる状態であっても
戦闘力が低下することがない。
魔術と並行して研鑽し続けたその武練は
達人の領域に至っている。
・怪力:B
魔物、魔獣のみが持つとされる攻撃特性。
使用することで一時的に筋力を増幅させる。
生来のものではなく呪で双頭の蛇が生えたことによって生じた。
・竜の息吹(毒):A
最強の幻想種である竜が放つマナの奔流。
ドルとグワンが保有しており、マナの奔流による破壊と同時に
強力な毒の効果も持つ。
・耐毒:A
毒蛇であるドルとグワンと融合しているため、
ザッハーク自身もあらゆる毒を無効化できる。
・必要悪:EX
『狂化』の派生スキル。
スキル『絶対悪』と似て非なるスキル。
彼が自らに定めた悪は
未来への道を閉ざした世界を
より善き未来に至らせるための踏み台となるもの。
今を生きる者達への信頼と未来への愛から生まれ、
彼自身を案じるものの気持ちを蔑ろにする
あまりに独りよがりで醜い、高潔な悪。
属性によって攻撃が無効化されたり属性による特攻効果などは
どんなレベルの宝具・スキルだろうと
異聞帯のザッハークには効果がない。
同時に属性・悪の攻撃も属性・善の攻撃も
異聞帯のザッハークには等しく効果がある。
またどんなスキル・宝具でもザッハークの属性は変化しない。
◎宝具
・『我が友たる双頭の毒蛇(ドル・グワント)』
ランク:B+ 対軍宝具
「頼むぞドル、グワン」
イヴリースの呪いによって肩から生やされた2頭の蛇。
ザッハークの精神から独立した思考を持つ幻想種。
火や毒のブレスを吐くことが出来、
切り落とされようとも再生する。
それぞれが自立した意思を持っており、
ザッハークが戦うときは独自にブレスや魔術を使って援護する。
・『必要悪・暗黒竜(アジ・ダハーカ)』
ランク:EX 対己宝具
「俺を討ち果たせ。善き未来に立ちはだかる邪悪なる竜を」
邪竜「アジ・ダハーカ」に変身する。
幸運を除くステータス全てが大幅に強化され、
その大きさはリッカ達の黒竜モードに匹敵し、
体は漆黒で三つの頭に三つの口、夜天を照らす紅玉の目を持つ。
リッカ達の邪竜モードと違い、禍々しさが感じられる。
発動中もザッハークの意識はしっかりとしており、
口からは強力な火焔と毒素を撒き散らし、無数の害虫を使役する。
またこの姿でも千の魔術は自在に行使でき、
威力はむしろ人の姿のときよりも遥かに上回る。
・『暗黒竜の滅星殺息(タワル・ナフ)』
ランク:EX 対星宝具
『必要悪・暗黒竜』発動時のみ扱える。
「世界の三分の一を滅ぼす」という伝承の再現で
三つの口より放たれる黒より尚黒い闇色の光線が発せられる。
幻想種の頂点たる竜ですら触れただけで魂まで消滅されられ、
星に放てば三分の一は確実に破壊できる。
◎能力
強力な魔術の使い手で
ドル、グワンと連携して雨あられと様々な魔術を行使する。
卓越した武芸の使い手でもあり、
魔術で生み出した剣や槍を見事に使いこなす。
とても聡明で頭の回転も速く、
的確に敵の弱点や狙いを見抜いて行動する。
絶対悪のザッハークより純粋な戦闘力は上で
根本の思想は異なるが手段の悪辣さも劣らない。
◎人物
一人称は「俺」。
日に焼けた肌に短い黒髪の鍛えられた肉体とした
野生的な顔立ちの美青年。
バーサーカーだが普通に意思疎通ができる。
性格は大らかで話し好きな好青年。
悪を認め、善を尊び、善の結果のために、
悪を成すことを良しとしている。
「悪もまた人の世に必要」と考えており、
また人は必ずそれを乗り越えられるとも考えていて
自らが悪を行い、そのときの計略も行いも悪辣そのもの。
辛さを感じてはいるがそれを決して他者に見せることは無く、
その演技は対話に優れたリッカですら
違和感を感じるまでで真意までは辿り着けず、
英雄王やエアほどのものでなければ
完全にその思いを見抜くことは困難。
聡明で頭の回転が速く好奇心も旺盛。
また価値観に縛られず新しいものを取り入れる度量も持ち合わせ、
魔術を容易く改良しさらに恐ろしいものにしていく。
魔術師というよりも魔術使い。
ただし頑固な一面もある。
肩から生える蛇に「ドル」「グワン」と名を付けており、
蛇たちもザッハークに懐いている。
◎真名
異聞帯の王であるペルシアの千年魔王。
汎人類史のザッハークと異なり、
彼はなんの横槍も呪いもなく、
善良で偉大な王の息子として生まれた。
父を尊敬し、国と民を愛するザッハークは学問と武芸に励み、
文武に優れた王子として両親から愛され、
家臣や民にも信頼され、
父を助け、いずれその跡を継いで善き王になるはずだった。
あるとき、悪霊イヴリースがザッハークを堕落させて
悪の王へとさせるために誘惑する。
しかしザッハークはそれを撥ね退け、あまつさえ撃退する。
ザッハークに傷をつけられ、イブリースは怒りと憎しみを抱く。
再びザッハークに仕掛けようと思ったイヴリースはしかし
ふと考え、そして邪悪な笑みを浮かべる。
イヴリースはザッハークではなく標的をその父親に変えた。
父親はイヴリースの誘惑に耐えていたが凋落寸前になり、
それを止めようとしたザッハークの母は
イヴリースに操られた王によって殺され、
そこにザッハークが駆けつける。
王は最後の力を振り絞り、「自分ごとイヴリースを討て」と叫び、
ザッハークは怒りと悲しみに叫びながら父である王ごと
イヴリースを討った。
しかしイヴリースは消滅しながらもザッハークに呪いをかけ、嘲笑う。
「自分の死と共に呪いをかけた。
絶対なる悪の王となれ。恐怖をふりまけ。
さもなくば貴様はやがて邪悪な三つ首の龍となり、
民全てを喰い殺し、世界を滅ぼす」と。
イヴリースが完全に消滅すると同時に
ザッハークの肩から2頭の蛇が生え、
凄まじい力が自分に満ちるのを感じた。
王となったザッハークは他国を時に宣戦布告もせずに
不意打ちをし、ときに騙し討ちを仕掛けて侵略し、
王族全てを皆殺しにし、
使役する毒虫や毒蛇を支配する国に放ち、
罪の無い民がときおり毒虫、毒虫達に襲われ、
同じように罪の無い民が王宮に連れて行かれ、
ザッハークの肩から生えた蛇に食い殺される。
人びとはザッハークに恐怖し、「悪王」「魔王」と呼んだ。
しかしザッハークの振る舞いは演技と誑しを含んでいた。
侵略した国はザッハークの国を攻め滅ぼそうと考えており、
殺した他国の王族はザッハークの国に邪な思いを持つものだけで
そうでないものは魔術で姿を変え、記憶を改ざんして
別人として暮らさせる。
毒虫達が襲うのは裏で悪辣なことを行う罪人で
喰らうのではなく魂喰いをし、それからザッハーク自らの手で殺し、
死体は魔術で跡形もなく消滅させる。
これらをザッハークは魔術と知力をフルに使って
誰ひとり知られずに行い続けた。
ザッハークは期待した。
過ぎたる悪はいずれ善に滅ぼされる。
それが世界の理。
いずれ「悪王」たる自分を討つ「善なる勇者」が現れることを。
呪いによって生えた毒蛇に「ドル」「グワン」と名づけて親交を深め、
罪人を標的にして魔術と武芸の研鑽に励み、
わざと強行な政治を行って恐怖で民を支配しながら
千年の間、国を破綻させずに維持し続け、
自身を討つ善なる勇者が現れるのを待ち続けた。
しかしザッハークの期待する自分を討つ存在は現れない。
訝しく思うザッハークの前にイヴリースが現れる。
ザッハークと共に自分を威嚇するドルとグワンを視て
イヴリースは「お前は期待通りの愚か者だ」と嘲笑う。
「お前は確かに人間共が言うところの悪を行った。
民共はお前を「悪王」「千年魔王」と呼び、恐怖している」と
愉快そうに語り続ける。
「だが知っているか。
人間共はいずれ恐怖に慣れる。
そしてこう思う。
『恐怖に耐えさえすれば飢えもせず、自分達は生きていける』と。
奴らは思考と反攻を放棄した。
現状を打破する気概を捨て、停滞を選んだ。
千年の間にお前の支配する国全ての民にそれが伝播した。
わかるか?優しい愚かなザッハーク。
民全てが発展と変化を考えもせず、
ただお前の与える恐怖に怯えながらも
惰性的に生きていくことしか考えてない」
イヴリースは醜悪な笑みを浮かべて手を叩いた。
「中途半端なお前のおかげで
変化と発展が失われたこの世界には
お前を討つほどの『善』は生まれず、
同時にお前を超えるほどの『悪』も生まれない。
もはやこの世界はどん詰まりだ。
おめでとうザッハーク。
『絶対悪』にならずとも、邪悪な龍にならずとも、
お前は世界を滅ぼした」
イヴリースは最初からそれが目的だった。
ザッハークが邪悪に、絶対悪になれないことを
わかっていたからこそ呪いをかけ、
ザッハーク自身の手でこの世界がどん詰まりの
剪定世界になるように仕向けた。
自身を傷つけたザッハークへの意趣返しのためだけに、
イヴリースは世界を滅びへと向かわせた。
嘲笑うイヴリースにザッハークは激昂。
ありったけの魔術を叩き込む。
もはや残滓でしかなく、ただザッハークに絶望を教えて
嘲笑うためだけに復活したイヴリースは笑いながら消えていく。
「この世界を守りたいなら『空想樹』に頼れ」という言葉を残して。
己の愚かさに絶望しながらもザッハークは
『空想樹』の探索、研究をし続けた。
そしてあるとき千里眼によって並行世界を観測したとき、
ある陰陽師が生み出した人工の『空想樹』を目にする。
ザッハークはそれを参考にしつつ改良を加え、
『善たる光輪(クワル・ナフ)』と名付けた巨大な光の輪を生み出し、
自身を対となる『悪たる邪竜(アジ・ダハーカ)』として
システムに組み込むことで
人工空想樹を完成させようとした。
しかし魔術で並行世界を観測したザッハークは
異聞帯を生み出すことで他の世界を侵略し、
そこに暮らす人々を苦しませてしまう可能性に思い至り、
完成間近で手を止め、苦悩する。
そのとき、金色の王や至尊の姫、
悪を以て善を成す龍の少女と
その仲間達の存在とその活躍を知る。
その旅路を、思いを知ったザッハークは
「あぁ、やはり俺は駄目なんだ。
自分の世界に生きる皆を信じ切れず、
中途半端な悪にしかなれていなかった」と改めて感じた。
そしてある覚悟を決めた。
やがてひとつの異聞帯が誕生する。
そしてザッハークは魔術とアンリマユ、アジーカという
繋がる縁を行使し、
リッカに頼光を討った記憶などの悪夢を見せる。
それを打ち破ったリッカ、そしてアンリとアジーカの前に
ザッハークは姿を見せる。
「初めまして龍の少女とその半身たる全ての悪と邪竜。
俺の名はザッハーク。
異なる世界の千年魔王。そして異聞帯の王だ。
さっきのは俺からのプレゼント。
そして楽園カルデアへの宣戦布告。
汎人類史の俺はどうやら未だ動けない様子。
ならば先んじて俺がお前たちの首を獲り、
その叙事詩を終幕へと導こう。
我が異聞帯はお前達へ戦いを挑む」
邪悪に笑い、ザッハークはそう宣言した。
宣戦布告を終え、己の世界に戻ったザッハークは
眼を閉じて悲し気な表情を浮かべる。
「すまない気高く優しい龍の少女。
君の心の傷を利用してしまって。
この報いは必ず受ける」と呟きながら。
心配するドルとグワンを優しく撫で、
ザッハークは立ち上がり、邪悪に笑う。
「さぁ始めよう。
絶対悪にも臆病者のケダモノにも横槍なんて許さない。
楽園の素晴らしき人々に、愚かな千年魔王のせいで
行き詰まったこの世界の最後を見届けてもらう盛大な祭りの準備を」
凄まじい魔力が世界に広がり、
ザッハークが生み出した魔物たちが放たれた。
◎人間関係・サーヴァント関係
〇ドルとグワン
イヴリースの呪いによって肩から生えた蛇たち。
彼らもまたイヴリースの呪いの被害者だと考え、
恨むことなく親交を深め続けた。
呪いによって生み出されたドルとグワンだが
自分達を恨むことなく親しくしてくれるザッハークに懐き、
よくじゃれついている。
右肩のドルは活発。左肩のグワンは落ち着いている。
楽園カルデアに戦いを挑むザッハークの真意を悟っており、
最後まで寄り添うことを決意している。
〇『善たる光輪(クワル・ナフ)』
ザッハークが生み出した自身の片割れとも言える人工空想樹。
自立した意識をザッハークは考えがあって組み込んでおらず、
それでもなんども訪れて心あるもののように話しかけ、
最後に「すまない」と謝っている。
意思が無いはずなのだがザッハークが背を向けたときに
まるでザッハークを案じ、悲しんでいるかのように光が点滅する。
『善たる光輪』には『空想樹』としての力のみが搭載され、
どれだけ攻撃しても消滅することはない。
その存在は『悪たる邪竜』であるザッハークの命と連動しているため、
停止ないし破壊するにはザッハークを討つしか方法が無い。
○イヴリース
悪辣なる悪霊。
成り立ちにも性格にも自尊の獣の影響を欠片も受けておらず、
自身の誘惑を断ったザッハークへの復讐のためだけに
世界を滅びへと向かわせるよう仕向けた。
世界の滅びなどはどうでもよく、
ただザッハークが苦しめばよいと思ってのこと。
消滅間際に空想樹のことを教えたのも気まぐれでもなんでもなく、
ザッハークの性格なら異聞帯の真実を知り、
世界を護るのと他の世界への間で
ザッハークがさらに深く苦悩することをわかっていたから。
○ザッハーク(楽園カルデア時空)
似て非なる絶対悪。
絶対悪のザッハークには
異聞帯のザッハークの在り方が理解できず、
悪が世界には必要と考える異聞帯のザッハークにすら
絶対悪のザッハークの悪を好む性根が受け入れられない。
2人が相容れることは決してない。
ただひとつ、異聞帯のザッハークは
絶対悪のザッハークには彼を討ち果たす
善なるものが存在することだけは羨んでいる。
○藤丸龍華、アンリ、アジーカ
悪を以て善を成す人類愛に目覚めた少女と
その半身たる全ての悪と邪竜。
縁を辿り、宣戦布告のためにリッカに悪夢を見せた。
その行動と言動にアンリもアジーカも怒りを覚えたが、
やがてリッカ同様にその言動に違和感を覚える。
○ギルガメッシュ、エア
千里眼で見た輝かしい旅路をゆく英雄王と至尊の姫。
その鮮烈なる輝きと旅路を見て
ザッハークはある覚悟を決めた。
自分の真意など見抜かれていることを理解しながらも
必要悪たる千年魔王として
全身全霊で以て楽園カルデアの前に立ちはだかる。
英雄王もザッハークの目論見、本心を見抜き、理解し、
だがどこまでも己と己の財の思うままに行動することを決めている。
雷電タメエモンさん、ありがとうございました!